ふわふわな日記

『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。(俺ガイル)』13巻 感想、由比ヶ浜結衣の独白が切ない!それぞれの関係性を考察してみよう!

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『俺ガイル』13巻 感想・考察

俺ガイル 最新巻 感想 ネタバレ注意

 

 

あたしの全部が、痛いくらい 、好きだって悲鳴を上げてる。

 

『俺ガイル』の第13巻が発売されました。物語はついに「最終章へ!」ということで、次の14巻で完結を迎える予定の本作ですが、13巻まできてもなお彼・彼女らの関係が盛大に拗れまくっている様子は、ストーリー的な面白さと心情的な閉塞感が相まって何とも心が締め付けられますよね。

 

というより、八幡の言葉を借りるならこの今の現状は「まちがっている」と表現した方が適切なのでしょう。まぁ、タイトルとの整合性を鑑みても「まちがっている」比企谷八幡の姿を描くことこそが物語のテーマなので、作品的にはこの展開こそが正しいのだとは思いますが...。

 

~Interludeの語り手~

1つ目(p10-11):比企谷八幡 or 雪ノ下雪乃(?)

2つ目(p90-95):一色いろは雪ノ下雪乃

3つ目(p132-133):由比ヶ浜結衣

4つ目(p208-209):由比ヶ浜結衣

5つ目(p258-263):葉山隼人雪ノ下陽乃

6つ目(p330-333):雪ノ下陽乃由比ヶ浜結衣

7つ目(p358-359):雪ノ下雪乃

 

また、前回の12巻に引き続き、「Interlude」という形で登場人物たちの独白が盛り込まれている点も凄く興味深かったです。基本的に『俺ガイル』は主人公である比企谷八幡の一人称視点で物語が進んでいるので、こういう幕間を利用して他の人物の想いを表現していく手法はグッとくるなぁ...と。

 

とは言え、今回の1つ目の「Interlude」は結構イレギュラーで、内容的に八幡視点っぽい感じもあるんですよね。普通に考えれば、本文自体が彼視点で構成されているのだから、わざわざ「Interlude」として彼の視点を盛り込む必要はないように思えるのですけど...。そこを踏まえると、この「Interlude」は雪乃によるものと考えてもいいのかもしれません。

 

さてさて。そんなわけで、今巻も非常に示唆に富んだお話が繰り広げられていたので、次の最終巻に向けての注目ポイントやストーリーの要旨を簡単にまとめていきたいと思います。

 

~13巻あらすじ~

 

エンドロールが流れる前に。

 

暦は雪解けの季節を迎えるが、新しい希望の芽吹きはまだ遠く感じられる3月。それぞれの想いを言葉にし、行動しようとする雪乃、結衣、八幡。そして、それは今のままの関係でいることを終わらせることでもあって――。

 

雪ノ下雪乃は、最後まで見届けて欲しいと願った。由比ヶ浜結衣は、このままずっと一緒にいられたらと祈った。美しい夕日に時が止まればと願っても、落日を迎えなければ新しい日はやってこない。前に進むために諦めること、終止符を打つこと。悩むまもなく、巻き戻すことも出来ず、エンドロールは流れ始める……。

 

 

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共依存からの脱却、それぞれのやり方

 

今回の13巻では「それぞれのやり方で共依存からの脱却を試みる3人の姿」が一つのテーマとして描かれていました。

 

雪ノ下陽乃が3人の歪な関係性を評する際に用いた「共依存」。そのワードは、これまで「奉仕部として共に築き上げてきた時間の否定」を意味する言葉でもある。それゆえに、このワードがプロムの開催という舞台設定の中で彼・彼女たちの行動に影響を与えていくわけですね。

 

雪ノ下「......そうねきっと今までと変わらない そして結局最後はあなたに頼り切りになるの...」

 

比企谷「けど、その責任も俺は取るべきだと思う。誰かが一方的に悪いって話じゃないだろ」(p80-p81)

 

 

雪乃は「比企谷くんに依存せずにプロムの開催を実現させること」で、自分たちの関係が”共依存”ではないことを証明しようとしていました。今までがそうだったから...。陽乃の言う通り、これまでの自分は全部彼に頼り切ってしまっていた。だから、この依存関係は終わらせないといけない。今度こそ自分一人で解決してみせないといけない。それが雪乃の考え。

 

一方で、八幡は「雪ノ下に頼られるのではなく、自らの意志で雪ノ下を助けプロムの開催を実現させること」が”共依存”を脱却する方法だと考えます。”共依存”とは、頼る側が依存し、また頼られる側も必要とされることに満足感を得てしまっている状態のこと。ゆえに、これは双方に「責任」が発生する問題なのだから、逆説的に矢印の向きが一方通行であれば”共依存”ではない。それが八幡の導きだした最適解でありました。

 

 

ここで関わることを諦めてしまえば、

それは俺たちの過去の関係性を、奉仕部の在り方を否定することになりかねない。

だから、俺は試みるべきなのだ。あの時間が”共依存”ではないことの証明を。(p85)

 

 「あいつが助けを必要としていなくて、それでも俺が助けたいと思うなら...、それは共依存なんかじゃない。それが証明できればいい。」(p257)

 

 

しかし、この対立構造を周囲の人間が見た時、それはもうあまりにも歪に見えていることでしょう。(※その担い手として今回は、一色いろは・海老名姫菜・葉山隼人という奉仕部外の人間のフィルターを印象的に描いている。)

 

「プロムを開催させる」という目的は同じなのに、2人が向いている方向はてんでバラバラ。というか、最終的に相手のために対立までしているのです。その姿を見て一色いろは「あんなのほとんど告白だ」「それか痴話喧嘩か別れ話」と評していますけれど、もう完全にこれが当意即妙なセリフとしてこの物語を表現していますよね。

 

お互いがお互いの世界(=不器用なやり方)に閉じこもり共依存からの脱却」という見えない敵と戦っている。本当に対峙すべき人はそこにいて、きっとその「正解」を彼と彼女も知っているはずなのに...。それなのに、当たらずとも遠からずの選択をしてしまうから「まちがえる」。

 

同時に、決して実現されることのないダミープロム(=犠牲案)の立案についても、これまで自己犠牲を図ることによって周囲の問題を解決してきた八幡らしい「まちがった」やり方として物語に意味を与えているのでしょう。

 

そんな背景を踏まえても(例え彼のやり方で一時的に事なきを得ることができたとしても...)、この解決法では、雪乃が「自立ができた」などと納得できるわけがないことは自明の理。

 

雪乃を助けること自体は間違っていないのに、その行為に対する動機を「責任(p81)」や「男の意地(p257)」という言葉で誤魔化し、曖昧にしてしまうからこそ「本物」が得られない。

 

一方の雪乃も「自立」を果たすことが「ちゃんと始めること」=「由比ヶ浜に並び立ち、八幡へ想いを伝える資格を得ること」だと決め込んでいるから、こんなにも「自立」にこだわっているのかもしれない。そんな拗れた構図が最終巻においてどう解決されていくのかに期待したいですね。

 

 

雪ノ下陽乃葉山隼人、そして雪ノ下雪乃の過去とは...?

 

また、13巻において非常に大きなポイントとなるのは、葉山が自身の後悔を明確に述べていた点でしょうか。

 

これまで、葉山と雪乃の間にある”過去”についてはずっとぼやかされてきたところでありましたけれども、やっと今回、葉山本人の口からその部分が語られることになりました。

 

「......だから、昔の話さ。小学校の時、彼女が孤立していたのは知ってるか。その時も、似たようなことを言っていた。......一人でできる、あなたには頼らない.......助けはいらないって」

 

「俺は中途半端に手を出して余計に傷を広げたんだ。可能な範囲でなんとかする......なんて言いながらな」

 

「あの時、全力で助けるべきだったんだ。そうすれば...」(p252-253)

 

この一連の語りを見てもわかるように、葉山は「今の比企谷八幡」に「過去の葉山隼人」を見ていたわけです。

 

だから、懺悔なら壁に向かってやってくれと言われて、「似たようなものだろ?」と答える。中途半端に手を出すだけで、本気で、全力で、彼女と向き合うことが出来なかった。それが今の比企谷八幡であり、あの頃の葉山隼人でもあったから...。やはり、葉山と八幡は似たもの同士(共感できて理解できない存在)と言えるのでしょう。

 

 

「君は中途半端なことはすべきじゃない。本気で、全力で向き合うべきだ。俺にはその覚悟も動機もなかったけれど......君は違うだろう」(p256)

 

でも、それでも...葉山は自分と八幡は"違う"と言います。

 

「俺にはその覚悟も動機もなかったけれど」「君は違うだろう」と。要するに、葉山隼人には雪ノ下雪乃を全力で助けたいと心の底から思う「覚悟」も「動機(=恋心?)」なかったけれど、比企谷八幡にはそれ(=本気になる動機)があるだろうとそう言っているわけですね。

 

じゃあ、葉山はどうしてそんなにも「後悔」をしているのか。その"動機”....、つまりは「"感情"をなんていうか、知っているか」と葉山は八幡に問うているわけですが、葉山には雪乃に対してそういう「感情(=動機)」はないと言った。それなのに「後悔」をしている。それはなぜなのか。

 

 

葉山「彼らはあれでよかったんだ。そうやって少しずつ......」

陽乃「そんなの、紛い物じゃない。私が見たいのは本物だけ」

葉山「そこから成長する想いだってあるよ」

陽乃「ありえない。そうだったでしょ?」 (p262)

 

きっと、その疑問符こそが雪ノ下陽乃の物語を紐解く鍵になっていく。雪乃を助けられなかったことで、葉山・雪乃・陽乃の関係は変わってしまった。「そうだったでしょ?」という言葉がその事実を雄弁に物語っている。

 

また、奉仕部の3人の関係(=”共依存”)が葉山たちの過去の関係に対して、鏡写し的な描かれ方がなされている点もポイントでしょう。葉山・雪乃・陽乃の間にもかつて”共依存”関係が成立しており、そんな歪な関係が「まちがい」を生んでしまった...と。

 

ゆえに、葉山は今もなお後悔をし続けているのではないかと解釈できるのかもしれません。

 

葉山の想い人は陽乃であり、それゆえに贖罪を求め、せめて...せめて彼(=八幡)と彼女(=雪乃)には、自分たちのようになって欲しくないと願っている。それが葉山隼人の「Interlude」。そんな妄想をしてみると、拗れてしまった「葉山と陽乃」の関係にもどんな結末が待っているのか、次巻が楽しみになってきますね!

 

 

由比ヶ浜結衣の独白、恋愛模様の行方は...

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由比ヶ浜結衣の願いは...?

 

 

さて、そんな感じで13巻の内容を掻い摘みながら語ってきたわけですが、最後に「ラブコメ」ブログらしく恋愛方面の結末がどうなるのかに関して個人的な想いを書いていきたいと思います。

というのも、まず今回の最新刊を読み終わった時に真っ先に抱いた感想が、由比ヶ浜さんが可愛すぎる...」だったのですよ...。

 

この13巻は、序盤から八幡と由比ヶ浜さんがダミープロムを立ち上げるために一緒に動くことになるわけですけれど、要は、雪乃のために対立を選ぶ八幡を由比ヶ浜さんが支える構図(これが陽乃の言う共依存の形)になっていました。

 

きっと、現時点では読者の大半が雪ノ下エンドを予想していることでしょう。かくいう僕もそう思ってます。上述したように、葉山との会話を見ても八幡が雪乃に特別な感情を抱いていることは明白ですからね...。ここからのどんでん返しを期待するのはなかなかに修羅の道というもの。

 

でも、それでも、由比ヶ浜さんにも幸せな結末があって欲しいな...と思わずにはいられません。

 

だって、雪乃も八幡もどうしようもなく「まちがえる」けれど、由比ヶ浜さんだけはずっと「まちがえる」ことなく正しいあり方を知っていた人なんですから。だから、彼女は3人が辿ることになる結末を最初から知っていて、それでもこの2人のやり方を優しく見守ってきたこの作品最大の功労者なんだと言えるはず。

 

 

「ずるいのも、言い訳なのも、嘘なのも、全部わかってるけど。けどもう少しだけこの時間を続けさせてください。ちゃんと終わらせるから。もしかしたら、なんて願ったりしないから」(Interlude④-p209)

 

「あたしの全部が、痛いくらい、好きだって悲鳴を上げてる」(Interlude⑥-p333)

 

「彼女のお願いはもう決まってる。あたしと同じであたしと反対。似ているけれど全然違う。」(Interlude③-p133)

 

 

 

だからこそ、今回はそんな彼女の「心の叫び」が3回に渡り「Interlude」という形で描かれることになった。

 

自らの”感情”に本気で向き合わず、ただ「共依存からの脱却」という記号と対峙しているだけの雪乃&八幡に対し、「あたしの全部が、痛いくらい、好きだって悲鳴を上げてる」と自らの”感情”を露見させる由比ヶ浜さんの構図。これこそがキモ。この感情は「共依存」なんていう簡単な言葉で片付けられるものじゃない。それが彼女の想いなのでしょう。

 

きっと由比ヶ浜さんにとっては、勝負も本物も共依存も関係なくて、ただ、心の底から湧きあがる「好き」の気持ちこそが全てだったのです。だから、ずっとこの時間が続いて欲しいと願った。ちゃんと終わらせなければいけないことを知りながら、それでも「好き」な人と一緒にいる時間を求めてしまう乙女心...。あぁ、なんとも切ない。本当に今回の由比ヶ浜さんは可愛すぎました...。

 

さてさて。そんなわけで、まだまだ気になる要素が満載の『俺ガイル』ですが、果たして本当に次巻で物語に決着が着くのでしょうか。雪乃の願いは...?由比ヶ浜さんの願いは...?そして、八幡の想いは...?どんなラストが待ち受けていても受け入れる所存!14巻が楽しみです。

 

 

<最終巻の感想はこちら>

 

『五等分の花嫁』63話 感想、関係は変わっていく!上杉風太郎にとって”特別な人”とは...!?

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五等分の花嫁 63話 「スクランブルエッグ③」 感想

五等分の花嫁 最新話 感想 ネタバレ注意

 

今週の『五等分の花嫁』を読了!

 

いやはや、なんともまた素晴らしい展開になってきたではありませんか!心情的にも、視覚的にも非常に楽しめる回になっていたというかなんというか...。有体に言って、とてもエッチでした。本気で読者を悩殺しにきてます。ほんと破壊力抜群過ぎィィィ!

 

フッフッフッ。やっぱりラブコメで旅館と言えばお風呂なわけですよ。前回のモヤモヤ展開が嘘のようにスッキリしてしまいましたよね(※何が?)湯気ひとつなき理想郷!実に胸が熱くなるファインプレーの連続でございました...。

 

 

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天然な五月ちゃん

す、素晴らしい...... 

 

ふぅ...。特に、この五月さんのド天然っぷりと赤面っぷりが、大変素晴らしかったことだけは主張しておきたいわけでございまして...。

 

曰く「混浴なので問題ありません」である。ふむふむ、確かに問題はありませんな...。だって混浴ですもの!まさに「ごちゃまぜ上等」の混浴スクランブル。もはや、男風呂も女風呂もラブコメ漫画には必要ありません!と言わんばかりの精神でサービスシーンを放ってきた春場先生の采配には、全力でひれ伏すしかないというものでありましょう。

 

 

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五月の語る関係性

 

また一方で、ストーリー的にもとても興味深いお話になっていたのではないかと思いますね。

 

五月の口から語られた彼・彼女たちの関係性。前回の「関係終止符宣言」が五月本人によるものでなかったことを明かしながらも、”偽五月”が今の関係性について自分の気持ちを表明した(その真意の程は定かではなくとも)ように、五月もまた彼との関係について自分の想いを語っている。私たちの関係は”友達”であると。それが今の五月の答えであると。

 

正直、とてもグッときました。そもそも、もうフータローと五月たちの間には明確な利害関係なんて存在しないのです。「出世払いで結構だ(51話)」というオチのためのセリフはありましたけど、もし真に利害だけで動く関係であるならば、いつリワードが発生するともわからない仕事に一生懸命になるなんて普通は考えられませんよね。

 

 

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フータローが動く理由

 

ゆえに、フータローが彼女たちとの「家庭教師関係」にこれほどのこだわりを示す真の理由は、その繋がりを失いたくないと感じているから...に他なりません。

 

無論、その内側から湧きあがる内的動機の「本当の意味」をフータロー自身はまだ明確には理解できていないけれど、今回五月が語ったことはまさにその取っ掛かりであり、また核の部分でもあるのでしょう。

 

不器用にも”理由がないと繋がりがなくなってしまう”と考えているフータローに、”友達”という理由(理由なんて必要ないという意味でもある)を諭した五月。だからこそ、フータローは五月の言葉に響くものを感じている。この構図こそが今回のキモ。そこを踏まえても、この長編はやはりフータローの気持ちも含めて、6人の関係性が一歩前に進むお話になっていくのかもしれませんね。

 

......というわけで、幾分前置きが長くなりましたが、今週はそんなことを感じさせる”家族旅行編”3話目でございます!一体、この”家族旅行”の果てに、上杉風太郎はどんな想いを抱くのか。そんなことを想像しながら、今回のお話を振り返ってまいりましょう。

 

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ドキドキとトキメキの混浴スクランブル!

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二乃襲来!

 

そういうわけで今週は様々な想いが入り乱れる実に素晴らしい混浴回でありました。

 

壁一枚を隔ててお風呂場で会話をしていたフータローと五月ですが、その最中に二乃が乱入してくるという強イベントの発生である。タイトルがスクランブルだった時点で混浴描写はあると期待していましたけど、よもや五月と二乃の2人同時とは...。しかもこの2人は、24話の旅館回でフータローとの混浴に難色を示していた2人ですし...。春場先生にぬかりなしですね。実にデンジャラスでマーベラスな展開でございましたなぁ...。

 

もう終始ニヤニヤしていましたね。「混ぜるな危険!」とはよく言ったものですが、フータローと会話をしていたのが五月で本当によかった。万が一、これが三玖だったりしたら...大惨事は免れなかったことでしょう。

 

 

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二乃のファインプレー

 

なんせこんな過激なシチュエーションが繰り広げられていたなんて三玖が知ってしまったら、それこそ事件というか.....、本格的にミステリーになってしまいかねないですから...!いやー、今週の二乃の大胆さには本当に目を見張るものがありましたよね...。

 

勿論、恋のカタチは様々でそこに絶対的な正解なんてものは存在しませんけれど、でも最近の二乃は本当に輪をかけて魅力的な女の子になったなって。他の姉妹達に先行して二乃が恋物語をガンガン進めていく展開(フータローの気持ちはさておき)になるのも頷けます。だって、「過去」にけじめをつけるという意味もありましたが、恋愛的に言えば二乃はキンタローへの未練と「さよなら」をするために髪まで切った女の子なわけですから。この経験からくる覚悟の差も現状の二乃の強さにもなっているのでしょう。

 

その背景を踏まえると、三玖や一花さんたちにも、自分の中に眠る「覚悟」を奮い立たせるきっかけが描かれてくれたら熱いなぁ...とは思うのですが、”今”という時間が大切であればあるほど、募っていく想いが重さになってのしかかってくるんですよね。特に一花さんは、自分の想いだけではなく、三玖たちの想いまで背負い込んでしまっているから、なお身動きが取れなくなってしまうわけで...。

 

対して、二乃がここまで身軽に動けるようになったのは、きっと告白をすることでフータローへ想い(=重さ)を委ねたからでもあるのですよ。同じ「好き」を描くにしても、アプローチは様々。似た容姿の五つ子姉妹だからこそ、多様な恋愛模様が輝く。ここは春場先生も特に意識されているところなのだと思いますね。

 

 

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二乃の勇気

 

とはいえ、アクセル全開の二乃も、立派な乙女の1人である...!(感涙)

 

ちょっと背伸びをしてセクシーに猛アタックをしてみたはいいものの、心臓はドキドキまっしぐらであった...というね。なんなんだこの可愛さは...。これでも全く揺らがないフータローの防御力の高さにはもう驚愕の念を禁じ得ませんでした...!笑

 

そんなわけで、 今回はこの部分についても少し掘り下げていきたいと思います。

 

 

積み重ねた時間、変わっていく関係性

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フータローにとって特別な人は?

 

というのも、今回のこの描写は、ただ単に乙女心に対する彼の鈍感さが表現されているだけ...というわけではなくて、同時に、現段階においてフータローが「五姉妹の中で特定の誰かを特別視していない」(二乃に対する意識も現時点では恋愛感情のそれではないですし)という点を強調するシーンとも取れるんですよね。

 

だから二乃であることにも気付かない。異常事態を前にしても動揺するどころか「誰だ?」と言っているのがその証拠です。言い方は乱雑ですが、要するに今のフータローにとっては、彼女たちは「5人でワンセット(=全部同じ柄の神経衰弱)」なわけですね。

 

無論、これは恋愛軸に限ったお話ではあります。少なくとも、彼女たちの夢や勉強と向き合う時のフータローはきちんとそれぞれの個性に理解を示していますから。それはこれまでの物語を振り返っても明らかというものでしょう。(林間学校においても髪型や容姿などの身体的特徴に拠らない所で五月の変装を看破していましたし。)

 

 

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五月の森

 

ゆえに、今回全員が五月に変装をしているこの展開は個人的にとても楽しみだなと思っているんですよね。

 

焦点は、五月の姿を装って、あの夜に「関係終止符宣言」をしたのが誰なのか...という所になってくるのだと思いますが、果たして今回のフータローはどういう方法で突き止めるのか。それは、言い換えれば、どういう方法で彼女たちと向き合うのかということでもあるのです。

 

そして、今回の長編の文脈をメタ的に考えるなら、35話の探偵回のような切り口では切り抜けられない(そもそも目的が偽五月の正体を突き止めることにあるのではなくその先の悩みを聞きだすことにあり...必然、心情面のアプローチが必要になる)と思うので、その点には俄然期待をしていきたいところ。もしかしたら、今回のシリーズは、フータローが今後”特別な人"に気付いていくための試金石になるのかも?そんなことを考えてみても面白いのかもしれませんね!

 

というわけで、今週の感想を総括すると、

 

 

今週の五月がとても魅力的でした

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少年の夢、ここにあり!

 

今週の五月さんがとっても扇情的だったなってことですよ!

さぁ、フータローは偽五月の正体を突き止めることが出来るのか。ミステリーのお約束としては、偽五月こそが今回の”家族旅行”編のキーヒロインであり、同時に”誓いの鐘”やキスにつながるヒロインになるのでしょうけど、そうなるとこの時点で既に五月が候補から外れてしまうのでそこは外してくるのかもなぁ..。

 

まぁ、セリフ的に考えると偽五月の正体は一花さんが大本命なのだとは思いますが、今回五月が語ったように、「パートナー」という言葉の意味を利害が一致した関係(=仕事上のパートナー)と捉えるなら、そこから一歩を踏み出したいという意図を込めて三玖があのセリフを言った可能性も十分にあると思いますし、本物の五月の存在も含めて、この長編の顛末がどうなるのかに注目していきたいですね。

 

そんなわけで当ブログは四葉ちゃんの活躍にも期待しております。本当に来週が楽しみ過ぎる...!

 

 


 ※本記事にて掲載されている情報物は「『五等分の花嫁』/春場ねぎ/週刊少年マガジン」より引用しております。

『ぼくたちは勉強ができない』88話 感想、天の光はすべて星!文乃さんが向き合った「好き」の気持ち!

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ぼく勉 問88 感想「最愛の星に[x]の名を④」

ぼくたちは勉強ができない』 最新話 感想 ネタバレ注意

今週の『ぼく勉』を読みました。

 

正直、今の心境は筆舌に尽くしがたいですね。最高だった...、素晴らしかった...、神回だった...。今回のお話を形容する言葉は色々と出てきますが、同時にこれまで感じたことのない気持ちがたくさん込み上げてくるんです。これほどまでに、1ページ1ページ、1コマ1コマを心の中に大切に刻み込んでいきたいと思わされたのは、自分の漫画人生の中では初めての事だったかもしれません。

 

本当に...、本当に...、素敵なお話だったと思います。今まで88本ものエピソードを紡いできた『ぼく勉』ストーリーの中で、個人的に一番「感動」を覚えた回になりました。文字通り、感じて心が動かされた。何度読んでもそんな感情で頭が一杯になっていく。

 

やっぱり、僕は筒井先生の作る物語が大好きなんです。暗闇(=悩み)を明るく照らす星々と「青春」の煌めき。そんな優しくて温かいお話が、文乃さんたちの姿を通してこの1本のエピソードに込められている。そう感じられるくらいの「熱」が今回のお話にはあった。人の心を真に動かせるのは、いつだって人の想い。きっとそこには、現実と物語を隔てる境界線なんてありはしないのでしょう。

 

 

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「好き」の気持ち

 

だからこそ、今週の物語の中で、成幸くんが文乃さんの抱く「好き」の想いを大事に掬い上げてくれたことがとても嬉しかったんです。

 

人を惹きつけるファクターは決して「才能」だけに許された特権じゃない。「好きなこと」「やりたいこと」に夢中になっている人の姿が、誰かの心を動かしていく。成幸くんが文乃さんの「好き」の想いに惹かれて、星に興味を持ったように。これこそが「最愛の星」編で筒井先生が一番に描きかったテーマだったのではないでしょうか。

 

「好き」を「好き」のまま「好き」なのだと伝えること。これは、ずっと想いをしまい込んできた少女が、自分の「好き」にきちんと向き合う物語。今回はそんな視点を持って、お話を振り返ってまいりましょう。

 

 

<”最愛の星”編>


 

 

 

 

ぼく勉 88話:「天の光はすべて星」!そうだあの日、光を見つけたんだ

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夜空に輝く星たち

 

 

さて。そんなわけで今週は文乃さんと成幸くんのデート回です!

 

夜道を自転車で駆け抜け、山道を登り終えた2人の視界に広がってきたのは、「夜空に舞う無数の星々」でした。なるほど。これこそが、成幸くんが今の文乃さんに見てもらいたかった景色だったわけですね。

 

ではなぜ、成幸くんはこのタイミングでこの場所に文乃さんを連れ出そうと考えたのか。大好きな星を見れば気分転換になると思ったから...?勿論それもあるでしょうけれど、もっと大元を辿れば、文乃さんに上を向いて欲しかったからなんだと思うのです。

 

だって、星を見ることは空を見上げることですから。俯いていては見えない景色がある。それを成幸くんは文乃さんに伝えたかった。今、夜空を見上げ、星について語る文乃さんの顔には自然と笑顔が生まれています。

 

 

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星たちの輝きと青春の煌めき

 

 

その背景を踏まえると、やっぱり物語において、「星」というモチーフはとてもロマンに溢れたメッセージ性を内包しているなぁ...と思わされるんですよね。

 

上を見上げれば「星」がある。そして、暗闇(=悩み)の中にいても、「星(=光)」があれば、周りに何があるのか、どこに向かえばいいのかが分かる。きっと、『ぼく勉』という作品における『天の光はすべて星』とはそういうもの。今の文乃さんには、向かうべき場所、真に向き合うべき人がいるはずです。

 

 

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成幸くんの応援

 

 

でも、文乃さんにはまだ、あと一歩を踏み出す勇気がありませんでした。

 

ゆえに、成幸くんがその手を取る。「家族」がバラバラなのはやっぱり悲しいことだから。きちんとお父さんに向き合って欲しいと思うから。

 

成幸くんにはどれだけ求めても、面と向かい合えるお父さんはもういないんです。だからこそ、相手を大切に想う気持ちがあって、その人に伝えたいこと(=夢/想い)があるのなら、きちんと向き合って欲しいのだと、成幸くんは思ったのかもしれません。

 

文乃さんがどれだけ真剣に「星」という「夢」を追いかけてきたのか、ずっと近くで見てきたのだから。そして、これは他でもなく文乃さん自身の口からお父さんへ伝えられなければ意味がないこと。それが成幸くんの心からの想いでした。

 

 

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成幸くんの想い、文乃さんの気持ち

 

お前が本当にやりたいこと

俺が全力で応援してるからな

 

ゆえに、思わず文乃さんの手を取って、この言葉が自然と出てきた。

 

あのお祭りの日、文乃さんがそう言ってくれたように今度は成幸くんが文乃さんの「本当にやりたいこと」を応援する。明確な「夢」を持っていない成幸くんには「夢」のために真剣になっている文乃さんが輝いて見える...、「光」に見えているのでしょう。

 

...と、同時に文乃さんにとっても、成幸くんの存在が「光」になった。自分の行き先を照らしてくれた「光」。それは、お互いがお互いを照らす「光」であり、そのどちらもが「星」の下で誓った約束なんですよね。このシーンがこれほど輝いて見えるのは、その構図ゆえでもあるのです。

 

お母さんの死後、「夢」の実現なんて無理だと言われ続け、寂しさと心細さで胸がいっぱいで...。そんな自分の「手」を握り、「夢」を応援してくれた心優しき王子様。眠り姫である彼女が彼に惹かれていくのは物語としても必然だったのではないでしょうか。

 

夜空を舞う星たちのように、最高の輝きを放つ2人。きっと、そんな2人の様子を静流さんと成幸くんのお父さんも、空から見守ってくれていたんじゃないかなと。そんなことを考えてみると、より味わい深いお話だったと思えるのかもしれませんね。

 

 

文乃さんの原点、向き合った「好き」の気持ち

 

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文乃さんの「好き」

 

さぁ、ついに文乃さんが零侍と向き合う時がやってきました。10年間、背を向け続けてきた家族。ずっと向き合えなかったお父さん。今、震える足を携えながら、それでも彼女は、力強い覚悟で、大切(=好き)な人に向き合っています。

 

とはいえ、何一つとして難しいことはありません。ただ、「好き」の想いを「好き」だと言葉にすればそれでいい。理解してもらえないからと諦めて背を向けるのではなく、自分の「好き」を”本気”だと思ってもらえるまで言葉にすればそれだけでよかったのです。正直にどこまでも真っ直ぐに糸(=意図/想い)を伸ばせば、その糸がどれだけ厚いものであっても、すれ違ったり、絡まったりすることはないのだから。物語とは...、いえ、”家族”とはそういうもの。

 

 

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静流さんの面影 

 

一方の零侍もまた、そんな文乃さんの情緒溢れる想いに触れて、在りし日の静流さんを思い出していました。

 

緒方理珠という「才能」に静流さんの影を求めていた零侍が、「夢」を語る文乃さんの姿に静流さんの面影を重ねている。このシーン最大の意味はきっとここにあります。人の心を真に動かすのは、いつだって人の想い。これは、「才能」という要素にどこまでも囚われてきた零侍が、その枠から一歩を踏み出す時が近いことの示唆でもあるのかもしれません。

 

 

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父の想い、過去の挫折

 

しかし、それでもまだ、零侍が過去の挫折を乗り越えるには、文乃さんの覚悟(=将来への想い)だけでは「鍵」が足りないのも事実なのでしょう。

 

だって、彼の後悔は「過去」にあるのだから。娘を大切に想う気持ちも、その覚悟も理解しているけれど、10年という長い蓄積の中で培われてきた想いはそう簡単に拭えるものではありませんよね。

 

ゆえに、零侍の想いを動かすのは、静流さんの想い...ということになるのだと思います。一体、ノートPCの中には静流さんのどんな想いが込められているのか、そして、文乃さんはどんなパスワードで母の言葉を聞いたのか。

 

 

 

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母の想いはいかに?

 

僕個人の予想は前回と変わりません。

 

文脈から考えても、「才能」と「夢」に関連するお話になることは間違いないので、「天才」であった静流さんが動画や日記という形で、「家族」に対する想い(文乃という名前に込められた想い)を遺したんじゃないかなと。ここは来週の展開を楽しみに待ちたいですね。

 

...というわけで、今週の感想をまとめると...

 

 

 文乃さんと成幸くんの将来に期待!

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成幸くんと文乃さん

 

今週の文乃さんの姿に最高に感動したってことですよ!

 

ついにここまで来たんだなって。やっときちんとぶつかり合えたんだなって。今週はそんな感慨深さで頭が一杯になるお話でした。

 

さぁ、これからの文乃さんの物語はどうなっていくのか。大切な人(=零侍)に向き合い、「好き」の気持ちをきちんと言葉に出来た彼女なら、きっといつか大切な人(=成幸くん)に対する気持ちにも向き合えるはず。そんな展開を心待ちにしております。あぁ、本当に来週が待ち遠しい!

 

 


 ※本記事にて掲載されている情報物は「『ぼくたちは勉強ができない』/筒井大志週刊少年ジャンプ」より引用しております。

 

『咲-Saki-』第196局 「成長」 感想

咲-Saki- 196局(以下、咲-Saki-本編最新話感想のため未読の方はネタバレ注意)

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咲-Saki- 第196局「成長」 感想

 

今回の扉絵は、阿知賀女子が誇るおもち担当の美人姉妹の松実姉妹!

 

咲-Saki-』界における実姉妹カップリングと言えば、宮永姉妹・松実姉妹・愛宕姉妹の三姉妹がメジャーではありますけれど、2人共におもちなのは、一番イチャイチャしているのは個人的にこの2人だと思いますね。勿論、愛宕姉妹の仲の良さもとても微笑ましい限りではありますが....。(インハイ後には宮永姉妹もきっと.....)

 

ところで、この2人が同卓したら赤ドラの行方はどうなるんでしょうか。ドラが集まる玄ちゃんと、赤い牌が集まる宥姉ちゃん。まぁ、宥姉の能力は「牌を独占する」程強いものではないので、何となく、玄ちゃんの方に軍配が上がりそうな気もしますけど。うーん、この2人の姉妹対局もいつか見てみたいなぁ...。

 

 

<前回の感想>

 

 

 

 

準決勝からの「成長」

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玄ちゃんの成長

 

前回、他家の圧倒的なスピードにも負けず、自らの親番で見事に跳満を和了りきってみせた玄ちゃん。

 

東1局(4本場)の倍満と東4局の跳満。彼女が和了ったその2局は、共に「ドラをツモると手が進む形の配牌」になっており、また「急所のドラ」を引くスピードも準決勝より速くなっていたのだとか。

 

なるほど。これこそが松実玄の「成長」なのですね。準決勝や2回戦では殆ど和了ることの出来なかった玄ちゃんが、まだ序盤とはいえ、全国トップの実力を持つ2人と”東風の神”を相手に、互角以上の戦いを演じるまでになっている。

 

きっと、厳しい闘いを乗り越え、一度ドラ(=お母さんとの思い出)とのお別れを決意したからこそ、”目覚めた力”なのでしょう。いきなり新しい力を手にしたとかそういうことではなく、彼女の中に元々眠っていたドラゴンロードとしての力が開花した。これはそういう意味での「成長」なんだろうなぁ...。

 

だって、阿知賀女子とはそういうチームなわけですから。「昨日」よりも「今日」。そして、「今日」よりも「明日」の自分たちの方が強い。そうやって自分の中に眠る力(=ルーツ)を闘いを通して呼び覚ましていく。それが阿知賀の強さの源でもあったはず。

 

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照の成長

 

一方、あの壮絶な準決勝の闘いから”何か”を得たのは、玄ちゃんだけではありませんでした。

 

照もまたあの対局から、他校との"連携"という選択肢を自分のスタイルに取り入れた。連続和了に照魔鏡という圧倒的な能力を持ちながらも、彼女が自身の能力に依存せず他家との共闘によって優希に応戦したのは、”人が予想を超えてくる”存在であることをあの闘いで学んだからだったわけですね。

 

それを考えると、やっぱり天和(=予想を超える和了り)という劇的な幕開けを演出してみせた決勝戦の導入は本当に素晴らしい展開だったと言えるのでしょう。そもそも、インハイ王者の宮永照と全国3位のガイトさんを相手にして、今、優希と玄ちゃんがここまで大きなリードを作っていること自体、「読者の予想」をはるかに超えた状況だと思いますし。いやー、本当に決勝戦は面白いなぁ...。

 

南入!

〇東4局 一本場 親:松実玄 ドラ:五索:麻雀王国

 

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ガイトさんの逆襲

 

とは言うものの、全国トップクラスの実力も当然ながら、伊達じゃない。

 

続く東4局一本場、またも鳴きで優希のツモ番を飛ばしにきたガイトさんがそのまま純全三色を和了りきり、前半戦最後の東場はこれにて閉幕!

 

とても盛りだくさんな東場だった気がするけれど、実際、内容的にはかなりのスピード麻雀だったので、実時間としては案外早かったりするのかもしれませんね。なんだかんだで、ほぼすべての局が5順位内とかで終わっていた気がするし...笑。

 

 

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挑発するガイトさん

 

さて。そんなわけで、自身の『領域<テリトリー>』でもある東場が終わり、苦境の始まりを意味する「南場」のコールを突きつけられる優希。が、もうここは彼女の言う通り、守る以外に手段はありませんからね...。

 

もちろん、照の連続和了は守っているだけではガンガンツモられるだけなので、誰かが止めないと、あっという間にリードをひっくり返されちゃうわけですけど、だからと言って、大トップの優希が苦手な南場で、多大なリスクを払ってまで照を抑えに回るのが吉とも思えないしなぁ.....。

 

まぁ、ガイトさんの点数を考えても、彼女が中心になって照の連続和了に立ち向かっていくことになるのでしょうし、準決勝同様に、玄ちゃんのドラ独占が照への抑止になっているので、照も簡単にはいかないんじゃないかな。全国1位と全国3位の直接的な駆け引きも見れるかもしれないので、そこも俄然期待したいところ。

 

 

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今後の伏線?

 

あと、今回、久しぶりに京太郎が活躍していましたけど、優希のタコスや和のエトペンはともかく、咲さんに「本」を渡したのは後々、何かしらの意味が生まれたりするんですかね?

 

まさか「本」を持ちながらだと集中できるとかじゃないだろうし....。照も「本」が好きなので、その関連とか?まぁ、必ずしも意味がなきゃいけないわけでもないですし、ただ単に咲さんに頼まれたから持ってきただけという可能性もありますが...。ひとまずここは今後の展開に期待ですね。

 

〇現在の点数状況(前半戦東場終了時点)

1位 清澄高校 :163200点

2位 阿知賀女子:107400点

3位 臨海女子 : 67600点

4位 白糸台  : 61800点

 

 

というわけで、次回は12月7日発売号で掲載予定。果たして優希は東場で築いた圧倒的なリードを守り切れるのか。南場もまた波乱の予感。ちょー楽しみです!

 

 


 ※本記事にて掲載されている情報物は「『咲-Saki-』/小林立ヤングガンガン」より引用しております。

『五等分の花嫁』62話 感想、”この関係”に終止符を!五月の言葉の真意とは...!?

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五等分の花嫁 62話 「スクランブルエッグ②」 感想

五等分の花嫁 最新話 感想 ネタバレ注意

今週の『五等分の花嫁』を読了!

 

なるほど...これまた非常に興味深い展開になってきましたね。今週のお話を単体で見れば、専ら「準備回」という立ち位置の内容にはなるのでしょうけれど、その一方で、次のストーリーへの布石となる描写を極端なくらい「謎」として描き切り、読者に想像の余地を与える構成に仕上げている。ストーリーテリングの手法としては、とても面白いやり方だなと個人的にワクワクさせられてしまいました。

 

 

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五月の真意とは...?

 

で、まず一番に気になるのは、やはり五月の口から告げられた一方的な「関係終了宣告」ですよね。

 

54話では「愚者」としてフータローとの家庭教師関係を選び、また、57話ではフータローへの感謝を示していた五月がなぜ「私たちはもうパートナーではありません」と語ったのか。

 

勿論、”最後の試験”を乗り越える鍵は「5人の力(得手不得手)を合わせること」ではあったし、実際に59話でフータロー自身も「俺たちの関係もこれでお終いだ」と言ってはいたけれど、それでも五月だって”6人”でいる時間を当たり前のように受け入れていたはずなのに...。ここは当然注目ポイントになるのでしょう。

 

...というわけで、今週もまた様々な”謎”がスクランブルしていく”家族旅行”の物語。問い質される彼・彼女たちの関係性の行方は...?そして、「誓いの鐘」と「誓いのキス」は果たしてどんな決着を迎えるのか...。今回はその点にテーマを絞って、お話を振り返って参りましょう。

 

 

 <関連記事>


 

 

 

謎が深まる”家族旅行”!誓いの鐘を鳴らすのは誰か!?

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誓いの鐘

 

さて、今週のお話は、家族旅行先の島に設置されている「誓いの鐘」に関しての説明シーンから物語が展開されておりました。

 

曰く、「この鐘を二人で鳴らすとその男女は 永遠に結ばれる」という伝説があるとのことですが、なるほど、これが本当であれば物語的にとても面白い状況になると言えるのかもしれませんね。

 

なんせ、この言葉をその通りに解釈すると「2人で鳴らさないと」意味がないわけですから。要するに、林間学校の時のようにフータローに意識がない状態ではまずこの伝説は成立しないということ。「転んだ拍子」にみたいな事故発生的な状況はあるにせよ、無意識のうちに鐘を鳴らしてしまうなんてことはさすがにありえないと思いますし。

 

 

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二乃のアタック

 

そういう事情を鑑みると、やはりフータローへ”恋心”を自覚している組は、この伝説に乗っかってきそうな気もしますよね。

 

今回のお話ではそこまでの示唆は描かれていませんでしたけれど、特に二乃については呼び方を「フータロー」に変えたりと積極的にアプローチを仕掛けてきているので、心の中では「フータローと2人で鐘を鳴らす!」くらいに思っていても不思議はありません。 少なくともそれに近いことは考えていそうなので、その点を踏まえても、二乃の存在はやはりこの章においても非常に大きいものになっていくのでしょう。

 

 

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三玖と二乃

 

では、一方の三玖はどうなのか。

 

ここが今回の”家族旅行編”における恋愛方面での一つの見せ所になるのではないかと思うのですが、個人的な意見としては三玖にもそういう願望(あるいは行動)を示して欲しいなぁとは思ってしまうかなと。

 

というのも、今回の”家族旅行編”の伝説って、フータロー自身がメタ的なセリフで「どこかで聞いたことある伝説だ」と言っているように、ある種、”林間学校編”で描かれた伝説のリトライとしての側面もあるんですよね。

 

あの頃から色々な積み重ねを経て、6人の関係性もとても大きな変化を遂げてきた。ならば、今、再びこの伝説を前にした時、フータローたちの物語は一体どういう顛末を辿るのか。異なるお話でありながらも、今回の新章は言わば、その問いに対するアンサーでもある。そういう視点でこのストーリーを解釈することだって当然出来るわけですよ。

 

 

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林間学校を通して成長した三玖(22話/31話)


ゆえに、三玖にはあの林間学校の頃のように、いえ、更に成長した姿をもう一度この新章で見せてほしいなと思わずにはいられません。

 

林間学校の序盤は「五等分」であることに囚われて「独り占めしたい」という気持ちを抑えていた彼女だけれど、もう三玖にはそんな足枷、ありはしないのですから。

 

だから、結果はどうであっても、”家族旅行編”が”林間学校編”のリトライであるならば、この物語が三玖にとって”勇気”を獲得していくお話になってくれたらいいなと。フータローと鐘を鳴らしたい。その気持ちと向き合い、勇気ある行動を起こす三玖の姿が見れたら嬉しいですね。そんな展開を期待しております!

 

 

”この関係”に終止符を!五つ子スクランブル!?

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この関係に終止符を打ちましょう

 

そんなこんなで「誓いの鐘」や「誓いのキス」など恋愛方面で大盛り上がりになる予感が漂っていた今週のお話ですが、まさかまさか、ここに来て"五月"から「関係終了宣告」が飛んできました。冒頭でも触れましたが、これはいささか意外な展開でもあったでしょう。

じゃあ、どうして五月がこのタイミングでこんなことを言い出したのか。その点について考えていくと...、

 

①5人で暮らす条件として中野父からフータローとの家庭教師関係を終わらせるように言われた

 

②姉妹たちの恋愛模様(※三玖の気持ちは勿論、五月は一花さんの気持ちも知っている)を悟り、母親代わりとして、この曖昧な”関係”に楔を打ちこもうとした

 

③フータロー自身の進路・勉強時間の確保について配慮し、「家庭教師」の終了を自ら申し出た(もうすぐ高校三年生に進級するため、タイミングとしては説得力あり)

 

④そもそもこのセリフの発言者が五月本人ではない(誰かの変装、林間学校で五月が一花さんの変装をしていた為、今回は対比的に一花さんが順当?)

 

 

概ね、ここら辺が候補になるのでしょうか。

 

まぁ、この発言が五月本人であるならば個人的には③が一番しっくりくるかなとは思います。ちょうど五月も”最後の試験”を通して「進路(=夢)」を見つけたヒロインなわけですから。そんな彼女が今度はフータローの進路を気に掛ける。構図としてはとても美しい展開と言えそうです。

 

 

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このシーンの意味は?

 

とはいえ、今週のお話の中で同時並行的に気になる点もありまして....。

 

それが今回フータローが五月を探し回る一連のシーンなんですけれど、やっぱりこれは違和感がありますよね。フータローが走っても追いつけず、瞬間移動したみたいに五月が色々なところで目撃されていくなんてありえるのかなって。さすがにこれは何かの伏線なんじゃないかなって。そう勘ぐってしまわずにはいられないというもの。

 

 

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フータローと会話するまでに描かれている五月は5回

 

それに、今回フータローが五月と会話をするまでにちょうど5回違う場所で彼女を目撃している点も意味深なところでしょう。

 

冒頭で四葉ちゃんが「緊張してきた...うまくできるかな...」と言っていたことを踏まえても、全員が五月の姿に変装をしているというちょっと突飛にも思える展開もこの場合は十分に想像できる余地があるんじゃないかなぁ...と。

 

そういう意味では、結果として④の展開もありえるのかもしれません。無論、この変装は元々何かしらの計画の元で準備をしていないと成立しないはずなので、本来的には、旅先で偶然出くわしたフータローに対して仕掛けられているものではないことが大前提にはなるのでしょうけれど。

 

 

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お祖父ちゃん

 

そうなると変装の動機は自ずと「お祖父ちゃんにある」ということになるのでしょうか。

 

それこそ、一花さんや二乃ではなく、なぜ「全員が”五月”に変装をするのか」という疑問点についても、五月がお母さんに一番似ているからという理由であれば納得がいきますし。

 

三玖が「会うのは久しぶり」と言っていた事を考えても、お祖父ちゃんは五人姉妹の区別がつかない、あるいは五月たちが五人姉妹だと気付いていない可能性さえあるのかも...?そんな風に考えてみても面白いのかもしれませんね!

 

 ...というわけで、今週の感想をまとめると、

 

 

今週のらいはちゃんが最高に可愛かった!

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らいはちゃん可愛い

今週のらいはちゃんが最高に可愛かったってことです!

 

上杉父と中野父の関係(元々家庭教師の仕事自体、上杉父が持ってきた話なので間違いなく2人には繋がりがある)も気になりますし、家族旅行編は謎だらけで続きが本当に楽しみでございますよ...。

 

さぁ、五月からの宣告を受け、フータローの気持ちはどう揺れ動いていくのでしょうか。変装にしても何にしても、キスも含めて、今までの関係性からワンステップ進むお話になりそうですね。来週の展開も超期待しております!

 

 


 ※本記事にて掲載されている情報物は「『五等分の花嫁』/春場ねぎ/週刊少年マガジン」より引用しております。

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