ふわふわな日記

『五等分の花嫁』72話 感想、中野四葉の欲しいもの!笑顔の裏に隠された”愛情”と”哀情”が交錯する...!

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五等分の花嫁 72話 「学級長の噂」 感想

五等分の花嫁 最新話 感想 ネタバレ注意

 

今週の『五等分の花嫁』を読了。

 

あぁ、本当にヤバいですね...。正直なところ、四葉ちゃんのあまりの可愛さに、脳の処理が追いついていません。何度読み返しても四葉ちゃんのことが愛おしくてたまらなくなる。だから、何度でも読み返したくなる。

 

もはや、胸の奥がぎゅっと締め付けられて、涙が止まらなくなりそうな勢いですよ。僕の全部が、痛いくらいに、好きなんだって悲鳴を上げています。改めて、四葉ちゃんが好きで、好きで、大好きなんだ...ということを、思い知らされた回でもありました...。

 

 

 

中野四葉が欲しいもの

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中野四葉というヒロインについて(36話より)

 

少し、これまでの四葉ちゃんについて振り返ってみましょう。

 

物語の始まりの頃から、フータローの味方として彼を頼りにしてきた中野四葉という女の子。モノローグの絶対的な少なさ故に、どことなく心情の機微が掴み辛い印象もある四葉ちゃんですが、その実、彼女の行動原理はいつだって一貫していました。

 

誰かのためになること(=”必要とされる”こと)

 

そう、上記の通りですね。これは、彼女の生き方そのもの。その事実は、バスケ部や陸上部などの件からもよくわかります。

 

もちろん、厳密に言えば、「約束」を優先して入部を断る事が出来たバスケ部と、合宿の参加を断る事が出来なかった陸上部という違い(これは、41話-42話でフータローの”想い”を知ってしまったが故の心情変化...とも解釈できる?)はありましたが、いずれにせよ、これまでの彼女が「誰かのためになりたい」と頑張ってきたことに変わりはないでしょう。

 

そんな彼女の努力は、今週描かれていた50m走の結果にも表れていましたよね。

 

 

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四葉ちゃんの欲しいもの(36話より)

 

しかし、それ故に彼女は、自分自身の”欲しいもの”がわからなくなってしまったんですね。

 

誰かの望みを叶えることが、自分の望み。だから、彼女は「自分の欲しいもの」を聞かれても、具体的な”なにか”を答えることが出来なかった。そして、これこそが、中野四葉という女の子が抱える最大の問題でもありました。

 

無論、「誰かのために何かをしたい」という気持ち自体はとても素晴らしいことです。間違いでもなければ、悪いことでもなんでもない。誰かの笑顔が、自分の笑顔になるなんて、本当に人として立派で誇らしいことですよね。

 

 

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笑顔の裏にある気持ちは...?

 

でも、今回の四葉ちゃんは、果たして本当に心の底から笑顔を浮かべていたでしょうか....。

 

「自分の欲しいもの」も言えないまま、誰かの笑顔のために、彼女の笑顔が失われる。それは、37話で描かれたデート回の結末(=フータローの笑顔四葉ちゃんの笑顔の同時成立)とは、まるで真逆のもの。

 

今週のお話は、まさにここがポイントになっていたように思います。今回はそういった点を踏まえながら、本編について触れていきましょう。

 

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四葉ちゃんの抱えるキモチ

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2人は付き合ってる?

 

四葉ちゃんと上杉君が付き合ってるって噂

 

というわけで、今週のストーリーの発端は、こちらのセリフから。

 

まぁ、2人の関係性をよく知らない外部の人達から見れば、こういう風に勘ぐってしまうのはわかる気がしますね。自ら”学級長”に名乗りを挙げただけでなく、相方としてフータローを任命したのも、他でもない四葉ちゃんなのですから。

 

ゆえに、恋バナ好きの女子高生がこの手のトピックに食いつくのは無理もないこと。何か、特別な理由があるんじゃないか。もしかして、2人は付き合っているんじゃないか。そう受け取られてしまっても、不思議なことではありません。

 

 

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四葉ちゃんのキモチ

みんなに悪いよ... 私はただ..

上杉さんが凄い人だって みんなに知って欲しかっただけなのに...

 

しかし、四葉ちゃんとしては、純粋に、フータローが凄い人であることをみんなにも知って欲しかっただけのようで...。

 

それなのに、「変な噂」が流れてしまった。そんなつもりじゃなかったはずなのに...。結果的に見れば、自分がフータローを指名して独占するような形になっている。だからこそ四葉ちゃんは、「みんなに悪いよ...」と思い、五月に学級長を代わってもらおうとしたわけですね。

 

 

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フータローを意識する四葉ちゃん

 

とはいえ、フータローに対して距離を置かなければ...(=みんなに悪いよ...)という感情に至ったのは、当然、外野の声が無視できないくらい、四葉ちゃんがフータローのことを意識してしまっているからですよね。

 

もちろん、彼女の言葉が『嘘』だったとは思いません。フータローを学級長に指名した理由は、「上杉さんが凄い人だって みんなに知って欲しかった」から。この気持ちに嘘偽りはない。それは間違いないでしょう。

 

でも、今はもう、フータローと2人で学級長をやることに、それ以上の気持ちが混ざり始めている。今週の四葉ちゃんの様子からは、そんな恋の波動が感じられましたよ....。

 

 

笑顔の裏に隠された”愛情”と”哀情”

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フータローの変化

あそこまで真剣な気持ちを

前ほど馬鹿にする気もおきないな

 

一方で、今週はフータローが示して見せた”変化”もお話の大きなポイントになっていました。

 

あれだけ『勉強』というものに捉われてきたフータローが、「学業から最もかけ離れた行為」と評してきた”恋愛”に歩み寄り、理解を示すセリフを言葉にしている。

 

そう、「旅行でのキス」や、「二乃の真っ直ぐな想い」が、少しずつ彼の”何か”を変え始めているのです。それはまるで、この半年間の間、フータローが姉妹達の”何か”を変えてきたように...。この”相互変化”こそが物語における最大の肝。本当に秀逸と言うほかありませんよね。

 

 

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愛情と哀情

 

そして、四葉ちゃんはきっと、そんなフータローの変化が嬉しくて...、また同時に切なくもあったんだと思います。

 

それはどうしてか。1つは、彼女が彼の生き方を縛ってきた(と自分では認識している)「写真の子」本人だからなんじゃないかなと。だからこそ、彼が”勉強”という枠から一歩前進し、誰かに恋をしていく兆しを見せたことが嬉しかった。

 

その証拠に、42話でも描かれた通り「俺は あの日から何も変わってない」と自信を喪失していたフータローの姿を見て、写真の子は「じゃあ... 君を縛る私は消えなきゃね」と責任を感じていましたから...。今週の四葉ちゃんの姿と重ね合わせても、しっくりくるものがある。

 

 

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笑顔の裏に隠された表情

 

また、もう一つの「切ない」表情の理由は、変化したフータローがこれから恋をしていく相手として、自分は「ありえない(=相応しくない)」と思っているから...と解釈することができるのではないでしょうか。

 

フータロー自身の口からキッパリ、「(本当に私のことを!?)⇒ねーよ」と言われたからなのか、あるいは、フータローを縛ってきた写真の子としての責任にも近い感情を引き摺っているからなのか。

 

現状ではまだその真意まではわかりませんけれど、姉妹以外には基本どんな時だって敬語を崩さなかった四葉ちゃんが、フータローから言われた言葉の繰り返しに近いセリフをそのまま踏襲し、クラスメイトに「ないよ」と呟いているシーンはやっぱりとても印象的。これは普通に、事件とも受け取れますよね...。

 

 

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写真の子(=零奈)とフータロー

 

5年前、フータローの隣に立ってくれた「写真の子」。

 

その子の正体が仮に四葉ちゃんであったなら、今の彼女はもうフータローの隣に立つことはできないと思っているわけでもあって....。

 

そして、それゆえに、精一杯の明るい笑顔を浮かべながら、本当に言いたいことも言わず、真に欲しいものも望まず、只々フータローの味方として彼の恋を応援することを選ぶなんて...。

 

そんなのあまりにも、あまりにも辛すぎるじゃないですか.....。僕は、たとえ花嫁が誰になろうとも、写真の子が誰であっても、四葉ちゃんが「自分の欲しいもの」をきちんと笑顔で言葉に出来る日が来てほしいんです。今週はそんなことを強く思わされた回でした....。

 

というわけで、今週の感想をまとめると...、

 

修学旅行編に期待!

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修学旅行編に期待!

 

いずれ描かれる”修学旅行”編が楽しみで楽しみで仕方がないってことですよ!

 

四葉ちゃんエピソードが本格的に展開されていきそうですし、修学旅行が1学期にあるイベントなのも意味深ですよね。34話の感想でも触れましたけれど、チューリップの開花時期4月中旬~5月にかけてなので、過去に写真の子とフータローが出会った京都への修学旅行と今回の修学旅行の時期を合わせてくるような気もしますし。

 

であれば、やっぱり”修学旅行”編の舞台は思い出の地・京都で、写真の子エピソードが描かれることになるのかな...。

 

まぁ、その前にまずはフータローの誕生日イベントがくるでしょうし、武田くん絡みでも何やら動きがありそうなので、そちらにも期待したいですね。来週も楽しみです!

 

 


 ※本記事にて掲載されている情報物は「『五等分の花嫁』/春場ねぎ/週刊少年マガジン」より引用しております。

『ぼくたちは勉強ができない』97話 感想、唯我成幸の夢・桐須真冬の変化!求める”キモチ”が止まらない!

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ぼく勉 問97 感想「不在の森閑はいみじくも 天才どもの[x]となる」

ぼくたちは勉強ができない』 最新話 感想 ネタバレ注意

今週の『ぼく勉』を読みました。

 

文乃さんが可愛い。成幸くんのタオルを拾い、思わずクンクンしてしまう文乃さん。これがもうね、ヤバいですよね。圧倒的にニヤニヤ。恋する乙女のオーラを全身に纏った彼女の何と美しいことか......。

 

あまりの天使具合に意識が吹き飛んで、そのまま帰らぬ人になってしまいそうなくらいですよ。文乃さんスキーたちを一撃で幸せの旅へと誘う破壊力が内包されておりました...。

 

 

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ぼく勉 97話:唯我成幸の夢、桐須真冬の変化

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真冬先生のキモチ

 

それにしても、今週は真冬先生のヒロイン力が大変凄まじかったですね。

 

成幸くんが「VIP推薦」を蹴った事を知り、取り乱し気味に学園長室に異議を申し立てに来る真冬先生。

 

きっと、彼女にも思うところがあったのでしょう。過去の自分に彼の姿を重ね、もしかしたら「一時の感情」で成幸くんが大事な進路を決めてしまったんじゃないかと。

 

あれだけ、努力して成果も出して、それ故に掴んだ「VIP推薦」という切符なのに、それを手放してしまうなんて、と。そう思ったからこそ、「何故 そんなに簡単に聞き入れたのですか?」と彼女は学園長に問うている。

 

 

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真冬先生からの評価

諦観... 私の知る限り

彼ほど他人と真摯に向き合い 寄り添える人物は稀有です

少なくとも そこは評価されるべきかと

 

でも、それは当然、成幸くんの「教育係」としての姿勢、もっと言ってしまえば、唯我成幸という人の「努力」を彼女が正当に評価しているからこそ、湧きあがってくる感情でもあるわけで。

 

ゆえに、才能の味方として成幸くんの教育論を否定し、彼と平行線の考えを持つ存在であった「氷の女王」の姿はもうそこにはない。

 

もちろん、今週の描写だけでは、成幸くんがVIP推薦を取り下げた理由、つまり彼の「夢」が教育関係であるという事実を真冬先生が知っているのかどうかまでは明確に判別が付かないところではありますが、しかし、同じ教育者であり、これまで彼と異なる教育論を掲げてきた真冬先生が「教育」の道に進みたいという彼の「夢」を理解していくことには物語的に見ても大きな意味があるのでしょう。

 

 

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深い意味は...?

 

そして、そこに発生しているのは、「教育者」としての感情なのか。あるいは、もっと彼を特別に想う深い何かなのか。

 

今はまだわかりませんけれど、真冬先生が彼の「努力」を誰よりも評価し、「やりたいこと」を認めていくという”変化”は、始まりの頃を思うと本当に感慨深い描写ではないですか...。

 

今後「教育の道を目指す」ことを成幸くんが直接、真冬先生に伝えることになる展開はあるのかな。2人がどんなやり取りを見せてくれるのか、次の真冬先生回に期待してます!

 

 

 

成幸くんのキモチ

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成幸くんの進路

 

また、今週は成幸くんの進路とその夢を目指す理由(=気持ち)が明確に描かれていた点も興味深い。

 

成幸くんの希望する進学先は、教育について一から学ぶことのできる「教育大学」。教職課程で教員免許を取ることだけが目的ではなく、本気で「教育」というものを学びたい。ゆえに、教育学部の存在しない一ノ瀬大学ではその希望は叶えられない。それが彼の出した答えでした。

 

 

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成幸くんの覚悟

もちろん、これは現実的に見れば、少しもったいない選択のようにも思えるでしょう。

 

実際、成幸くん自身も「バカなことをしていると 自分でも思います」と自ら語っているくらいですからね。権利を持つ者がその権利を手放すというのはそれ相応に覚悟のいることでもあったはず。

 

しかし、そんな葛藤を乗り越えて、彼はあの日自分の気持ちに従って走り出したわけです。それは「わがまま」なのかもしれない。「子供」が選択した幼い”一時の感情”なのかもしれない。

 

でも...、それでも...、夢を一生懸命追いかけている少女達に並び立ちたいと思った。自分のやりたいことを懸命に追いかけている人達を、ただ遠くから見ているだけではいたくない。他者に対する”憧れ”を、今度は自分の”夢”へと変換する。それが、自分の人生を自分の意志で切り拓いていくということ。

 

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成幸くんの目標

ある人が そうしてくれたように

人に寄り添って教えられるような教育者を目指したい

 

今週は、そんな彼の想いの発露がとても熱い回でした。

 

人に寄り添って教えらえるような教育者。それは、この半年間、できないを抱える少女たちと関わる中で彼が示してきた姿であり、また61話の模擬面接回で、真冬先生が成幸くんの長所として挙げてくれたものでもある。

 

そして、原点になったのは、「やっぱりできない奴をわかってやれる男になれ」というお父さんの言葉。察するに、成幸くんのお父さんも生前は教師をしていた(真冬先生が教師の道を選択する理由になったのもお父さんが関係していたりする...?)のでしょう。

 

であれば、息子が自分のやりたいことを自分で選び、それが結果的に教師の道だったということになるわけですから、お父さんとしてもさぞ嬉しいんじゃないかな。親子で受け継がれていく教育論。そんなことを思うと、やっぱり成幸くんが教育関係の道を選ぶことのストーリー的美しさには感嘆してしまいますね。

 

 

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俺を信じて

これからも最後まで

俺を信じてつきあってくれたら 正直助かる

 

で、極めつけはこちらのシーンですよ...。

 

無論、これは第一話のセリフを踏襲したもの。様々な積み重ねがあって、色々な物語があって、あの頃とは変わったもの、変化した気持ちが確かにこの胸に宿っている。

 

でも、それでも、変わらないものだってあるのです。だから、今度は「夢」を追い掛ける者同士として、もう一度ここから一緒に歩いていこう。

 

共に歩くことで共に成長していく。彼女たちに勉強を教えることが彼の「人に寄り添える教育者」という夢にも繋がっている。成幸くんが自身の「夢」を見つけたタイミングで、もう一度このセリフが繰り返されることにはそんな意味が込められているのかもしれませんね。

 

...というわけで、今回の感想をまとめると、

 

今週の文乃さん

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今週の文乃さん

 

ついつい成幸くんを求めちゃう文乃さんが最高に可愛かったな!ということですよ。

 

現実逃避まっしぐらなうるかの可愛さも、ここ数週少しずつ成長を見せてきている理珠ちんの姿勢も大変素晴らしかったですし、今週は成幸くんの存在の大きさを3人が改めて認識する回でもあって、非常に感慨深いものがありました...。

 

ついに「夢」に向かって動き出した成幸くんと、彼と共に歩みを進めるヒロイン達。「夢」を追い掛けた先に、果たしてどんな「恋」の結末が待っているのでしょうか。

 

次回は幽奈さんとのコラボ表紙&巻頭カラーなので、どんなイラストになるのかも期待です!

 


 ※本記事にて掲載されている情報物は「『ぼくたちは勉強ができない』/筒井大志週刊少年ジャンプ」より引用しております。

 

『咲-Saki-』第200局「開放」感想

咲-Saki- 200局(以下、咲-Saki-本編最新話感想のため未読の方はネタバレ注意)

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咲-Saki- 第200局「開放」 感想

 

今回の扉絵は、王者・白糸台高校のOGにして、ハートビーツ大宮の若手プロでもある宇野沢栞さん&渡辺琉音さんペア。

 

奥の方には、第170局でこの2人と同様に、照によって「可能性」を見出された沖土井さんと棚橋さんもいますね。彼女達も卒業後は、麻雀関係の道に進んでいたりするのでしょうか。

 

もちろん、全員が全員そういう進路に向かうとも限りませんけれど、立先生のことだからきっとこの2人のその後についても、自身の中できちんと構想は持っているんだろうなぁ...。個人的には、プロとまではいかなくとも、今でも楽しく麻雀を打ち続けてくれていたらすばらだなと思いますね。

 

 

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宇野沢さん可愛い

 

それにしても、まさかまさか。記念すべき第200局(と言っても、短期連載の3話分を含めれば、203話目ではありますが...)の扉絵に宇野沢さんたちが描かれることになろうとは思わなかった...。

 

しかも、渡辺さんが完全に彼氏みたいな発言をしているのもグッド。やっぱり、しおるねは最高ですね。渡辺さんは一昨年のインハイ地区大会で照よりも活躍をしたMVPだったようですし、宇野沢さんのグラマラスな水着写真も大変素晴らしいの一言ですよ。

 

あぁ、宇野沢さんが本当に本当に美しい......。今後、もっともっと出番が増えていくことを期待しております!

 

 

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去年の秋...?

 

あと、照のギギギ...について、宇野沢さんが”去年の秋から”と言っていますけど、これは照が部内で話を持ち出したのがこの時期という認識でいいのかな。

 

ガイトさんが連続のツモ和了りを不思議がっていたことや、周囲の反応を鑑みるに、公式戦でお披露目したのは今回が初めてのように思えますし、能力の原型を咲さんが知っている段階で、最近目覚めた力というわけでもないはずですし...。

 

<前回の感想>


 

 

 

怪物たちの攻防!

南3局 7本場 親:宮永照 ドラ:七筒:麻雀王国

 

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詰められた点差

 

前回、圧倒的な力で他家をねじ伏せ、ついに8連続和了まで達成して見せた、現インハイ王者の宮永照。

 

そして、そのあまりにも強すぎるチャンピオンの麻雀を前に、驚愕の色を隠せない優希である。まぁ、無理もないでしょう。東場が終了した時点では、トップの優希とラスだった照の間には10万点以上もの点差があったのに、気付けばもうその点差は26000点しかないのですから...。

 

しかも、6本場の和了りによって、照の持ち点が「98600点⇒112400点」に変動していることを見ると、前局で照が和了った点数は、親の満貫・13800点(=4000オール+6本場)だったようですし。要するに、打点上昇のルールに従うなら、次に和了られるのは、最低でも親の跳満・20100点(=6000オール+7本場)以上ということになる。

 

であれば、この7本場を照が和了った時点で、優希はトップから陥落してしまう。ゆえに、止められない「9回目」とわかっていても、動かざるを得ない。3巡目のポンもそういった理由からくる仕掛けなのかもしれません。

 

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抵抗

 

が、しかし。この鳴きによって、何やら秘策アリだった玄ちゃんのツモ番が1巡トバされてしまうことに。

 

ふむ。やはり、霧を纏っていた玄ちゃんには、準決勝とは違う「なにか」があるということか...。配牌から、五索赤:麻雀王国七筒:麻雀王国五筒赤:麻雀王国七筒:麻雀王国4連続でドラをツモってくるというのは、モモの言う通り、もうバケモノとしか言いようがないですよね.......。

 

 

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玄ちゃんの進化

 

ここで とめにいってもいいぞ

 

「ドラをツモると手が進む形の配牌」で、かつ「以前より急所のドラをツモるスピードが早くなった」という玄ちゃん。

 

この進化が第193局で照が口にしていた霧による効果なのか、あるいは別の何かなのか。今はまだ判然としませんけれど、玄ちゃんもまた無事に”怪物たちの次元”へと足を踏み入れたと言えるのかな。

 

まぁ、毎局のように霧を纏っている様子でもないですし、赤土さんの「ここでとめにいってもいいぞ」という台詞を見るに、常時発動型の力ではなく、勝負所で爆発させる能力という風にも受け取れますけど...。そんな点も含めて、この霧がどういう意味を持っているのか、非常に気になるところですね。

 

 

宮永照の能力”開放”!炸裂する奇跡の役満

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9つの燈篭

 

とはいえ、紛うことなき真の怪物たる存在は、最強の高校生・宮永照、その人なのであった....。

 

なるほど...。これまで長きに渡って”謎”とされてきた「ギギギ...」という擬音は、扉が開く音を意味していたわけですか...。

 

9つの扉に、9つの燈篭。だからこその9回目。ここまで1つ1つ積み重ねられてきた連続和了は、扉の先にある燈篭に火を灯すための仕掛けであり、言わばこの和了りのための下準備でしかなかったと。

 

鳴きでツモ順をズラすとか、間に合うかどうかとか、そんなレベルの話じゃない。条件を満たし、それゆえに扉は”開放”され、そしてマジックが点灯した。だから、もう誰も宮永照を止められない。「魔の9回目」。不可避の和了。ここで繰り出される役の名は...。

 

 

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奇跡の役満

 

九蓮宝燈……!!

 

一萬:麻雀王国一萬:麻雀王国一萬:麻雀王国二萬:麻雀王国三萬:麻雀王国四萬:麻雀王国五萬:麻雀王国六萬:麻雀王国七萬:麻雀王国八萬:麻雀王国九萬:麻雀王国九萬:麻雀王国九萬:麻雀王国 ツモ九萬:麻雀王国

 

あぁ、熱い。あまりにも熱すぎる....。もちろん、前回の時点でこの和了りを狙っているんじゃないか...ということの予想はついていました。なんと言っても、麻雀における「9」の意味を考えれば、これ以外にはありませんからね。アニメのシーンも非常に示唆的でしたし、ある意味では、王道な展開とも言えるのでしょう。

 

でも、この決勝戦が始まる前に、2つの役満が同一の半荘で一気に飛び出すことになるなんて、まさか思い描いていた人もおりますまい。

 

しかもその和了りが、天から与えられし奇跡の役である「天和」と、様々な麻雀役の中で最も美しい牌姿として多くの雀士の憧れにもなっている「純性九蓮宝燈だったんですから...!

 

もうひたすら胸熱。これが麻雀ドリームです。頂点を決める戦いで飛び出す麻雀の頂点役。エンタメとして隙が無い。奇跡は起こる可能性が少しでもあるから奇跡なんですよ!

 

この手が奇跡を選んでる!

 

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集大成

 

ふぅ....。しかしまぁ、まだ前半戦だというのに、よもやここまでとんでもない展開が描かれることになろうとは....。

 

第52局「開花」を踏襲したサブタイトルになっているのも印象的ですし、もはや集大成すら感じさせる対局ですよね。

 

「奇跡と奇跡」の応酬であり、同時にそれぞれが歩んできた「軌跡と軌跡」のぶつかり合いでもある。王者に対抗すべく、東風の神が決勝に向けて「天和」という奇跡に至るまでの道を積み上げてきたように、照もまた「最高の奇跡」とも呼べる「九蓮」を決勝という舞台で放ってきた。

 

お互いの秘策、お互いの「隠し玉」が飛び交う決勝戦。果たして、ここからまたどんな闘いが繰り広げられていくことになるのでしょうか。

 

 

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3校の巻き返しは...?

 

そして、場を圧倒する絶対王者を前に、3校の反撃はかなうのか...。

 

〇現在の点数状況(前半戦南3局7本場終了時点)

1位 白糸台     :162500点

2位 清澄高校 :121700点

3位 阿知賀女子:73900点

4位 臨海女子    :41900点 

 

現在の点数状況は上記の通り。こう見ると、やっぱり南3局の親番だけで一気に10万点近い点棒を稼いだ照は完全に人外過ぎてヤバいですな。東場で築いた優希の大量リードが一瞬でひっくり返されてしまいましたよ.......。

 

そんなこんなで、次回は2/15発売号で掲載予定。そろそろガイトさんの反撃にも期待したいところです!

 


 ※本記事にて掲載されている情報物は「『咲-Saki-』/小林立ヤングガンガン」より引用しております。

『五等分の花嫁』71話 感想、私のことを知ってほしい!中野二乃が求めた”恋”のカタチ!

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五等分の花嫁 71話 「アドバンテージ」 感想

五等分の花嫁 最新話) 感想 ネタバレ注意

 

今週の『五等分の花嫁』を読了!

 

本当にもう堪りませんね...。好きな人のことを想って、悩んだり、落ち込んだり、それでもやっぱり嬉しい気持ちになったり。思い通りにいかない感情を胸に、色々な表情を見せる二乃があまりにもいじらしくて...。今週のお話を読み終えた後は、ひたすらに二乃のことが愛おしく感じられるばかりでした。

 

一方で、フータローのままならない「感情」がきちんと描かれていた点も素晴らしい。前回の感想でも書きましたが、やはり3年生編の焦点は、フータローにまつわる「人間関係」とそこに付随して発生する彼の気持ちにこそ力点があるのでしょう。

 

「恋」も「友人」も「学校」も。その全てが上杉風太郎という一人の男の子が人間的に成長し、変化していく道のりの中にあるもの。ティーンの彼らにとって、「高校時代」という時間のうちに学べるものは、決して「勉強」だけではないのです。

 

これまで「勉強」というフィルターを第一としてきたフータローの世界が、これからどんな風に広がりを見せていくのか。きっと、クラスの風景を描いていく意味もこういった点にあるんじゃないかな。今回はそんな背景も踏まえながら、フータローと二乃の”恋”物語を振り返って参りましょう。

 

<関連記事>

 

 

 

二乃が求めた”恋”のカタチ!

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二乃の想い、焦燥感

 

というわけで、今週は「二乃の心情」の動きがとびきりお可愛い回でした。

 

三玖も一花さんも、依然として踏み出した様子はありません。でも、どこか心に余裕があるように見える。

 

同じバイト先で働くことになって、しかも既に想いを伝えている自分が一番「リードしてる...はず...」なのに、2人の自信とも取れる泰然とした雰囲気は一体全体どこからくるものなのか。そんなことを考えると、どうしても不安になってきてしまうわけですね。

 

 

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不安

むしろ前より距離がある気がする...

告白なんてしなければよかったのかな...

 

ゆえにこの言葉が出てくる。

 

「告白したのに意識されていない」んじゃないか、もしかしたら「告白なんてしなければよかった」んじゃないか。

 

せっかく勇気を出して想いを伝えたのに、それが原因で変に避けられて距離ができてしまっているのでは逆効果もいいところ。だから、フータローに良い所を見せて、もっともっと近付かなきゃ。今週序盤の二乃の心情はこんな具合だったように思います。

 

 

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フータローの”気持ち”

 

しかし、冒頭から始まる大枠のストーリーを踏まえると、やっぱり今週の二乃はやや空回り気味だったと言えるのかもしれません。

 

もちろん、こういう気持ちが時には前向きに作用することもある。好きな人にカッコ悪いところは見せられない。そう意気込む気持ちもわかりますし、結果的に、普段ならしないようなミス(キンタローにシュークリームを作った時も似たことがありましたね)をしてしまったことで、フータローの気持ちを知ることも出来た。ゆえに、新人ながらに早く「結果」を出さなきゃという彼女の焦りが意味のある失敗として描かれていることも事実。それは間違いありませんよね。

 

でも、距離の縮め方もどんな歩幅で歩くかも、自分らしくていいのです。ライバルの存在に焦って肩肘を張っても、二乃らしさが出せなくなる。だから、他の姉妹とのリードがどうこうではなく、自分とフータローの関係だけに目を向ければそれでいい。

 

だってそれ以上に大切なことなんて他にありはしないんですから。きっと、一花さんも三玖も様々な葛藤を乗り越えて、この地点までたどり着いた。焦る二乃と冷静な2人との対比はまさにこの差を表現してもいたのでしょう。

  

 

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二乃が求めた恋のカタチ

 

じゃあ、二乃らしさってなんなのか。

 

これを、ズバリ今回のサブタイ風に言い換えるなら、二乃にしかないアドバンテージとは一体どういうものなのかということでもある。そして、それはもちろんフータローに飾らない想いを真っ直ぐに伝えられる勇気ですよね。

 

私がどれだけフータローを好きなのか

ちゃんと知ってほしいの

 

そういった流れを踏まえると、やっぱり二乃の本心として描かれたこの台詞がもう最高に輝いて見えるわけじゃないですか...。

 

ハッキリ言って反則だとさえ思います。今はまだフータローに恋愛感情がないことなんてわかってる。でも、だからこそ、もっと自分のことを知って欲しい。自分の気持ちをもっともっとわかって欲しい。片想いがいつか両想いになるくらい、自分に踏み込ませたい。

 

今週はそんな二乃の想いの発露がとても美しい回だったなと。こんな熱烈な告白を受けたら、普通意識しちゃいますよ....。あぁ、心の底から二乃の恋が叶って欲しくてたまりません!

 

 

上杉風太郎の成長と恋心!

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二乃とフータローのバイト回

 

それにしてもまぁ、前々から期待していた「二乃×フータロー」のバイト回ですけれど、まだスタートしたばかりだというのに、完全に想定以上の破壊力でしたね。

 

新しくバイトを始めようとする人の多くが経験する「早くこの店の一員になれるように頑張る!」という気が急くような感情と、フータローとの距離に焦りを覚える乙女な気持ちの2つを、上手にストーリーの中に落とし込んでいたのが実に見事だったなと。先輩として二乃のミスを励ます風太郎の「優しさ」もニヤニヤの一言でした。

 

やっぱり僕はこういう”ラブコメらしい”回が大好きなんです。人が人を好きになる。こういった感情はもう「理屈」ではありません。他でもない、自分の気持ちなのにコントロールができない。好きになろうと思って好きになれるものではないし、嫌いになろうと思って嫌いになれるものでもない。当然、「勉強」のように明確な答えが設定されているようなものでもありませんよね。

 

 

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フータローの”気持ち”

 

しかし、だからこそ、「恋」と「勉強」という2つのテーマは、鮮やかなコントラストとして、物語に彩りを与えているのでしょう。

 

もちろん、人の存在が人を傷付けることだってある。「人間関係」というものは、決して一人では完結しないものですし、必ずしも美しいものばかりというわけにもいきません。

 

特にフータローは、小学生の頃、失恋とも言い難い何かを経験し、子供ながらに「自分の不要さ」を噛み締めたことのある人ですから。そういった背景を考えれば、他者との関わりに不器用な面があるのも無理からぬこと。

 

そんな彼にとって、とても大きな転機となったのが”写真の子”との出会いでした。「あの日 京都で あの子と出会い いつか誰かに必要とされる人間になると決めた(41話)」。彼自身がそう語っていた通り、5年前、学業御守りを笑顔で掲げていた女の子の存在こそが、彼が「勉強」に固執していく理由でもあったわけですね。

 

 

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写真の子が望んだこと(42話より)

 

でも、写真の子がフータローに向けて語った「必要とされる人になれてるよ」という言葉の真意は、無論、「勉強」という部分だけではなかったはず。

 

勉強ができて教え方の上手な家庭教師というだけならば、フータロー以上に適任の人材は他にもたくさんいる。それでも、彼女たちがフータローを”必要とする”理由はなぜなのか。

 

それは、写真の子が直接彼に対して言葉にしていたように、彼が彼女達に”真剣に向き合っている”からですよね。勉強ができるからという理由でフータローに惹かれたわけじゃない。不器用でも、誰かを思い遣り、人の気持ちに寄り添える優しい一面を持っている。

 

そんな彼の在り様に、5人の少女たちは心を開いていったのです。 「七つのさよなら」編は、写真の子(=過去への固執)との”さよなら”というストーリー上の大きな縦軸を描きながらも、きっと、そういった6人の人間関係・信頼関係を提示していたシリーズでもあったのでしょう。

 

 

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恋の行方は...?

 

ゆえに、今後の物語の中で、フータローが姉妹のことを「女の子」として意識し始め、やがて誰かに「恋」をしていくという展開が描かれていくと思うと、いち読者としては非常に楽しみで仕方ありません。

 

今度は、フータロー自身が彼女たちの持つ「女の子」としての魅力に気付いていく番なわけですからね。果たして、ここから恋の行方はどうなっていくのか。四葉ちゃんが盛大に絡んできそうな修学旅行も、五月(=M・A・Yさん)がどんな凄いレビューを書いているのかも、わたしとっても気になります!

 

 

 というわけで、今回の感想を要約すると、

 

二乃の恋に幸あれ!

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ポニテ二乃

 

今週の二乃が最高に可愛かったなということですよ!

 

やっぱり、ポニーテールは人類が生み出した究極の髪型ですね。こうかはばつぐんだ!過ぎてヤバい。まさに圧倒的な可愛さでした。同じバイト先で働けるというのも大きなチャンスですが、ポニテ姿を披露できるというのも最高のアドバンテージと言えましょう。

 

まぁ、あまりフータローには響いていないようにも見えますが...、反応的には照れ隠し説も有力ですから....。

 

そんなこんなで、二乃には本当に頑張ってもらいたいですね。ここから、フータローの誕生日、5人の誕生日、修学旅行とイベント盛りだくさんですし、ついに「全国実力模試」なるワードも飛び出てきたので、進路関係の話題についてもどんな風にストーリーが展開されていくのか楽しみです!

 


 ※本記事にて掲載されている情報物は「『五等分の花嫁』/春場ねぎ/週刊少年マガジン」より引用しております。

『ぼくたちは勉強ができない』96話 感想、成幸くんに訪れた変化!メイド姿の古橋文乃さんにも注目です!

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ぼく勉 問96 感想「怱々たる彼の様に 天才どもは隠密に[x]する」

ぼくたちは勉強ができない』 最新話 感想 ネタバレ注意

今週の『ぼく勉』を読みました。

 

なんというか、冒頭からちょっぴり時間の経過を感じさせる展開でしたね。それぞれの苦手科目で80点以上の答案用紙を掲げている3人の姿。範囲の決まった学校の定期試験とはいえ、着実に「できない」を克服していっている状況が伝わってきます。1話の「2点」の頃と比べても、相当に大きな進歩と言えるでしょう。

 

そして、文乃さんの言う通り、当然この進歩は「成幸くんのおかげ」でもあるんですよね。もちろん、彼女達自身の努力があってこその結果であることは言うまでもありませんが、しかし3人とも成幸くんに出会わなければ、きっとこの”成長”はありえなかった。

 

もっと言ってしまえば、うるかの留学や文乃さんの家族問題、理珠ちんの中に芽生えつつある感情も、唯我成幸という男の子との関りがなければ全てどうなっていたかわからないものばかりでした。

 

ゆえに、壊滅的だった「できない」の克服という命題は、勉強だけに留まらず、彼女達の抱える問題や感情ともリンクしている。その事実は、ここまで『ぼく勉』を読んできた読者の皆様も、十分にご承知の通りかと思います。

 

 

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成幸くんの”夢”

 

一方で、”教育係”である成幸くんもまた、”生徒”である彼女達から学んだことがたくさんあったわけですね。

 

それもそのはず。なんせこの作品のタイトルは『”ぼくたちは”勉強ができない』なのですから。何かが「できない」のは、彼の”生徒”であるヒロインたちだけじゃない。主人公である成幸くんだって、内に抱えている「できない」を乗り越え、ユメノトビラを開いていく一人の立派な高校生なのです。

 

だからこそ、ここ数週の展開は非常に興味深い。最初は「VIP推薦」の条件として、”教育係”(=一方向的にどちらかが何かを教える)という関係性が4人の間には敷かれていたわけですけど、もう彼と彼女達の間にある繋がりは、きっとそれだけではありませんよね。

 

 ”やりたいこと”に向かってがむしゃらに走っていく姿勢を「みんな」から教えてもらった成幸くん。「VIP推薦」という目的も無くなり、季節も状況も確実に変化を見せていくなかで、全員の関係はどんな風に変わっていくのか。今回はそんなことを考えながら、気になった点について振り返って参りましょう。

 

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ぼく勉 96話:唯我成幸に訪れた変化!メイドコスの文乃さんが可愛すぎる件!

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文乃さんとうるかの尾行

 

というわけで今週は、いつもと違う成幸くんの様子に疑問を抱く文乃さんとうるかの姿を中心としたお話でした。

 

まぁ、端的に感想を申し上げるなら、非常に『ぼく勉』らしい回だったなという印象です。作中でネタにするくらい潔く力技感を提示して、コミカルさとツッコミどころを読者に与えながら、主軸となるストーリーもきちんと進めていく。

 

こういう回は、単純にニヤニヤしながら読めるので、結構好きだったりもするんですよね。

 

 

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なんでこんな展開に!?

 

なんたって、文乃さんのメイドコスが拝めたわけですから!(←超重要)

 

いやー、本当に素晴らしい展開です。やっと文乃さんがメイド喫茶に降臨してくれましたよ。従業員として働いているあしゅみー先輩は当然にしても、真冬先生や理珠ちんにもメイドさん姿が描かれていたので「いつかは文乃さんも...」と内心期待をしまくっていましたが、まさかここで来るとは...。さすが筒井先生。全力で感謝を申し上げる所存!

 

 

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この可愛さである

 

あぁ、もう本当に文乃さんは宇宙一可愛いですな。

 

もちろん、黒髪ポニテスタイルが文乃さんの頂点だと思っている僕としては、正直いつもの文乃さんの姿でメイドさんを見たかったという葛藤もあるにはあるのですが、しかし、今週の文乃さんのいつもと違う新鮮なお可愛さもGOODどころか、GODと形容するに相応しいものでもあったわけで。

 

ブロンドウィッグに伊達メガネ(+適量のパッド...)。 普段とは一風変わった私服姿も最高でしたし、成幸くんの行動に違和感を抱き、もしや「デートだったりして...」とナチャラルに尾行に付き合っちゃう文乃さんの乙女感も素晴らしいの一言でした。

 

まぁ、依然としてうるかをいじらしく想う気持ちがあるあたり、文乃さんの恋心もまだまだ複雑な様相を呈していることが伺えますけれど、それは着実に、恋の花を咲かせ始めているからこその「複雑さ」でもあるので、今後の彼女の心情については、温かい目で見守っていきたいですね。

 

 

VIP推薦の取り下げと唯我成幸の夢

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VIP推薦の取り下げ

 

なんでVIP推薦蹴っちゃったん?

 

一方で、やはり今週一番の注目案件は、成幸くんが「VIP推薦を蹴った」ことを、文乃さんたちが知ってしまったことでしょう。

 

メイド喫茶洋服店うどん屋」と、3件のバイトを同日に掛け持ちするハイパー高校生、唯我成幸くんを尾行する乙女達の可愛さも最高に輝いていましたが、全てはこの展開を描くための繋ぎだった。要するに、今の唯我成幸には、バイトを増やしてでもお金を必要とする事情があることを示唆していたわけですね。

 

 

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バイト三昧の成幸くん

 

とはいえ、受験生にとってこの状況が、明らかに異常であることは言うまでもありません。

 

成幸くんの夢はきっと「教育学」を学ぶこと。だから、「教育学部」の存在しない一之瀬大学には進学しない。「VIP推薦」を蹴って、他の大学を受験する。これ自体は、彼が自分の”やりたいこと”に沿って道を決めたという点において正しい。きっと、お母さんも彼の”夢”を全面的に応援してくれるはず。

 

 

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成幸くんの遠慮、母の想い(問.85より)

 

しかし、同時に家族に対しては「遠慮」をしてほしくないとも語っていたわけで。

 

確かに、”やりたいこと”に向かって走り出したことは確実な前進ではあるけれど、だからと言って、受験を間近に控える息子が、お金のことを気にして、自分の受験料(あるいは学費についても)を自分で稼ぐという手段に及んでいるなんてことを、親が黙認しているはずもない。

 

であれば、恐らく「家族」にも「先生」にも相談はしていないと考えるのが妥当でしょうか。長男ゆえに甘えられない。これが今の彼が抱えているできないこと。もちろん彼の成績なら、ある程度は「学業」と「バイト」の両立も可能かもしれませんが、学校に通いながら、3件のバイトを掛け持つというのは、まぁ常軌を逸してはいますよね。

 

 

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ジト目の文乃さん可愛い

 

そんなこんなで、来週以降はそういった事情も含めながら、文乃さんたちが成幸くんの”夢”を知っていくことになるのでしょう。

 

VIP推薦や彼のバイト掛けもちの件をある程度把握していた理珠ちんが、成幸くんの言いつけ通り、「お口チャックマン」に徹していたのは何とも彼女らしいですが、文乃さんやうるかは、理珠ちんと同様というわけにはいかない気も...。それがわかっていたからこそ、2人には内緒にしておいたわけでもあるんですし。

 

まぁ、最終的には、お金の問題や家族の問題を彼女たちがどうこう出来るわけではないでしょうから、成幸くんがきちんと「お母さん」に自分の気持ちを話すことでしか、この件は解決しないのだとは思います。文乃さんの時もそうでしたから...。

 

なので、そこに至るまでに文乃さんたちや真冬先生の存在がどう関わってくるのか。その点に注目していきたいですね。

 

というわけで、今週の感想をまとめると.......、

 

今週のベスト文乃さん!

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今週の文乃さん

 

成幸くんの体を心配する文乃さんが最高に可愛かったなってことですよ!

 

ずっと誰かのために頑張ってきた成幸くんが、今度は自分のため・自分の家族のために頑張ろうとしている。それを見て、彼に助けられてきた人達はいったい何を想うのかな。来週も楽しみです!

 


 ※本記事にて掲載されている情報物は「『ぼくたちは勉強ができない』/筒井大志週刊少年ジャンプ」より引用しております。

 

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