ふわふわな日記

『ぼくたちは勉強ができない』138話 感想:あと一歩の勇気とチョコに込めた想い!うるかの気持ちを知った成幸くんの心情やいかに...?

f:id:huwahuwa014:20191202074021p:plain

ぼく勉 問138 感想「乙女の甘い想いは時に[x]に連なるものである②」

ぼくたちは勉強ができない』 最新話 感想 ネタバレ注

 

今週の『ぼく勉』を読みました。

 

正直、11月~12月にかけての忙しさが中々に半端ではなく、ここ最近の口癖が「1日30時間欲しい...」になってきてるくらい修羅場な日々を送っている私ですが、しかし今回のお話を語らぬままでいられようか。無理である。

 

まずね、文乃さんが可愛い。それとね、文乃さんが可愛い。やっぱり、文乃さんが可愛い。赤面しながら成幸くんにチョコを渡す乙女な文乃さん。端的に言って超可愛い。あまりの可愛さに思わずジャンプを叩き付けそうになった程である。

 

せっかく苦手なチョコ作りに励んだというのに「ぎっ 義理だからね!?」とか余計なことを言ってしまうあたりがもう最高に文乃さんでした。ほぼ最終局面と言っていいこの状況下でのその付け足しは悪手も悪手ですが、まぁ文乃さんが可愛かったことに比べれば全て些末なことです。その天使のような出で立ち、疲れを癒してくれる圧倒的な可愛さ。文乃さんがいれば、今日も生きていける!

 

 

f:id:huwahuwa014:20191202192118p:plain

赤面の文乃さん

 

ふぅ...。

 

もはやね、最近は達観の極みを通り越して無我の境地まで達してしまってるんでね、正直もう怖いものなんてないわけですよ。後は行く末を菩薩のごとく温かい目で見守り、滝のように溢れ出してくる涙を抑えて万事フィニッシュ。

 

エンディングが見えたと言ってもほぼ差し支えのなさそうな、バレンタインデーにおける甘酸っぱいやり取り。あと一歩の勇気とチョコに込められた想いが最高に輝いていた今回のお話、気になった点について簡単に振り返っていきたいと思います。

 

 

<関連記事>

 

 

 

ぼく勉 138話:乙女の甘い想いは時に[x]に連なるものである②

 

さて、前回のラストで大量のチョコを手に持っていた成幸くん。

 

あしゅみー先輩のバイト先でお客に配る用のチョコかと思いきや、友達の小林くんが貰ったものを代わりに預かっていただけでした。まぁ、どのみち成幸くんのものでないのなら大した差こそありませんが、しかし、チョコを渡そうと意気込んでいたうるかさん的には早くも出鼻を挫かれてしまった形に...。

 

そして、ここぞとばかりに他のヒロインたちがチョコを渡していく光景を横目に、

 

 

f:id:huwahuwa014:20191202192224p:plain

弱気

 

今更あたしのもらっても

もしかしたらメーワク...かもなぁ...

 

と、弱気になってしまう乙女なうるかの姿が本当にいじらしくてとても可愛くて...。

 

ずっと渡したくても渡せなくて、「来年こそっ!!」という言葉を免罪符にして逃げ続けてきたこれまでの自分。受け取ったときにどんな反応をするんだろう。渡してからその先、どう思われてしまうんだろう。そう考えれば考えるほど、その距離がどんどん遠くなっていくように感じられて。

 

なのに、一生懸命想いを込めて作ったからその気持ちを知って欲しいと思う自分もいる。もうちょっとだけ気にしてほしくて、ほんの少しだけでも距離を縮めたくて。

 

 

f:id:huwahuwa014:20191202074040p:plain

ここまでにあった想い

 

知られるのが怖いのにそれでも知って欲しい.......ひどく矛盾に満ち溢れた青春の痕。そんな淡い想いを、自分の中だけで受け止め続けてきた毎日から確りと踏み出していかなくてはいけない。

 

それぞれの道を行き、別々の進路に向かっていく自分たちに今まで通りの日常なんてないのだから。自分から関わろうとしなければ、自分から変わろうと動かなければ、ただ別離の時を待つだけになってしまうのだから。

 

だから、怖くても、泣きたくても、動き出すしかない。

 

積み重ねてきた感謝も、膨らみ続けていく想いも。きっと上手く伝えることは出来ないけれど、でも、少しでも伝わってくれたらいいなと、そう思うから。そんな切々とした想いが捻り出した、

 

 

f:id:huwahuwa014:20191202074046p:plain

届けたい想い

なりゆきぃぃっ!!!

 

の叫び声に激震が走る、第138話のエピソードでありました。

 

 

届いた気持ちと2人の関係

 

しかしまぁアレですね、こうなってくると流石に冗談抜きでうるかエンド以外のルートが考え難くなってきたと言えるでしょうか。

 

景品で当たったポケチョコ(=義理チョコ)と、心を込めて作られた手作りのポケチョコ(=本命チョコ)。形になって完成してしまえば見分けなんてつかないけれど、でも、そこに込められた5年分の味(=想い)は確りと成幸くんの記憶の中に残り続けてきたわけで。

 

 

f:id:huwahuwa014:20191202074054p:plain

5年越しの想い

 

それは、成幸くんにとってもそのチョコが「特別な思い出の品になっていたからですよね。

 

うるかがこれまでに積み上げてきた想いも、そこにあった苦労も、何一つ無駄になんてなっていなかった。きちんと成幸くんの元に届いていた。2人の間に足りていなかったものは、最初から「自覚」と「認識」だけであり、今回の一件を通してそこに手が届きかけてもいる。

 

だからこそ、あとはもうその認識を「言葉」として紡げるかどうかにかかっているのではないでしょうか。未だ描かれていないうるかの長編が起承転結の『転』の役割を担い、その流れのまま一気に物語の『結』末へと至っていくのかもしれない。

 

 

f:id:huwahuwa014:20191202074059p:plain

唯我成幸にとってのメインヒロインは...?

 

最も、卒業を間近に控えたここからのストーリーにおいて「想い」を巡らせていくのは当然この2人だけではないでしょうから、成幸くんに「恋」をして良かったと全員が思えるような結末になってくれたら嬉しいなと。

 

そんな期待を抱きつつ、次週のセンターカラーも楽しみにしております。

 

 


 ※本記事にて掲載されている情報物は「『ぼくたちは勉強ができない』/筒井大志週刊少年ジャンプ」より引用しております。

『五等分の花嫁』112話 感想:五つ子でよかった!5人の覚悟と風太郎の選択に期待!

f:id:huwahuwa014:20191127022810p:plain

五等分の花嫁 112話「最後の祭りが五つ子の場合」 感想

五等分の花嫁 最新話 感想 ネタバレ注意

 

今週の『五等分の花嫁』を読了。

 

第101話から第111話までの全11話に渡って描かれてきた「最後の祭り」編、ここでついにその総決算となる「五つ子の場合」が描かれることになりました。

 

各ヒロインごとに個別の物語が展開されてきたこれまでとは違い、学園祭最終日の後夜祭を五人全員で楽しむ五つ子たち。

 

風太郎との"約束"の瞬間を目前に控えた今、彼女たちが語り合う想いとはなんなのか。そして風太郎の望む結末とは一体どのようなものなのか。今週はそんなところを中心に物語を振り返っていきたいと思います。

 

 

<関連記事>

 

 

 

第112話:最後の祭りが五つ子の場合

 

さて、そんなわけで今週は「五つ子」たち全員の視点で語られる後夜祭のお話です。

 

彼女たち一人一人が自分の行きたいところを"選択"し、その場所をみんなで順番に回っていく。物語の大筋としては、

 

・迷子の子供を助けた件でお礼を言われる一花さん

・父マルオとの関係改善に努めた二乃

・クラスの出し物が最優秀店舗に選ばれて喜ぶ三玖

・過去を振り切り前向きになった四葉ちゃん

・屋台のポップコーンを満足気に食べる五月

 

の5点がそれぞれフィーチャーされており、彼女たちの「趣味・嗜好」に違いがあることを改めて感じさせる描写がなされていました。

 

生まれた頃は全てが同じであった五人の少女たち。しかし、第46話の「紅茶と緑茶」の例にもあったように、異なる経験を積んできた彼女たちにはもう自分だけのアイデンティティが確りと芽生えているんです。

 

 

f:id:huwahuwa014:20191127022800p:plain

後悔はない

 

自分のやりたいことやるべきことを全うする。

 

ずっと「自分の想い」を肯定できない子として描かれてきた三玖と四葉ちゃんが、

 

やるべきと感じたままやり抜いたことを後悔していない

たとえ望んだ結果が出なくても

後悔しながら生きてくより100倍いいよ

 

と語り合うからこそ、その言葉には大きな説得力が生まれるのですよね。

 

望んだ結果に辿り着けるかどうかなんて走り出してみないとわからないもの。

 

だから、立ち止まって「後悔」をするよりも自分の心が指し示した方向に進んでいきたい。そんな想いを2人の口から聞けたことが嬉しくて、本当に感慨深さが募る最高のシーンだったように思います。

 

 

五つ子でよかった

 

そんな彼女たちの成長を再認識した一方で、「五つ子であること」に想いを馳せる5人の姿が何とも印象的でした。

 

 

f:id:huwahuwa014:20191127043127p:plain

みんながいたから

 

まるで「運命」を共有する存在であるかのごとくこの世に生を受け、生まれてからずっと同じ時間を共に過ごしてきた5人の少女たち。

 

決して楽しいことだけではなく、そこには「五つ子である」がゆえに経験した辛いこともいっぱいありました。

 

でも、だからこそ彼女たちは、お互いの存在を理解し合い、刺激され、その関係の「特別」さを感じることができる。同じ顔をした別の子が壁を乗り越え成長を遂げていくこと。そんなそれぞれの頑張りがまた別の子の頑張りにつながり、その連鎖がまた更なる頑張りを生み出していくのだから。

 

かつて三玖が語った、

 

f:id:huwahuwa014:20191127045205j:plain

第46話

一人一人違う経験をして足りないところを補い合い

私たちは一人前になろう

 

という台詞は、きっと彼女たちの間に流れるそんな「循環の輪」を象徴してもいたのでしょうね。

 

異なる「道」を選び、異なる「夢」を追う彼女たちが、そうして獲得していった経験を分かち合い、また新しい何かを積み上げていく。

 

自分を除き世界でたった4人しかいない、最愛の姉妹にして、人生最大のライバルたち。そんな存在が生まれながらにして隣にいることの意味を今一度噛み締め、

 

 

f:id:huwahuwa014:20191127022805p:plain

五つ子でよかった

 

五つ子でよかった

 

と笑顔で語り合う彼女たちの姿には、『五等分の花嫁』という物語の集大成が込められていたようでもあって....。

 

一言では語り切れない"五つ子"という特異なつながりで結びついている彼女たちの関係性。その奥深さが今週のお話を通して再度描かれていたのかなと。そんなことを感じた第112話のエピソードでありました。

 

 

 

それぞれの想いと風太郎の選択

 

さてさて。そんな経緯でこれまでの思い出をなぞるように彼女たちの想いの共有が図られていた今回のお話。

 

それぞれが違うものを好み、違うものを選んで、違う夢に向かっていく。そんな文脈がそこにあるわけですが、しかし『五等分の花嫁』という物語の核である恋愛エピソードにおいて彼女たちが惹かれ、パートナーとして選んだ男の子はただ一人しかいない。

 

同じ人を好きになり、同じ人からの「愛」を望むヒロインたち。『苦楽の五等分』を意味する誓いを立て、彼女たちはそれぞれのゆく先で彼の到着を待つ。

 

 

f:id:huwahuwa014:20191127022822p:plain

覚悟は決まった

 

そんな5人の覚悟を見ればここで「何かしらの答え」が出ると思うのが普通ですが、最大の焦点となるのは、風太郎がその覚悟に見合うだけの決断を提示できるかどうかですよね。

 

初日の時点では「誰も選ばない」と言っていた彼が「お祭りの最後」にどんな答えを出すのか。一人一人順番に想いを語っていく展開になるのか、あるいはただ一人のヒロインの元に想いを打ち明ける展開が描かれることになるのか。

 

ここまでに描かれた情報を整理すると、

 

 

f:id:huwahuwa014:20191127022828p:plain

風太郎の選択やいかに

 

廊下     :三玖

vs相撲部(?):二乃 or 五月

教室     :二乃 or 五月

保健室    :四葉ちゃん

ベランダ   :一花さん

 

という感じの振り分けができるかと思いますが、個人的な想いとしては全員との「対話」が用意されていたらいいなぁとは思いますね。

 

各ヒロインとの会話を通して改めて「感謝」の気持ちを語り合い、その中で「特別な想い」を自覚する。ここまで風太郎の視点がほぼほぼ描かれてこなかったため、その前に「最後の祭りが風太郎の場合」を挿むことになる可能性もありそうですが、まぁおおよそそのような展開になるのかもしれません。

 

いずれにしても彼女たちの真剣な想いに見合うだけの答えをきちんと見せて欲しいなと。そんな展開を期待しつつ、次週以降のストーリーを見守っていきたいですね。

 

 

五月と四葉ちゃんについて

 

最後にちょっとばかり「五月」と「四葉ちゃん」について。

 

上述した通り、今回のお話において5人はそれぞれの想いを分かち合い、風太郎からの告白を待つ覚悟を固めていたわけですが、それは「五月」もまた同様と見做して良いものなのでしょうか。

 

(ちなみに、ラストページの「上杉君」から始まるセリフは五月によるもので、一花さんが冒頭で言っていた「あのこと」とはこのことですよね...?)

 

 

f:id:huwahuwa014:20191127061955p:plain

五人の気持ち

 

五つ子たちの認識(初日に「誰も選ばない」の告白を聞いた一花さんも今となっては同様の期待を持っていることでしょう)としては、風太郎がこれから誰かに「告白」することになっているはずで、その答えがわかっていない以上、当然その相手が五月である可能性も十分考えられる話でした。

 

だからこそ、恋心を明確にしている「一花さん」「二乃」「三玖」の三人だけではなく、「四葉ちゃん」と「五月」の二人も一緒に永遠の絆を誓い合い『覚悟の輪』に入ったのだと解釈しているのですが、じゃあ五月が告白されたらオーケーするのかと言えば、そこはまだ物語としてブラックボックスであり曖昧にぼかされている部分でもある。

 

とすると、この最終局面に突入していくにあたり、五月の「立ち位置」を恋するヒロインと定めなかったことの意味って何だろうとは正直感じるんですよね。

 

それが「花嫁フラグ」なのか「友情フラグ」なのかはわかりませんが、風太郎に恋心を提示している3人とそうでない2人との差異がどのような展開を生みだしていくのかは今後の展開を考えるうえで注目に値するのではないかなと。

 

 

f:id:huwahuwa014:20191127063824p:plain

五月と四葉ちゃん

 

風太郎の決断を通して「四葉ちゃん」と「五月」の2人がどんな想いを語り、そのうえでどんな決着が待ち受けているのか。

 

いよいよフィナーレも近い『五等分の花嫁』。それぞれの想いに答えを出し、全員が前向きな気持ちで未来に羽ばたいていくこと。そんな6人にしか紡げない軌跡と奇跡を最後の最後まで楽しみにしております。

 

 

 


 ※本記事にて掲載されている情報物は「『五等分の花嫁』/春場ねぎ/週刊少年マガジン」より引用しております。

『ぼくたちは勉強ができない』137話 感想:乙女たちの聖戦と5年越しの想い!バレンタインで恋模様はどう動く!?

f:id:huwahuwa014:20191125073229p:plain

ぼく勉 問137 感想「乙女の甘い想いは時に[x]に連なるものである」

ぼくたちは勉強ができない』 最新話 感想 ネタバレ注

 

今週の『ぼく勉』を読了。

 

先週の予告でも示唆がなされていた通り、ついに『ぼく勉』ラブコメワールドにもバレンタインの時期がやってきました。

 

日本では「女性」が「男性」にチョコレートを贈り、「愛」や「感謝」の気持ちを伝える日として広く知られているそのイベント。ラブコメ的に言えば、年に一度の"聖戦"にしてヒロインたちの背中を押してくれる"最大のお祭り"でもあります。

 

好きな人にチョコレートを渡したい。ありったけの"感謝"甘酸っぱい"想い"を形にするために――。2月の寒空を熱い青春でいっぱいに埋め尽くす、そんな彼と彼女たちのバレンタインデーがどのような顛末を迎えていくのか。早速、今週のお話を見ていきましょう。

 

 

 

<関連記事>

 

 

 

 

 

ぼく勉 137話:乙女の甘い想いは時に[x]に連なるものである

 

さて。そんなわけで今週はお待ちかねの「バレンタイン回」です。

 

高校3年生の春から始まった『ぼく勉』ワールドにおいては最初で最後となるこの恋愛イベント。しかし、中学一年の頃から成幸くんと親交のあったうるかには当然「計5年分(=5回分)」ものチャンスがこれまでにもあったはずで、そのあたりがどうなっているのかも今回のお話の冒頭できちんと描かれていました。

 

 

f:id:huwahuwa014:20191125073205p:plain

うるかさん0勝5敗

 

直接渡すことも、机の中にこっそり忍び込ませることもできず、「0勝5敗」のまま気付けば高校三年生まできてしまったバレンタインデーの苦い思い出。

 

今の2人の関係を踏まえればまともな形で渡すことができていなかっただろうことは読者視点において明らかだったわけですが、

 

来年またがんばろ...

 

という言葉を免罪符にして今に至ってしまった点が今回のバレンタイン回における一つのポイントと言えるでしょうか。

 

高校三年生である彼と彼女らの間には、自然発生的に生じる「次」の機会などもう存在しない。だからこそ逃げるわけにはいかない。今年のうるかが背負っているのは、そういう状況です。

 

 

f:id:huwahuwa014:20191125073239p:plain

今年こそは...

 

ゆえに、今回のバレンタイン回は文脈的にも「うるか」をキーパーソンにして物語が展開されていくことにはなるのでしょう。

 

 

乙女の甘い想いは時に[x]に連なるものである

 

というサブタイトルに対し、各ヒロインたちを表すエプロンの文字がうるか:OTOME、理珠ちん:TOKUMORI、文乃さん:KYONYU」となっていることからも、そのようなストーリー展開が示唆されていたのかなと個人的には感じました。

 

 

甘酸っぱい青春

 

とはいえ、「理珠ちん」も「文乃さん」も成幸くんへ淡い恋心を抱く乙女であることに間違いなどあるはずもなく.....。

 

来るバレンタインを翌日に控えた2月13日、うるかの自宅で3人仲良く「チョコ作り」に励むことと相成るわけでございました。

 

 

f:id:huwahuwa014:20191125073155p:plain

三人でチョコ作り

 

なるほど......。

 

まぁエプロン姿の文乃さんが最高にお可愛い...というのはこれまでにも再三申し上げてきたとおりなわけですが、真面目なお話、同じ男の子に渡すチョコレートをこうしてみんなで一緒に作るという展開になるあたりが何とも『ぼく勉』らしい作劇ですよね。

 

(心中複雑な文乃さんを除き)彼女たちがお互いの『想い人』を把握していない現状だからこそその光景が自然に成り立っていて、そのあたりの前提が崩れた時に彼女たちの関係がどうなるのか...という部分にまでは未だ踏み込んでいない。

 

バレンタインデーという特別な日に「手作りのチョコ」を作る。常日頃からお菓子作りに興じている人でもなければ、そこには当然『渡したい人』がいるわけです。理珠ちんが、

 

集まっておいて今さらですが...

お2人は誰にチョコを渡す予定なのですか?

 

と問うているように、そこを明確に共有し合う事もまた今後の彼女たちの『友情』を"本物”として描いていくためには必要なこと。

 

 

f:id:huwahuwa014:20191125073215p:plain

核心に触れる

 

そうですか

私は成幸さんにあげますが

 

 

したがって、何一つ恥じることなくこの台詞が言える理珠ちんの存在は、今後の恋物語を追っていくにあたってとても重要になるのではないかと感じています。

 

そこにある「感謝の気持ち」も「甘酸っぱい恋心」も。背景やきっかけこそ違えど、きっと想いだけはみんな同じはずなんですから。

 

居心地の良い関係に終始して曖昧にぼかすのではなく、「友情」と「恋」の間で揺れ動く彼女たちの"感情"と"答え"をきちんと描き切って欲しい。

 

 

f:id:huwahuwa014:20191125073220p:plain

「友情」と「恋」の先にある結末

 

そうして描かれた物語の最後に、再びこの「3人」の笑顔が見られたら嬉しいなと。

 

そんなことを改めて強く感じさせられた、問137「乙女の甘い想いは時に[x]に連なるものである」のエピソードでありました。

 

 

 

果たしてうるかたちは無事にチョコを渡せるのか

 

さて。そんな経緯でバレンタイン前日のお話が描かれ、当日の行方については次回の後編に持ち越し...となったわけですが、今回のバレンタイン回を通じて「何らかの進展」が描かれるのかどうかも気になるところでしょうか。

 

 

f:id:huwahuwa014:20191125073234p:plain

大量のチョコを確保している成幸くん

 

成幸くんが朝から大量にチョコを持っていた理由に関しては順当に「あしゅみー先輩のバイト先でお客さんに配る用」とかだと思いますし、流れ的にも「うるかが本命のチョコ」を今度こそ渡すことになるのだろうと思いますが、何よりも大事なことは貰った側である成幸くんがどう思うか」です。

 

手間暇をかけて作った手作りのチョコレート。「渡せればそれでいい...」というものでもなく、そこにある想いを少しでも受け取ってもらえるのかどうかが焦点になる。

 

キーパーソンになるであろう「うるか」を筆頭に、「文乃さん」や「理珠ちん」、「真冬先生」や「あしゅみー先輩」がどんな想いを成幸くんに届けるのか。次週の後編に期待しております!

 

 

 


 ※本記事にて掲載されている情報物は「『ぼくたちは勉強ができない』/筒井大志週刊少年ジャンプ」より引用しております。

『五等分の花嫁』111話 感想:母への想いと中野五月の夢!理想の先にある五月の将来に期待です!

f:id:huwahuwa014:20191120014123p:plain

五等分の花嫁 111話「最後の祭りが五月の場合③」 感想

五等分の花嫁 最新話 感想 ネタバレ注意

 

今週の『五等分の花嫁』を読了。 

 

トップバッターの一花さんから続いてきた「最後の祭りが○○の場合」編もいよいよクライマックス、今回のお話は個別エピソードのラストを締め括る五月回の完結編です。

 

風太郎からの後押しを受け、自身の「夢」に対する強い気持ちを再確認することとなった五月。2話構成で描かれてきた4人とは異なり、1人だけ「③」まで描かれているあたりにスペシャル感が滲みでてもいますが、

 

この問題は私たち家族で片をつけます

 

と彼女自身も述べている通り、実父・無堂さんの存在は、姉妹たちはもちろんのこと、養父・中野マルオさんをも含めた「家族全員」で向き合っていくべき課題でもありました。

 

末っ子の五月を物語の主体に据え、中野家全員で「過去」との決別を果たしていく。零奈さんへの想いと実父・無堂さんとの決着。そして、それらを通じて五月がどのようにして「課題」を克服していったのか。今週はそんなところを中心にお話を振り返っていきたいと思います。

 

 

 

<関連記事>

 


 

 

第111話:最後の祭りが五月の場合③

 

さて。そんなわけで今週は五月個別回の完結編です。

 

風太郎とのやり取りを通じて、実父・無堂さんに立ち向かう意志を表明した前回の五月。その表情には一切の迷いがなく、五月自身にはもう何の心配も要らないのだろうと思える流れが描かれてきたわけですが、その一方で「五月が教師になることをなぜ無堂さんはあれほどまでに問題視していたのか」という点が謎のままだったんですよね。

 

純粋に五月の将来を案じているだけにしては「言動と行動の不一致」が露骨に目立っていて、正直「①」「②」を読んだ段階では、彼の「真意」が今一つ見えてこない状況でした。

 

 

 

f:id:huwahuwa014:20191120014225p:plain

無堂さんの目的

 

しかし、今回のお話で無堂さんが語っていた

 

学校の先生でなければなんでもいいんだよ

お母さんと同じ間違った道を歩まないでくれ

 

という台詞を見るに、最初から彼の考えの中には「五月の気持ち」を汲み取ろうという意志が存在していなかったことがわかります。

 

ただそこにあったのは「お母さんと同じ道を歩まないでくれ」という身勝手な思いだけであり、五月(=娘)に対する心配が根底にあってその言葉を発していたわけではない。

 

傲慢で、独りよがりで、身勝手で。しかもそんな自身の言動を反省するでもなく、しまいには「愛する娘への挽回のチャンスを」などと綺麗ごとを宣いながら、「五月と三玖の入れ替わり」にさえ全く気付けていなかったという恥ずかしい有様。

 

 

f:id:huwahuwa014:20191120014128p:plain

"愛"はない

 

先週の「二乃&三玖」への対応からしてこうなることはわかりきっていましたが、結局のところこの描写が突きつけているのは、無堂さんが子供たちのことを全く気に留めていなかったという事実なのでしょうね。

 

無堂さんが固執していたのは、五月の向こう側に見えていた零奈さんの虚像と、過去の自分が犯してしまった失態への罪滅ぼしだけだった。

 

だからこそ、父としてまず何よりも優先しなくてはならなかった「娘たちへの謝罪と交流」という過程をすっ飛ばし、五月だけに拘った挙句、零奈さんと同じ教師になることだけを否定しようとした。

 

あまりにも浅はかで、どうしようもないまでに自分本位な価値観。それが無堂という男の本質でありました。

 

 

そして中野五月は前を向く

 

そんな醜い最低な父と「決別」を果たすために──。

 

五月が「自身の気持ち」を堂々と宣言し、マルオが「父」としての在り方を示す。

 

 

f:id:huwahuwa014:20191120014139p:plain

五月の想い

 

ちゃんと見てきましたから

全てをなげうって尽くしてくれた母の姿を

 

という台詞の通り、五月が見てきた零奈さんの姿は、たとえ誰が何と言おうとも決して変わるものではない。

 

誰よりも優しく、誰よりも大切に自分たちのことを育ててくれた憧れのお母さん。その積み重ねと思い出が五月の胸にはある。自分たちとお母さんとの間にあった日々を知りもせず、勝手に逃げ出した卑怯者なんかに一体私たちの何がわかるのか。

 

恩師に裏切られ、見捨てられ、傷付いていたことが事実であるかどうかなんて関係ない。五月が共に過ごし、憧れ、信じた零奈さんはどこまでも強くて凛々しくてかっこいい世界一のお母さんだった。それこそが五月の見てきた唯一無二の「真実」であり、無堂さんが無責任にも手放した「零奈さんと五つ子たち」の姿に他ならないのだから。

 

 

f:id:huwahuwa014:20191120014143p:plain

f:id:huwahuwa014:20191120065852p:plain

零奈さんと五つ子たち/マルオの怒り

 

そして、そんな五月の想いを代弁するかのごとく、

 

あなたに彼女を語る資格はない

 

と怒りを露わにするマルオの姿もまた最高に胸熱で本当に素晴らしくて。

 

「僕も"まだ"何かを言える資格を持ち合わせていないが...」という台詞の中にマルオの誠実さと未来への覚悟が確かに表現されており、同時に、どこまでも自分のことしか考えてこなかった無堂さんとの対比として、五月の気持ちと零奈さんの想いを尊重するマルオの姿がそこに描かれてもいる。

 

そんな彼を指して「お父さん」と呼ぶ五つ子たちの姿を眺めながら、全力で「父親失格の烙印」を突きつけられることとなった無堂さんは果たして何を想ったのか。

 

 

f:id:huwahuwa014:20191120014154p:plain

母への愛

 

謝罪の言葉を述べることもなく、自身の罪滅ぼしに固執した哀れな道化の末路。

 

去り際の舌打ちに「最下層の人間性」を垣間見た気もしますが、いずれにせよ、五月が母親代わりを卒業し自らの意志で未来を選び取ったこと。マルオと五つ子たちが本当の家族として再びのスタートを切ったこと。

 

この2点に関しては、とても王道に物語が纏められていて実に痛快なストーリー展開であったなと個人的には感じました。

 

 

五月と風太郎の関係性

 

さて。かくして積年の想いに決着をつけ見事トラブルを乗り越えてみせた五月さん。

 

しかし、家庭教師としての風太郎の助言が「支え」になったこともまた事実であり、五月は胸の内にある「素直な感謝」を風太郎に伝えようとしていました。

 

 

f:id:huwahuwa014:20191120014159p:plain

中野五月として

 

お母さんが亡くなった寂しさを埋めるために始めた「母親代わりとしての振る舞い」。

 

いつしかその境界線は曖昧なものになり、次第に「自分の気持ち」に自信が持てなくなっていきました。

 

でも、依存するでも、縋るわけでもない、ただ純粋に「憧れ」を追いかけたいと願う五月のまっすぐな想いは、確かに本物であるはずなのだと。そう熱弁してくれた風太郎の在り方に影響を受け、気づけば「理想の教師像」を見出だすまでにその存在が大きくなっていて...。

 

 

 

f:id:huwahuwa014:20191120014220p:plain

飾らない笑顔

 

君だって私の理想なんだよ

それだけ聞いて欲しかったの

 

 

そう語りながら今までで一番の笑顔を見せる五月の姿には、これまで2人が少しずつ積み重ねてきた「先生」と「生徒」の関係性(あるいは「友達同士」の距離感)が表現されていたのかもしれない。

 

そんなことを強く再認識した第111話のエピソードで御座いました。

 

ブコメヒロインとしての五月の立ち位置と学園祭の顛末やいかに?

 

さて。最後にいくつか気になった点について個人的な所見を。

 

 

f:id:huwahuwa014:20191120014205p:plain

そのキス...成立せず

 

今回、あわや五月と風太郎がキスをしてしまうのでは...というダミー描写が意図的に挿まれており、これによって、恋愛感情を持つ4人恋愛感情を持っていない五月との差が明確に浮き彫りになっていました。

 

何事もなかったかのごとく「もう冬ですねー」などと語る五月の姿に恋心は感じられず、ただただ風太郎だけが動揺をしてしまったという面白い状況。

 

ぶっちゃけこれ程の強イベントを乗り越えてなお「惚れない」というのもラブコメ的にはかなり稀有な事例で、もう恋愛軸のヒロインではなかった説を唱える方が妥当なのかもしれません。

 

 

f:id:huwahuwa014:20191120015243p:plain

「恋愛」感情は芽生えるのか

 

ただ、五月の場合「恋愛とは何か」というレベルでその手の感情に疎い節もあり、例えば、風太郎から五月に告白をしたりして初めて気付くみたいなパターンはまぁまだまだそれなりにありうるとは思うんですよね。

 

実際のところ、現段階において風太郎と最も「対等な関係」を築けているのは五月(もちろんこれは五月が風太郎に恋心を示していない唯一のヒロインだからでしょうけれど)であるように感じますし、もう既にキス付の告白を完了させている「一花さん・二乃・三玖」の3人に比べ、「四葉ちゃん・五月」の2人の方がまだまだ物語的に描ける要素が色々と残っていそう(究極のメタ視点ではありますが...)でもありますし。

 

 

 

f:id:huwahuwa014:20191120014117p:plain

風太郎の頬の腫れ

 

また、風太郎の頬が腫れている件についても未だに真相が明かされておらず、意味深に引っ張られ続けている点が気になります。

 

一花さんからのビンタであれば大した問題でもなさそうですが、

 

 1日目の時系列的に

「15時の集合 ⇒一花さん帰宅⇒勇也たちと遭遇⇒(頬が腫れる)⇒家事発生」

 

という順番のはずなので、一花さんではないと考えるのが描写的には妥当なんですよね。

 

このあたり果たして次回以降で明かされることになるのか。ここから「キャンプファイヤー」や「風太郎からの告白」などの大イベントも待ち構えているわけですし、そろそろ風太郎の内面を追いかける風太郎視点のお話が描かれても不思議はないのかなと。期待込みでそんな妄想をしながら次週のお話を楽しみにしております!

 

 

 

 


 ※本記事にて掲載されている情報物は「『五等分の花嫁』/春場ねぎ/週刊少年マガジン」より引用しております。

『ぼくたちは勉強ができない』136話 感想:自覚した"想い"と溢れ出た"すき"!古橋文乃さんの"恋"が今動き出す!

f:id:huwahuwa014:20191118052625p:plain

ぼく勉 問136 感想「眠りの果て [x]の現に目覚めたものは

ぼくたちは勉強ができない』 最新話 感想 ネタバレ注

 

今週の『ぼく勉』を読みました。

 

以前からこのブログをお読みくださっている皆様は既にご承知の通り、僕は古橋文乃さんが大好きです。

 

魅力的なヒロイン達がたくさんいる『ぼく勉』という作品においても特に彼女のお話には『特別』な思い入れがあり、毎週『ぼく勉』の感想をブログで書き残しておこうと思い至ったのも文乃さんに強く惹かれたのが理由でした。

 

少し面倒くさいところがあって、器用なのにとても不器用で、それを補って余りあるくらいに性格も容姿もお可愛い。そんな文乃さんの物語を読むことがいつしか生きる糧になっていました。

 

 

f:id:huwahuwa014:20191118052659p:plain

文乃さんの立ち位置

 

しかし、『ぼく勉』というラブコメ物語において彼女の立ち位置が曖昧で中途半端(=他ヒロイン達の心情を把握しているという点でセンターラインにいるのは物語として当然ですが)に描かれてきたこともまた厳然たる事実なんですよね。

 

個人的に『青春』の第一原則は『全力であること』だと思っているのですが、この観点からしても文乃さんの物語はまだまだ『全力』とは言い難く、そこにある『しがらみ』や『葛藤』が彼女の気持ちにいつもブレーキをかけ続けてきました。

 

『友情』と『恋』。2つの複雑な感情がせめぎ合う中で、『みんな』が心から笑い合い『幸せに成っていく』ために必要なこと成幸くんと結ばれる女の子はたった一人しかない。そんな切ない現実が提示されている中で、それでも彼女たちが自分の気持ちを未来へ昇華させていくために欠かせないこと

 

今週のお話では、そんな理想の結末に至るための第一フェイズが描かれていたように思います。以下、内容に触れて感想を書いておりますので本誌をご一読頂いてからお読み頂きますようお願いいたします。

 

 

 

<関連記事>

 

 

 

 

ぼく勉 136話:眠りの果て [x]の現に目覚めたものは

 

さて。そんなわけで今週は文乃さん回です。

 

冒頭でも書いた通り、これまでの文乃さんにはたくさんの『葛藤』がつきまとってきました。

 

大切な友達が成幸くんに好意を寄せていて。その様子を傍観者として一歩引いた地点から眺めながらも、実際胸の奥には確かなモヤモヤが存在してもいて。

 

 

f:id:huwahuwa014:20191118052629p:plain

文乃さんの葛藤

 

そんな彼女の様子はどう見ても「恋する乙女」としか言いようのないものだったわけですが、しかし彼女がそれを頑なに否定し続けてきたのは、認めてはいけないという意識がそこにあったからですよね。

 

認めてしまったら、もう引き返すことなんてできない。だから、成幸くんを見てホッとしたり、他の女の子と話している姿にモヤモヤしてしまったり...なんて現象が胸の中で発生しようとも、そこに『特別な感情』などないと言い聞かせてきた。

 

絶対好きになんてなるはずがない

友達が好きな人のこと

 

そう思い込んでいなければ、先に好きになった友人たちに申し訳が立たなかったから。「まずこの件に関しましては... りっちゃんやうるかちゃんが優先されるべきと言いますか...」という文乃さんの台詞には、そんな彼女の心情が如実に映し出されていました。

 

 

f:id:huwahuwa014:20191118052705p:plain

そこにある負い目

 

でも、そんな彼女の葛藤に2人がコント的なやり取り(こういうシーンが『ぼく勉』の優しい世界を象徴していますよね)の中でカウンターを放ちます。その認識はやはりどうしようもなく間違っているのだと。

 

出会った順番も好きになった順番も「恋愛」には関係なく、恋をするのに必要な資格はただそこにある「すき」の気持ちだけ。うるかや理珠ちんが成幸くんに惹かれたから彼のことを好きになったわけじゃない。自分が好きになった(なってしまった)人が、奇しくも2人の想い人でもあったというだけのこと。

 

ゆえに、文乃さんも成幸くんを慕う恋のプレイヤーであっていい。そこには、文乃さんが成幸くんのことを『特別』に想い、惹かれ、好きになったプロセスが確かに存在しているのだから。この後に続いていく後半のパートでは、そんな彼女だけの『恋模様』が確りと描かれていました。

 

文乃さんの気持ち

 

出会ってからこれまでの日々。

 

高校生でいられる時間も僅かとなったこの状況で、そこにあった懐かしい思い出の数々を二人は今一度振り返っていました。

 

 

f:id:huwahuwa014:20191118052635p:plain

思い出が蘇る

 

台風の中二人きりで映画に行ったこと。インスタ事件に巻きこまれてドキドキしてしまったこと。そして、「姉」と「弟」の距離感で恋愛相談のようなことを繰り返してきたこと。

 

これまで積み重ねてきた2人の思い出を反芻し、「あくまで成幸くんはカワイイ弟みたいなものなんだから...」となおもその感情に蓋をする姿勢を崩さずにいた文乃さん。

 

 

f:id:huwahuwa014:20191118052640p:plain

握ってくれた手

 

でも、それでもやはりどうしても気になることがある。

 

なぜあの縁日の夜に彼は『手を握ってくれた』のか。大好きだったお母さんとのやり取りを思い出し泣いていた自分を優しく包み込むように握ってくれていたその手。

 

お母さんの死後、「夢」の実現なんて無理だと周囲から言われ続け、寂しさと心細さで一杯だった。だからこそ、自分へ寄り添うように差し伸べてくれたその手のぬくもりを忘れることができなかった。

 

どうして。どうしてあの時成幸くんは私の手を握ってくれていたの?ずっと聞くことが出来なかったその問いがついに文乃さんの口から零れ出る。

 

 

f:id:huwahuwa014:20191118052645p:plain

巡る思い

 

あぁ、唯我成幸くんとはなんて罪作りで誠実で優しい男の子なんだろうか。

 

父を亡くした悲しみを知っているからこそ放っておけなかったというどこまでもあたたかくて純粋な想い。単なる同情心などではなく、実体験からくる共感がそこにある。自分自身だって辛くて悲しくて不安なはずなのに、それでも他者に全力で寄り添い手を差し伸べることのできる強さとあたたかさ。

 

他でもない、同じ境遇、同じ経験をしてきた文乃さんだからこそ、その想いがどれだけ深く優しいものであったのかがわかる。ゆえに、思わずその言葉が出て来てしまったのですよね。ずっとせき止めて誤魔化し続けてきたはずのその2文字の"本心"が。

 

f:id:huwahuwa014:20191118052650p:plain

すき

 

すき

 

あぁ、この台詞を文乃さんの口から聞ける日をどれだけ、どれだけ待ち続けていたことでしょうか。

 

かつて奇しくも同じ場所で「いっそのことほんとにつきあっちゃう?(問24)」なんて冗談めかして語っていた彼女が、ようやくたどり着き認めるに至った本当の気持ち。冗談なんかでは決して言えない、心からの気持ち。

 

夏祭りの夜に芽吹いたその淡い想いが、「全力で応援してるからな」の言葉で蕾に変わり、そして今回花開いた。そんな文乃さんの壮大な恋愛旅路があまりにも美しく、とても感慨深く感じられる回でした。もはや感動と感謝の感情以外ありません!文乃さんスキーとして、21世紀の世に生まれて来られたことを嬉しく思い、心から感謝申し上げる次第で御座います。

 

 

そして眠り姫は目を覚ます

 

さて。かくして文乃さんがついに深き眠りから目を覚ますこととなった今回の「ベストオブ神回」。

 

あまりの破壊力に打ち震え、全世界の文乃さんスキーたちが古橋文乃さんという大聖母の輝きに全力で祈りを捧げたことだろうと思いますが、その一方で、全体の物語として見るとやっとこれで恋愛物語が動いていくのかなという印象はあるでしょうか。

 

 

f:id:huwahuwa014:20191118052655p:plain

そして眠り姫は目を覚ます

 

文乃さんが成幸くんを好きになった理由。

 

それは、自分と同じ辛い過去を抱えながらも、不安の中にいた自分の「夢」を応援し手を握ってくれたことに起因していました。

 

ゆえに、これまでにも何度か書いてきた通り「手を握った」という部分に着目をすれば、当然「文化祭のジンクス」と紐付けがなされている可能性を妄想することができるかと思います。

 

あの瞬間「触れ合っていた男女が必ず結ばれる」と作中で事実として明示されている以上、このポイントは基本的に無視できない。その観点でいけば、今回のお話は文乃さんスキーとしては追い風と言えるでしょう。

 

 

f:id:huwahuwa014:20191118211551p:plain

成幸くんの気持ちは?

 

とはいえ、成幸くんのヒロイン達に対する恋愛感情が現状ほぼ全く描かれておらず、成幸くんが他のヒロインではなく文乃さんを選ぶ明確な理由があまり見えてこない状況であることもまた事実ではあるのですよね。

 

この観点で強いのは、そのあたりの積み重ねが描かれつつあるうるかだけで、この圧倒的不利はもう認めざるをえません。

 

なので、もう2月までストーリーが進んではしまったものの、ここから描かれるイベントを通じて、文乃さんと成幸くんの「恋物語」に進展があってくれたら良いなと。そんな妄想を抱きながら、次週のバレンタインデーを楽しみにしております!

 

 


 ※本記事にて掲載されている情報物は「『ぼくたちは勉強ができない』/筒井大志週刊少年ジャンプ」より引用しております。

スポンサーリンク