ぼく勉 問130 感想「時に天才どもは再び艱難に[x]するものである」
『ぼくたちは勉強ができない』 最新話 感想 ネタバレ注意
今週の『ぼく勉』はセンターカラー!
TVアニメ2期の放送開始記念ということで「テレビ画面から飛び出すヒロインたちの巻」第2弾であります。
問105の扉絵で描かれた「理珠ちん・文乃さん・うるか」の3人絵(第1弾)に対し、今回の扉絵で描かれた「真冬先生&あしゅみー先輩」の2人絵。左右に並べると綺麗な一枚絵のようにも見える点が特徴的で実に素晴らしい構図でした。
アニメ2期で放送される範囲の内容的にも今回は「5人全員」にきちんと見せ場が用意されているはずですし、真冬先生推しの方にとってもあしゅみー先輩推しの方にとっても1期より更に盛り上がれるアニメになってくれそうで嬉しいなと。
そんな期待感のあるTVアニメ2期は先週の土曜日(※一部地域を除く)より絶賛好評放送中となっておりますので、まだご覧になられていない方がいらっしゃいましたら是非に。
第1話からとっても可愛い文乃さんの姿が拝めるのでオススメです!
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ぼく勉 130話:時に天才どもは再び艱難に[x]するものである
さて本編。色々あったセンター試験編も終わり、今週は「2次試験の願書」を提出しに行っていた文乃さんと成幸くんのシーンからであります。
もはや「婚姻届」を出しに行っている夫婦の図にしか見えないこの冒頭のシーンですが、「2次試験の願書」を提出しているということはやはり成幸くんだけでなく文乃さんの志望校(=天花大学理学部)もまた国公立大学ということになるのでしょうか。
2月末まで本チャンの試験が残っているとすると、やはりラブコメ的には「バレンタインデー」をどのように描いていくのかが一つのポイントになってきそうな気も。この1年間の「感謝」を込めて...という意味でさらっとチョコを渡す展開に収まるのか、それともガッツリラブコメイベントっぽく仕上げてくるのか。
そんな期待感を匂わせる2人の姿を眺めつつ、
このタイミングでまさかまさか(訳:もはやお約束の)桐須真冬先生の御登場であります。
成幸くんもデジャブっている通りこのばったり遭遇展開は問74のお話を踏襲したもので、
時に前任者は艱難たる[x]にも閲するものである(問74)
時に天才どもは再び艱難に[x]するものである(問130)
上記2つのサブタイトルに繋がりが見受けられる点もポイントの一つですよね。問37の文乃さんカレー回と問74の真冬先生ハンバーグ回を踏まえて掛け合わせたお話でもあり、ここまでのストーリーの積み重ねを感じさせるエピソードでもある。
和解を果たした2人が早速どのようなやり取りを見せてくれるのか。ついに文乃さんが真冬先生の自宅を訪れる時がやってきたのでありました。
古橋文乃さんは負けたくない
そんなこんなで荷物持ちを手伝ったお礼として真冬宅に御呼ばれされることになった文乃さんたち。いざ入ってみると大人な感じの綺麗な部屋(仮)にテンションも爆上がり...という感じの様子が描かれてはいましたが、
そこから一転、すぐに「異様な空気感」を察してしまうあたりが流石文乃さんなわけでもあり...。
①成幸くんがお茶菓子の場所を把握していること
②ペアの「LOVEマグカップ」をさらりと使っていること
③ハート型のエプロンをプレゼントしていること
という目を疑うような光景が当たり前のように繰り広げられているこの惨状。
どれか1つを取り上げても余裕でアウトー!な状況だというのに、秒速でトリプルプレーを見せつけられたとあっては無論看過することなどできるはずもなく.....。 カレーなら「わたしが作りますッッ!!!」と前のめりな対抗心を露にし、気がつげば無意識のうちに臨戦態勢の構えに。
なるほど。もはや悶死のツボを的確に突いてくる怒涛の文乃さん祭りにニヤニヤしかありせんが、その一方で、文乃さんのスタンスとして「理珠ちん&うるか以外の女性に対してかなり直接的にライバル心を燃やしている」点(美春さんに対してもそうでしたよね...)はやはり非常に興味深いところですよね。
女子として負けられないと思うのは、成幸くんを絶対に取られたくないと思っているから。うるかや理珠ちんのためではなく(問73との対比)、自分の気持ちに従って動く文乃さんのお姿。
そんな「恋する乙女」のプライドを胸に、今ここに負けられないカレー対決が幕を開けるのでありました。
カレー作りの果てに...
さてそのカレーバトルについてですが.....。
もはや「なんなんだこの可愛さは.....!」って感じでもう本当に最高でしたね。初っぱなから指を切って成幸くんと接近し、そこからドキドキ赤面フィーバーを決める文乃さん。あまりの可愛さに思わず人語を失いかけるところでした。
真冬先生も真冬先生でそんな2人の様子から目を離すことが出来ず、
不覚にもカレーを丸焦げにしてしまって失敗。
それが成幸くんに対する「自覚なき感情の表れ」なのか、はたまた「年頃の男女がイチャ付いている様子に憧れがあった」だけなのか。恋愛的な観点で言えば未だそんな微妙で曖昧な余白もあるけれど、
でも古橋さん
あなたがこうして私に生き生きと接してくれるようになったのは
きっとそんな彼のお陰なのよね
というその言葉には、彼に対して「教え子」以上の気持ちを抱いている真冬先生の心情が確かに見て取れるようでもあって....。
もしも唯我成幸という男の子に出会えていなかったら。もしも唯我成幸が彼女たちの教育係に選ばれていなかったら。こんな瞬間はきっと訪れていなかった。
価値観を認め合い、お互いの気持ちを尊重し合うこと。争うのではなく、力を合わせて一つの目標を形にしていくこと。
そんな成幸くんの想いを受けて「一緒にカレーを作るに至った2人の姿」はきっと、『ぼく勉』という物語が導き出した一つの答えなのでしょうね。
苦手な料理(=できないこと)に挑む文乃さんに真冬先生が全力で寄り添う。それは「2年前」初めて出会った時に彼女たちが果たせなかったことであり、だからこそ今ここで再びやり直すことに大きな意味が感じられるものでもある。
カレー作りもある意味受験勉強と同じなんだねっ!!
という文乃さんの台詞通り、「生徒」と「先生」が想いを分かち合うことで辿り着いたとても大切な一つの答え。
そこに教師としての「喜び」を感じる真冬先生の表情が何とも印象的で本当に美しいストーリー展開であったなと。
そんなことを思う、問130「時に天才どもは再び艱難に[x]するものである」のエピソードでありました。
....というわけで今回の感想をまとめると、
エプロン姿の文乃さんが最高に可愛かった!
エプロン姿の文乃さんが最高にお可愛かった!ってことですよ。
「カレー作り」というコミカルな題材がとても面白く、かつ本筋の物語も上手く落としこまれていた今回のお話。
久しぶりに全力全開な文乃さん回が読めて超最高でした。徐々に自分の気持ちに正直になりつつある文乃さんですが、果たしてここからどう成幸くんと距離を縮めていくのか。次の文乃さん回に期待しております!
※本記事にて掲載されている情報物は「『ぼくたちは勉強ができない』/筒井大志/週刊少年ジャンプ」より引用しております。