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『ぼくたちは勉強ができない』73話 感想、桐須美春さん見参!”夕焼け”が示唆する古橋文乃さんの気持ちとは...?

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ぼく勉 問73 感想「天才の質疑はいみじくも[x]どもの攻防となる」

ぼくたちは勉強ができない』 最新話 感想 ネタバレ

 

今週の『ぼく勉』が最高すぎる...。

 

2人きりのファミレスデート(※勉強です)というシチュエーションから始まった今週のお話。

 

のっけから文乃さん派を悶死させるには十分過ぎるほどの破壊力だったわけですが、そのうえ文化祭でのキスを思い出しながら文乃さんを意識してもんもんとする成くんを描いてくるとはな...。こんなんニヤニヤテロじゃんか...。

 

先週の予告文で「名探偵文乃ちゃん再び!」と書かれているのを見てから、今週の文乃さん回を一週間心待ちにしていたのですけど、いざ読み進めればもう驚愕の一言ですよ。事前の期待をはるかに凌駕するエピソードが今週のお話には詰まっていました。

 

やっぱり文乃さん回めっちゃ好きですわ...。もちろん文乃さんが一番大好きなヒロインだからというのもあるけど、その点を差し引いても『物語として』文乃さんエピソードはとても読み応えがあるなって。それを改めて再認識できた。

 

「姉」という関係性が強調されていた今週の物語。この1話のエピソードを通して複雑な文乃さんの「気持ち」が少しずつ分かりかけてきたように思います。あぁ、文乃さんは本当にかわいいなぁ......。

 

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桐須美春さん見参!ヤキモチを妬く文乃さんが可愛すぎる...!

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美春さんの再登場!

まさかの美春さん登場!

 

さて、今週のお話は『色恋沙汰』『キスの相手』について文乃さんが「勘違い」をするところからお話が始まっていきます。で、まさかまさか、その「勘違い」を更に加速させる存在として、桐須美春”さんが登場しました。

 

「意外な場所でお会いしましたね 唯我成幸さん」と自分で言っているように、正直意外過ぎる再会である。久しぶりの再登場がまさかの文乃さん回とはホント恐れ入りましたよ。

 

し・か・も!

 

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息ピッタリの文乃さんと成くん

 

このぶっこみ具合だかんね。彼女なりの忖度の結果「キスの相手は自分だ」と堂々の宣言をし始める美春さん。本当にスゲーな!そりゃ「は?」ってなるっつーの。色々な意味でぶっ飛んでる。さすがは桐須の血を引く者ですわ...。(※褒めてます)

 

やっぱり美春さんは良いキャラしてるよなぁ...。初登場の問45-46では「お姉さまお久しぶりですっ!」と言っていたこともあって成くんたちの生活圏の近くに住んでいる感じは全くしなかったのですけど、今回もたまたま真冬先生に会いに来ていただけなのかな?それとも案外簡単に行き来が出来る所に住んでいたり...?後者なら今後も出番が増えそうですね!

 

...とまぁ、それはさておき、今週の美春さんの活躍ぶりには目を見張るものがありました。なぜかって?ヤキモチを妬く文乃さんが超可愛かったからですよ!

 

 

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文乃さんのヤキモチ

あぁ、最高すぎる....。

 

完全に”彼女”の反応過ぎてニヤニヤしかない...。イチャイチャする「成くん×美春さん」の姿に、思わず声を荒げて取り乱してしまう文乃さんの姿は本当に愛おしくていじらしかった...。

 

正直こういう展開をずっと待っていたんです。今週文乃さんが見せた「感情の発露」。ここにこれまでわかり辛かった文乃さんの心情を紐解くポイントがあったように思います。今回はその部分について少し踏み込んでいきましょう。

 

 

文乃さんが「怒る」理由

 

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文乃さんの反応(24話→33話→73話)

 

これまでの物語の中でも、今回のように、成くんと他のヒロインの関係について文乃さんが複雑な反応を示すシーンはたびたび描かれてきました。

 

真冬先生の時、あしゅみー先輩の時、そして今回の美春さんの時。そのどれをとっても文乃さんは成くんに対して(少なくとも表面上は)「怒り」と表現してもいい感情を前面に押し出していましたよね。

 

なぜか?それはもちろん文乃さんが理珠ちんやうるかの恋を応援しているからです。「絶対好きになんてなるはずがない 友達が好きな人のこと」というセリフにも表れているように文乃さんにとって2人はとても大切な友達。だから、成くんが2人以外の女性と仲を進展させることに「怒る」。それが文乃さんのロジック(頭で考えていること)だったわけです。

 

 

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文乃さんのモノローグ

 

でも、もし本当にそれだけなら文乃さんに「怒る」道理なんてあるのだろうかと。もっと言ってしまえば、それは「怒る」に足る明確な動機と言えるのだろうかと。今週の物語ではその疑問(ロジックの矛盾)が丁寧に掬い上げられていくわけですね。

 

もちろん、大切な友達の恋が成就することは一般的に考えて喜ばしいことでしょう。成くんに対しても少なくない恩を感じる間柄なわけですから、その相手が誰なのか気になるのも当然。だから近しい間柄の人間として少しばかりのおせっかいを焼く。それ自体はおかしくない。

 

しかし、文乃さん自身が言っている通り「成幸くんが誰とキスしようが」、それが彼が選んだ相手ならば、本来は必要以上に怒ったり、取り乱したりするのはおかしな話なのです。だって恋愛は自由意志に基づくものだから。成くんが誰と付き合おうとも自由。文乃さんもこの点を「頭では」きちんと認識しているんですよね。

 

 

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制御できない気持ち

 

なのに、文乃さんの「体は」動いてしまう。パフェをあーんするという恋人同士にしかできない究極食事に咄嗟に割って入ってしまうのです。その様子は「怒り」というより、もっと正確に言うならば「嫉妬」と表現する方が妥当でさえある。

 

もし、この場にいたのがうるかであったなら、ヤキモチを妬くのが「道理」であると読者の誰もが思うでしょう。それは当たり前な話、うるかが成くんに対して『恋心』を抱いているからです。

 

なら、反転して考えれば、成くんと美春さんが良い雰囲気になろうとも、「特別」な感情を持たないはずの文乃さんに「ヤキモチ」を妬く理由はない。....はずなのに、気付いたら体が動いてしまっている。これが非常に興味深いわけで。

 

 

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「パフェを食べる」ことの意味

 

しかも、今回描かれたこの特大パフェは58話で文乃さんと成くんが台風の影響で食べられなかったものなんですよねそれを今回成くんと美春さんが2人で食べようとする。意図的なリフレインを用いることで文乃さんの「嫉妬心」を煽るための細やかな表現としてこのやり取りを上手く機能させているわけです。

 

その点を踏まえても、今回の一連のシーンは、文乃さんの心の中で「特別な感情」が芽生え始めていることを意図したものなのでしょう。友達のための「怒り」から制御できない「嫉妬」へ。そんな心情の変化が見て取れる回でもあったのかなと思います。

 

 

”姉”としての古橋文乃さん、唯我くんと成幸くんについて

 

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お姉さんとしての文乃さん

 

また、今週のエピソードの中で個人的にとても印象的だったのは、冒頭では「唯我くん」と言っていた文乃さんがお姉さんモードに入った瞬間に「成幸くん」と呼び方を変えていたところです。

 

もちろんこれは美春さんに「文乃さん=お姉さん」という誤解をさせるために必要な要素であったわけですが、それはメタ的な視点であって当然呼び方が変わっている理由はそれだけではないはず。それ相応の理由があって然るべきでしょう。

 

 

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「成幸くん」呼びの出発点

 

そもそも、第一話からずっと「唯我くん」と呼んでいた文乃さんが「成幸くん」という呼び方を混合させるようになったのは、39話のお泊り回で姉弟のフリ」をしたことが始まりでした。

そして、この39話以降、物語の中で「唯我くん」と「成幸くん」呼びが混合するようになっていくのですが、「姉弟のフリ」が引き金になっていることからもわかる通り、この呼び方の違い「唯我くん=同級生としての呼び方」「成幸くん=姉としての呼び方」という構図を出発点にしているんですよね。

 

 

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文乃さんが覚える罪悪感(47話)

 

しかし!47話の「名前呼び」回におけるやり取りでは、そう単純な法則で表現出来るものではなくなっていることがわかります。

 

というのも、このシーンにおいて理珠ちんとうるかの前で「成幸くん」と呼んでしまった文乃さんは後ろめたさを感じそれ以降この2人の前では徹底して「成幸くん」と呼ぶことがなくなるのですが、これもまた少し不思議なお話なわけですよね。

 

だって、「成幸くん」という呼び方が本当にお姉さんとしてだけの呼び方であるなら、後ろめたさを感じる必要なんてないじゃないですか。むしろ、文乃さんが誤魔化し文句で姉弟ごっこを少々...」と言ったように、「お姉さん」という意味でしかないのなら堂々と「成幸くん」と呼べばいいのです。

 

 

 

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「成幸くん」という呼び方のもう一つの意味は...?

 

それなのに、理珠ちんやうるかの前で「成幸くん」と呼んだことに後ろめたさを感じてしまったのは、物語的に言って「姉として」以外の意味(=特別な感情/文乃さんもまだ自覚出来ていない気持ち)がその呼び方に含まれているからなのでしょう。

 

そして、文乃さんの中で「特別な感情」が芽生え始めたのはやっぱり「成幸くん」呼びの出発点になったあの夏祭りの夜なんだと思います。”姉”としての「成幸くん」”特別な感情”を示す表現としての「成幸くん」。その2つがあの夜に同時に生まれたんじゃないかと個人的には考えていきたいなって。

 

まぁ、実際筒井先生がどういう意図を込めているかはわかりませんが、今回美春さんが登場した理由も文乃さんの「お姉さん」属性を際立たせるためで、文乃さんのことを成くんの「姉」であると誤解できて、かつ文乃さんの「特別な感情(=嫉妬)」を引き出す役目として美春さんが適任だったから彼女の再登場が描かれたとも言えるんだよね。

 

そういう意味でも、「姉という立ち位置」と「特別な感情」という2つの軸は文乃さんエピソードの中でも密接な関係にあると思うので、今後もこの点には注目していく所存です!

 

 

 

”夕焼け”が示唆する古橋文乃さんの気持ち

 

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”夕焼け”が示唆する気持ち

 

というわけで、今週は語り始めたら一生終わりそうにないくらい盛りだくさんな回だったのですが、今回のお話の中で一番物語に余韻を与えているのは、物語の締めにも使われている”夕焼け”でしょう。このシーンには本当に光るものを感じました。

 

というのも、”夕焼け”ってのは物語において「切なさ」を表現するメタファーとして用いられるものなんですよね。なぜなら夕日は沈んでいくものだから。ゆえに「儚さ」や「哀愁」の念を感じさせるにはうってつけの背景表現なわけです。

 

じゃあ今回の物語で描かれた”夕焼け”にはどんな意図があるの?と言えば、無論文乃さんの心情を表現するためのものでしょう。58話で「雨」を用いて文乃さんの心情を示した(と思われる)筒井先生ですから、今回の”夕焼け”も偶然の産物だとは思えません。

 

 

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頭で理解している想い、心の内に眠っている気持ち

 

今週の文乃さんがいじらしすぎる....。

 

”夕焼け”を見つめながら、「キスの相手がりっちゃんかうるかちゃんだったならそれでよかったのに...」とつぶやく文乃さん。その姿には「切なさ」が溢れていました。

 

きっとこの言葉自体に偽りはないのだと思います。文乃さんは本気で理珠ちんやうるかの恋を応援している。それはこれまでの物語からも明らかでしょう。

 

しかし、同時に文乃さんの中で「特別な感情」が芽生えてきていることもまた事実なのですよね。だから、文乃さんの中に眠っている想いが”夕焼け”を描き出す。今回はそんな切なさを宿したまま物語は幕を閉じました。

 

きっと、これから文乃さんには「友情と恋愛」の葛藤という展開が訪れるのでしょうね。そして、その時文乃さんはどんな答えを出すのだろうか。たとえそれがどんな答えであっても、文乃さんには幸せになって欲しいなと願わずにはいられません....。

 

というわけで、今週の感想を総括すると....

 

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今週の文乃さんは最高に輝いていたな!ってことです。『ぼく勉』史上最高の神回と謳われた39話に匹敵するほど心が動かされる回でありました。

 

きっとこんなにも好きで好きで大好きになれるヒロインにはもう巡り合えないんだろうなぁ...。筒井先生本当にお願いします...。どうか古橋文乃さんにハッピーエンドを!(土下座)

 

 

 


 ※本記事にて掲載されている情報物は「『ぼくたちは勉強ができない』/筒井大志週刊少年ジャンプ」より引用しております。