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『五等分の花嫁』113話 感想:君と共に歩む"これから"の未来!上杉風太郎が届ける中野四葉への想いとは...?

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五等分の花嫁 113話「最後の祭りが風太郎の場合」 感想

五等分の花嫁 最新話 感想 ネタバレ注意

 

今週の『五等分の花嫁』を読了。

 

長らく続いてきた「最後の祭りが○○の場合」シリーズもいよいよ総決算、ついに風太郎視点のエピソードが描かれることになりました。

 

学生の本分は学業であると信じ、友情も、仕事も、娯楽も、恋愛も、その全てを「不要なもの」として捨ててきた自分に全力投球で向き合ってくれた5人の女の子たち。

 

そんな彼女たちとの日々を通じて、上杉風太郎が何を手に入れ、どんな想いを芽生えさせていったのか。刻まれてきた記憶を自問して自覚した「好きな人」に対する飾らない想い。ついに明かされることとなった彼の「決断」を、早速振り返っていきたいと思います。

 

 

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第113話:最後の祭りが風太郎の場合

 

さて、そんなわけで今週は風太郎」視点で語られる後夜祭のお話です。

 

慌ただしかった学園祭(=最後の祭り)もあっという間に最終日を迎え、祭りが終わっていく事の寂しさを噛み締めていた風太郎たち。

 

その様子はまさしく『五等分の花嫁』という物語の終わりを惜しむ読者たちの姿そのものにも見えましたが、そこから自然な会話の流れで五つ子たちのお話に話題がシフトし、終いには恋愛方面の話に発展していくあたりがもう最高に等身大の『高校生』らしさですよね。

 

 

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「最後の祭り」に想いを馳せて

 

ワイワイ語り合える友達の存在も、学園祭の終わりを寂しいと思う感情も、一年前の風太郎からは考えられなかったもので...。

 

そしてその変化の背景には、

 

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風太郎の変化(第91話より)

 誰がそうしたのか聞くまでもないね

 

と言われてもいたように、 当然五つ子たちから受けた影響がある。

 

武田くんが発した「上杉君は当然(五姉妹のことを)見分けられるんだろ?」という問いかけに「できると思う...」と返答しているそのやり取りも印象的で、風太郎が姉妹たちそれぞれに対して「愛」を抱いていることがわかる状況が冒頭の場面を通じて描かれてもいる。

 

 

だからこそ、

 

 

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核心をついていく前田

 

「一体彼女たちの誰から見分けられるようになったんだい?」

「好きなのか?五つ子の誰かが?」

 

という核心的な前田の追求が風太郎の胸にずしりと深く突き刺さったのかもしれない。

 

「誰も選ばない」と語っていた学園祭初日の夕刻。しかし、やはりそれは『本心』ではなく、覚悟が定まっていなかったがための未熟な『博愛宣言』でもあったわけですよね。このまま6人で居たいと願う日和見な気持ちと、「特別な人」に「特別な想い」を打ち明けることへの底知れぬ緊張感と。

 

そんな様々な感情が風太郎の決断を鈍らせた。大切なものを手に入れたが故にそれを壊したくないと思う自分がいた。だからこそ、気付かない振りをして、向き合うことを拒んできた。

 

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覚悟を勇気に

 

でも、彼女たちの真剣な気持ちに報いるためには、その扉を自らの手で開き、きちんと向き合っていかなくてはならない。

 

友達としての「愛」。パートナーとしての「愛」。そして、恋愛感情としての「愛」。様々な「愛」の形がそこにある中で、それでも上杉風太郎が「特別」だと認識した唯一無二の女の子。その少女の名は。

 

 

 

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四葉ちゃんの元に

 

 

中野四葉ちゃん、その人でありました。

 

 

 

上杉風太郎にとっての中野四葉とは?

 

なるほど......。

 

そうなると、第100話で描かれていたあのシーンの真相としては、四葉ちゃんが保健室に入ってきた瞬間を切り取った場面だったということになるのでしょうか。

 

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四葉ちゃんが保健室に入ってきたシーンだった(第100話より)

 

風太郎が教室の扉を開けて入ってきた構図のように見せかけて、実際には校舎外にいた四葉ちゃんが保健室にやってきた場面だったというミスリード的演出。

 

どうして四葉ちゃんが外にいたのか...という部分の説明が欲しい(これに関しては個人的な所見を後述します)ところですが、ともあれ、風太郎が保健室で彼女を待っていた事実から察するに四葉ちゃんエンド」が確定したことに間違いはないのでしょう。

 

一花さんからの問題(第102話を参照)に対する答えとして風太郎が「オレンジジュース(=四葉ちゃん)」を買っていたことも。四葉ちゃんから貰った「からあげ無料券」の使い道として風太郎がビニールの袋を片手に保健室へと入っていったことも。

 

 そのすべてが四葉ちゃんエンド」の示唆であり、

 

 

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覚悟を決めて、想い人の元へ

 

「金が無ぇならなんで屋台に行くんだよ」

「...決まってる最後までこの祭りを楽しむためだ」

 

という問答へとつながっていく。

 

これ以上待たせることはできなくて。確りと自分の気持ちを伝えていかなくてはならないから。

 

だから、逃げずに向き合ってくれた彼女たちのように、風太郎もまた自らの答えを持って『想い人』の元へ訪れる。

 

 

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伝えたい気持ち

 

高校2年の9月に出会ったあの時から味方として傍で支えてくれていたその子に。学校行事があるごとに最高の思い出を作ろうと努めてくれた心優しきその子に。クラスメイトと上手く馴染めなかった自分を学級長に推薦し、勉強だけだったこれまでの学校生活を変える最初のキッカケを与えてくれた恩人であるその子に。伝えたかった想い。

 

過去も、今も、そしてきっと「これから」も。

 

風太郎の青春には、いつだって四葉ちゃんの存在が共にある。五つ子たちと出会ってからの何気ない日常が楽しくて、困った時にはいつも笑顔で味方してくれた彼女の表情が思い出されて。そんな彼女のことを特別だと感じるまでになっていって...。

 

 

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これまでの想いが駆け巡る

 

 

ゆえに、この風太郎の決断(=想い)はきっと、彼女が「写真の子」だったからという理由によって導き出されたものではない。

 

結果的に風太郎が「過去」の真実を知ることになる(あるいは「もう既に気付いている」)のだとしても、あくまでも「今」の四葉ちゃんを好きになったからこそ風太郎は彼女を選んだのであり、彼女が「思い出の少女」でもあったことについては、「過去」と「今」の2回に渡って風太郎が四葉ちゃんに惹かれたと捉えた方が妥当で物語のテーマとも符合する。

 

滅私奉公に囚われ、損な役回りに徹しながらも風太郎のことを見つめてきた中野四葉という女の子。誰しもに等しく幸せを願う権利があり、各々がそれぞれの望む未来に向かっていくというコンセプトが展開されてきた本作において、その在り方は「変わっていかなければならない」ものとして位置付けられていました。

 

でも、そんな彼女の「これまで」に救われてきた人達の存在が第108話で描かれてもおり、それは主人公の風太郎とて例外ではなかったのです。だからこそ、「これから」の未来風太郎と共に育み、「私だけ特別なんて良くない」と言っていた彼女が彼の特別になれた喜びをきちんと享受することができた時、この物語は本当の意味で完結を迎えることができるのかもしれない。

 

仮にそれが、それこそが、上杉風太郎の答えを通してたどり着いた『五等分の花嫁』という作品の結論であるのなら、僕は万感の想いでその素敵な結末を祝福したいと思える。

 

まだ最終回ではありませんが、ここまでこの作品を読み続けてこられて本当に良かったなと、改めてそう感じた第113話「最後の祭りが風太郎の場合」のエピソードでありました。

 

 

結ばれた想いと結ばれなかった想い

 

さて。そんな流れの中で一気に風太郎の「決断」が開示されることとなった今回のお話。

 

約2年間毎週ブログで感想をしたためてきた身としても非常に感慨深い展開でありましたが、同じように作品を追い続けてきた皆様に置かれましては、一体どのような感想をお持ちになられたことでしょうか。

 

春場ねぎ先生という一人の作家さんの頭の中にしかなかったその"構想"が、たくさんの人に読まれることで広く認知され、賞賛もされれば批判もされる”一つの作品"へと昇華されていく。

 

 

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恋物語の果てに

 

結ばれなかったヒロインに対する寂寥感にも似た感情も、結ばれたヒロインへの惜しみない祝福の気持ちも。

 

様々な思い出が胸に去来してくる中で、それでも確かな決着の瞬間を迎えることとなった6人の恋愛劇。

 

最も、五月だけはついぞ「恋愛劇」に参加することはなく、風太郎の『良き友達』というポジションを貫くに至ってはいましたけれど、それでも今はただ、4人の未来にもあたたかな光が射し込んでくれることを願いたい。そんな心境で胸が一杯です。

 

過ぎ去ってきた季節と、これから訪れる新しい季節。この先どれだけの時間が経ったとしても、彼女たちが上杉風太郎に対して「全力で恋をしていた」事実を決して忘れたくない。

 

長女として複雑な葛藤と闘い続けてきた一花さんの恋も、いつも全力で風太郎に想いを示し続けてきた勇敢な二乃の恋も、そして風太郎への想いを積み重ね自身の成長へと昇華させていった三玖の真っ直ぐな恋も。その全てが本物で、眩し過ぎるくらいに尊い大切な感情だったはずなんだから。

 

素敵な恋物語を生み出してくださった春場先生に心からの感謝を。本当にみんなみんな最高のヒロイン達でした。

 

 

「これから」の風太郎と四葉ちゃん

 

とはいったものの、状況から察するにこの流れのまま順風満帆に事が進んでいくのかと言えばそれもまたやや不安定な部分ではあり、おそらくはもう少しだけ「ひと悶着」が描かれることにはなっていくのでしょうね。

 

指定したはずの保健室に四葉ちゃんがいなかったことについては、

 

①自分が風太郎に選ばれるとは思っていなかったから

②自分が選ばれるべきではないと考えていたから

 

という2通りの理由が考えられるかと思いますが、いずれにしても、風太郎からの告白に今の彼女が真っ直ぐ向き合えるのかどうかという観点でみれば、未だに「懸念点」が残されてもいるのだろうとは思います。

 

 

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四葉ちゃんの想いは...?

 

四葉ちゃんは風太郎のことが好きで、風太郎も四葉ちゃんのことが好き。

 

状況だけを見れば二人は確かに両想いではある。過去の思い出に頼ることをやめ、自分で自分の価値を探していく決意をしたこともまた間違いなく彼女の成長ではある。

 

でも、それでも今の彼女はまだ、風太郎と自分が『対等』な間柄になれたとは思っていないのかもしれない。

 

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ここからの風太郎と四葉ちゃん

 

だからこそ、そんな2人が想いを通じ合わせ、きちんと隣合わせで未来を歩いていくためには、五月の言う通り「これから」が大事というお話になっていくのかもしれません。

 

風太郎がどんな言葉で彼女と向き合い、その想いに四葉ちゃんがどんな反応を返すのか。

 

四葉ちゃんの将来も、風太郎の進路も、きっと「残りの数話」できっちりと描かれていくのだと思いますし、2人の未来がどのようにして交わっていくことになるのかも含めて、次週以降のお話を心より楽しみにしております。

 

 


 ※本記事にて掲載されている情報物は「『五等分の花嫁』/春場ねぎ/週刊少年マガジン」より引用しております。