『五等分の花嫁』44話 感想、二乃とキンタローのバイバイ!風太郎の想いを知った彼女は...?
五等分の花嫁 44話 「七つのさよなら⑥」 感想
五等分の花嫁 最新話 感想 ネタバレ注意
うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!
今週の『五等分の花嫁』が驚愕の展開を迎えております。ついにキンタローの正体が二乃にバレてしまいました。しかも「変装を見破られる」という形で。あーなるほど!そうきたかー!
いやはや凄まじい展開になったものですね。なんだかんだでお互いの胸の内を少しは語り合える仲になったように見えた二乃とフータローの2人。前回のお話でそんな雰囲気を提示しておいて、今回の急展開ですよ。春場先生凄過ぎィィィ!
とはいえ、詳しくは後述しますが、今回の展開は二乃とフータローの距離が近付いたからこそのものでもあるのだと思います。だからこそ、今の2人の状況に「一区切り」をつける必要があった。
その点を踏まえると、やっぱり「さよなら」というタイトルの秀逸さが光るし、今週の二乃のセリフにも興味深いものがあるなって。期末試験編、本当におもしろすぎるな.....。
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二乃の真意は...?
二乃の真意は...?
というわけで今回、ついに二乃にキンタローの正体がバレてしまったわけですが、ここで気になるのは、「①いつから気付いていたのか、②二乃の心境はどういうものだったのか」の2点。今後の展開を読んでいくうえでもこの2つは見逃せません。
で、まず①ですが、これまでのお話を振り返っても、最初の出会い(26話)から気付いていたということはまずないでしょうね。
そもそもあの林間学校における出会いは、フータローから正体を偽る意志があったわけではなく、二乃の勘違いから始まったものなので、この時点からキンタローの正体を確信し、偽りの関係を演じていたと考えるには無理がある。さすがにそれはないかなと。
とはいえ、それなりに前から「もしかしたら...?」という疑惑が二乃の中にあったであろうことも事実だと思います。33話で”ミサンガ”を身につけているフータローを意味深な表情で二乃が見ていたのも、「疑惑の段階」であったと考えれば説明がつきますし。
まぁ、読者からすれば漫画的お約束の範疇ではありますが、林間学校で偶然出会うとか、突然の再会のセッティングとか、変装以外にも「フータロー=キンタロー」を疑える要素はそれなりにありましたからね。
そういう意味でも、二乃が疑惑を感じていてもなんら不思議はありません。
ただ、それはあくまでも疑惑であり、確信ではない。いや、少なくともこれまでの二乃の姿からは「確信」を得ようという意志は全く感じられませんでした。
だって、二乃は最後の最後まで疑惑を追求しようとしていなかったですから。
むしろフータローが打ち明けようとするたび、それを遮っていたようにさえ見えた。まるで疑惑を抱えた歪な関係であってもこのまま(恋心を忘れさせてくれないまま)でいい...と言わんばかりに。
最終的に二乃がキンタローの正体を見破るという行動に出たのも、フータローが確固たる意志を持って真実を打ち明けようとしたからですよね。真剣な顔で本音を語り「大切な話がある」と言われた時の二乃の表情を見てもそれは明らかです。
その証拠に、この事実を裏付けるセリフとして「今日はずっと付き合ってくれる約束でしょ」というセリフが今週のお話の中で上手く機能しているのだと思います。
これは言わば「このままでいい」「真実はどうでもいい」という二乃からの予防線だった。正体が誰であれ、彼がキンタローという仮面を被り続け、「そのままの状態で付き合ってくれる」なら、これからも(少なくとも今日は)キンタローとして接することが出来る。
それなのにフータローは真実を打ち明けようとした。「このままではいけない」と思ったから。結果「キンタローのままでいい」という二乃との約束を図らずとも破ってしまった。そう考えれば、「約束を破ったら許さない」という二乃のセリフにも繋がる。
二乃の覚悟.....
しかし、二乃もまた覚悟を決めたのでしょう。これ以上この関係にごまかしがきかないことを悟って、二乃は「疑惑」を「確信」に変えようとした。どういう結果になっても、この関係に一区切りをつける「覚悟」が彼女の中で決まったからです。
そして、その覚悟を決めさせてくれたのは他でもないフータローの心からの言葉なんですよね。「五人で一緒にいてほしいんだ」。そもそもこのセリフは、キンタローがフータロー自身であると告白しているようなもの。
だからこそ、あの「バイバイ」はフータローへ向けたものではなくキンタローに向けたものと考える方が自然だと思います。ずっとケリをつけられなかった自分の気持ちに二乃は「さよなら」が出来たのだろうと。
要するに....、
~二乃の真意~
①いつからフータロー=キンタローに気付いていたのか
確信を持ったのはフータローの本音を聞いてから。これまでは「疑惑」を抱いていたが「確信」に触れることを避けようとしていた。(キンタローとのさよなら=恋心とのさよならを避けてきた)
②二乃の心境はどういうものだったのか
「真実はどうあれキンタローのまま(恋心を忘れさせてくれないまま)でよかった」→「フータローの本音を知って疑惑と向き合うことに決めた」
二乃の心情をまとめると、こんな感じかなと。ひとまず二乃の中でキンタロー問題はほぼ決着したと言っていい。
ただ、今回の描写では「二乃が会っていたキンタロー」=「フータローの変装」というのが明らかになっただけで、写真で見た金髪の小学生がフータローかどうかまで理解しているかは不明なんですよね。そういう意味ではまだ一波乱あるのかもしれません。
フータローの本音と期末試験の行方
初めて明確に本音を吐露したフータロー
また、今週の大きなポイントになるのがフータローが初めて自分の想いを誰かに打ち明けたことです。「試験なんてどうでもいい」「五人で一緒にいてほしいんだ」。これはもう家庭教師としての立場を完全に逸脱したセリフである。
以前にも触れましたが、既にフータローにとって、姉妹たちの存在は「教え子」という単一のカテゴリで括れるものではないんですよね。あれだけ「勉強」を盲信していたフータローが「試験なんて」と言っている姿がまさにその事実を物語っているといえる。
なぜか?それはもう、5人の姉妹たちがフータローにとっても必要な存在になっているからでしょう。これまでフータローは姉妹たちに必要とされる存在になってきたけれど、彼女たちの問題や悩みに触れていく過程で、彼もまた「勉強」以上に大切なものを見出していったわけです。
ゆえに、二乃はフータローの本音を聞いて驚きの表情を隠せなかった。それは初めて出会った時の彼にはなかったものだから。それは、時間をかけて少しずつ芽生えていった彼女たちの知らない「今」の彼の想いだったからです。
これまでのフータローは『勉強』という軸へ彼女たちを向き合わせるために動いてきました。自信のなかった三玖を前向きにさせ、役者の道に迷いのあった一花さんの背中を押し、「過去」に捉われている五月と対等に向き合う。
それは全て、最終的には彼女たちが『勉強』へと向き合えるようにすることが動機でした。程度の差はあれ、どこまで言っても『勉強』に向き合うためという軸はこれまで一度としてブレることはなかったわけです。
でも、今回は明確に事情が違う。「試験なんてどうでもいい」。ただ5人が5人で居られる場を守りたい。フータローが動いたのはただその一点のみだった。
この点を踏まえても「七つのさよなら編」はこれまでのどのストーリーとも違い、今後の物語を左右する強烈な転換点になりそうな気もしますね。もしかしたら、「家庭教師」という関係性(=『勉強』軸の象徴)からの「さよなら」になるのかもなあ...。
姉妹たちそれぞれの今後は...
というわけで、様々な問題が未解決なまま「期末試験」まで残り3日となったわけですが...。これからどうなっていくのでしょうか。まともに勉強しているのは現状では五月だけっぽいし...。
まず気になるのは通帳を眺める一花さんでしょう。これは独り立ちフラグなのか。はたまた海外で役者の勉強する!フラグなのか。いずれにせよ穏やかではない意味深な描写。一花さん派としては来週の展開が気がかりでマガジンを叩きつけそうになりました。
また、物憂げな表情の四葉ちゃんも気になるところ。「みんな仲良く」「五人で一つ」をこれまでにも掲げてきた四葉ちゃんですから、今の状況は彼女にとって好ましくないはず。夜まで陸上部の助っ人に駆り出されているあたりまたひと悶着ありそうですね...。
あと、二乃の背後から三玖が接近してきているように見えるのは春場先生完全に狙ってるでしょ!遊び心全開じゃん!笑。きっと三玖も今回のことに責任を感じて謝罪をするのだろうとは思いますけど、少しホラーっぽく思える不思議。三玖さん怖いよう....。
つ・ま・り!今回の結論としては....
今週の二乃も最高にかわいかった!
今週も表情豊かな二乃が最高に可愛かったってことですよ!
乙女モードとドSモードの二刀流とかそんなん反則すぎる....。今週の二乃はかわいさ日本代表だと思います!
キンタローとの関係に一区切りをつけた二乃。ひとつの「過去」にけじめをつけた彼女がこれから先どこへ向かうのか。「五人で一緒にいてほしい」。そんなフータローの心からの想いを知った彼女が姉妹たちとどう向き合うのか。来週も超楽しみですね!
※本記事にて掲載されている情報物は「『五等分の花嫁』/春場ねぎ/週刊少年マガジン」より引用しております。