ふわふわな日記

『五等分の花嫁』5巻 感想、写真の子との出会いと再会!四葉ちゃんとのデート回も注目です!

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五等分の花嫁 5巻 感想

五等分の花嫁 最新刊 感想 ネタバレ注意

か、可愛いすぎる...。

 

『五等分の花嫁』第5巻が発売されました。待ちに待った四葉ちゃんの表紙ターンである。なんなんですかね、この天使さんは...。両手でハート作ってるんですけど!さすがにそれは可愛すぎるじゃろうて。

 

やはり四葉ちゃんから漂うメインヒロイン色の覇気はとんでもないな...。四女の四葉ちゃんは順当にいけば4巻の表紙で描かれそうなものなのに、あえてお約束を崩し、作品とも関わりの深い「5」の数字を冠する巻の表紙に抜擢されているのも印象的。

 

加えて、連載時の感想でも言いましたが、この5巻は「写真の子」関連のエピソードが本格的に描かれていく巻でもありますからね。

 

「君と初めて出会ったあの日の夢を(33話)」から始まり、「夢で見た君と突然の再会を果たす(41話)」で終わる5巻。完璧に「写真の子」をテーマに据えた構成になっているその単行本の表紙に描かれているのが四葉ちゃんというのもまたそこはかとなく意味深じゃないですか。

 

やはり四葉ちゃんには何かがある...。スカートの中にあるはずのお子様パンツも見えないしな!ホント、四葉ちゃんは謎多き女の子ですね!(えっ)

 

 

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五年前の「写真の子」との出会いと再会が物語を動かす!

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写真の子

 

さて、第5巻の見所を振り返るならば、やはり「写真の子」に関するエピソードは外せないでしょう。5年後の結婚式について語られた32話(4巻)と対になるように、33-34話ではフータローが5年前の京都で出会った一人の女の子について語られます。

フータローにとって”写真の子”との出会いは彼の生き方を決定付けるものでした。たった一度の出会い。されど、それは彼の価値観をひっくり返すには十分すぎるものだった。まさに”運命”の出会いとはこういうことを言うのだとそう思えるほどに。

 

周囲に対して疎外感を覚え、自分を不要な存在だと思っていた彼の隣に初めて立ってくれた人。初めて「君が必要だもん」と言ってくれた人。そんな一人の少女に彼は特別な想いを抱く。

 

その想いが『恋心』なのか、純然たる『感謝』なのか。それはまだわかりません。きっとフータロー自身もその想いをきちんと理解していないんじゃないかとさえ思う。

 

でも、確実に言えることは、”写真の子”がフータローに「君が必要だもん」と言ったように、当時のフータローにとっても”写真の子”は必要な存在であったということ。これは揺るぎない事実である。

 

 

しかし・・・

 

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「写真の子(過去)/五月(今)」の対比


それはもう「過去」の出来事であり、フータローが真の意味で「未来」に向かって一歩を踏み出すためには、”写真の子”を「思い出」として乗り越えていかなければいけないのかもしれない。

 

だからこそ、「今」を象徴するヒロインの五月がフータローの隣で、彼に対して「あなたが必要です」と語る描写を描いたんじゃないかな。”写真の子”(過去)と五月(今)の対比を際立たせるために。

 

 

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フータローが勉強をする理由

 

というのも、フータローと五月はとても良く似ていて、2人とも「過去」のある出来事に影響を受け、自分の生き方を決めた者同士なんですよね。常に「過去」を見つめながら「今」を生きている2人なわけです。

 

フータローは”写真の子”との出会いをきっかけに「誰かに必要とされる人間になる」ことを決意しました。自分にとって”彼女”がそうであったように。そのために彼は一心不乱に勉強という努力を積み上げてきた。

 

一方の五月も、女手一つで自分たちを育て体調を崩した母の代わりに「みんなを導く」ことを決意していた。フータローへ不義理な行為をしてしまった二乃に対し、五月がビンタをしたのも母親代わりとしての行動故。

 

フータローも五月も「過去」の出来事を軸に生きている「あの頃」の自分と比較をして「今」の自分がどうなのかを認識しているんですね。

 

でも、やっぱりそれではいけないのだろうと。人生は「過去」のためにあるわけじゃないから。見つめるべきは「今」そして「未来」にある。それは『五等分の花嫁』という作品が「5年前(過去)」「高校時代(今)」「5年後の結婚式(未来/ゴール地点)」という3つの時間軸をテーマにしていることとも無関係ではないはず。

 

 

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2人の会話を聞いていた人物

 

また、そんな「過去」の出来事に囚われている2人の会話を誰かが茂みから聞いていたのも重要なポイントだと思います。物語の文脈から考えても、十中八九この犯人は”写真の子”(過去の象徴)を置いて他にいない。

 

なら、この時フータローの想いを知った彼女は何を思ったんだろうか。そして、二乃と五月の家出騒動を通して自信を失い、あの頃と同じように「俺は不要だ」と俯く彼の姿は、彼女の目にはどう映ったんだろうか。

 

 

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突然の再会

 

きっと、その答えがこの「再会」にあるのでしょう。

 

これまで全く姿を見せなかった”写真の子”がフータローの前に現れた理由。それは再びフータローの背中を押すため。もう一度「君が必要だよ」と言うため。そして、サブタイトルにもなっているように彼にきちんと「さよなら」を告げるため

 

これから先のフータローの「未来」に”写真の子”は必要ない。自分の存在はフータローを縛る重荷でしかない。フータローとの出会いを覚えていながら彼女が正体を明かさないのもきっとそれを思ってのこと。

 

だって、これまでのフータローは現に「三玖・一花さん・五月」が抱えていたそれぞれの問題に向き合い「必要とされる」存在として彼女たちを変えてきましたから。それは紛れもなく「今」の彼が彼自身の努力で得てきたものです。

 

だからもう「過去」を振り返る必要はない。フータローはきちんと「必要とされる人になれてる」。それを”写真の子”は伝えたかった。そのためには「過去」の象徴である自分は「さよなら」しなくてはならない。それが彼女の思いなんじゃないかな。

 

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まぁいずれにしても、今回の「七つのさよなら」編は『過去』からのさよならというテーマを内包しているんだと思います。それに付随して、これまでには見えてこなかった主人公・上杉風太郎自身の弱さに踏み込んできたのも面白いですね。

 

(連載でもまだ期末試験編は終わっていないので、この長編をどう締めるのかは楽しみなところです。)

 

四葉ちゃんとのデート回!彼女の欲しいものは...?(36話-37話)

 

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四葉ちゃんとのデート回!

四葉ちゃんのターン! 

 

というわけで、「写真の子」やら「二乃×五月」騒動やらで波乱含みの第5巻ですが、四葉ちゃんとのデート回が最高だったこともスルー出来ません!いや、むしろこのデート回こそがこの巻の最注目エピソードと言ってもいい。(※個人の見解です)

 

というのも、このデート回はこれまであまりスポットライトが当てられてこなかった四葉ちゃんのパーソナリティが色濃く描かれた回なんですよね。中野四葉という少女がどういう人なのかが少し見えてきた回でもある。

 

 

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四葉ちゃんが欲しいもの(単行本修正分)

 

このデート中、フータローが四葉ちゃんに欲しいものを問いかけても、彼女は自分の望みを答えることが出来ませんでした。

 

そもそも彼女の考えたデートプランは「”五月御用達”のレストラン」「”三玖が会員”のスパ」「"一花さんの出演する"映画」「"二乃のため"のショッピング」と、彼女自身の好みが見えてこないモノばかり。みんなを大切にする「中野四葉らしさ」溢れるデートですが、それゆえに「中野四葉」が見えてこないデートになっていたんですよね。

 

それもそのはずで、これは、フータローが四葉ちゃんに感謝を贈ろうとしていたように、きっと四葉ちゃんの方も「デートらしい場所」を回ることでフータローに感謝を贈ろうとしていたからです。

 

だから上手くいかない。お互いがお互いを楽しませようとして自分のフィールドから離れたところで「感謝」を贈ろうとしていたから、お互いの望みを叶えられなかった。「高級店」や「デートらしい場所」なんてフータローらしくもないし、そもそも四葉ちゃん自身が本当に好きなモノもそこにはない。

 

 

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2人の笑顔

 

その事実は、デートの締めとして訪れた四葉ちゃんイチオシの公園」であの日初めて最高の笑顔を浮かべた2人の姿が雄弁に物語っているのでしょう。

 

「庶民感」溢れる何の変哲もない公園。それはあの日回ったどんなデートスポットよりも2人にとって「素敵な場所」になった。だってそれが2人の「らしさ」が交わる場所だから。楽しませようとする必要なんてなく、自然体のまま2人はお互いを「笑顔」にすることが出来る。

 

フータローに楽しんでもらいたかった四葉ちゃん。四葉ちゃんに「感謝」を贈りたかったフータロー。2人の「目的」は意図せずとも「笑顔」を交わすことで達成できていたんです。これこそが四葉ちゃんデート回最大のキモと言えるのではないかと。

 

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今回に限らずですが、やはり四葉ちゃんエピソードの当面の軸は『誰かの笑顔⇔自分の笑顔』の両立あるのかもしれませんね。決してその片方だけでは成立しない。まさにこのデート回がそうであったように。そう考えてみると面白いかなって。

 

というわけで、5巻の感想を総括すると...

 

彼・彼女たちの成長に注目をしたい!

 

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三玖の告白シーンに最高に胸を打たれたってことです!不発とはいえ、まさか告白まで持っていくとは思いませんでした。正直、胸キュンし過ぎて脳が爆発しそうでしたわ...。

 

「私はフータローが好き(31話)」という一花さんへの堂々の宣戦布告に続いて、今度はフータローに直接「私と付き合おうよ(38話)」の告白ですからね。初期の頃を考えると、三玖は本当にフータローとの出会いで変わったなぁ...と。ラブコメヒロインとして一番成長を遂げたのは現状では文句なしに三玖だと思います。

 

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フータローが”写真の子”に出会って変わったように、姉妹たちもフータローとの出会いで変わっていく。フータローの隣に立つ「未来の花嫁」は一人であっても『五等分』にできない恋をした彼女たちはきっと全員が大きな成長を遂げるのでしょう。

 

漫画の読み方・楽しみ方は人それぞれですし、これは最初に「僕は」とつく意見ですが、僕は彼・彼女らを「キャラクター」として消費するんじゃなくて、「人間」として見たいんですよ。様々な想いを抱え、ただの一面性で終わらないのが「人間」だから。

 

だから、自分の殻を破って大きな成長を遂げた三玖のような人もいれば、なかなか素直になれない二乃のような人もいる。それでいいんです。それぞれに違っていていい。

 

むしろ、そんなパーソナリティの違いがあるからこそ、お互いの姿から自分に足りないものが何なのかを理解できる。そうやってお互いに足りないところを補い合っていけばいいんです。得意科目がバラバラに分かれている彼女たちのテストの答案用紙の結果が、まさにそれを表現しているのでしょう。

 

 

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それぞれの成長・それぞれの将来

 

そして、僕はその先にある彼・彼女たちの成長が見たいそれぞれに五人五色な人生があって、その道を自分自身の意志で切り拓いていく。そこに『五等分の花嫁』という作品の魅力が詰まっていると思うから。

 

もちろん、誰と「結ばれる」のかはラブコメ作品として大きな関心事であることは事実でしょう。『結婚』は2人で人生を分かち合う行為ですからね。そこが気にならないわけがありません。

 

でも、一人一人が「人間」としてどう成長していくのか、またはどう自分を貫いていくのかも同じくらい大事なテーマになっていくはず。長いトンネルを抜けた先に、それぞれがどんな景色を見るのか、そういう点にも注目をしていきたいんです。

 

自分の中に存在する壁を打ち破って成長していく姿。『五等分の花嫁』はラブコメ好きにはもちろん、青春成長ストーリーが好きな方にも超おすすめしたい!もうすぐ連載1周年記念ですし、期末試験編も佳境で盛り上がっているので、今後の展開にも注目ですね。

 

 

 


 ※本記事にて掲載されている情報物は「『五等分の花嫁』/春場ねぎ/週刊少年マガジン」より引用しております。

 

 

 

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