ふわふわな日記

『五等分の花嫁』76話 感想、6人だから掴めたもの!そして上杉風太郎の”夢”とは....?

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五等分の花嫁 76話 「男の戦」 感想

五等分の花嫁 最新話 感想 ネタバレ注意

今週の『五等分の花嫁』を読みました。

 

思った以上にサクサクお話が進んでいきましたね。「全国模試の日程は4月末です」と春場先生から直接訂正のアナウンスが入っていたので、フータローの誕生日当日(4月15日)からもう少し間にエピソードが入るのかなとも思っていましたけれど、今回で全国模試編の決着であります。

 

....というか、江端さんが「先月行われた全国模試の結果が届きました」と言っていることを考えると、既に4月から5月に月日は変わっていると考えた方が妥当でしょうか。

 

学校の定期試験と違い、「全国模試」の結果は文字通り全国の受験生のデータを集計する必要があるため、答案返却までにそれなりの期間を要するイメージなのですが、果たして今週のお話は、五つ子たちの誕生日(5月5日)より前なのか、後なのか。どれくらいの日数が経過しているのかも、わたし気になります!

 

 

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6人で全国模試を乗り越えろ!

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全国模試当日!

 

というわけで今回は、全国模試当日の朝のシーンからお話が始まっていました。

 

なんというか、感慨深いものですよね。始まりの頃、あれだけ「勉強嫌い」だった五つ子たち(五月は不器用なだけでしたけれど)が、今や寝不足になるまで自発的に勉強を行っている。フータローが頑張っているように、自分たちだって負けられない。きっと、そんな想いが彼女たちを突き動かしているのでしょう。

 

そして、一方のフータローもまた、”6人でいることの意味”を証明するために、この試験に挑んでいました。前回の期末試験では自らの勉強が疎かになり、順位を落としてしまったフータロー。でも、今度こそ必ず「”6人全員で”目標を達成」してみせる。あいつらは足枷なんかじゃなく、共に成長していける”パートナー”なんだから。

 

そんな背景を踏まえると、第1話でフータローが口にした”パートナー”という台詞の意味合いが、時を経るにつれて少しずつ変容してきていることがわかりますよね。どちらかが一方的に何かを与える関係をパートナーとは呼ばない。家族旅行編で五月がフータローへ指摘したことが、まさに物語の随所に通底するテーマになっているんですね。

 

 

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フータローと武田くん

悪いな一騎討ちじゃないんだ

こっちは六人いるからな

 

だからこそ、「五つ子たちの存在はフータローにとって不要なものである」と捉えている武田くんがライバルとして登場したことに、物語的な意義があるのでしょう。

 

「こっちは六人いるからな」と語るフータローに対し、「それが君の弱さだ」と言葉を返す武田くん。この対立構図が敷かれている全国模試編を通して、春場先生が描きたかったものは何なのか。

 

そう考えていくと、五羽鶴たちの存在から力を得たフータローの前に立ちはだかるライバルが、どこまでも徹底的に5人のことを足枷(=弱み)だと考える武田くんだった....というのは、物語的にも非常に面白い構図であったと言えるのではないでしょうか。

 

 

フータローが手に入れたもの

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フータローの順位

 

また、そんな構図を前提とすると、今回のお話でこれまた非常に興味深いなと思ったのがフータローと武田くんの順位でした。

 

全国模試で「八位」という快挙を達成した武田くんに対し、「三位」という大偉業で彼に勝利することになったフータローですが、要するに、この2人の順位の”差”がなんだったのかと言えば、無論、「五つ子たちの存在」だったということですよね。

 

なんたって、「8」と「3」の差は「5」なわけですから。一騎討ちではなく、「6」対「1」の差が「5」だったという意味でもありますし、きっと偶然なんかではないはずです。6人だったからこそ、この順位を獲得することができた。そんなテーマが込められた実に上手い結果だったなと。

 

 

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「1位」ではなく「3位」である意味

 

もちろん、五つ子たちに出会う前の、”勉強だけが全てだと考えていた頃のフータロー”であれば、今回の模試で「1位」を取ることが出来たんじゃないか...という見方も捉えようによっては出来なくもないのでしょう。

 

実際に彼にはそれだけのポテンシャルがあると、作中でも示唆されていますからね。たらればを言ったところで意味のない話ですが、仮に誰に関わることもなく、彼が自分だけの勉強に集中していたなら、根の詰め過ぎで試験中に寝落ちしてしまう...なんてトラブルも起こらなかったのかもしれません。

 

でも、たとえそうだとしても、”そういうこと”ではないんですよね。だって、5人に出会えなければ、自分が「大切なこと」にも気付けない”馬鹿”野郎だった...ということにさえ、彼は辿り着くことが出来なかったんですから。

 

お互いから何かを学んで、少しずつ成長を重ねて...。そうして、もたらされるハードルを一つ一つ乗り越えた時、側で喜びを共有し合える大切な存在たち。そんな彼女達の存在に力を貰ったからこそ掴めたのが、この「3位」という順位なんです。きっとこれこそが全国模試編の全てであり、同時にフータローが手にしてきたものの「表現」でもあるのでしょう。

 

 

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6人で乗り越えた

 

そして、それゆえに、6人全員が共に全国模試を乗り越えた喜びを分かち合うこの最後のシーンが印象的に映るんだと思いますね。

 

過去の彼にとって、100点を取ることは至極当たり前のことだったけれど、今はもうそれ以上の意味がある。そんな情景が伝わる実に素晴らしい締めでした。

 

あと、さりげなく、一花さん・二乃・三玖が誕生日プレゼントを渡しているように見えるのですけど、フータローの誕生日会はあえて詳しく描かない方針なのでしょうか。

 

あくまでもフータロー視点だと、姉の3人が個別のプレゼントをくれた...(五月は差し入れを渡したからまだしも四葉ちゃんは.......)という認識になってしまいそうな気もするのですが、そんなところも含めて来週からどんな展開になっていくのか気になります!

 

フータローの夢は...?

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フータローの”夢”

 

さて。最後に少しだけ、フータローの”夢”について書いていきましょう。

 

第73話ではやや道化感も感じられた武田くんでしたけれど、そんな彼にも壮大で立派な”夢”があったという点は実に良かったなと思います。

 

確かに彼には(中野父や過去のフータローと同様に)欠落しているものがあって、今回、フータロー達の姿からその一片(=6人だからこそ成長できるという覚悟)を武田くん(と中野父)が感じ取ることが出来たというところにもドラマがあったわけですが、一方で、彼の”夢”に対する情熱や覚悟の念は、現在のフータローが持っていないものでもあるんですよね。

 

 

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武田くんの覚悟

 

テストの模範解答を渡されながら、それを悠々と破り捨てる武田くん。

 

ここに彼の「宇宙飛行士」になりたいという強い想いが乗っかっています。親が敷いてきたレールを歩いてきた彼が、他でもなく、自分自身で見つけた、宇宙飛行士になりたいという「夢」。

 

それは、一握りの人間にしか歩むことの許されていないとても険しい道だけれど、でも、だからこそ、不正をして(=親の力を借りて)手に入れることにはなんの意味も感じられない。自らの実力でトリカゴから羽ばたいていくために、自分が最高のライバルと認めた上杉風太郎に勝利したい。これこそが、彼が抱えていた矜持でした。

 

 

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フータローと武田くん

武田 受けて立ってやるよ

 

そして、そんな彼の強い気持ちに何かを感じ取ったからこそ、フータローもまた、彼を一人のライバルとして認めたのでしょう。

 

これまでにも繰り返し書いてきた通り、フータローも努力の人なわけですから。実際に、林間学校で「結果に至るまでの努力を否定したくない(29話)」とも語っていました。そんな彼が、自分の努力で夢を掴もうと意気込む武田くんの姿に思うところがあるのは当然ですよね。

 

”男の戦”を通して描かれる、恋愛軸だけではない、上杉風太郎の成長譚。これから、彼は一体どんな”夢”を見つけていくのでしょうか。学力を活かす道なら、五月の目指す進路と同じ方角になるような気もしますが、果たして.....。今週は改めてそんなことを考えさせられる回でもあったのかなと。

 

 

....というわけで、今週の感想を一言でまとめると、

 

みんなの笑顔が可愛かった!

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笑顔

 

5人寄り添って、笑顔を浮かべる五つ子たちの姿が最高に可愛かったなってことですよ!

 

恋愛方面では恋のライバルとして、徐々に”女の戦”が始まりつつある彼女達ですが、でも、やっぱりこの子たちは姉妹なんですよね。その原点はいつまでも変わらない。

 

時に未熟で....、時に間違えて...。そうやって、少しずつ大人になりながら、未成熟な「恋」を「愛」に育てていく。僕はそういう”人の成長”をきちんと描いていく『五等分の花嫁』が大好きです。

 

ここからまた更なる波紋を呼ぶ展開が描かれていくことになるのかもしれませんが、彼女たちが自分達の恋にどう向き合い、どんな答えを出していくのか。個人的にはそういった部分に注目しております。来週も期待!

 


 ※本記事にて掲載されている情報物は「『五等分の花嫁』/春場ねぎ/週刊少年マガジン」より引用しております。

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