ふわふわな日記

『五等分の花嫁』91話 感想、巣立ちの予感と上杉風太郎の変化!五月の心情についても考察してみよう!

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五等分の花嫁 91話「偶然のない夏休み」 感想

五等分の花嫁 最新話 感想 ネタバレ注意

 

今週の『五等分の花嫁』を読了。

 

久しぶりの日常回です。先週の切なさ全開な四葉ちゃんエピソードから一転、ちょっとばかり賑やかで、かつ「変化の訪れ」を予感させられるお話でもあったでしょうか。夏休みに突入し、フータローに会えないことを素直に寂しいと表明する子もいれば、"決意"や"忖度"を胸の内に隠している子もいる。

 

「バイト先の休業」や「らいはの計画」が伴ってなお、風太郎と五つ子達が出会えなかったあたりにも「偶然のない夏休み」というサブタイトルの意図が見えていましたが、それゆえに、風太郎が改めて五つ子たちと過ごす「日常」を大切だと気付いていった点は非常に物語性を帯びてもいましたよね。

 

 

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風太郎の変化

 

あいつらもいたら

もっと楽しかったんだろうな

 

日常回だからこそ再認識させられる日常の中にある大事なモノ。当たり前だったこと(=共に過ごす時間)がそこに存在していないことによる寂寥感にも似た感覚。それはきっと、いずれ彼・彼女達が直面していくであろう未来そのものにも少なからず関わってくるのでしょう。

 

「日常の尊さ」を描きつつ、「変化の訪れ」に関する種蒔きも着実に行われていた今週の物語。ここまでのストーリーも踏まえながら、早速気になった点について振り返って参りましょう。

 

 

 

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第91話:偶然のない夏休み

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元の家への引っ越し

 

さて、今週のお話は、五つ子たちが「元の家(=中野家)」へのお引っ越しを決断したシーンから。

 

ここまで本作を読んできた方はご承知の通り、『五等分の花嫁』という作品の根底には、いつも一緒だった五つ子たちがどのようにしてそれぞれの進路を歩んでいくのか、という非常に大切なテーマが流れています。

 

過去の四葉ちゃんからスタートし、七つのさよなら編で家出をした二乃や、修学旅行編における一花さんの嘘.....など、姉妹たちの絆が試される場面がこれまでにも何度か描かれてきており、その度に彼女たちは「五人でならどんな失敗も乗り越えていける」ことを示してもきました。

 

でも、そんな日々ももう終わる。

 

高校三年生という「人生の岐路」とも言える時期に差し掛かった彼女たちは、これから「一人一人」が自分の未来と向き合っていかなければなりません。独りになるためではなく、「一人前」の大人になるために。自分が敷いたレールの上を自分の足で歩いていく。それが彼女たちが目指していく「自立」の始まりなんですね。

 

 

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それぞれの道(第69話より)

 

そして、第69話のお話でも風太郎が語っていた通り、彼女たちにとってそれは決して悪いことではないはずです。

 

帰って来られる場所、再びみんなで集まりたいという気持ち。その2つさえあれば、たとえ「バラバラの道」を進むことになろうとも、その道の先で何度だって彼女たちは交わることが出来るのですから。

 

子供から大人になり、親の庇護(=零奈さんの『教え』も含む)から巣立っていくという人生論的なストーリー構造を踏まえても、きっとこれは必要なプロセスになっていくのでしょう。

 

 

 

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一花さんの決意

 

そんな背景を考慮すると、今週一花さんが意味深に語っていた「私はもういなくなるので」という台詞はやはり、「自立」の始まりに繋がっていきそうではありますよね。

 

もちろん、修学旅行における自身の行いに思うところがあって....という点も一つの要素ではあるのかもしれませんが、それでも、元々彼女には「やりたいことに挑戦してみよっかな」という想いがあったわけですし、今回の決断もそういった心情がベースにあったからこそなのではないでしょうか。

 

自分で新しく家を借りるつもりなのか、あるいは「女優の卵」として養成所か何かの寮に下宿する予定なのか、まだ一花さんの今後については判然としていませんけれど、もしかしたら彼女の「決意」が4人の妹たちにとっても今後の自分について考えるキッカケになっていくのかもしれませんね。

 

いずれにしても、今後の一花さんがどんな動きを見せていくのか。一花さんファンとしては、絶賛注目していきたいところであります。

 

 

 

風太郎の変化と姉妹たちへの想い

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高校生のための恋愛ガイド

 

一方、風太郎サイドにちょっとした「心境の変化」が垣間見えていた点も今週のお話における大事なポイントとして描かれていました。

 

実の妹に「高校生のための恋愛ガイド」なんていう「いかにもな本」を読んでいたことがバレる恥ずかしさと来たら計り知れませんが、まぁこういった本を参考にしようとするあたりは風太郎らしいでしょうか。二乃と三玖の両名から「告白」を受け、更には一花さんからもキス(頬)を頂いてしまったわけですから、男子として思うところがあるのは当然のこと。

 

これから彼女らとどのように接していけばよいのか、そもそも「恋心」とはいかなるものなのか。きっと、そんな困惑と疑問を解消するために「恋愛ガイド」に頼ろうとしたのでしょうけれど、勉強一筋だった過去の風太郎を考えれば、これは極めて大きな第一歩であると言えますよね。

 

 

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風太郎にとっての五つ子たち

 

もっとも、そこにあったのは特定の誰かに対する明確な「恋心」というより、五つ子たちとの関係を大切に想う気持ちと自分を変えてくれた彼女たちに対して誠実でありたいという感情だったんだろうとは思います。

 

気が付けば、クラス内のメンバ―と一緒に海で遊び、自然とその輪の中に馴染むことが出来ていた自分。人との関りを断ち切っていた自分にそんな「変化」が訪れたのは、言うまでもなく、五人との出会いがあったからでした。

 

ゆえに、風太郎は改めて彼女達の存在がいかに自分にとって大きいものであるのかを実感している。クラスメイト達と共有した時間を楽しい...と感じながらも、「あいつらもいたら もっと楽しかったんだろうな」と語る彼の姿には、「六人で過ごす時間」を愛おしく想う気持ち如実に表現されているのですね。

 

 

 

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一花さんの一人立ち

 

であればこそ、一花さんが「一人立ち」しようとしていることを知った時、風太郎がどんな反応を示すのかはやはり少し気になるところかなと。

 

無論、これまでの風太郎の言動から鑑みるなら、おそらく「夢の実現」を応援する方向で動くだろうことは察せるわけですが、しかし、それと「感情」はまた別種のものですからね。

 

「日常」から「非日常」への転換をいま一度意識させられた時――即ち、同級生であり家庭教師でもある関係に終焉が近付いた時――果たして上杉風太郎にはどのような気持ちが芽生えるのか。

 

春場先生の弁によれば、三年生編は風太郎の気持ち」にフィーチャーしていくことが一つの柱でもあるようですし、そういった部分にもスポットライトが当たってくれたら嬉しいなと思っています。

 

 

五月の立ち位置と絡まる恋模様

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五月の立ち位置と絡まる恋模様

 

さて、最後に今週のキーパーソンでもあった五月に関して個人的な所見を。

 

何というか、五月さんの立ち位置が中々に大変なことになってきましたね。姉妹達の恋愛事情を把握しながら、零奈として四葉ちゃんに協力する立場にいたり、一花さんの「お引越し事情」を知ることになってしまったり.....。

 

正直なお話、今回の彼女のモノローグを参考にするならば、彼女が風太郎に対して抱いている感情はあくまでも「友情」や「信頼」のそれであって、「恋心」であるとは思い難い印象でした。

 

なにせ、姉妹達の恋愛模様に困惑はしていても、「葛藤」しているようには見えませんでしたから。「心の声」で嘘をつく理由も特にありませんし、ストレートに捉えれば、今の五月はまだ風太郎に恋をしていないということになる。そう考えるのが合理的でしょう。

 

 

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五月にとっての上杉風太郎(第70話より)

 

どうかしてます....

あんな人を好きになるなんて...

 

しかし、五月のこれまでの発言を振り返ると、やっぱり第70話における上記の台詞が引っかかるところではあるわけで。

 

少なくともこの第70話の段階においても、三玖と四葉ちゃんが風太郎に対して「特別な感情」を抱いていることを彼女は認識していたはずで、かつ彼女自身もまた「自分たちにとって必要な存在」・「色々な時間を共有してきた友達」という極めて好意的な人物評を彼に対して抱いていたはずなんですよね。

 

なのに、「どうかしてます....あんな人を好きになるなんて...」という言い回しまでしているのは、些か以上に「否定の意」が強過ぎるではありませんか。有体に言って、上杉風太郎に「異性」としての魅力を感じつつある自分への反発が、無意識にこういう台詞を生み出したのではないかと、そう思えてくる程ですよ。

 

第68話におけるキスの件に関しても、「事故」あるいは「それに類する何らかの事情を含んだ事象」という可能性もありえなくはありませんし、五月が花嫁かどうかという点に関してはまだ何とも言い難いというのが率直なところですね。

 

 

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今後の五月に期待

 

まぁ、このまま五月が風太郎に対して友人的なポジションから関わっていくのなら、それはそれで面白い立ち位置なのかなとも思いますが、

 

男の人はもっと見極めて選ばないといけません(第30話)

 

という零奈さんの言葉に五月が影響を受けてきた一件の掘り下げもまだ詳細には描かれておりませんので、今後のお話を通して、五月の認識に「変化」が生まれていくイベントが用意されている可能性も十二分に考えられるのではないでしょうか。いずれにしても、ここからの五月の活躍には期待していきたいですね。

 

 

......というわけで、今週の感想をまとめると、

 

次回はプール!

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次週はプール

 

来週のプール回が最高に楽しみ過ぎる...!ってことですよ。

 

勤労感謝ツアーでちらっと描かれた水着が拝めるのか、はたまたニューな水着が描かれるのか。次回も色々な意味で注目しております!

 


 ※本記事にて掲載されている情報物は「『五等分の花嫁』/春場ねぎ/週刊少年マガジン」より引用しております。

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