ふわふわびより

『からかい上手の高木さん』感想、明日もまたキミをからかい続けたい!

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からかい上手の高木さん 感想


 

アニメ『からかい上手の高木さん』11話まで視聴。原作を読んでいる作品のアニメはついつい時間がある時に一気見してしまいがちな自分だけど、この作品は毎週放送を楽しみにしていたあたり、自分が思っている以上にこの作品のことが好きなんだろうと思う。

 

というか、次で最終回って冗談キツイっすわ。これほどまでに12話が短いと思ったことはないよってくらい台風のように去っていった3ヶ月であった...。サザエさんみたいに無限に放送しようよ!もっと、幸せ空間に浸っていたいよ!

 

 

カップリングものとして最高峰

 

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最高のカップリング

 

本作は、タイトルのとおり、からかい上手な高木さんが、駆け引きベタな西片をからかい続けるだけの、本当にそれだけの漫画(アニメ)である。

 

2人以外にも登場人物はいるけれど、基本的に彼と彼女の日常風景を延々と映し出していくだけであり、小難しいストーリーがあるわけでも、奇抜な世界観が用意されているわけでもない。

 

それなのに、こうも思春期特有の甘酸っぱさを感じさせてくれるのは、高木さんと西片の2人のカップリングが絶妙なまでに魅力的だからなのだろうと思う。

 

作品の持ち味の全てをそこに収束させている点は、カップリングもの(1対1ラブコメ)として、大・大・大正解です!と叫びたくなってくるってもの。

 

 

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楽しそうににらめっこをする高木さん

 

というのも、もちろん高木さんは紛れもなく文句なしの美少女ではあるんだけれど、西片と一緒にいて楽しそうなところが特大ホームラン級にかわいいのであって、ソロだったら普通にかわいい子なんだよね。

 

高木さんが投げる「からかい」という名のボールは、それを受ける西片からすれば、変化球に感じられるかもしれないけれど、その実、読者からすればストレートな好意を西片にぶつけているようにしか見えないっていう絶妙さがたまらない。

 

しかも、この関係性は高木さんだけでも西片だけでも、もちろん成立しなくて、「からかう高木さん」「張り合う西片」の構図があって初めて生きるのだから、カップリングとして素晴らし過ぎる。2人が同じ目線で同じ土俵に立っていないとこうはならないんですよ。

 

それゆえに、高木さんには西片しかいないし、西方にも高木さんしかいない。そう思えるから、2人を眺めている僕らは無限にニヤニヤさせられる。この作品を観てると、こういう関係性こそが、1対1ラブコメの魅力なんだよなぁとつくづく思う。

 

 

思春期の最も美しい瞬間を過ごす2人

 

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恋占い

近い!近いよー!!

この距離感ズルいわ...。こんなんときめいちゃうわ。ここぞというところでさらっと不意打ちで距離を狭めてくるのやめてー!心臓破裂しちゃうから!

 

高木さんのからかいが徐々にアグレッシブになっていくのも悶絶ポイントのひとつである。「私にキスできたら西片の勝ち」と言ってみたり、西片の部屋に上がりこんでさらっと「またくるね」と言ってみたり。

 

恋占いのくだりで西片に「好きな人いる?」なんて聞くのは明らかに告白スレスレだろうと思うのだが、これまた西片を試すような高木さんの表情がそれを上手く隠しているというか、隠してしまっているというか。

 

 

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一緒に帰ることを西片の口から言わせる高木さん

私のほうが西片を好きって思われてるみたいなんだよね。

 

一緒に帰ろうって誘ってるのが、いつも私からだからかな。

 

特に、「一緒に帰ろう」の一言を西片の口から言わせるやり取りはあまりにも美しすぎて、ただただ眩しいの一言だったよね。ニヤニヤ止まんねーわ!

 

実際、西片の立場ならあんなんタジタジになってしまうよなぁ。高木さんホント魔性過ぎる。そこがまた高木さんの魅力だからたまんない。

 

こういう「駆け引き」が常に高木さんと西片の間で行われていて、そのたびに西片は全力なんだけれど、高木さんのほうが一枚も二枚も上手というのがまた、第二次性徴を迎えるこの年頃ならではの良さだなと思う。

 

男子よりも女子のほうが、成長が早い。同時に、中学一年生という、男女の機微にも敏感になりつつある絶妙な年齢設定なのも良い。

 

もはや、思春期の最も美しい瞬間を連続コマ送りにした幸せ風景を見せつけられているかのような感じだからね。

 

こんな輝かしい思い出はもちろんないんだけど、この2人を通して、あるはずのない理想の青春時代を追体験出来るような、どこか懐かしさを味わえるようなそんな気分にさせてくれるのがこの作品の魅力なのかもしれない。

 

 

 

高木さんの弱点はストレート

 

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手を重ねる2人

 

前述したとおり、この作品はひたすらに高木さんと西片が「からかい」を通して永遠とイチャイチャする、いわば理想世界の無限ループみたいな作風なんだけれど、それでも確かに2人の関係が前に進んでいるというのを感じさせてくるのがまた巧いなと思う。

 

これは完全に好みの問題ではあるけれど、「もしかして自分のこと好きなのかな?」というギリギリのラインで揺れている時期が、ラブコメで最も楽しい時期だと思う人も少なくないのではないだろうか。

 

僕なんかは完全にその口で、そういうギリギリの瀬戸際で揺れる2人の姿にこそラブコメの一番のおいしさが詰まっているとさえ思う。

 

まぁ、感覚としては、お祭りで一番楽しいのが、実は準備してる時間だったみたいなもんで、その楽しくも儚い一番の時間をこの作品は延々と続けているんだよね。

 

 

 

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クリティカル

 

ただ、それでもやっぱり全く進まない関係ってのにはあまりリアルさがなくて、だからこそ、散々からかわれまくっている西片が完全素のままにストレートな好意を口に出し、高木さんをドキっとさせてしまう描写には光るものがあるのだろうと。

 

高木さんの「からかい」という名の変化球(少なくとも西片視点では高木さんの攻めは変化球に見えるだろう)に対して、いつも西片はそのまま同じ土俵で変化球を投げ返そうとするから、高木さんに上を行かれてしまうのだけど、直球ど真ん中のストレートを投げれば高木さんを三振に打ち取れるクリティカルを西片は起こせる。

 

このパワーバランスが凄く巧い。在りし日の美しい瞬間を切り取って標本にしたような作品だけれど、確かに高木さんと西片の関係には変化があって、遅々としてだけど進んでいる。そこに、読者や視聴者を飽きさせない仕掛けがあるのでしょう。

 

 

どこまでも続いていく2人の日常

 

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雨が降っても2人でいれば楽しい

 

この作品を読むと強く思い知らされる。本来ラブコメには際立った個性なんてものはいらなくて、普通の男女が2人いればそれでいいんだよね。

 

むしろ、彼と彼女が好き合っていることこそが2人の個性であると、そう感じられるのが良いラブコメの証なんだと言える。

 

一緒に帰ったり、一緒に勉強したり、一緒に日直の仕事をしたり。本作で描かれるのは、ラブコメ的にはなに一つ特別なことはない、日常的な出来事ばかり。

 

それなのに、高木さんと西片が「一緒に」いれば、それはもう2人にとって特別以上の何かになる。美しく輝かしい青春の物語になる。

 

それでいい。いや、それがいいんだよね。特別な事はいらない。むしろ特別であることは2人にとっては雑味でしかなくて、どこまでも日常的に、「こんな日々がまた明日も続けばいいな」ってそう思えれば、もうそれだけで幸せなんです。

 

 

もうアニメは最終回も間近だけど、アニメ化を通して、更にこの作品のことを好きになれた気がする。これもまたアニメ化の良いところかな。

 

こんな人生を歩みたかったと、誰もが羨むような、輝かしい青春の毎日を過ごす高木さんと西片を眺めながら、これからも幸せに浸っていきたいと改めて思った3ヶ月でした。最終回もニヤニヤしながら観るよ!