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永遠のメインヒロインとラブコメの原点ーー『冴えない彼女の育てかた Fine』Blu-ray 感想

『冴えカノFine』 感想考察 ネタバレ注意

劇場版『冴えない彼女の育てかた Fine』のBlu-rayが本日9月23日に正式リリースとなりました。

 

映画本編の感想や結末に対する思いの丈は既に劇場公開中に書いておりますが、今日は作品の顔とも言えるメインヒロインの加藤恵さんが誕生した記念すべき日ということで、『冴えカノ』という作品に対する今の感情をこの場に書き残しておきたいと思い、こうして久しぶりにブログの更新をしています。

 

そのため、今回の記事は明確な目的を持った文章ではなく、フリートークのように極めて感覚的なことを書いていますので、「きっちり推敲されてない文章は苦手!」という方におかれましては、何卒ご容赦いただければ.......幸いです。

 

 

 

 

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ブコメの原点を思い出させてくれた『冴えない彼女の育てかた

 

……というわけで、今回は本作のメインヒロインである加藤さん(+Blu-rayを見返していて改めて感じたこと)について。

 

作品に対する思い入れや好きなエピソードこそ人それぞれ違うかと思いますが、劇場版で晴れてメインヒロインとなった加藤さんは本作の人気を象徴する存在となりました。

 

以前、原作者の丸戸先生がインタビューの中で、

 

自分がゲームシナリオライター時代に培ってきた、キャラクター造形(特にヒロインについて)のノウハウを全て詰め込んだ“サブヒロイン”を作り、更にそれらを否定するようなアンチヒロイン的なメインヒロインを作ることによって、ユーザーさんの経験や趣味嗜好にかかわらず、ラブコメにさえ耐性があれば、多分、ヒロインの誰かには引っかかるという間口の広さを持った作品にできたのではと……

 

という趣旨のコメントをされていたのが印象的だったのですが、初期の頃の加藤さんの立ち位置を振り返ると、やっぱり物語を動かすセンターヒロインというよりかは、動く物語の中で倫也の隣にいる光景が少しずつ自然になっていったヒロインという印象の方がしっくりくるんですよね。

 

主人公の倫也との間にとても強いドラマを抱えていた「幼なじみヒロインの英梨々」「年上ヒロインの詩羽先輩」がそれぞれの関係性の中で物語を動かし、停滞と葛藤にぶつかる倫也の傍に加藤さんがいる。

 

もちろん物語を俯瞰的な視点で見た場合、Blu-rayと一緒に同封されていた対談レポートの中でも丸戸先生が仰られていたように、倫也と最も強いつながりを持っていたヒロインは間違いなく幼なじみの英梨々だと思います。

 

今回の劇場版では「7年」という時間の流れが表現されていましたけれど、倫也と英梨々の間には「10年」という長い時間をかけて積み上げられてきた様々な感情があったわけですから。

 

子供の頃の10年と大人になってからの10年(※念のため書いておくと、大人になってからの年月を軽んじているわけでは決してありません....)では、「密度」も違えば「見えている世界の広さ」も当然違う。

 

そんな中で倫也と英梨々の2人は出会い、すれ違って疎遠になりながらも"初恋"に似た意識を互いに抱いたまま人生の多くの時間を近い場所で過ごしてきた過去がある。

 

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前に進むための涙

 

そういった背景があるからこそ、計り知れないほどの想いと重みが詰まったあの英梨々の涙に僕らは胸を打たれ、恋物語の集大成を感じ取ったわけですよね。

 

もっと早く「素直な思い」を言葉にできていたなら...。10年前にからライバルとして同じ歩幅で歩く関係を築くことができていたなら...。そんな「もしも」を胸にしまって、きちんと前に進むために彼女はその坂道を登っていく。

 

とても切ないシーンだけれど、倫也に見てもらいたくて頑張ってきた日々があったからこそ「これから」の彼女があって、「倫也にとっての一番のイラストレーター」になるという積年の夢を「これから」の彼女が叶えていくのだろうと思うと、改めてよく出来た物語だなぁと、ラブコメの面白さを再確認させてくれる本当に素晴らしい結末だったように感じています。

 

 

永遠のメインヒロイン

 

そんな魅力的なヒロインが他にいる中で、物語と共に成長を遂げてきた加藤さんの存在感はやはり"作品の象徴"であり"メインヒロイン"そのものでしょう。

 

先程、英梨々との関係性の中であえて「世界の広さ」という表現を使いましたが、まさに倫也の世界を広げたきっかけは加藤さんとの出会いなんですよね。

 

加藤さんと出会うことで倫也はクリエイターとしての第一歩を踏み出すことになり、そんな倫也の情熱を傍で見てきた加藤さんも『創作』の楽しさを知っていく。何も持っていなかった2人が、受動的な立場からではなく、能動的に何かを成し遂げていくクリエイターの世界に足を踏み入れることでその喜びや大変さを実感し、手を取り合いながらその登り坂を進んでいく。

 

そんな物語の軌跡が僕はたまらなく大好きです。

 

深崎先生のイラストの力はもちろんのこと、ゼロから始まった2人が物語とともに同じ歩幅で成長し、それに比例する形で、ファンをも含めた関係者たち全員が加藤恵というヒロインの魅力を個々に見出していった結果、この最終章をもって彼女は誰もが認める「最高のメインヒロイン」になりました。

 

今日9月23日は、「たくさんのユーザーのためじゃない、たった一人の、あなただけのメインヒロイン」の誕生日。この記念すべき日にお祝いの念を込めつつ、最後にこの一言で締めくくりたいと思います。

 

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永遠のメインヒロイン

 

永遠のメインヒロイン加藤恵さん、誕生日おめでとうございます!

 

 


 ※本記事にて掲載されている情報媒体は「丸戸史明深崎暮人KADOKAWA ファンタジア文庫刊/映画も冴えない製作委員会」より引用しております。