ふわふわな日記

『咲-Saki-』第205局「進化」感想

 咲-Saki- 205局(以下、咲-Saki-本編最新話感想のため未読の方はネタバレ注意)

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咲-Saki- 第205局「進化」 感想

 

 

前回、優希のダブリーを封殺し「全国3位」の実力を発揮してみせたガイトさん。

 

開幕で「天和」を和了ったとはいえ、東1局の1本場で競り負けたこの状況は、東場でリードを作りたい優希にとって非常に苦しい展開でしょう。

 

まぁ、"格上"の上級生を相手に「侮れないじぇ...」なんて言ってのける優希はやっぱり超大物ルーキーだとは思いますが......笑。

 

準決勝でもガイトさんが似たようなことを言っていましたし、もしかしたらこの2人、わりといいコンビなのかもしれませんね。

 

 

<前回の感想>

 

 

 

 

第205局「進化」:ガイトさんの猛攻

 〇東2局  親:松実玄 ドラ:東:麻雀王国

 

 

続く東2局。

 

圧倒的最下位で回ってきた親番に玄ちゃんが気合いを滲ませるも、

 

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三倍満

 

ガイトさんの猛攻は止まらず、門清平和一通一盃口ツモで、6000・12000の三倍満が炸裂!!!

 

かじゅモモの言う通り、ドラなしダマでの三倍満は非常に珍しい。前半戦のオーラスでもドラなしの三倍満和了っていましたし、ガイトさんの火力は一体どうなっているのでしょうか。

 

もっとも、「天和」2回に比べれば全然可愛いく思えてしまうのが何とも言えないところではあるんですけどね.......。

 

ここまで来るともはや、今回の決勝先鋒卓は咲-Saki-』史上最も点数移動の激しい対局になるような気もしているのですが、親の役満を2回和了ってもリードを守り切れないかもしれない現実....、俄かには信じがたいってものですよ。

 

 

.....と思っていた矢先の東3局。

 

 

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怒涛の三連続和了

 

照が2巡前に切った西:麻雀王国で待ち構えていたガイトさんの親っパネに放銃してしまい、ここで優希がトップから陥落!

 

 

二索:麻雀王国三索:麻雀王国四索:麻雀王国八索:麻雀王国八索:麻雀王国三筒:麻雀王国四筒:麻雀王国六筒:麻雀王国七筒:麻雀王国八筒:麻雀王国三萬:麻雀王国四萬:麻雀王国五萬:麻雀王国西:麻雀王国

 

無論、この形の牌姿で2巡前に西:麻雀王国が出ているなら止まるわけもないので、流石にこれはガイトさんの技あり和了でしょう。

 

いやはや、「間合い」を見極めたガイトさんの強さは計り知れませんわ.....。

 

 

宮永照の連荘

 

さて。

 

跳満・三倍満・親っパネの3連続和了で無事に原点まで復帰し、絶賛勢いに乗るガイトさん。トップとの点差が32700点まで詰まり、このままいけば逆転も見えてくるか...!と思われたまさにその時、

 

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照の連続和了

 

ついに、最強の高校生・宮永照が本格始動!

 

ガイトさんの親番チャンスを粉砕するのみならず、次が自分の親番であることを見越したうえでの即和了り。他家からすれば、ここで照に和了られるのは相当に厳しい展開と言わざるを得ません。

 

 

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油断のない照

 

 

それと、照は前半戦で発動していた「ツモ和了り限定」のギギギ...を封印した模様で....。

 

あれだけ人外的な9連続和了を見せつけたうえで「一度目もギリギリだったし 二度通じるとは思えない」と言える冷静さは流石の一言ですが、「ツモ限定」の状況で速度が落ちるのは自明の理。

 

そもそも、「九蓮」に繋がる....以外のメリットがほぼ皆無な能力ですので、照が自分自身でそう認識している通り、通常の「連続和了」の方が間違いなく使いやすい能力だと個人的にも思いますね。

 

松実玄の進化

 〇東4局 2本場  親:宮永照 ドラ:五筒:麻雀王国

 

......というわけで、驚異の「連続和了」の初弾を決め、続く親番の東4局・東4局1本場も、1000オール、5800の1本場は6100と順調に点数を積み上げていく照。

 

 

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"霧"とは何か?

 

しかし、その先の東4局2本場、打点上昇の制約に苦しみ、リーチを余儀なくされた照の前にまたしても嫌な「霧」が立ち込める。

 

勝戦の随所で玄ちゃんが見せてきた謎の「霧」。

 

その詳細に関しては未だに不明点もありますが、ドラが五筒:麻雀王国に決まった瞬間に"好機到来だ"と語っている点を踏まえると、

 

①この霧は穏乃によるものではなく

②玄ちゃんはこの霧の発動タイミングを任意(勝負所)で操れる

 

という条件にやはり間違いはないようで。

 

そして........、 

 

 

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玄ちゃんの逆襲

 

ここで、まさかまさか、玄ちゃんが追っかけリーチを選択!

 

ドラを手放せない性質から、ずっとリーチを掛けることが出来なかった松実玄の麻雀。準決勝では「ドラを手放す覚悟」を決めたがゆえに追っかけリーチを見せた彼女だったが、今回は明確に違う。

 

ドラゴンを操り、自分の元へと引き入れることが出来るようになったからこその追っかけリーチ。これが、「お別れ」を経験し、前へと進み出した松実玄の"進化"である!

 

 

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ドラゴンを操りし者


す、凄い..............。

 

あの宮永照にドラの五筒:麻雀王国を掴ませての狙い撃ち。

 

自ら手放なさない限り、決して河に姿を見せる事がなかったはずのドラを、一時的にでも他家の手に送ることで自分の元に引き寄せるだなんて....。まさに「すべてのドラは玄に集まる」という言葉の通りではないですか....。

 

しかも、荒川憩や園城寺怜を以ってしても単独では不可能と言われていた照の連続和了阻止を最高の形で実現してまったわけですから....。流石にビックリせざるを得ないってもの。

 

 

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阿知賀のドラゴンロード

 

 

無論、準決勝でも繰り返し触れられていたように、和了り続ける度に打点上昇を強いられる照にとって、ドラを抱え込む玄ちゃんの存在はまさに天敵であり、相性最悪の存在です。

 

言うなれば、鬼が金棒を封印された状態で闘っているようなもので、和了速度が神速の域に達している今回の面子を相手に、ドラを絡めた手作りが出来ないというのはあまりにも苦しすぎるでしょう。

 

玄ちゃん以外みな同じ条件とは言え、能力の性質上、一番影響を被っているのは間違いなく照ですからね。いかに彼女が強くとも、この条件下で苦戦を強いられるのは必然であります。

 

でも、そうとわかっていても、あの照の”支配”を越えて玄ちゃんが一矢を報いて見せた事には非常に大きな感慨がありました。もし、玄ちゃんが完全にドラゴンをコントロール出来るようになっているのなら、ここから始まる最後の南場は更に予想が難しく、また面白い展開になっていくのかもしれませんね。

 

 

〇現在の点数状況(後半戦東4局1本場終了時点)

1位 白糸台       :144900点 

2位 清澄         :122700点

3位 臨海女子     :100800点     

4位 阿知賀女子 :31600点 

 

というわけで、現在の点数状況は上記の通り。

 

東4局2本場における玄ちゃんの和了点が不明のため1本場までの点数で集計していますが、当たり牌がドラの五筒:麻雀王国である点やリーチを掛けている点、裏ドラ等の要素も考慮すると、最低でも「倍満」――下手をしたら「数え役満」――くらいはありそうな気も。

 

泣いても笑っても先鋒戦ももう残りあと4局ですし、ラス親の照はもちろんのこと、優希・玄ちゃん・ガイトさんの3人がどれだけチャンピオンを追い詰められるのか、そんな所にも期待しながら読んでいきたいと思います。

 

 

次号は休載で、次回は8月2日発売号で掲載予定。

 


 ※本記事にて掲載されている情報物は「『咲-Saki-』/小林立ヤングガンガン」より引用しております。

『五等分の花嫁』92話 感想、それぞれの心情と中野五月の立ち位置!その"無自覚な意識"に名前をつけるとしたら...?

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五等分の花嫁 92話「秘密の痕」 感想

五等分の花嫁 最新話 感想 ネタバレ注意

 

今週の『五等分の花嫁』を読了。

 

前回に引き続き、...というより前回以上に心躍る「日常回」の開幕です。率直に申し上げて、ひたすらに「水着姿」の五つ子さん達が魅力的な回でしたね。地球上で初めて「水着」を考案してみせた人にノーベル賞を贈りたい。そんな事を思わされる程度には、人類のH...もとい叡智が詰まっていたお話でもありました。

 

しかし、そんな「日常」物語の中でも「五月の立ち位置」が意識的に強調されている点はやはり気になるところでしょうか。

 

クラスメイト達との「海」を経て、五つ子達を「プール」へと誘うことにした風太郎。そんな彼の"前向きな変化"(=能動的歩み寄り)が印象的な展開として物語に"動き"を与えているわけですが、一方で、じゃあ五月の方にはどんな変化が訪れていくの...?という視点が一つポイントでもありますよね。

 

夏休みに突入し、零奈さんの命日(=8月14日)が徐々に近付いてきているタイミングであることを考えても、おそらく五月視点でお話が構成されているのは偶然ではないのでしょうし、今回はそういった事情も踏まえながらお話を振り返っていきたいと思います。

 

  

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第92話:秘密の痕

 

 

さて、そんなこんなで今週は、五月視点で描かれる「五つ子達+風太郎」のプール回であります。

 

少しオマセになった中学生らいはさんが同伴することもなく、完全に6人だけで過ごす日常の一幕。

 

らいはの水着姿は既に前回の「海」で描かれておりましたので、きっとプール回は6人のお話になるのだろうとは思っていましたが、らいはの手引きや助言を介さずに風太郎が自分から五つ子達と休日を過ごすべく動き出した点に前回との明確な対比が伺えますね。

 

「せっかくの休日だ 勉強せずして何をするっていうんだ(第36話)」と言っていた頃を思うと、感慨深いものが込み上げてくるのも必然というものでしょう。

 

 

 

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五月のスタンス

うぅ...

上杉君と皆が会うことはもう避けられないのでしょうか...

 

しかし、そんな流れの中で、五月が「上杉君と皆が会うことはもう避けられないのでしょうか...」なんて言っているのは何とも面白い構図ではないでしょうか。

 

以前、「あなたは...私たちに必要です(第34話)」と語っていた張本人が、風太郎と姉妹達の接触を避けようと奮闘する。混線中の恋愛事情を知ってしまったが故の行動なわけですが、「見ていてくださいお母さん!」という台詞にも表れている通り、「母親代わり」としての意識が彼女の中にはまだ確かに眠っているのですよね。

 

お母さんが遺した言葉。お母さんが願っていた事(=5人仲良く助け合って生きていく事)。そういったものに未だ強く影響を受けているからこそ、5人の「平和」の輪を乱し始めている風太郎の存在に思う所がある。

 

「家庭教師」「友達」という存在としての上杉風太郎に好意を持ちながら、男女関係としてのそれに度々否定的な言葉(「どうかしてます...」)を持ち出していたのも、こういった背景が関係しているのかもしれません。

 

 

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二人で何してんの?

 

そして、そんな事情をベースに、風太郎の視線が自分に集まるようアプローチを掛けていたはずが、逆に一花さんや四葉ちゃんから冷ややかな視線を向けられてしまっている(ように見える)あたりも、最高に五月らしくて面白かったなと。

 

最近、こういう五月の天然空回りポジションがとても愛おしく感じられるのですが、これがいわゆる「五月病」の兆候というやつなのでしょうか。五月が『五等分の花嫁』のマスコット的存在と言われるのもわかるような気がしてきますね...笑。

 

 

 

無自覚な意識と似たもの同士な2人

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五月の認識にも変化が...?

 

とは言え、そんな五月ちゃんの中にも「男子としての上杉風太郎」を肯定する意識が眠っているのかな.......と思わせてくれる様子が描かれてもいました。

 

それもそのはず。なにせ、「こんな俺を選ぶなんてどうかしてる」と自身の至らなさに言及し、寄せられている恋心に対して恋愛本を頼りに向き合おうと努力している風太郎の姿は、姉妹達の気持ちを知ろうと色々不器用に考えて回っていた五月の姿と重なる部分があったわけですから。

 

 

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五月と風太郎は似た者同士

 

 

不器用なのは五月だけではなく風太郎も同じ。

 

「恋愛感情」の理解という面でまだまだ発展途上な様子を見せている2人ですが、それゆえに2人の関係は未だに「似たもの同士」そのものなんですよね。

 

だからこそ、五月もまた彼にシンパシーを感じ、「あなたの思うがままにしたらいいのではないでしょうか」と語っている。

 

要するに、風太郎と姉妹たちの接触を避けようと動いていた五月が彼の行動を肯定しているわけです。そしてこれは、「上杉君であれば姉妹たちを不幸にはしないはず...」という信頼の念があってこそ言える言葉でもある。自分が姉妹たちのことを思って行動を起こしていたように、上杉君もきちんと姉妹たちの事を考えて行動していることが理解できた。五月の心情変化の流れを追うのなら、そういった解釈も可能でしょう。

 

 

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無自覚な「ドキン」

 

ただ、そういった流れの中でも、五月が風太郎を(おそらく無自覚に)意識するシーンが描かれているのはやはり気に掛かるところではあるわけで...。

 

もちろん、現状の五月が風太郎に対して抱いている好意は「友情」や「信頼」のそれであって、「恋心」ではないと思っています。少なくとも自覚して隠しているようには見えませんし、あの時点で風太郎とキスをする動機(=意志)が五月にあったとも考え難い。それは先週や今週のお話からも読み取れる通りですので、「五月=花嫁」の可能性はこれまで以上に乏しくなったようにも思えるでしょう。

 

 

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この感情に名前をつけるとしたら...?

 

でも、そんなフラットな状態にいる五月の様子を示しておきながら、2人きりのウォータースライダーにドキドキしたり、無自覚に手を握ってしまっていた事に動揺を覚えたりしている様子が描かれていることもまた事実なんですよね。

 

一花さんには「約束ですよ!本当に手を握ってくださいね!」なんて言っていたのに、当の風太郎に対しては「子供扱いしないでください!」と強情を張る。その前後のやり取りを鑑みても、やっぱり言葉では形容し難い感覚が五月の中で無自覚に芽生え始めているようにも見えるわけです。

 

ゆえに、それが花嫁ルートに繋がりうるのかどうかはさておき、五月もまた「恋」を経験していく可能性はある。そんな予兆が実際に描かれてもいますし、風太郎の手を握っていたことに「はっ」としている描写を見ても、"含む"ところが何もないとは思えません。

 

 

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五月の胸中やいかに...?

 

風太郎が自身の「気持ち」に向き合い始めたように、本人さえも気付いていない「感情」を胸の内に宿し始めているかもしれない五月。

 

そのまま「相談役」としての関係性に収まるのか、はたまた「恋心」へと育っていくのか。一番「恋愛感情」に対してお堅いスタンス(=不器用なスタンス)を有している五月だからこそ、後者だったらとても面白くなりそうだなと個人的には思っていますが、いずれにせよ、似たもの同士の2人が今後どのような関係を築いていくのかは楽しみにしたいところです。

 

 

それぞれのスタンスと過去の秘密

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一花さんと四葉ちゃん

 

一方、一花さんと四葉ちゃんのスタンスが中々に切ない感じで描かれていた点も印象的なポイントの一つでした。

 

風太郎へと積極的に迫っていく様子がない辺りに彼女達が一歩引いたところから風太郎の事を想っている様子が伺えるわけですが、一花さんも四葉ちゃんも置かれている状況(=心境)としては非常に似通っているんですよね。

 

罪悪感から来る姉妹たちへの遠慮があって、それゆえに「過去」のことを打ち明けることが出来ずにいて..。そんな2人を見て「過去のことは洗い流したように見えます」「彼とは無関係だったということでしょうか?」などと思い至る五月さんですが、当然そんなはずもないわけです。

 

 

 

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三玖の変化

その事実は、今週の三玖の姿が全てを物語ってもいて、 想いを封じ込めようとしている四葉ちゃんや一花さんとは対照的に、勇気を出して「告白」をした三玖の表情はとても綺麗に輝いているのですよね。

 

自分をきちんと見せたことで、世界の見え方も一変する。心の在り方次第で見える景色はいかようにも変えられるのです。後ろ向きだった三玖がこういう変化を示したことは、告白の返事に関係なく、彼女の成長を見守ってきた一読者としてやはり感慨深いものがありました。

 

 

 

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秘密の痕

 

だからこそ、四葉ちゃんや一花さんも同様に、勇気を出した人にしか見られない景色を見て欲しいなと願わずにはいられません。

 

風太郎と寄り添って生きていく未来であれ、風太郎から卒業して生きていく未来であれ、きちんと「秘密の痕」を共有し合って欲しい。今週のお話はそんな事を改めて考えさせられる回だったように思います。

 

...というわけで、今回の感想をまとめると、

 

 

 

今後の五月に期待

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今後の五月に要注目

 

今週の五月さんがとてもとても扇情的だったなってことですよ!

 

風太郎も徐々に「恋愛」を意識し始めていますし、ここからお話が一気に動いていきそうな気も。

 

四葉ちゃんと風太郎の2人が日焼け痕を共有していて、かつ五月が握っていた部分のみが秘密の痕になっている点も意味深ですので、過去や零奈関係の事情が今後の物語にどう影響を与えていくのかにも期待したいところですね。来週も楽しみにしております。

 

 


 ※本記事にて掲載されている情報物は「『五等分の花嫁』/春場ねぎ/週刊少年マガジン」より引用しております。

『ぼくたちは勉強ができない』117話 感想、好きになれた自分と再認識した想い!緒方理珠の恋模様に注目です!

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ぼく勉 問117 感想「機械仕掛けの蛍は[x]の淡雪に焦がる④」

ぼくたちは勉強ができない』 最新話 感想 ネタバレ注意

 

今週の『ぼく勉』を読了。

 

本編について触れていく前に、ちょっとばかりメディアミックスのお話を。先日、文乃さんと成幸くんの「熱い一夜の物語」をメインに据えたTVアニメ第1期の最終回がオンエアされ、文乃さんスキーの僕としても今回のアニメ化で一番大盛上がりな週末を過ごしていたわけなんですが、そんな幸せな余韻に浸ったまま飛び込んできたのが「第2期放送決定」の報せでした。

 

まぁ、放送開始が約3か月後の2019年10月からであることを踏まえれば、1期の放送よりも前から企画自体は既に進行していた...ということになるのでしょうけれど、正直このタイミングでの続編展開は予想外(もちろん嬉しい予想外)でもあったんですよね。OVAの発売が先行して発表されていましたので、少なくともそれより先に本放送が開始されることになるとは思っていませんでしたし。

 

 

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TVアニメ2期決定!

 

加えて、2期の放送が前提にあったならもう少しゆっくりシナリオを回しても良かったのでは...と思う面もあるんですが、1期と同じく、やや駆け足気味に色々なストーリーを見せていく方針で2期も制作が行われていくのでしょうか。

 

締めとして綺麗なのは「文化祭のラストまで」だと思いますので、1期で出番の少なかったあしゅみー先輩のストーリーをしっかりと固めつつ、文乃さんとのキッス(※ぬいぐるみ越しではありますが)を最高な形で描いてくれたら嬉しいなと。そんなことを期待しつつ、第2期の続報をお待ちしております。

 

 

 

 

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ぼく勉 117話:機械仕掛けの蛍は[x]の淡雪に焦がる④

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自作テストの内容

 

さて、4週に渡って続いてきた機械仕掛けの蛍」編もいよいよ今回でクライマックスです。

 

前回、「自分のことが嫌い」だと自己嫌悪に浸っていた理珠ちんに対し、突然「国語の自作テスト」を引っ提げてゲームをしようと言い出した成幸くん。

 

その真意に関しては、流れ的にも間違いなく文乃さんが鍵を握っているのだろうと事前に予測がついていたわけですが、案の定、このテストの中には「文乃さんが理珠ちんに対して抱いてきた想い」が込められていました。

 

 

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自信を無くしていた文乃さん

 

幼い頃からずっと誰かに「夢」を否定され続けてきた古橋文乃という女の子。

 

親にも教師にも否定され 大切な夢さえ貫ききれず

目の前の彼女に浅ましくも嫉妬して 本当に自分が嫌になる

 

....と彼女自身が語っている通り、お父さんや桐須先生が言っていることが正しいのかもしれない...と自信を無くしていた一方で、それでも星に関わって生きていきたいという大切な「夢」への未練を断ち切れない自分がそこにはいて...。あまつさえ、自分が欲しくてやまない数学の才を持った目の前の少女に「嫉妬」までしてしまって....。

 

でも、そんな彼女を救ってくれたのもまた、自分の夢に対して揺るぎない意志を示し続けてきた理珠ちんの言葉だったわけですね。

 

 

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緒方理珠の強さ

 

勉強とは知りたいことを知るためにあるのでしょう?

そこにそもそも才能や人の許可が関係あるのでしょうか?

向き不向き そんな他人の物差しなどクソくらえです

 

 

他人の物差しなど関係ない。誰が何と言おうとも自分の決めた道を生きていく。それがこれまでにも作中で繰り返し描かれてきた緒方理珠という女の子の強さでした。

 

もちろん、他者からの干渉を意に介さない、自分の中の「正しさ」をひたすらに貫き通せるという彼女のパーソナリティは、人の気持ちを汲み取るのが苦手という"短所"の部分に繋がっていく要素としても描かれてきましたが、問62のエピソードでも示唆されていた通り長所と短所って基本的に表裏一体なんですよね。

 

 

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長所と短所

 

実際、「他人の意見」や「人の気持ち」に聡い文乃さんに理珠ちんは憧れを抱いていたわけですけれど、そんな長所を持つ故に文乃さんは周囲からの否定に自信を喪失しそうになり、結果、どんな時でも揺るがない自分を持っていた理珠ちんの姿に救われることになったわけですから。

 

みんながみんな「嫌な自分」を抱えていて、その分だけ「素敵な自分」「輝いている部分」を持っている。自己の理解とは、極論そこに気付けるかどうかなのかもしれません。だからこそ、緒方理珠という女の子の本質を掘り下げるには、彼女と正反対の要素を持った古橋文乃さんの視点を取り込む必要があった。今回の長編はそういう物語だったのかなと思います。

 

 

"自分"の気持ち

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お互いの気持ち

 

また、これまで文乃さんが抱えてきた想いを知って、「ずっと...同じだったのですね お互いがお互いに...嬉しいです」と語る理珠ちんがこれまた素晴らしかったですよね。

 

「憧れ」だけではなく「嫉妬」を抱いていたのも同じ。「嫌な部分」を持っているのは自分だけじゃなかったのです。それに気付けたことで、理珠ちんは文乃さんを今まで以上に近い存在だと思うことも出来た。これが自己嫌悪を取り払うためのファーストステップにもなっている。

 

でも、あと一歩を踏み出す「勇気」が持てません。自分の嫌な部分をさらけ出して、大切な人達に嫌われるのが怖い。嫉妬してしまう自分を見せてしまうことで、大好きな成幸くんに嫌われるのが怖い。ずっと一人だった彼女ですから、こう考えてしまうのは無理もありませんね。だからこそ、成幸くんが彼女との距離を詰めるために歩み寄るシーンが凄くカッコよく思えるのです。

 

 

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嫌わないぞ

 

 あぁ、やっぱり成幸くんがモテるのは絶対にこういうところだと思うのですよ...。

 

ただ単に「嫌わないぞ」と諭すだけでなく、「俺も一緒に向き合うよ」と寄り添う。もちろん、彼にとってそれは教育係としての立場から来る発言でもあるけれど、「お前が何かを間違えてると感じた時は ちゃんとお前に伝えるよ」という言葉には確かに"愛"が感じられるのですよね。

 

「嫌な部分(と自分が感じている事)」をただ受容するわけでもなく、一緒になって解決に導いていこうと提案が出来るのは相手のことを大切に想っているから。単純に「嫌わないぞ」って言われるよりも、理珠ちんにとって100倍心強くて頼りになる言葉だったと思うのです。きっとこういう点にも「人の気持ちに寄り添える先生」という成幸くんの夢が表現されているのでしょう。

 

 

 

 

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2つの好き

 

好きになれました

いいえたぶん... 大好きです

 

そんな成幸くんの言葉を受け、「大好きです」と自らの気持ちを再定義する理珠ちん。

 

自分のことを「好きになれました」という「好き」と、成幸くんのことを「大好きです」という「好き」がダブルミーニングになっている点もストーリー的に非常に巧い締め方だったなと思いました。

 

孫の成長とばーばの想い

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おばあちゃんの真意

 

さて、そんなこんなで「恋愛」的にも最高に綺麗な着地をみせてくれた「機械仕掛けの蛍」編でしたが、おばあちゃんとのエピソードとしても極めて素敵なお話になっていましたよね。

 

おばあちゃんが手作りで毎年クリスマスに作ってくれていたボードゲームの数々(=宝物)。それらを使ってみんなで遊びながら成幸くんがふと語った、

 

作った人はもしかすると

緒方にずっと大人数で遊んでほしかったのかもな

 

という言葉に理珠ちんは過去のお祖母ちゃんとのやり取りを思い返していました。

 

 

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おばあちゃんの想い

 

同年代の友達と遊ぶでもなく、「ばーばがいればそれでいいのです!」と語っていたかつての理珠ちん。

 

やはりおばあちゃんが彼女を突き離したのも「友達を作って欲しかったから」だったんですね。この点は以前から予想もしていましたが、実際に描かれるともう涙なしには見られないってものです。

 

先の長くない自分がいなくなったら、大切な孫はどうなるだろうか。ちゃんと仲の良い友達を作って遊べる子に育ってくれるだろうか。そんな「愛」ゆえの気持ちから「嘘」をついて孫に「嫌い」と言うしかなかったお祖母ちゃんの心情を思うと中々にクルものがありました.........。

 

 

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理珠ちんが気付いた愛

 

でも、結果的にお祖母ちゃんが願っていた通り、今の理珠ちんはもう独りぼっちではありません。「気持ち」を伝え合えた友達がいて、一緒に遊べる仲間もいる。

 

もちろん、時間はたくさん掛かってしまったかもしれないけれど、文乃さんや成幸くんたちとの出逢いを通じて、理珠ちんは確かに一歩一歩成長しているのですよね....。お祖母ちゃんの「嘘」(=愛/気持ち)に気付けたことが何よりもその事実を雄弁に物語っているのだと思いますし、「ありがとう」「もう大丈夫」と言わんばかりの2人のやり取りはもう感無量でした。本当に痺れる最高の長編だったなと思います。

 

 

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おばあちゃんの笑顔

 

祖母の想いを知り、自分の想いをきちんと自覚した理珠ちん。

 

ここから彼女がどのような恋愛を経験していくのか、非常に楽しみですね。

 

 

.....というわけで、今週の感想をまとめると、

 

 

最高の長編でした

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今週の理珠ちん

 

今週の理珠ちんが最高に可愛かったなってことですよ!

 

「勉強とは知りたいことを知るためにあるのでしょう? そこにそもそも才能や人の許可が関係あるのでしょうか?」という台詞も、『ぼく勉』のテーマを貫く極めて重要な考え方でカッコよかったですし、ストーリー的にも恋愛要素的にも素晴らしい長編だったというのが率直な感想です。

 

これで残すところ長編はうるかのエピソードのみ...ということになるのでしょうけれど、果たしてどんなお話になるのでしょうか。やっぱり、留学関係かな。恋愛方面で非常に大きな動きがありそうな気もしますし、今後の展開に注目ですね。アニメ2期にも期待しております!

 

 


 ※本記事にて掲載されている情報物は「『ぼくたちは勉強ができない』/筒井大志週刊少年ジャンプ」より引用しております。

『五等分の花嫁』91話 感想、巣立ちの予感と上杉風太郎の変化!五月の心情についても考察してみよう!

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五等分の花嫁 91話「偶然のない夏休み」 感想

五等分の花嫁 最新話 感想 ネタバレ注意

 

今週の『五等分の花嫁』を読了。

 

久しぶりの日常回です。先週の切なさ全開な四葉ちゃんエピソードから一転、ちょっとばかり賑やかで、かつ「変化の訪れ」を予感させられるお話でもあったでしょうか。夏休みに突入し、フータローに会えないことを素直に寂しいと表明する子もいれば、"決意"や"忖度"を胸の内に隠している子もいる。

 

「バイト先の休業」や「らいはの計画」が伴ってなお、風太郎と五つ子達が出会えなかったあたりにも「偶然のない夏休み」というサブタイトルの意図が見えていましたが、それゆえに、風太郎が改めて五つ子たちと過ごす「日常」を大切だと気付いていった点は非常に物語性を帯びてもいましたよね。

 

 

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風太郎の変化

 

あいつらもいたら

もっと楽しかったんだろうな

 

日常回だからこそ再認識させられる日常の中にある大事なモノ。当たり前だったこと(=共に過ごす時間)がそこに存在していないことによる寂寥感にも似た感覚。それはきっと、いずれ彼・彼女達が直面していくであろう未来そのものにも少なからず関わってくるのでしょう。

 

「日常の尊さ」を描きつつ、「変化の訪れ」に関する種蒔きも着実に行われていた今週の物語。ここまでのストーリーも踏まえながら、早速気になった点について振り返って参りましょう。

 

 

 

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第91話:偶然のない夏休み

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元の家への引っ越し

 

さて、今週のお話は、五つ子たちが「元の家(=中野家)」へのお引っ越しを決断したシーンから。

 

ここまで本作を読んできた方はご承知の通り、『五等分の花嫁』という作品の根底には、いつも一緒だった五つ子たちがどのようにしてそれぞれの進路を歩んでいくのか、という非常に大切なテーマが流れています。

 

過去の四葉ちゃんからスタートし、七つのさよなら編で家出をした二乃や、修学旅行編における一花さんの嘘.....など、姉妹たちの絆が試される場面がこれまでにも何度か描かれてきており、その度に彼女たちは「五人でならどんな失敗も乗り越えていける」ことを示してもきました。

 

でも、そんな日々ももう終わる。

 

高校三年生という「人生の岐路」とも言える時期に差し掛かった彼女たちは、これから「一人一人」が自分の未来と向き合っていかなければなりません。独りになるためではなく、「一人前」の大人になるために。自分が敷いたレールの上を自分の足で歩いていく。それが彼女たちが目指していく「自立」の始まりなんですね。

 

 

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それぞれの道(第69話より)

 

そして、第69話のお話でも風太郎が語っていた通り、彼女たちにとってそれは決して悪いことではないはずです。

 

帰って来られる場所、再びみんなで集まりたいという気持ち。その2つさえあれば、たとえ「バラバラの道」を進むことになろうとも、その道の先で何度だって彼女たちは交わることが出来るのですから。

 

子供から大人になり、親の庇護(=零奈さんの『教え』も含む)から巣立っていくという人生論的なストーリー構造を踏まえても、きっとこれは必要なプロセスになっていくのでしょう。

 

 

 

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一花さんの決意

 

そんな背景を考慮すると、今週一花さんが意味深に語っていた「私はもういなくなるので」という台詞はやはり、「自立」の始まりに繋がっていきそうではありますよね。

 

もちろん、修学旅行における自身の行いに思うところがあって....という点も一つの要素ではあるのかもしれませんが、それでも、元々彼女には「やりたいことに挑戦してみよっかな」という想いがあったわけですし、今回の決断もそういった心情がベースにあったからこそなのではないでしょうか。

 

自分で新しく家を借りるつもりなのか、あるいは「女優の卵」として養成所か何かの寮に下宿する予定なのか、まだ一花さんの今後については判然としていませんけれど、もしかしたら彼女の「決意」が4人の妹たちにとっても今後の自分について考えるキッカケになっていくのかもしれませんね。

 

いずれにしても、今後の一花さんがどんな動きを見せていくのか。一花さんファンとしては、絶賛注目していきたいところであります。

 

 

 

風太郎の変化と姉妹たちへの想い

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高校生のための恋愛ガイド

 

一方、風太郎サイドにちょっとした「心境の変化」が垣間見えていた点も今週のお話における大事なポイントとして描かれていました。

 

実の妹に「高校生のための恋愛ガイド」なんていう「いかにもな本」を読んでいたことがバレる恥ずかしさと来たら計り知れませんが、まぁこういった本を参考にしようとするあたりは風太郎らしいでしょうか。二乃と三玖の両名から「告白」を受け、更には一花さんからもキス(頬)を頂いてしまったわけですから、男子として思うところがあるのは当然のこと。

 

これから彼女らとどのように接していけばよいのか、そもそも「恋心」とはいかなるものなのか。きっと、そんな困惑と疑問を解消するために「恋愛ガイド」に頼ろうとしたのでしょうけれど、勉強一筋だった過去の風太郎を考えれば、これは極めて大きな第一歩であると言えますよね。

 

 

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風太郎にとっての五つ子たち

 

もっとも、そこにあったのは特定の誰かに対する明確な「恋心」というより、五つ子たちとの関係を大切に想う気持ちと自分を変えてくれた彼女たちに対して誠実でありたいという感情だったんだろうとは思います。

 

気が付けば、クラス内のメンバ―と一緒に海で遊び、自然とその輪の中に馴染むことが出来ていた自分。人との関りを断ち切っていた自分にそんな「変化」が訪れたのは、言うまでもなく、五人との出会いがあったからでした。

 

ゆえに、風太郎は改めて彼女達の存在がいかに自分にとって大きいものであるのかを実感している。クラスメイト達と共有した時間を楽しい...と感じながらも、「あいつらもいたら もっと楽しかったんだろうな」と語る彼の姿には、「六人で過ごす時間」を愛おしく想う気持ち如実に表現されているのですね。

 

 

 

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一花さんの一人立ち

 

であればこそ、一花さんが「一人立ち」しようとしていることを知った時、風太郎がどんな反応を示すのかはやはり少し気になるところかなと。

 

無論、これまでの風太郎の言動から鑑みるなら、おそらく「夢の実現」を応援する方向で動くだろうことは察せるわけですが、しかし、それと「感情」はまた別種のものですからね。

 

「日常」から「非日常」への転換をいま一度意識させられた時――即ち、同級生であり家庭教師でもある関係に終焉が近付いた時――果たして上杉風太郎にはどのような気持ちが芽生えるのか。

 

春場先生の弁によれば、三年生編は風太郎の気持ち」にフィーチャーしていくことが一つの柱でもあるようですし、そういった部分にもスポットライトが当たってくれたら嬉しいなと思っています。

 

 

五月の立ち位置と絡まる恋模様

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五月の立ち位置と絡まる恋模様

 

さて、最後に今週のキーパーソンでもあった五月に関して個人的な所見を。

 

何というか、五月さんの立ち位置が中々に大変なことになってきましたね。姉妹達の恋愛事情を把握しながら、零奈として四葉ちゃんに協力する立場にいたり、一花さんの「お引越し事情」を知ることになってしまったり.....。

 

正直なお話、今回の彼女のモノローグを参考にするならば、彼女が風太郎に対して抱いている感情はあくまでも「友情」や「信頼」のそれであって、「恋心」であるとは思い難い印象でした。

 

なにせ、姉妹達の恋愛模様に困惑はしていても、「葛藤」しているようには見えませんでしたから。「心の声」で嘘をつく理由も特にありませんし、ストレートに捉えれば、今の五月はまだ風太郎に恋をしていないということになる。そう考えるのが合理的でしょう。

 

 

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五月にとっての上杉風太郎(第70話より)

 

どうかしてます....

あんな人を好きになるなんて...

 

しかし、五月のこれまでの発言を振り返ると、やっぱり第70話における上記の台詞が引っかかるところではあるわけで。

 

少なくともこの第70話の段階においても、三玖と四葉ちゃんが風太郎に対して「特別な感情」を抱いていることを彼女は認識していたはずで、かつ彼女自身もまた「自分たちにとって必要な存在」・「色々な時間を共有してきた友達」という極めて好意的な人物評を彼に対して抱いていたはずなんですよね。

 

なのに、「どうかしてます....あんな人を好きになるなんて...」という言い回しまでしているのは、些か以上に「否定の意」が強過ぎるではありませんか。有体に言って、上杉風太郎に「異性」としての魅力を感じつつある自分への反発が、無意識にこういう台詞を生み出したのではないかと、そう思えてくる程ですよ。

 

第68話におけるキスの件に関しても、「事故」あるいは「それに類する何らかの事情を含んだ事象」という可能性もありえなくはありませんし、五月が花嫁かどうかという点に関してはまだ何とも言い難いというのが率直なところですね。

 

 

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今後の五月に期待

 

まぁ、このまま五月が風太郎に対して友人的なポジションから関わっていくのなら、それはそれで面白い立ち位置なのかなとも思いますが、

 

男の人はもっと見極めて選ばないといけません(第30話)

 

という零奈さんの言葉に五月が影響を受けてきた一件の掘り下げもまだ詳細には描かれておりませんので、今後のお話を通して、五月の認識に「変化」が生まれていくイベントが用意されている可能性も十二分に考えられるのではないでしょうか。いずれにしても、ここからの五月の活躍には期待していきたいですね。

 

 

......というわけで、今週の感想をまとめると、

 

次回はプール!

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次週はプール

 

来週のプール回が最高に楽しみ過ぎる...!ってことですよ。

 

勤労感謝ツアーでちらっと描かれた水着が拝めるのか、はたまたニューな水着が描かれるのか。次回も色々な意味で注目しております!

 


 ※本記事にて掲載されている情報物は「『五等分の花嫁』/春場ねぎ/週刊少年マガジン」より引用しております。

『ぼくたちは勉強ができない』116話 感想、自分の気持ちに向き合って!過去の思い出と友情と...!

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ぼく勉 問116 感想「機械仕掛けの蛍は[x]の淡雪に焦がる③」

ぼくたちは勉強ができない』 最新話 感想 ネタバレ注意

 

今週の『ぼく勉』はセンターカラーです。

 

梅雨の時期(作中はクリスマスですが...)に寄せて、紫陽花が咲く小路を傘を片手に歩く理珠ちん。最高にお可愛いですよね。人物画だけではなく背景まで精緻に描かれている点も本当に素晴らしいの一言。未だに成幸くんとツーショットで扉絵を飾ったことがあるのは文乃さんだけ...という「唯我文乃計画」への伏線記録も絶賛更新中ですし、今後のカラーイラストにも期待が高まる今日この頃であります。

 

また、「唯我文乃」と言えば、ついに次週のアニメであの「お祭り回」が描かれそうですね。1期のラストは文乃さんと成幸くんのお泊り回で締めてほしい...!と前前前世から祈り続けてきただけに、この名采配には感慨もひとしおというもの。

 

ひとまずは次回で最終回ということになってしまうわけですが、そのフィナーレとして『ぼく勉』史上屈指の神回を拝めるのですから、来週の土曜日は正座待機でアニメを見たいと思います。そして、いつか最愛の星編もアニメ化してください。お願いします偉い方!(ぺっこりん)

 

 

 

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ぼく勉 116話:機械仕掛けの蛍は[x]の淡雪に焦がる③

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逃げ出した理珠ちん

 

さて本編。

 

前回、嫉妬心を抱く自分に嫌悪感を募らせ、文乃さん達から距離を置こうと考えた理珠ちん。いつもの勉強会へ顔を出さなくなって既に丸3日が経っているわけですが、当然、ただただ逃げているだけの状況ですので、何か問題が好転しているなんてこともありません。

 

センター試験を前に勉強に精を出さなければいけない事実は変わらないし、自身の中にある「嫌な自分」から目を背けても、その葛藤が解消されるわけじゃない。

 

でも、それでも成幸くん達から逃げるのは、嫌われたくないから(ここには自分を嫌いになりたくないからも含まれる)です。嫌な自分を見せて嫌われるのが怖い。だから、他者を「敬遠」しようとする。なるほど。心情的には分かりますが、構図だけを見れば中々に自己矛盾ですよね。

 

 

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緒方理珠の気持ち

 

私はもう...嫌な自分を人に見せたくないのです!

これ以上私といたらきっと皆ばーばみたいに

私を嫌いになるに決まってます!!

 

だって、嫌われたくないと思うのは、相手のことが「好きだから」「大切だから」に決まっているのですから。

 

それなのに、自分から大切な人達との関りを断ち切って敬遠してしまうのであれば、結果的に「独り」になっているのと変わらない。

 

もちろん、嫌われて「独り」になることと、自分から遠ざけて「独り」になることが本人の気持ちの上では異なる......という観点で見ると、心情的に理珠ちんの行動原理は理解できるものではあるのですが、しかし、そもそも彼女は「人が人に好意を抱くこと」「誰かを特別に思うこと」が本質的にどういうものなのかをまだ完全には理解出来ていないのですよね。

 

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おばあちゃんの言葉の意図

 

その昔、自分とゲームをしてくれなくなったおばあちゃんに向けて彼女が口にした「ばーばは私がきらいになったのですか!?」という問いかけ。

 

それに対して「そうだよ」と答えるおばあちゃんですけれど、無論、そんなことあるわけがないでしょう。前回の感想でも触れた通り、おそらくそこにはおばあちゃんから彼女に向けられた深い深い「愛」がある。

 

老い先の短いばーばとではなく、大切な友達と一緒に遊べる子になって欲しい。きっと、あの台詞にはそういう願いが込めらていたことでしょうに、理珠ちんはついぞ気付かず、未だ自分はばーばに嫌われたままだとと思い込んでいるわけです。

 

となれば、やはり「あの時のおばあちゃん」と「現在の理珠ちん」の姿は少し対比的に描かれているようにも感じられますよね。「愛」ゆえに孫から距離を置こうとしたおばあちゃんと、嫌われない為に大切な人達から逃げようとする理珠ちん。

 

そんな構図を鑑みるに、やっぱりこの長編で扱われるテーマは、「人を特別に想うことの意味」「大切な人達との向き合い方」の2本立てになっていくのかなと思います。

 

 

文乃さんが理珠ちんに伝えたいこと

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文乃さんと理珠ちん

 

また、今回の長編は理珠ちんだけではなく、文乃さんサイドから見ても非常に重要なお話になりそうですよね。

 

「私は文乃 ずっとあなたのようになりたかった」と直接のカミングアウトを受けた文乃さん。しかし、前週も述べたように、文乃さんにとっても理珠ちんは同じ境遇に身を置く同士であり、そんな彼女と出会えたこと・友達になれたことが、嬉しくて救いだったわけですよ。その事実は彼女が改めて、

 

わたしが今こうしていられるのは

りっちゃんのおかげでもあるんだから...!

 

......と語っている通り。

 

共に「できない」ことに挑戦する者同士として、決して自分は「独り」なんかではないのだと思わせてくれた存在。あの日、手を握って側にいてくれた成幸くんとも違う、自分の鏡写しでもあった存在。きっと文乃さんはそういった「気持ち」を理珠ちんに対して抱いているのでしょう。

 

 

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文乃さんの葛藤

 

だからこそ、文乃さんは彼女の想いを知って涙を流すわけですよね。

 

自分だって、緒方理珠という少女の存在に憧れ何度も救われてきたから。志望分野を変更しなさい...という度重なる指摘に自信をなくしそうな時、いつも自分の夢に対する強き意思を示してきた彼女の姿に勇気をもらってきたから。

 

お互いがお互いにないものを持っている正反対の2人。でも、それゆえに2人は自分たちの中にある悩み・葛藤を誰よりも理解し合うことができる。そんな状況を踏まえると、やっぱり彼女達が自分の想いを言葉にし合うイベントがいつの日か描かれて欲しいなぁ...とは思ったりで。

 

 

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自作の国語テスト

そして、その先駆けとなる第一歩がきっと、この「国語テスト」にある...ということなのでしょうね。

 

ストーリーの流れから考えて、この自作テストの準備に文乃さんが関わっていない可能性はほぼ皆無に等しいでしょうし、おそらくこのテストに書かれている問題は、彼女が自分の気持ちに向き合うために必要なものが詰まっているのでしょう。

 

「おばあちゃんとの思い出」や「制御できない嫉妬の気持ち」。このテストを通じてそれらの要素がどのように彼女の中で昇華されていくのか。次回の展開に期待しております!

 

 ...というわけで今週の感想をまとめると、

 

文乃さんが最高に可愛い

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手を握る文乃さん

 

今週も文乃さんのお姿が拝見出来て最高にテンションが上がりました!ってことですよ。

 

しかも、夏祭り回や最愛の星編を意識しての演出なのか、文乃さんから成幸くんの手を握っているのも非常にポイントが高い。シリアスでもコメディでも文乃さんの可愛さは宇宙一ですね。

 

ここから心温まる大団円に向かってストーリーが展開されていくと思われる「機械仕掛けの蛍」編。理珠ちんが逃げずに自分と向き合うお話になって欲しいのはもちろんですが、全国8000万人の文乃さんスキー垂涎のエピソードになってくれたら嬉しいなと思います。来週も楽しみ!

 


 ※本記事にて掲載されている情報物は「『ぼくたちは勉強ができない』/筒井大志週刊少年ジャンプ」より引用しております。

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