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『ぼくたちは勉強ができない』133話 感想:今ここにある"青春"と桐須真冬の気持ち

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ぼく勉 問133 感想「前任者はそして過ぎ去りし[x]を享受する

ぼくたちは勉強ができない』 最新話 感想 ネタバレ注意

 

今週の『ぼく勉』が凄い。

 

第二回の人気投票でジャンプラブコメ史に残る驚異の記録を叩きだした真冬先生ですが、まさかまさか、ここに来てまた更に「戦闘力」ヒロインりょく が半端ないことになってきました。

 

3学期も時期的に言えばもう中盤戦に差し掛かった頃であろうと思われる『ぼく勉』ラブコメワールド。2月には「バレンタインデー」(無論、2次試験直前なのでどういう位置付けのイベントになるのかわかりませんけれど)も控えている事かと思いますが、果たして、ここから先どのようにヒロイン達の"気持ち"が描かれていくのか。

 

今週は、そんなドキドキとワクワク――そして"青春"の予感がたくさん詰まった、桐須真冬先生と唯我成幸くんの物語です。

 

 

 

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ぼく勉 133話:前任者はそして過ぎ去りし[x]を享受する

 

さて。そんなわけで今週は真冬先生回であります。

 

まずは冒頭、女子ソフトボール部の練習風景を眺めていた真冬先生のシーンからですが、やはりここで重要なポイントとしては、先輩から「球拾い」を命じられている一年生を見てすかさず救いの手を差し伸べていた点でしょうか。

 

顧問でもない彼女がそのような行動を取った理由。それは彼女が「優しい」から...というだけではなく、

 

 

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過ぎ去りし青春

 

私が間違えてきた分

生徒たちにはちゃんと青春を

送ってほしい

 

という想いがあったから。

 

フィギュアスケートに全てを捧げ、高校生らしい「青春時代」を送ってこなかった真冬先生のこれまで。そこに彼女の感傷が表現されています。過ぎ去ったものへの「後悔」にけじめをつけることができたとしても、「憧れ」自体が消えてなくなるわけじゃない。

 

だからこそ、真冬先生は生徒たちが楽しい「青春」を送れるように尽力し、全力でそのサポートをしようと考えているわけですよね。「青春」というものが、いかに大切で、いかに尊くて、いかに取り返しのつかないものであるのか。誰よりも身に沁みているがゆえに。

 

なるほど。やはり真冬先生の物語は"大人ヒロイン"であるからこその深みが感じられて改めて素晴らしいなと思う次第でありました。

 

今ここにある青春

 

そして、そんな流れを受けて描かれる展開が「体育倉庫密室ドキドキ大作戦!」になるあたり、流石『ぼく勉』と言ったところでありましょうか。

 

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ドキドキの体育倉庫

 

突然の雨でずぶ濡れになり、近くにあった体育倉庫へと避難をする。

 

ふむ。もはや、真冬先生はじまったな!

 

ってなもんでしたよね。

 

「14,598」だった戦闘力が一気に「100万」まで急上昇した瞬間。ラブコメで密室とくれば、もう閉じこめられて密着するところまでが一つのハッピーセットなわけですから。女子生徒たちが戻ってきてしまって...からの、跳び箱かくれんぼ。期待通り、筒井先生がやってくださいました!

 

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おめでとうございます

 

「イチャイチャするに決まってんだろ」

 

めでたくこれにて『ぼくたちは勉強ができない』(完)。筒井大志先生の次回作にご期待ください。

 

そして桐須真冬は...

 

.....とまぁもちろんそれは冗談(描かれている展開そのものは事実ですけれど)なわけですが。

 

真面目なお話、上記の展開がまさしくそうであるように、「青春」という言葉は、必ずしも"ある一定の期間"のことだけを指して語られるべきものではないってことなわけですよね。

 

無論、一般的に言えばそれは、中学や高校のような学生時代のことを言うのかもしれない。でも、一般論なんかよりも大切なことは自分の「心の在り方」、たったそれだけなんです。希望を持ち、理想に焦がれ、春を追い求める。そこに年齢による明確な区分けが、果たして必要なのだろうか。

 

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もはや擬似告白

 

今回のお話は、そんな主張・価値観のもとに生み出されたエピソードでもあったのではないかと。

 

未だ「春」を迎えられず――それは当然「青春」を享受してこなかった真冬先生自身を表した比喩でしょう――、ずっと「冬」のまま変わりきれていない自分が嫌い。そう語る先生に対して告げられた

 

俺は好きですよ真冬

 

という台詞。それは真冬先生自身のことを肯定する言葉であり、同時に彼女の「これまで」を肯定する言葉でもある。

 

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心象風景

 

ゆえにこそ、"心象風景"が生み出す幻影として「高校生」の桐須真冬 (=間違えてしまったと思っていた過去の象徴) がそこに描かれていることに大きな意味が見出だせるのではないか。

 

なぜなら、その演出には「心の在り方」や「自分の気持ち」こそが大事なんだという考え方が確かに込められているのだから。

 

過ぎた時間は戻らなくとも、今、そしてこの先何度でも「春」はやってくる。

 

 

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桐須真冬の想い

 

だからこそ、この物語の果てで、桐須真冬が人生の「春」を掴む可能性もまたありうるのかもしれない。

 

今週のエピソードは、そういう余地を読者に想起させる物語だったのかなと。そんなことを思う、問133「前任者はそして過ぎ去りし[x]を享受する」のお話でありました。

 

.....というわけで、今回の感想をまとめると、

 

真冬先生がヒロイン過ぎる件

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今週の真冬先生

 

今週の真冬先生が「過去最高にヒロインしていてヤバかった!」ってことですよ。

 

もちろん、成幸くんが口にした「好きですよ真冬」という言葉は季節を意味しているのであって「そっちの...真冬?」ではないわけですけれど、しかし一方の真冬先生的には、結構ガッツリとそういう「気持ち」になっていたのではないでしょうか。

 

「春」への期待と桐須真冬のこれから。果たして彼女の「青春」は彼の「青春」と重なるのか。今後の真冬先生エピソードで彼女の「気持ち」が描かれていく事を期待しております。

 

 


 ※本記事にて掲載されている情報物は「『ぼくたちは勉強ができない』/筒井大志週刊少年ジャンプ」より引用しております。