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『五等分の花嫁』108話 感想:初恋の終わりと中野四葉の涙!"過去"を振り切って"現在"を歩いていく!

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五等分の花嫁 108話「最後の祭りが四葉の場合②」 感想

五等分の花嫁 最新話 感想 ネタバレ注意

 

今週の『五等分の花嫁』を読みました。

 

色々と書きたい事が山程ある今回の四葉ちゃん回ですが、まず冒頭で触れておきたいのが単行本第12巻の書影が解禁されていた点。ついに主人公の上杉風太郎がタキシード姿で登場しています。なるほど。ここでの風太郎』抜擢はやはり、続刊がもう『残り僅か』であることの証左なのでしょうね。

 

第1巻:五月メインの5人絵

第2巻~第6巻:一花さん~五月まで順に制服姿

第7巻~第11巻:一花さん~五月まで順に花嫁衣裳

第12巻:タキシード姿で指輪(?)を持った風太

 

という具合に描かれてきたこれまでの表紙絵。

 

順当にいくと「第13巻:指輪を受け取る花嫁」「第14巻:全員集合」で綺麗に収まりそうな気もしますが、そうなると残り15話分で「全122話」、連載時期としては翌年2月頃での完結になるのでしょうか。

 

「最後の祭り」編もいよいよ四人目の四葉ちゃんまで描かれてしまいましたし、こうして毎週『五等分の花嫁』についてブログ感想を書き続けていられる機会も、場合によってはもう数え切れる程しかないのかもしれません。

 

なので、最後の最後まで精一杯、自分の書きたいように書いていけたらいいなと。いつもお読みくださっている読者の皆様におかれましては、どうか最後までお付き合いいただけましたら幸いでございます。

 

 

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第108話:最後の祭りが四葉の場合②

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竹林さんの真意

 

さて。そんなわけで今週は四葉ちゃん回の後編であります。

 

学級長の仕事や助っ人の掛け持ちが限界に達し、ついに過労で倒れることになってしまった四葉ちゃん。その少し前に竹林さんと出会っており、そこで2人がどんな会話を交わしていたのか、そもそも竹林さんはどうして四葉ちゃんに声を掛けたのか、前回の内容ではそのあたりが不明点として残ったままでしたが、今回のお話でその辺の疑問に対する回答が描かれていました。

 

 

まぁ要するに、

 

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六年前の京都(第87話より)

①六年前の京都で四葉ちゃんを除く4人の姉妹たちを見かけていたこと

風太郎から「写真の子」の話を散々聞かされていたこと

③二乃&五月から京都での出来事を聞き一人逸れた子がいたと知ったこと

 

 

の3点から類推し、②で風太郎が語っていた女の子が五姉妹の中にいるのではないかと竹林さんは判断したわけですね。

 

四葉ちゃんに声を掛けたこと自体は「女の勘」....というより偶然に近い事象ではあったけれど、しかし、風太郎がそこまで言う恩人に一度でいいから会ってみたいと思っていたと。姉貴分としてその存在が気になり、それゆえに姉妹たちとの会話の後で四葉ちゃんのことを探し回っていたと。そういう経緯があったわけですか。

 

 

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竹林さんは確かめたかった

 

なるほど...。

であれば、勘の鋭い竹林さんの事ですし「風太郎と写真の子」の間にあったであろう特別な感情(=それが「感謝」なのかあるいは「恋」に近い何かだったのかはともかく...)にもおそらくは察しがついていたのでしょうね。

 

上杉風太郎を前に進ませるきっかけとなったその女の子。

 

同じ学校に在籍をしていてしかも交流まであったと判明すれば、自ずと「現在」の2人がどういう状況にあるのか気になるものです。第100話で「頑張りなよ風太郎」と言っていたのも頷ける。風太郎にとって五つ子たちは「恋愛事」をも含めた特別な存在。竹林さんのあの台詞は、その理解を根底に置いたエールでもあったのかもしれません。

 

 

だからこそ、

 

がっかりされたくないんです...

上杉さんはずっと正しく努力してきたのに

私は無駄なことに執着した意味のない五年間でした

 

と語り、「過去」の出来事を風太郎に打ち明けようとしない四葉ちゃんの姿に違和感を抱いて、

 

 

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それだけですか?

 

 それだけですか?

 

という問いかけが自然と出てきてしまった。

 

「約束」を守れなかったこと、ただそれだけが理由で打ち明けられなかったんじゃない。伝えてしまうことで「大切なその思い出」が本当に「過ぎ去った過去」のものとして「現在」という時間の中に上書きされていってしまうこと。それが怖かったのではないか。

 

もしかしたら、竹林さんが四葉ちゃんに問うた言葉にはそういう意味も含まれていたのかもしれない。個人的にはそういう解釈もありなのかなと感じるやり取りだったように思います。

 

 

 

中野四葉が歩いてきた道

 

とはいえ、「思い出との向き合い方」というテーマに付随して、四葉ちゃんの中に「自分の存在意義を疑問視する」気持ちがあることもまた事実ではありました。

 

 

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私のせいで....

 

約束を守れなかったこと。姉妹たちに迷惑を掛けてしまったこと。そして、今回の学園祭において倒れてしまったこと。

 

その全てが中野四葉にとって「必要とされていない自分」を象徴するものだったわけです。だからこそ、これまでに自分がしてきたことを彼女は全否定する。無駄。迷惑。私のせい。並べ立てられた言葉の数々には、自分という存在に対して「嫌悪感」を抱く彼女の心情が如実に表れていました。

 

 

でも、結局のところそう思っていたのは本人だけだったわけですよね。

 

みんな中野四葉の努力を正当に評価している。自分の代わりに舞台に上がってくれた江場部長も、衣装を縫い直してくれた被服部の2人も、彼女に関わった全ての人間が彼女のしてくれた事に対して感謝の気持ちを抱いていたんです。

 

 

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四葉ちゃんがしてきたこと

 

 

ゆえに、彼女が頑張ってきたことは「無駄」でも「迷惑」でも「私のせい」なんかでもありません。

 

中野四葉に助けられ、中野四葉を助けたいと思う人達がいる。それは、彼女の頑張りが「誰かのため」になってきたことの証左です。

 

失敗もあったかもしれないし、たくさん間違えてもきたのかもしれない。けれど、中野四葉は誰からも必要とされていない人間なんかじゃない。彼女に力を託すために集まってくれた人達の存在がその事実を雄弁に物語っていました。

 

 

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風太郎からの言葉

 

そして、それは当然『上杉風太郎』にとっても同様なわけですよね。

 

俺もお前の世話になった一人だ

 

という台詞。その言葉の直接的な意図としては「出会ってからの1年間」を受けての"感謝"と解釈して相違ないかと思いますが、しかし物語としての実態はそうではないわけです。

 

 

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前に歩き出した風太

 

六年前の京都での出会い。

 

竹林さんがそう語っているように、自分のことを「無意味で必要ない人間」だと思っていた風太郎が前に進めたのは四葉ちゃんがいてくれたからでした。あの日の出会いが、あの時の彼女の言葉が、彼に変わるきっかけをもたらした。彼が自分の力で血の滲むような努力を積み上げてきたとは言っても、その事実が揺らぐことはありません。

 

ゆえに、中野四葉もまた「過去から踏み出して」前に進んで行かなきゃいけない。上杉風太郎がそうしたように、思い出から卒業してきちんと今を生きていかなくてはいけない。この後に続いていくシーンには、そんな中野四葉の強い「決心」が描かれていました。

 

 

初恋の終わり、前を向くためのキス

 

学園祭最終日のとある時刻。

 

過去と決別し、自分の気持ちに区切りをつけるため──。あの日の出会いを思い起こさせるかのように、階段上から階段下へのシチュエーションを伴って、彼女は彼に呼びかける。

 

 

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風太郎君

 

風太郎君。

 

それは、ずっと言いたくて、それでも口にすることができなかった6年前の呼び名。疲労うたた寝中だった風太郎に認識されることはなくとも、彼女の中で確かに覚悟が決まったことの表れだったのでしょうか。

 

6年前に出会った「京都の女の子」として。上杉風太郎と約束を交わした「写真の子」として。かつての「約束」を守れなかったことに対する謝罪を述べ、そして、新しく「誓いの言葉」を宣言する。

 

 

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思い出とのさよなら

 

もう君との思い出に頼らない

自分で自分の価値を探していくよ

 

自分と風太郎君を繋いでくれたとても大切な過去の思い出。されど、昨日に帰るのではなく、きちんと明日に向かって歩き出さなくてはならないから──。誰かに必要とされる自分ではなく、自分がなりたい自分を見つけていかなくてはいけないから──。だから、今までの自分と、6年分の思い出にバイバイ!

 

 

 

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最後の思い出

 

.........そんな恋しさと切なさと愛おしさの詰まった四葉ちゃんからのキスが最高に泣けて最高に感動的であったなと。

 

一瞬一瞬の「今」の積み重ねこそが「未来」であり、その「未来」がいつかの「今」になっていく。その「今」を一歩一歩踏みしめていくために──。これから中野四葉がどんな「夢」を掴んでいくのか。その果てにあるゴールを心より楽しみにしております。

 

最後の思い出づくり

 

.....という形で今回の感想を締めようかとも思ったのですが、ちょっと書き残しておきたいことがあるので最後にその点について個人的な"感情"を。

 

 

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「未来」へと踏み出した四葉ちゃん

 

 

今回の四葉ちゃん回後編、個人的に"物語として"は非常に納得のいく展開でした。

 

四葉ちゃんにとって"過去"は「枷」の象徴であり、それゆえに乗り越えていかなくてはいけない対象でもありましたからね。彼女には、思い出に区切りをつけて新しいスタートを切っていく必要があった。これから先の「未来」に「過去」の想いは連れていけない。「最後の思い出づくり」とはいわば、未練を断ち切るためのけじめ。その結論に異論などありませんし、むしろ、四葉ちゃんエピソードの集大成と呼ぶに相応しい着地点だったことでしょう。

 

 

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四葉ちゃんの涙

 

でも、それはあくまでも「理屈の上では」のお話であって、気持ちが追いつくかどうかはまた別のお話です。

 

だって、結局のところ風太郎にその「想い」が全く伝わっていないんですもん。

 

四葉ちゃん側の問題として内々に処理され、四葉ちゃんの中だけで完結してしまっている。そして「涙」まで流してしまっている。姉3人のエピソードがあのような形で描かれていただけに、このままでは落差が激しすぎてあまりにもやりきれないではありませんか。

 

 

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今の自分たち

 

もちろん、そう語るにはまだ早計で、今後「風太郎視点」で語られる風太郎の場合」があるのではないかという見方もできます。

 

「昔のことより大切なのは今だろ」というその言葉自体は絶対的に正しくとも、風太郎自身が「過去」を正しく認識していない現状でそんなことを言われても正直「なんだかなぁ」という印象は拭えませんからね。それを思えば、この先の物語で風太郎が写真の子の正体に気付き、四葉ちゃんの想いに気付いていく展開が描かれる可能性もあるのかもしれません。

 

ゆえに、これはあくまでも現時点で描かれている内容に対しての感想でしかありませんが、もしも春場先生が四葉ちゃんの「過去」だけでなく恋物語にも決着をつけたおつもりで今回のお話を描いていらっしゃるのだとしたら、それはあまりにも切なすぎてきついことだなと。そう思わざるを得ませんでした。

 

 

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彼と彼女の未来に想いを馳せて

 

なので、「過去」から前に進んだその先の「未来」で、四葉ちゃんと風太郎が「過去」にあった想いを笑顔で語り合ってくれたらこんなにも嬉しいことはないなと、そういう想いで今週のお話を自分は読んでいたんだなと、そんな四葉ちゃんスキーの戯言をここに書き残しておきたいと思った次第です。

 

「七つのさよなら」で風太郎が過去に区切りをつけ、「最後の祭り」で四葉ちゃんが思い出に区切りをつけた今だからこそ、純粋に風太郎と四葉ちゃんの2人が「今」という文脈の中で「想い」を語り合えるのではないか。風太郎の「選択」がそれで変わることはないにしても、夢や空想の出来事としてではなく確りと風太郎の認識を描き切って欲しい。そんなことを感じた、四葉ちゃんの学園祭エピソードでございました。

 

 

 ....というわけで今回の感想をまとめると、

 

 

 

次週、巻頭カラーで五月回!

 

 

次週の五月回がとても期待大!ってことですよ。

 

ここにきて満を持しての「巻頭カラー」みたいですし、アニメ2期の告知はあるのか、「五月の場合①の扉絵」はどうなるのか。いよいよ大詰め感のある学園祭編ですが、その顛末をしかと見届けていきたい所存ですね。春場先生、最後の最後まで『五等分の花嫁』がたどっていく物語を楽しみにしております。

 


 ※本記事にて掲載されている情報物は「『五等分の花嫁』/春場ねぎ/週刊少年マガジン」より引用しております。