『ぼくたちは勉強ができない』111話 感想、桐須真冬と唯我成幸の関係性について今一度考えてみよう!
ぼく勉 問111 感想「前任者のおとづる[x]は時に奇異なるものである」
『ぼくたちは勉強ができない』 最新話 感想 ネタバレ注意
今週の『ぼく勉』はセンターカラーです。
遊園地を前に笑顔ではしゃぐあすみ先輩。最高に可愛いですね。こういうデートがしたい!と思わせてくれる、理想のシチュエーションであります。これまでずっと勉学とアルバイトに勤しんできた先輩ですから、受験が無事成功した暁には、成幸くんと目一杯イチャイチャして心から青春を謳歌して頂きたいなぁ.......。まぁ、その頃には作品的にも”答え”が提示されてしまっている頃なのかもしれませんが。
また、次の最新12巻の書影が公開されている点も注目ポイントでしょうか。11巻が文乃さんの単独表紙でしたので、次は一体誰が表紙を飾るのかなと楽しみにしておりましたが、ここにきて『ぼく勉』が誇る究極のヒロイン・桐須真冬先生が抜擢されています。
となると、これはもう順当に長編が描かれた順番でヒロイン達が単行本の表紙を飾っていく...という形になるっぽいですね。13巻はあしゅみー先輩で、14巻&15巻のどちらかに理珠ちんとうるかのターンが描かれる。残る2人の長編もそう遠くないうちにやってきそうなので、アニメも合わせて、今後の『ぼく勉』ラブコメワールドの隆盛に期待したいところです。
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ぼく勉 111話:前任者のおとづる[x]は時に奇異なるものである
さて本編。あしゅみー先輩の長編が終わり、今回は真冬先生のお話です。
以前起こったネット騒動事件で自宅にファンが押し寄せてきてしまったこともあり、美春さんから引っ越しを提案された真冬先生。
なるほど....。このタイミングでなぜ引っ越しをするんだろう...と正直疑問に思っていましたけど、確かに冷静に考えれば、不特定多数の人に自宅バレをしている状況は心中穏やかではないですね。もっと早く対処した方が良かったのでは...と思わなくもないですが、それもまた真冬先生の「気にしない」性格がいかんなく発揮されてしまっているというか、なんというか.....。
で、そんな真冬先生の新居候補となった物件は、駅チカ3LDK最上階・賃料2万という破格の物件でありました。本当に日本なのか.....。貨幣の価値が大変なことになってる。というより、こんな明らかにヤバい物件を前にして、「掘り出し物件」と意気揚々に言ってのける真冬先生の認識が大変なことになってる。
むしろ、部屋を掘り返して見たら、何かが出てきそうな物件でさえあるでしょ...これ。そりゃ、成幸くんが心配になって内見についていくことになってしまうのも頷けるというものですよ。
どのみち、どこに引っ越そうとも、真冬先生のお部屋を片付けるのは最終的に成幸くんの仕事ですからね。成幸くんが一緒に見学を行うのは立派に「職務の一貫」というやつです。片付けに行った部屋が霊界に繋がっていた...とか本格的に”恐怖”しかないやつじゃないですか.....。
あ・・・(察し)
まぁ、ここまで心霊現象に対して無頓着な認識を貫ける真冬先生の姿は、ある意味で頼もしさ全開ではあるのですが。
理詰めでオカルトとか一切信じなさそうな 理珠ちんでさえも停電が起こっただけで怯えていたのに、この大物っぷり。
普通は、信じていないからこそ、起こった出来事に説明がつかず、本能的に恐怖を覚えてしまうのが人間というものですが、そもそも自分の中で「説明をつけてしまえる」ため、真冬先生はこういう認識でいられるのでしょうね。こういうところ、何となく真冬先生らしさが感じられて、非常に面白いエピソードだったなと思います。
真冬先生と成幸くんの関係性について
が、そんな真冬先生にも「動揺してしまう案件」が発生してしまうのでありました...。
なんというか、毎度のことながら筒井先生は本当に上手いラインを保ってきますよね。心霊現象にビビって真冬先生に抱き付く成幸くんと、教え子からの不意打ちに動揺を隠しきれない真冬先生の構図。真冬先生エンドを熱望する読者を駆り立てるには、実に絶妙な描写です。
もちろん、『週刊少年ジャンプ』という雑誌の特色を鑑みれば、他に4人も同世代のヒロインがいる中で、教師と生徒のハッピーエンドを描くのはやや難しいのではないかと考えるのが普通でしょう。少なくとも「王道」とは言い難いですし、若干、波風が立ちそうな展開であることもまた事実だとは思います。
しかし!過去に前例がないのであれば、前例になればいいだけの話なんですよ。
『週刊少年ジャンプ』という雑誌に「年上の先生ヒロインが持つ可能性」を示せる多対一のラブコメ作品ってそうはないと思いますし、将来的に見ても、『ぼく勉』の先には中々そういう作品は現れないような気もしています。
無論、僕はどこまでいっても古橋文乃さんエンド信奉者なので、文乃さんと成幸くんが結婚する未来が描かれないと魂レベルで困るのですが、それでも、「生徒と教師だから」という理由だけで真冬先生エンドの可能性を否定してしまうのは、心情的な面でちょっと悲しいかなぁ...とは思ってしまったり。
だって、もう既に真冬先生は成幸くんを無意識に意識してしまっているわけじゃないですか....。
”生徒”ではなく、”男の子”として。「おフロうちよりかなり大きいわね...これなら大人2人でも...」なんて考えが頭を過っている時点で、無意識的に、成幸くんをそういう対象として見てしまっていることがアリアリと伺えてしまうわけです。
であれば、そういう感情が真冬先生の中で潜在化しているのであれば、「年齢の壁・立場の壁」を理由にはして欲しくないというのが個人的な感覚ですね。もちろん、卒業してからでないと大いに問題はあるわけですが。逆を言えば、その後は単純に男女の「恋」の問題ということ。
そう、真冬先生の言う通り、ちゃんと卒業さえしてしまえば....そのラブは成立しうるのです!
とはいえ、現在の「教師と生徒」という関係を冷静に俯瞰すると、やっぱり、真冬先生の側からそういう感情を表に出して行き辛いでしょうし、この2人のエンドがあるなら、成幸くんから動かなければいけないことも事実なのかなと個人的には思っていますけどね。
現段階では、真冬先生を「恋愛対象という意味での異性」として成幸くんが認識しているようには感じられませんから、これから彼が歩いていく未来、「教育者」という道の先で、志を同じくする真冬先生に惹かれるエピソードが描かれるのかどうか、この2人のハッピーエンドはその点にかかっているのでしょう。
そういう意味でも、いつの日か、こんな(↑)未来があるのかもしれない...と妄想しながら、これからの物語に期待していきたいなとそう思わせてくれる回でした。今後の真冬先生と成幸くんの関係性がどうフィーチャーされていくのか楽しみにしております。
.....というわけで、今週の感想をまとめると、
今後の真冬先生に期待
真冬先生の新居が結局どうなるのか、わたし気になります!ってことですよ。
何だかんだで、真冬先生が心霊的なソレの存在をようやく認識し、今回の契約は無事(?)お見送りになったわけですけど、いずれ真冬先生の新しい引っ越し先に成幸くんがお邪魔して、アレやコレやな様子が描かれる...みたいな展開を期待してもよいのでしょうか。
まだまだ、「恋」の結末に関しては色々な可能性が考えられる『ぼく勉』ラブコメワールドですから、今後、真冬先生が成幸くんに対してどんな想いを抱くのか、また成幸くんがヒロイン達に対してどんな感情を抱くのか、注目していきたいですね。
次週は辛いものを食べるうるかのお話みたいですが、そろそろ、文乃さんのターンが回ってくることも期待しております!(土下座)
※本記事にて掲載されている情報物は「『ぼくたちは勉強ができない』/筒井大志/週刊少年ジャンプ」より引用しております。