『カッコウの許嫁』第3話 感想:2人きりの同棲生活とエリカの想う届けたい人
『カッコウの許嫁』3羽目 感想
『カッコウの許嫁』 最新話 感想 ネタバレ注意
かなり遅れまくっていますが、『カッコウの許嫁』最新話の感想です。
エリカパパの計らいによって2週間の同居生活をスタートさせることになった凪とエリカ。のっけから「お互いに一切関与しないこと」を約束する2人ですが、そこはまぁ年頃の男女が一つ屋根の下で共に暮らしている状況なわけですからね。
当然、無干渉のままでいられるはずもない。そんな、純度100%のニヤニヤラブコメ劇場が描かれていた第3話。気になった点に絞って見ていきたいと思います。
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3羽目:お互い一切関与しないこと
さて。そんなわけでお話は前回の続きからです。
親の決めた結婚に反発の意を示す2人に提示された二週間の同居生活。抗議するだけ無駄なことは「許嫁の件」からもわかる通りで、この状況を受け入れるしかない2人が導き出したのは「お互い一切関与しないこと」という結論でした。
なるほど...。
まぁ要するに「盛大なフラグ」というやつであります。こういう前振りをしておいてハプニングが起きないラブコメなんてこの世には存在しませんからね。
何のために同棲生活をしているのか。言うまでもなく、ラブコメイベントを発生させるためである。ゆえに、お風呂場でバッタリ鉢合わせになってしまうのも致し方ない。これが運命の強制力。ラブコメ万歳。
とはいえ、この手の王道展開はお話を盛り上げるための視覚的賑やかしであって、あくまでも本筋となるテーマは「2人がお互いについて知っていくこと」にあります。
凪が一生懸命に勉強を頑張る背景、エリカがSNSにこだわる理由。今週のお話は、その2つを中心軸に据えてお話が展開されていました。
凪にとっての勉強とは何か
まずは凪が勉強を頑張る理由について。
これに関しては、現状二つの理由が挙げられます。
そのうちの一つ目は当然「学年1位の座を手にして想い人である瀬川ひろに告白する」こと。
ライバル心ゆえに芽生えた恋なのか、あるいは「勉強」以外にも彼女に惹かれるポイントがあったのか。
今のところはまだ不明(これまでの描写だけなら前者だと思いますが)ですが、少なくとも今の凪が勉強を頑張っている理由の一つに彼女の存在が影響していることは言うまでもありません。
1対多の方向に舵取りを行うのであれば、エリカと瀬川さんの直接対面もそのうち描かれるでしょうし、このあたりの詳細に関しては今後の展開に期待していきたい部分でした。
しかし、これはあくまでも高校生になってからのモチベーションであって、もっと根元的なきっかけが別に存在していることもまた事実なんですよね。
いつか親に楽させてやりたいんだ
一つ目の理由が「恋愛」由来のものであったのに対し、もう一方の理由として語られていたのは「家族」に対する想い。
その真摯な言葉にお嬢様のエリカが一瞬ドキっとさせられたのは、自分にない逞しさを持った凪に"男の子"を感じたからでしょうか。お金持ちの家で育った自分とは明確に異なる生き方がそこにあり、そんな凪のスタンスに思うところがある。
相互理解によって徐々に世界を広げ、互いの日常へと一歩ずつ歩み寄っていく凪とエリカの関係。
まだまだ最序盤とはいえ、今後のお話に期待が高まる最高のエピソードであったなと感じました。
エリカの想う届けたい人
……という流れで「完璧な新婚生活」が繰り広げられていた今回のお話ですが、「物語の縦軸」に影響を及ぼしそうな要素が提示されていた点もやはり気になるところですよね。
エリカがSNSにこだわる理由となったとある人物の存在。
「有名になればいつか届く」という台詞からしてエリカ自身はその人物の所在を認識できていなさそうですが、ラブコメ的文脈に則れば「過去に凪と出会っていてお互いの名前を認識していなかった説」が可能性としては高さそうな印象があります。
始まりを告げる第一話で「写真」が取り上げられていた点も予感めいたものを匂わせますし、自分の写真を届けたいと思っていた人がすぐそばにいたと気付く展開はやっぱり超燃えますから。
凪と一緒に撮ることで「自然な写真」が生まれ、その写真を届けたいと思っていた人物も凪だったというロマン。
そんな展開がもし描かれるのだとしたら、その時のエリカは果たしてどんな表情をしているのか。
互いの魅力を引き出し合って進んでいくカッコウたちの恋。これぞラブコメ!と全力で叫びたくなるような物語が紡がれていくことを期待しております!