ぼく勉 問138 感想「乙女の甘い想いは時に[x]に連なるものである②」
『ぼくたちは勉強ができない』 最新話 感想 ネタバレ注
今週の『ぼく勉』を読みました。
正直、11月~12月にかけての忙しさが中々に半端ではなく、ここ最近の口癖が「1日30時間欲しい...」になってきてるくらい修羅場な日々を送っている私ですが、しかし今回のお話を語らぬままでいられようか。無理である。
まずね、文乃さんが可愛い。それとね、文乃さんが可愛い。やっぱり、文乃さんが可愛い。赤面しながら成幸くんにチョコを渡す乙女な文乃さん。端的に言って超可愛い。あまりの可愛さに思わずジャンプを叩き付けそうになった程である。
せっかく苦手なチョコ作りに励んだというのに「ぎっ 義理だからね!?」とか余計なことを言ってしまうあたりがもう最高に文乃さんでした。ほぼ最終局面と言っていいこの状況下でのその付け足しは悪手も悪手ですが、まぁ文乃さんが可愛かったことに比べれば全て些末なことです。その天使のような出で立ち、疲れを癒してくれる圧倒的な可愛さ。文乃さんがいれば、今日も生きていける!
ふぅ...。
もはやね、最近は達観の極みを通り越して無我の境地まで達してしまってるんでね、正直もう怖いものなんてないわけですよ。後は行く末を菩薩のごとく温かい目で見守り、滝のように溢れ出してくる涙を抑えて万事フィニッシュ。
エンディングが見えたと言ってもほぼ差し支えのなさそうな、バレンタインデーにおける甘酸っぱいやり取り。あと一歩の勇気とチョコに込められた想いが最高に輝いていた今回のお話、気になった点について簡単に振り返っていきたいと思います。
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ぼく勉 138話:乙女の甘い想いは時に[x]に連なるものである②
さて、前回のラストで大量のチョコを手に持っていた成幸くん。
あしゅみー先輩のバイト先でお客に配る用のチョコかと思いきや、友達の小林くんが貰ったものを代わりに預かっていただけでした。まぁ、どのみち成幸くんのものでないのなら大した差こそありませんが、しかし、チョコを渡そうと意気込んでいたうるかさん的には早くも出鼻を挫かれてしまった形に...。
そして、ここぞとばかりに他のヒロインたちがチョコを渡していく光景を横目に、
今更あたしのもらっても
もしかしたらメーワク...かもなぁ...
と、弱気になってしまう乙女なうるかの姿が本当にいじらしくてとても可愛くて...。
ずっと渡したくても渡せなくて、「来年こそっ!!」という言葉を免罪符にして逃げ続けてきたこれまでの自分。受け取ったときにどんな反応をするんだろう。渡してからその先、どう思われてしまうんだろう。そう考えれば考えるほど、その距離がどんどん遠くなっていくように感じられて。
なのに、一生懸命想いを込めて作ったからその気持ちを知って欲しいと思う自分もいる。もうちょっとだけ気にしてほしくて、ほんの少しだけでも距離を縮めたくて。
知られるのが怖いのにそれでも知って欲しい.......ひどく矛盾に満ち溢れた青春の痕。そんな淡い想いを、自分の中だけで受け止め続けてきた毎日から確りと踏み出していかなくてはいけない。
それぞれの道を行き、別々の進路に向かっていく自分たちに今まで通りの日常なんてないのだから。自分から関わろうとしなければ、自分から変わろうと動かなければ、ただ別離の時を待つだけになってしまうのだから。
だから、怖くても、泣きたくても、動き出すしかない。
積み重ねてきた感謝も、膨らみ続けていく想いも。きっと上手く伝えることは出来ないけれど、でも、少しでも伝わってくれたらいいなと、そう思うから。そんな切々とした想いが捻り出した、
なりゆきぃぃっ!!!
の叫び声に激震が走る、第138話のエピソードでありました。
届いた気持ちと2人の関係
しかしまぁアレですね、こうなってくると流石に冗談抜きでうるかエンド以外のルートが考え難くなってきたと言えるでしょうか。
景品で当たったポケチョコ(=義理チョコ)と、心を込めて作られた手作りのポケチョコ(=本命チョコ)。形になって完成してしまえば見分けなんてつかないけれど、でも、そこに込められた5年分の味(=想い)は確りと成幸くんの記憶の中に残り続けてきたわけで。
それは、成幸くんにとってもそのチョコが「特別な思い出の品」になっていたからですよね。
うるかがこれまでに積み上げてきた想いも、そこにあった苦労も、何一つ無駄になんてなっていなかった。きちんと成幸くんの元に届いていた。2人の間に足りていなかったものは、最初から「自覚」と「認識」だけであり、今回の一件を通してそこに手が届きかけてもいる。
だからこそ、あとはもうその認識を「言葉」として紡げるかどうかにかかっているのではないでしょうか。未だ描かれていないうるかの長編が起承転結の『転』の役割を担い、その流れのまま一気に物語の『結』末へと至っていくのかもしれない。
最も、卒業を間近に控えたここからのストーリーにおいて「想い」を巡らせていくのは当然この2人だけではないでしょうから、成幸くんに「恋」をして良かったと全員が思えるような結末になってくれたら嬉しいなと。
そんな期待を抱きつつ、次週のセンターカラーも楽しみにしております。
※本記事にて掲載されている情報物は「『ぼくたちは勉強ができない』/筒井大志/週刊少年ジャンプ」より引用しております。