ふわふわな日記

『ぼくたちは勉強ができない』143話 感想:蘇る思い出と消せない好き!恋と友情の果てに文乃さんは...?

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ぼく勉 問143 感想「泡沫の人魚姫は約束の[x]に濡つ②」

ぼくたちは勉強ができない』 最新話 感想 ネタバレ注意

 

うるかの告白を皮切りに幕を開けた卒業旅行編。

 

いよいよ恋物語も佳境といった雰囲気の中、ここで更なる爆弾が投下されることになりました。

 

成幸くんとうるかの過去、恋と友情の板挟みに悩む文乃さん。溜め込まれてきた爆弾の導火線に火が灯った今、彼と彼女たちの関係はどのように変わっていくのか。

 

理想の自分と現実の自分はいつもどこかすれ違っていて、そこにある「感情」を見逃してなんかくれない。それでもたった一つの「本物」と向き合い、自分なりの答えを掴んで前に進んでいく事が青春だと思うから。

 

恋愛と友情に一つの答えが提示されていくであろう今回の長編。早速、続きから振り返ってまいりましょう。

 

 

<関連記事>

 

 

 

 

ぼく勉 143話:泡沫の人魚姫は約束の[x]に濡つ②

 

 

さて。お話は前回の続きからです。

 

『「武元うるか」という存在は「何だ」...?』という命題と向き合った結果、受験疲れと知恵熱を拗らせ床に臥せってしまった成幸くん。

 

当然(?)のようにヒロインたち総出による看病大会が始まっていくことになるわけですが、この状況でコミカルチックに場を搔き乱せる理珠ちんの存在がまたとても面白いですよね。恋物語を進展させる一つのエンジンという意味で、極めて重要な立ち位置を担ってくれそうな予感もある。

 

 

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積極的な理珠ちん

 

2人の友人たちがある種の『しがらみ』や『葛藤』を抱いている状況——「告白の返事はいらない」と宣言しているうるか、自分の気持ちに罪の意識を覚えている文乃さん——の中で、クリスマスの一件を通して殻を打ち破った理珠ちんの前には、そういったわかりやすい障害は発生していない。

 

ゆえに、彼女がいつ成幸くんに告白をしても不思議はなく僕としてはその局面に期待していたりもするのですが、受験が終わってもなお彼女がそういった行動に至っていない理由は、「うるかや文乃さんの気持ちを薄々察しているから」とかだったりするのでしょうか。

 

表面的にはそういった素振りを感じさせてはいないものの、今この場で一番冷静に場を俯瞰できている人物が理珠ちんである可能性もまた、もしかしたらゼロとは言い切れないのかもしれない。

 

 

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緒方理珠の認識

 

いずれにしても、うるかや文乃さんとの関係性の中で理珠ちんが自身の"恋"にどう向き合っていくのか、初めて見つけた大事な気持ちをどう未来へと繋いでいくのか。

 

結末に向けてその辺りの心情をきちんと描き切ってくれたら嬉しいなと。筒井先生の采配に期待しております。

 

うるかと成幸くんの過去

 

一方、そんなヒロインたちの恋愛模様を描くだけに留まらず、しっかりと成幸くんサイドの視点にも切り込んでいくあたりがこれまでのストーリー運びと異なる点ですよね。

 

 

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うるかさんの乙女パワーが半端ない

 

告白をした側とされた側の2人。

 

「返事とかしなくていいから」と一線を引いてはいても、もう気持ちだけはちゃんと伝わっている。後は彼がその告白について何を想い、どう向き合うのか。その問いの答えこそが物語の焦点であり、言うなれば恋物語の結末」でもある。

 

だからこそ、ここにきての「過去回想」がかなり意味深な描写としてそこに描かれているわけですよね。唯我成幸にとって武元うるかとは何か。そのアンサーがこの思い出の中に詰まっているのではないかと思えてならないから。

 

 

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唯我成幸にとっての武元うるか

 

中学の入学式前に父を亡くし、先も見えず俯いていた自分を引っ張り上げてくれたその子。

 

問43のエピソードで彼自身が「(うるかの頑張る姿に)勇気をもらってたんだ」と語っていた通り、中学時代の成幸くんにとって武元うるかという女の子はとても特別な存在でした。

 

親しい同級生でありながらも、相互にリスペクトし合って積み重ねてきた時間。そんな思い出の日々が今この状況で成幸くんの夢として描かれたこと。その意味を客観的な視点で推し測れば、この後に待ち受けている結末を想像することはさして難しいことではないのかもしれない。

 

長い時間を隔てた今、そこにあった感謝や感情を成幸くんがどう受け止めていくのか。かの刃皇さんよろしく『やっぱりうるかちゃんなんだよなぁ』という結論に至るのか否か、その行く末を見届けたいと思います。

 

 

そして文乃さんは...?

 

というわけで以下が今週の本題(個人の主観です)となるわけですが、この流れから約8ページに渡って文乃さんのターンが描かれていくだなんて誰が想像していたことでしょうか。

 

全国の文乃さんスキーたちが『やっぱり文乃さんなんだよなぁ』と全力で奮起したことは言うまでもなく、好きな人の寝顔にときめいて頬を染めてしまうその様子はもはや人語では到底語り尽くせない程の可愛さを放っていました。

 

 

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文乃さんのターン

 

本音と建前のアンバランスに悩み、とうとう自覚するに至った本当の気持ち。

 

消そうと思っても消せなかったのは、それだけ彼女の恋が「本物」だったからです。ふとした瞬間に彼のことを考えてしまうくらいに大好きで、もうこの想いは自分でも止められない。

 

綺麗な青春と明るい友情を守る。その理想を叶えたかったというのは決して嘘じゃない。それでも、その友情を守るために友達へ嘘をつかなくちゃいけないのならそれはもう「矛盾」でしかない。文乃さんはこの命題にきちんと向き合わなくてはいけなかった。

 

 

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その想いは消せない

 

大切なものを壊さないために彼女が真にすべきだったこと。

 

それは、自分の気持ちから背を向けることではなく、たとえ衝突することになろうとも真正面から友人たちに想いを打ち明けることだった。誰か一人の滅私によって成り立つ関係を「友情」とは呼ばず、理珠ちんやうるかが文乃さんにそんな関係を望むこともまた絶対にありえないのだから。

 

膨らんでいく感情を無理に押し込め続け、自分の気持ちに正しく向き合ってこなかったからこそ生じてしまった「間違い」。望まぬ形でぶつかってしまった想いが、果たしてどのような展開を生み出していくのか。

 

 

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恋と友情の行方は...?

 

違和感から目をそらさず、「恋」と「友情」の本質にきちんと向き合っていく彼女たちの物語。

 

難局を乗り越えて、みんなが幸せになれる結末に確りとたどり着いてほしい。そんなことを願わずにはいられない、問143のエピソードでありました。

 

 

.....というわけで今回の感想をまとめると、

 

 

当ブログは古橋文乃さんを応援しております

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握られた手

 

今週の文乃さんがあまりにも切なさに溢れていてしんどさが半端ない....ってことですよ。

 

文乃さんにとって「手を握る」という行為は成幸くんとの繋がりを象徴する大切なものだったというのに...。その手を重ねながら彼が発した言葉が「うるか」だったなんて、そんなのあまりにも切なくて苦しすぎるではありませんか...。

 

たとえ恋が実らなくても成幸くんに恋をした思い出が彼女にとって大切な記憶として残り続けて欲しいし、成幸くんにもその想いがきちんと伝わって欲しいんです。そうでなくては報われない。

 

次週は舞台が「水族館」ということでうるかメインのお話になりそうな気もしますが、それぞれの想いにきちんと焦点を当てながらお話を進めてくれたら嬉しいなと。そんな期待を込めつつ、一週間後を楽しみに待ちたいと思います。

 

 

 


 ※本記事にて掲載されている情報物は「『ぼくたちは勉強ができない』/筒井大志週刊少年ジャンプ」より引用しております。

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