『ぼくたちは勉強ができない』87話 感想、文乃さんと成幸くんの同棲生活!いつからだろう君の事を追いかける私がいた!
ぼく勉 問87 感想「最愛の星に[x]の名を③」
『ぼくたちは勉強ができない』 最新話 感想 ネタバレ注意
今週の『ぼく勉』を読了!
いやはや、本格的に素晴らしい展開になってきましたね。先々週、先週から至高の神回が続いている「”最愛の星”編」ですが、3話目まで来ても全く勢いが止まりません。むしろ、回を増すごとに文乃さんが愛しく思えてきて仕方がなくなってくるという..。もうそろそろ、尊すぎて人のカタチを保てなくなりそうですわ...。
ホント、なんで文乃さんはこんなにも可愛いのでしょうか...。
不器用な所も、料理が苦手な所も、ともすれば面倒にも思えてしまう複雑な性格も、その全てが好きで好きでたまらないのです。もはや、好きじゃないところなんてない!と、そう言い切れるくらいに好き。恥ずかしながらも自分の中で文乃さんはそれくらい「特別」な存在になっている。今回はそんなことを改めて実感できたシリーズでもありました...。
そして、きっとこういう感情は「理屈」で語れるものではないのだと思います。「なぜ好きなのか」なんて考えるだけ野暮なお話でしかなくて、”家族愛”にしても、”恋愛”にしても「特別だから特別」「好きだから好き」。本来はそれくらい単純なもので良かったはずなんですよね。
でも、文乃さんにまつわるお話は、この単純なプロセスに悉く様々な障害がついてまわってきていました。
「恋愛」においては友情との板挟みに苦しみ、「家族」においては10年という長い年月のすれ違いがお父さんとの間に深い溝を作ってしまっている。一本一本の感情の糸(=意図/相手に対する想い)はきっととても単純なのに、それが絡み合ってしまうから複雑になる。それが今の古橋家の現状であり、ひいては文乃さんの恋愛模様でもあるのでしょう。
ゆえに、この物語は、複雑に絡み合った古橋家の糸(=意図/想い)を手繰り寄せ、また一から新しい一本の糸を紡いでいくお話になるのかもしれませんね。今回はそんなことを妄想しながら、お話を振り返って参りましょう。
<”最愛の星”編>
ぼく勉 87話:静流さんが遺したモノ、鍵を握る星!その名前は...?
そんなわけで、今週もまた文乃さんの「家族」にまつわるお話です。
個別のヒロイン回が3話連続で描かれたことは『ぼく勉』ワールドでは初めての事ですが、いよいよここで超重要アイテムが登場しました。それが、静流さんの遺したノートPC。文字通り「物語の鍵」を握るキーアイテムになりそうな予感がぷんぷんしてきますよね。
このノートPCには「数学界に一石を投じる重大な論文データが入っているんだ」と語る零侍ですが、10年越しに文乃さんがPCを開いてみると、そこには「☆」マークのフォルダが一つあるのみでありました。
まぁ、読者からすると、この時点でどう考えても「数学の論文データ」ではないのだろうな...と思うわけですが、端的に言ってこの描写は、零侍がそれに気付けないこと自体に、物語のポイントがあるんだということの示唆にもなっているのでしょう。
だって、零侍も恐らくはこのフォルダ名を見て、実際に何度かパスワードの入力を試みているはずですし。それでもその鍵を開けられなかったのは、文乃さんときちんと向き合えていなかったから。要するに、このファイルを開くためのパスワードの答えは、今、古橋家が抱えている問題を解決するための鍵とも連動しているわけですね。
その背景を踏まえると、一体このフォルダには何が入っているのか、そして、静流さんは一体どんな想いをパスワードとしてそこに込めたのか...については、自ずと候補が決まってくるのではないでしょうか。
王道的に言えば、鍵を握るパスワードが「文乃さんの名前」で、中に格納されているファイルが、「家族に関する静流さんの想いが詰まった動画や日記」という感じですかね。『最愛の星に[x]の名を』というサブタイトルを考えても、ここは外さない気がしますが...、果たしてどうなるのかなぁ...。
①パスワード:文乃さんの名前、フォルダの中身:静流さんが遺したショートムービー or 日記(「夢」や「家族」や「名前」に関連する内容)
②パスワード:『天の光はすべて星』、フォルダの中身:同上
個人的にはこの2通りと予想しておきます。まぁ、ストーリー的には②も捨てがたいですが、本命は①の方 かなとは思いますけどね。
なんせ、85話の感想でも触れた通り、親が子供に名前を付けるというのは、やっぱり、自分の元に生まれてきた新しい命に”意味”を与えることでもありますから...。そこにどんな「願いを込めるか」はそれぞれでも、「こういう子に育って欲しい」という気持ちを名前に託すお母様(あるいは、お父様)は実際多いことでしょう。
ゆえに、文乃さんの名前が物語の鍵(古橋家の問題を解決へと導く鍵)になり、そこには「なぜ静流さんが文乃という名前を彼女に与えたのか」が語られているムービーが入っているのではないかなと。いずれにしても来週以降のお話が楽しみな展開になってきましたなぁ......。
文乃さんと成幸くんの同棲生活!
さて、そんなこんなで重要な物語が一気に進みそうな「最愛の星編」ですが、一方で成幸くんと文乃さんの「同棲生活編」でもあることを忘れてはいけません!本当にこれが最高だったわけです...。えぇ...表情筋が断裂しそうなくらいのニヤニヤエピソードでありました...。
というか、文乃さん割烹着似合いすぎじゃありませんかね...。
控えめに表現しても、女神かと思っちゃいましたよ。いや実際女神そのものではあるんですけど...。うーん、これ以上の言葉が見つからない..。そうか...、もはやこの世の言語では文乃さんの可愛さを余すところなく表現することは不可能ということか...。あぁ、やっぱり文乃さんは可愛いなぁ.....。
ほら、見てくださいよ。今週の成幸くんのこのセリフに、文乃さんのこの表情。
もうね、新婚さんの構図にしか見えないのです。朝起きたら、台所に文乃さんが立っているって...、なんなんですかね...その夢みたいなシチュエーション。やっぱり大事なのは「気持ち」であって、料理の上手い下手なんて本当に些末すぎる問題なんだよなぁ...と。
それに、「できない」ならこれから「できる」ようになっていけばいいだけのお話ですから。『ぼく勉』とはそういう物語だったはず。今回の文乃さんは殊更、お嫁さんとして「できない」描写が強調されていましたけど、これもいつか「できる」お嫁さんになるための”前フリ”なのでしょう。
ゆえに、今回の同棲生活で最も大切なことは「成幸くんのために」気合いが空回りしてしまう文乃さんの姿が最高に可愛かったなということですよ!
うんうん。胸の大小なんて何の関係もないね。だって、文乃さんがいきなりお風呂場に入ってきたシーンを見て、胸騒ぎが起こってしまいましたもん!ご飯にする?お風呂にする?な展開だったので、よもや...それとも?になっちゃうのかなって。えぇ、正直最高にドキドキしてしまいました...。
とは言うものの、話を戻してしまうと、今回の物語はやはり「家族愛」がテーマになっているのも事実ではありますよね。
10年間彷徨い続けてきた暗くて長いトンネル。その暗闇を、彼女が抜け出せないことには、進路面においても恋愛面においても(=『ぼく勉』ではこの2軸は連動している)、「本当の意味」で前に進めたとは言えない。
零侍から目を背けようとしていること、そして...、友達に遠慮して自分の恋心から目を背けようとしていること。自分の「好き」に如何に向き合うかという点を踏まえても、この2軸にはやはり物語的な相関があることは、間違いないのでしょう。
ゆえに、成幸くんの背中に、文乃さんが懐かしきお父さんの背中を重ねてしまったことには大きな意味があるのだと思いますね。
なんせ、”愛すること”は”求めること”ですから。「家族愛」にしても「恋愛」にしてもそう。寄りかかって、相手に体重を委ねるというのは、自分の想い(=重さ)を預けるということのメタファーでもある。このシーンの意味をそんな風に解釈してみると、よりこの物語を楽しむことができるのかもしれませんね!(※前回もありましたし文乃さんはこういう構図がとても多い)
というわけで、今週の感想を総括すると....、
今夜星を見に行こう!
次回、描かれることになるだろう「デート回」が最高に楽しみだなってことですよ!
時刻は夜遅くなので、間違いなく2人で「星」を見に行くことになるのだとは思いますが、果たしてこのデートによって文乃さんは、「お母さんが遺した☆」=「パスワードの答え」を見つけることができるのか。その点は俄然注目していきたいところ。
また、一方の零侍は娘の家出に何を想うのか...。今回、電話先に対して謝罪をしている零侍の姿が印象的に描かれていましたけど、それは成幸くんのお母さんに対してのものなのか、それとも三者面談に出なかった学校に向けてのものなのか、あるいは別のフラグなのか、そこも込みで彼の心境が語られることに期待したいですね。
それぞれの糸(=意図/想い)が複雑に絡み合った「古橋家の物語」。そして今はまだ「君(=文乃さん)の知らない名前にまつわる物語」。徐々に紐解かれていくストーリーが本当に熱い!来週も超楽しみにしております!
※本記事にて掲載されている情報物は「『ぼくたちは勉強ができない』/筒井大志/週刊少年ジャンプ」より引用しております。