ふわふわびより

『ぼくたちは勉強ができない』88話 感想、天の光はすべて星!文乃さんが向き合った「好き」の気持ち!

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ぼく勉 問88 感想「最愛の星に[x]の名を④」

ぼくたちは勉強ができない』 最新話 感想 ネタバレ注意

今週の『ぼく勉』を読みました。

 

正直、今の心境は筆舌に尽くしがたいですね。最高だった...、素晴らしかった...、神回だった...。今回のお話を形容する言葉は色々と出てきますが、同時にこれまで感じたことのない気持ちがたくさん込み上げてくるんです。これほどまでに、1ページ1ページ、1コマ1コマを心の中に大切に刻み込んでいきたいと思わされたのは、自分の漫画人生の中では初めての事だったかもしれません。

 

本当に...、本当に...、素敵なお話だったと思います。今まで88本ものエピソードを紡いできた『ぼく勉』ストーリーの中で、個人的に一番「感動」を覚えた回になりました。文字通り、感じて心が動かされた。何度読んでもそんな感情で頭が一杯になっていく。

 

やっぱり、僕は筒井先生の作る物語が大好きなんです。暗闇(=悩み)を明るく照らす星々と「青春」の煌めき。そんな優しくて温かいお話が、文乃さんたちの姿を通してこの1本のエピソードに込められている。そう感じられるくらいの「熱」が今回のお話にはあった。人の心を真に動かせるのは、いつだって人の想い。きっとそこには、現実と物語を隔てる境界線なんてありはしないのでしょう。

 

 

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「好き」の気持ち

 

だからこそ、今週の物語の中で、成幸くんが文乃さんの抱く「好き」の想いを大事に掬い上げてくれたことがとても嬉しかったんです。

 

人を惹きつけるファクターは決して「才能」だけに許された特権じゃない。「好きなこと」「やりたいこと」に夢中になっている人の姿が、誰かの心を動かしていく。成幸くんが文乃さんの「好き」の想いに惹かれて、星に興味を持ったように。これこそが「最愛の星」編で筒井先生が一番に描きかったテーマだったのではないでしょうか。

 

「好き」を「好き」のまま「好き」なのだと伝えること。これは、ずっと想いをしまい込んできた少女が、自分の「好き」にきちんと向き合う物語。今回はそんな視点を持って、お話を振り返ってまいりましょう。

 

 

<”最愛の星”編>


 

 

 

 

ぼく勉 88話:「天の光はすべて星」!そうだあの日、光を見つけたんだ

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夜空に輝く星たち

 

 

さて。そんなわけで今週は文乃さんと成幸くんのデート回です!

 

夜道を自転車で駆け抜け、山道を登り終えた2人の視界に広がってきたのは、「夜空に舞う無数の星々」でした。なるほど。これこそが、成幸くんが今の文乃さんに見てもらいたかった景色だったわけですね。

 

ではなぜ、成幸くんはこのタイミングでこの場所に文乃さんを連れ出そうと考えたのか。大好きな星を見れば気分転換になると思ったから...?勿論それもあるでしょうけれど、もっと大元を辿れば、文乃さんに上を向いて欲しかったからなんだと思うのです。

 

だって、星を見ることは空を見上げることですから。俯いていては見えない景色がある。それを成幸くんは文乃さんに伝えたかった。今、夜空を見上げ、星について語る文乃さんの顔には自然と笑顔が生まれています。

 

 

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星たちの輝きと青春の煌めき

 

 

その背景を踏まえると、やっぱり物語において、「星」というモチーフはとてもロマンに溢れたメッセージ性を内包しているなぁ...と思わされるんですよね。

 

上を見上げれば「星」がある。そして、暗闇(=悩み)の中にいても、「星(=光)」があれば、周りに何があるのか、どこに向かえばいいのかが分かる。きっと、『ぼく勉』という作品における『天の光はすべて星』とはそういうもの。今の文乃さんには、向かうべき場所、真に向き合うべき人がいるはずです。

 

 

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成幸くんの応援

 

 

でも、文乃さんにはまだ、あと一歩を踏み出す勇気がありませんでした。

 

ゆえに、成幸くんがその手を取る。「家族」がバラバラなのはやっぱり悲しいことだから。きちんとお父さんに向き合って欲しいと思うから。

 

成幸くんにはどれだけ求めても、面と向かい合えるお父さんはもういないんです。だからこそ、相手を大切に想う気持ちがあって、その人に伝えたいこと(=夢/想い)があるのなら、きちんと向き合って欲しいのだと、成幸くんは思ったのかもしれません。

 

文乃さんがどれだけ真剣に「星」という「夢」を追いかけてきたのか、ずっと近くで見てきたのだから。そして、これは他でもなく文乃さん自身の口からお父さんへ伝えられなければ意味がないこと。それが成幸くんの心からの想いでした。

 

 

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成幸くんの想い、文乃さんの気持ち

 

お前が本当にやりたいこと

俺が全力で応援してるからな

 

ゆえに、思わず文乃さんの手を取って、この言葉が自然と出てきた。

 

あのお祭りの日、文乃さんがそう言ってくれたように今度は成幸くんが文乃さんの「本当にやりたいこと」を応援する。明確な「夢」を持っていない成幸くんには「夢」のために真剣になっている文乃さんが輝いて見える...、「光」に見えているのでしょう。

 

...と、同時に文乃さんにとっても、成幸くんの存在が「光」になった。自分の行き先を照らしてくれた「光」。それは、お互いがお互いを照らす「光」であり、そのどちらもが「星」の下で誓った約束なんですよね。このシーンがこれほど輝いて見えるのは、その構図ゆえでもあるのです。

 

お母さんの死後、「夢」の実現なんて無理だと言われ続け、寂しさと心細さで胸がいっぱいで...。そんな自分の「手」を握り、「夢」を応援してくれた心優しき王子様。眠り姫である彼女が彼に惹かれていくのは物語としても必然だったのではないでしょうか。

 

夜空を舞う星たちのように、最高の輝きを放つ2人。きっと、そんな2人の様子を静流さんと成幸くんのお父さんも、空から見守ってくれていたんじゃないかなと。そんなことを考えてみると、より味わい深いお話だったと思えるのかもしれませんね。

 

 

文乃さんの原点、向き合った「好き」の気持ち

 

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文乃さんの「好き」

 

さぁ、ついに文乃さんが零侍と向き合う時がやってきました。10年間、背を向け続けてきた家族。ずっと向き合えなかったお父さん。今、震える足を携えながら、それでも彼女は、力強い覚悟で、大切(=好き)な人に向き合っています。

 

とはいえ、何一つとして難しいことはありません。ただ、「好き」の想いを「好き」だと言葉にすればそれでいい。理解してもらえないからと諦めて背を向けるのではなく、自分の「好き」を”本気”だと思ってもらえるまで言葉にすればそれだけでよかったのです。正直にどこまでも真っ直ぐに糸(=意図/想い)を伸ばせば、その糸がどれだけ厚いものであっても、すれ違ったり、絡まったりすることはないのだから。物語とは...、いえ、”家族”とはそういうもの。

 

 

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静流さんの面影 

 

一方の零侍もまた、そんな文乃さんの情緒溢れる想いに触れて、在りし日の静流さんを思い出していました。

 

緒方理珠という「才能」に静流さんの影を求めていた零侍が、「夢」を語る文乃さんの姿に静流さんの面影を重ねている。このシーン最大の意味はきっとここにあります。人の心を真に動かすのは、いつだって人の想い。これは、「才能」という要素にどこまでも囚われてきた零侍が、その枠から一歩を踏み出す時が近いことの示唆でもあるのかもしれません。

 

 

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父の想い、過去の挫折

 

しかし、それでもまだ、零侍が過去の挫折を乗り越えるには、文乃さんの覚悟(=将来への想い)だけでは「鍵」が足りないのも事実なのでしょう。

 

だって、彼の後悔は「過去」にあるのだから。娘を大切に想う気持ちも、その覚悟も理解しているけれど、10年という長い蓄積の中で培われてきた想いはそう簡単に拭えるものではありませんよね。

 

ゆえに、零侍の想いを動かすのは、静流さんの想い...ということになるのだと思います。一体、ノートPCの中には静流さんのどんな想いが込められているのか、そして、文乃さんはどんなパスワードで母の言葉を聞いたのか。

 

 

 

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母の想いはいかに?

 

僕個人の予想は前回と変わりません。

 

文脈から考えても、「才能」と「夢」に関連するお話になることは間違いないので、「天才」であった静流さんが動画や日記という形で、「家族」に対する想い(文乃という名前に込められた想い)を遺したんじゃないかなと。ここは来週の展開を楽しみに待ちたいですね。

 

...というわけで、今週の感想をまとめると...

 

 

 文乃さんと成幸くんの将来に期待!

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成幸くんと文乃さん

 

今週の文乃さんの姿に最高に感動したってことですよ!

 

ついにここまで来たんだなって。やっときちんとぶつかり合えたんだなって。今週はそんな感慨深さで頭が一杯になるお話でした。

 

さぁ、これからの文乃さんの物語はどうなっていくのか。大切な人(=零侍)に向き合い、「好き」の気持ちをきちんと言葉に出来た彼女なら、きっといつか大切な人(=成幸くん)に対する気持ちにも向き合えるはず。そんな展開を心待ちにしております。あぁ、本当に来週が待ち遠しい!

 

 


 ※本記事にて掲載されている情報物は「『ぼくたちは勉強ができない』/筒井大志週刊少年ジャンプ」より引用しております。