ふわふわな日記

『五等分の花嫁』104話 感想:思い出を"未来"へと繋いでいく!真剣な気持ちと二乃のキスと...!

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五等分の花嫁 104話「最後の祭りが二乃の場合②」 感想

五等分の花嫁 最新話 感想 ネタバレ注意

 

今週の『五等分の花嫁』を読了。

 

前回に引き続き今回も二乃視点のお話です。中野父に直接文句を言いに行こうと提案する風太郎に対し、

 

行かないわよ もういいわ

パパは来なかった 招待状は読んだのに

私たちのことなんか微塵も考えてないのよ

 

と語りその提案を突っぱねる二乃。待ち続けても意味がない。叶わない望みに期待して後悔をするのが嫌。

 

意外にもそんな後ろ向きな言葉を並べ立てて諦めようとする彼女ですが、この冒頭のやり取りもまた今週の物語における「一つのポイント」ですよね。なにせ、

 

 

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二乃らしさ

 

何 弱気になってたのかしら

押しても引いても手応えがなくても...

さらに攻めるのが私だわ

 

という台詞の通り、「振り向かせるまで諦めない芯の強さ」こそが自他共に認める本来の"二乃らしいスタンス"だったわけですから。

 

自分の「愛」が届くことを信じ、相手から想われるその時を信じ抜くこと。血を分けた姉妹たちへの愛。大好きなフー君への愛。そして、唯一無二の"家族"であるお父さんへの愛。

 

そんな様々な愛を胸に二乃が「大切な人達」へ今一度伝えたかったこととは何なのか。そして、中野マルオは一体どんな気持ちを抱きながら娘たちを見てきたのか。「家族」と「恋」の両輪を軸に据えながらお話を振り返っていきたいと思います。

 

 

 

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第104話:最後の祭りが二乃の場合②

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マルオの元へ

 

さて。冒頭でも触れた通り今週は「二乃視点で描かれる学園祭2日目」のお話であります。

 

風太郎の計らいで父が学園祭に来ていた事を知り、正面から向き合う意志を今一度固めることになった二乃。自分達の気持ちが伝わっていたこと。お父さんが自分たちに関心を持って歩み寄ろうとしてくれていたこと。

 

そんな事実を目の当たりにし、そこにある不器用な「父の想い」を感じ取ることが出来たからでしょうか。嬉しさ交じりの表情と共に、自分の想いを込めた「思い出のパンケーキ」を二乃はマルオパパへ振る舞おうとしていました。

 

 

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思い出のパンケーキ

 

かつての恩師・零奈先生が娘たちを喜ばせる為に作ったそのふわふわなパンケーキ。

 

調理をする二乃の姿を視界に捉えながら「在りし日の零奈さん」との会話を思い出すマルオの様子は、長い間彼の中で息づいてきた「過去を受け止められない気持ち」の表れでもあったのかもしれません。

 

「最後に(パンケーキを)作ってあげたかった....」「これ以上あなたの貴重な時間を余命僅かな私に注ぐことはしないで」と自身に残された時間の少なさを口にする彼女に対し、

 

 

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過去への想い

 

余命だなんてそんなこと言わないでください

 

と語るマルオの姿には、零奈さんのことを深く深く愛していたんだなという事実がひしひしと伝わってくるようでもあって....。

 

第87話で零奈さんの退院エピソードがちらっと描かれてもいましたが、あの描写はやはり「残り僅かな時間を娘たちと一緒に過ごしたい」という零奈さんの切なる願いによるものだったのでしょうね。

 

子供たちの成長を見届けること。それこそが零奈さんにとって何よりも大切な「使命」であり、同時に「心残り」でもあったわけですから。

 

 

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マルオもまた零奈さんのパンケーキを....

 

退院をして約束通りにパンケーキを振る舞って......というやり取りの末に、その「心残り」を託せる人物としてマルオを選んだ零奈さんの心中。

 

そこにあった心情を推し量るとするならば、やはり零奈さんにとってもマルオの存在はとても特別なものだったのだろうなと。「パンケーキ 君も気に入ってくれると思いますよ」と語る零奈さんの表情には、そんな慕情が見て取れたように思えました。

 

 

思い出のパンケーキと"家族" 

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成長の証

 

一方、そんな過去を持つマルオの元へ「娘たちの成長」が感じられる一皿が差し出されることに。

 

小さな子供だった自分たちがそれぞれにやりたいことを見つけ、その目標に向かっていこうとしていること。きちんと「過去」に向き合い、その思い出を「未来」へと繋ごうとしていること。そんな自分たちの成長を二乃は父であるマルオにもちゃんと見てほしいと思っていました。

 

 

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思い出を未来へと繋いでいく

 

そんな二乃の想いに触れ、「零奈さんの死」という受け入れがたい過去から自分が目を逸らそうとしていたことに気付かされるマルオの独白がこれまた何とも切なさに溢れまくっていてもう最高に泣けるシーンになっていましたよね。

 

零奈さんから託された娘たちのことを大切に想いながらも、その姿を見る度に突きつけられる「零奈さんが亡くなってしまった」という事実が苦しくて。無意識のうちに彼女たちから距離を取ってしまい、その苦しみから逃れようとしてきたこれまでの時間。

 

それはマルオが零奈さんのことを一途に思い続けてきたことの象徴であると同時に、未だ前に進めていないことの証でもある。失ってしまったものから逃げて立ち止まるのではなく、悲しみから目をそらさず成長してきた娘たちのようにこれからを生きていきたい。

 

 

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"家族全員で"

 

次は家族全員で食べよう

 

というマルオの台詞には、そんな前向きな気持ちを"家族全員"で分かち合っていこうとする覚悟が感じられて非常に熱い展開だったなと。

 

二乃もまた「パパ」から「お父さん」へ呼び方が変わっていましたし、零奈さんが遺した思い出の味を噛み締めて確かな前進を果たした中野家のこれからに注目したいところです。

 

 

真剣な気持ちと攻める恋

 

 さて。そんな偉大なる「変化」を遂げたマルオさんでございますが。

 

 

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親バカなマルオ

 

何だかんだ言っても、こと恋愛事に関してはしっかり「父親目線」を発揮してくれちゃうところがまた最高にお茶目ですよね。

 

大切な人の愛娘たちだからこそ、そして自分にとってもかけがえのない大切な「家族」であるからこそ、男としても父親としても、上杉風太郎という少年が信頼に足る人物なのかどうかが気になって...。

 

かつては「嫌いだ」とまで言っていたその相手に対し、

 

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マルオと風太

 

だがそれが私にできなかったことだ

君に頼んで良かったと心から思う

 

と語るのは、娘たちと向き合うキッカケを作ってくれた風太郎への"感謝"ゆえでありましょうか。

 

父として家庭教師の範疇を超えることに予防線を張りながらも、その行いに助けられ救われた事に対する謝意を述べる。

 

そのうえで「君が娘たちとの関係を真剣に考えてくれることを願おう」と伝えるのは、単なるライバル心などではなく、娘たちには絶対に幸せな恋をして欲しいのだと、そんな想いが根底にあるからなのかもしれませんね。

 

 

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真剣な気持ち

 

まさしく、かつての中野マルオが零奈さんに対してそんな「感情」を抱えていたように。

友達や親愛としてのそれではなく、たった一人の相手をどこまでも愛し特別だと思うその気持ち....。

 

 

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鮮やかすぎるファインプレー

 

そんな感情の高まりが「キス」という形で表面化してくる展開の素晴らしさに敬意を表しつつ、来週以降のお話を楽しみにしていきたいなと。今週はそんな気持ちにさせられる、最高の二乃回だったなと思いました。

 

 

.....というわけで今回の感想をまとめると、

 

 

「最後の祭り」と「後夜祭のキャンプファイヤー」について

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攻める二乃

 

「最後の祭りが〇〇の場合」編が熱い展開の連続でヤバ過ぎる!ってことですよ。

 

事前に予感めいたものがあったとはいえ、まさか本当に一花さんに続いて二乃まで「キス」をすることになろうとは....。こうなると俄然「残る3人」のストーリーが気になってきますが、一花さんから始まる順番になっている点もまた今回のシリーズの絶妙なところなんですよね。

 

キスをしても不思議のない「一花さん・二乃・三玖(予定)」の物語を前半パートで描き、キスをするかどうか読みがたい四葉ちゃん・五月」の物語を後半部分に持ってくる。

 

最後の試験編では「姉3人が恋愛軸のお話」「妹2人が勉強軸のお話」という風に区分けがなされてはいましたけれど今回は「学園祭で倒れた子」が「林間学校(結びの伝説)で倒れた風太郎」と物語的に対をなす構図になっている可能性(そこまで大事に至っている様子もなかったのでわかりませんが)もありますし、背負っている文脈的にも四葉ちゃんまたは五月が何かしら大きな爪痕を残してくれる期待感はそれなりにあるのではないでしょうか。

 

 

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最後の祭りと後夜祭のキャンプファイヤー

 

もちろん、先週の感想でも触れた通り、

 

風太郎の唇→一花さんとのキス
②マルオの影→二乃回
③燃え盛る炎→三玖回
④キャスト変更→四葉ちゃん回
⑤謎の人影(特別講師?)→五月回

 

までが1~2日目の内容で3日目の「後夜祭」に更なる爆弾が仕込まれている可能性も考えられますから、当面は「残る3人」のストーリーに着目しつつ、来る最終日の物語を楽しみに待ちたいなと。ひとまずは来週のお話に期待しております。

 

 


 ※本記事にて掲載されている情報物は「『五等分の花嫁』/春場ねぎ/週刊少年マガジン」より引用しております。

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