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『五等分の花嫁』114話 感想:振り返る思い出と繋がった気持ち!中野四葉と上杉風太郎のこれからに祝福を!

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五等分の花嫁 114話「最後の祭りが風太郎の場合②」 感想

五等分の花嫁 最新話 感想 ネタバレ注意

今週の『五等分の花嫁』を読了。

前回、自分の気持ちを伝えるため、四葉ちゃんの待つ保健室へと向かった風太郎。

 

五つ子たちと共に過ごしてきた1年の月日が「かけがえのないもの」となっていた中で、想い人を前に風太郎が反芻していたのは、四葉ちゃんとの思い出の日々でした。

 

1年前学校の食堂で出会ったその子。超が付くくらいに勉強が苦手で、嘘も付けないくらいのお人好しで、そしていつも自分の味方として側にい続けてくれたその女の子の存在が、風太郎にとってどれだけ「特別」なものだったのか。

 

 

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思い出される彼女との日々

 

何気ない日常を繰り返しながら日に日に増していった中野四葉という女の子への想い。

 

前回の感想でも書いた通り、彼が彼女を「特別」だと思うに至ったのは、彼女が「写真の子」だったからではありません。彼が振り返っている回想のシーンが、第1話で描かれた高校2年時における出会いを始まりとしていることからもその事実が読み取れる。

 

高校2年の9月に出会ったあの時から味方として傍にいてくれていた彼女に。学校行事があるごとに最高の思い出を作ろうと努めてくれた頼りになる彼女に。クラスメイトと上手く馴染めなかった自分を学級長に推薦し、勉強だけだったこれまでの学校生活を変える最初のキッカケを与えてくれた恩人である彼女に。どんな言葉で風太郎は想いを語るのか。

 

 

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上杉風太郎、覚悟のとき

 

いよいよもって描かれる「恋物語の結末」。

 

上杉風太郎と中野四葉のこれまでが詰まった最高の物語を、早速振り返っていきたいと思います。

 

 

 

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第114話:最後の祭りが風太郎の場合②

 

さて。そんなこんなで今回もまた風太郎視点メインのお話です。

 

ついに覚悟を決めて四葉ちゃんの元へ訪れた風太郎。その事実が意味するところは当然2人とも理解し合っているわけですが、この最終局面でワンクッション挿むやり取りを繰り広げているあたりもまた「この2人」らしさですよね。

 

 

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どうして自分なのか

 

「お前に会いに来たんだ」と宣言する風太郎側としては、もう自分の中できちんと「覚悟」を決めている。

 

家庭教師として五つ子たちと関わり始めてから過ごしてきた時間、姉妹たち一人一人に対して抱いている様々な想い、そういったものを全部飲み込んだうえでこの場に立つことを決意して。

 

だからこそ、自身の出した答えに「なんでこんなことになったんだか...」なんて言いつつもそこにある"感情"に迷いはなく、「持ちつ持たれつ」の象徴であるからあげ券も彼女と"分かち合う"と決めていた。それが風太郎の想いでした。

 

 

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風太郎からの答え

 

そんな風太郎の気持ちを知り、果たして四葉ちゃんは何を想ったのか。

 

6年前に約束を交わし合った「初恋」の相手であり、今なお「特別」な存在であり続けている男の子から選ばれたこと。1年前に再会を果たし共に過ごしてきた日々の中で想いが膨らみ続けていったこと。

 

それらを踏まえれば、この状況が彼女にとってどれだけ「夢」のような瞬間だったのかはもはや言うまでもなくて。だからこそ、俄かには信じられず、その想いを受け止めることもまた今の彼女には難しくて....。

 

 

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ごめんなさい!

 

だって、自分が選ばれるなんて全く想定していなかったから。

 

あの日の約束を守って今日まで至った彼と何も果たせなかった私とでは釣り合いが取れてない。特別になろうとして失敗した過去も。姉妹たちに迷惑をかけてしまったことへの罪悪感も。

 

「過去」の思い出に頼らず再スタートを切る決断をしたとはいえ、それらの負い目が完全に消え去ったわけではなく、選ばれてはいけないという意識が未だそこにある。

 

上杉さんにはもっと良い人がいるはずです

私なんかで収まってちゃもったいない!

 

という台詞には、そんな彼女の心情が表れていました。

 

 

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四葉ちゃんの気持ちは...?

 

でも、風太郎が問い詰めているとおり、四葉ちゃんが語っているのは「自分が選ばれてはいけない理由」でしかなくて「自分の気持ち」ではないわけですよね。

 

彼女はまだ何も決めていない。風太郎の想いを受け止めて、彼女自身がこの先どうしたいのか、どうなりたいのか。風太郎が聞きたいのはその「本心」だけ。今、この場において大切なものは「みんな」の存在ではなく、「中野四葉」自身の答えなのですから。

 

 

上杉風太郎からの告白

 

これはあくまでも持論ですが、「好きな人」と恋人同士になっていくことはそれだけでとても勇気のいることだと思っています。

 

たとえ、そこに「運命的なつながり」があろうとなかろうと。その大前提だけはどんな時も決して変わらず、想い人と心を通い合わせることはいつだって難しい。それがラブコメ漫画の持つ最大の魅力なのではないでしょうか。

 

 

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想い人を追いかける

 

他の姉妹たちを差し置いて自分が結ばれるわけにはいかないと逃げ出す四葉ちゃんを懸命に追いかける風太郎の姿。

 

逃げられても諦めることなんてできなくて。繰り返し彼女が語りかけてくれた「後悔のないように」という言葉に背中を押され、一歩一歩を踏みしめる。

 

家庭教師として最初からつまづいてしまっていた一年前の自分。そんなかっこ悪い自分の味方として力になってくれた彼女のことが好きだから。五つ子たちとかけがえのない日々を過ごしてこられたのは、そんな彼女が側にいてくれたおかげだから。

 

 

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風太郎からの告白

 

だがお前がいなければ

俺はとっくにつまづいていた

 

この言葉が全てを物語っているように、四葉ちゃんがいなければきっと「今」の風太郎はここにいなかった。

 

たらればに意味はなく、これまでの毎日とここにある「今」だけが自分たちの全てではあるけれど。でもだからこそ、この先もまた彼女と共に支え合い、共に歩いていきたいと思える。

 

たとえ何度つまづいたとしても、彼女と一緒なら、誰よりも頼りになる中野四葉と手を取り合えるのなら、何度だって立ち上がっていけると、そう思えたから....。

 

 

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隣にいて欲しい

 

そんな風太郎からの愚直な告白を聞き、涙を抑えることができない四葉ちゃんの心情は果たしていかなるものであったのか。

 

かつて「必要とされる人間になりたい」と誓いを立てた風太郎と四葉ちゃん。今ここで、「お前は俺の支えであり 俺はお前の支えでありたい」と語る風太郎の言葉には、彼女が「必要とされる人」になれている事実が確かに表現されている。

 

風太郎にとっての四葉ちゃんと四葉ちゃんにとっての風太郎。お互いがお互いのことを「必要」とし共に歩んでいきたいとする風太郎の告白は、『五等分の花嫁』の恋物語を最高の形で締め括る本当に素敵なものであったなと。心からそう感じた次第でした。

 

 

そして中野四葉は...

 

そんな風太郎の切実で真っ直ぐな告白を受け、ここまで積み重ねてきた想いが一挙に溢れ出していた四葉ちゃんの胸中。

 

 

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積み重ねてきたこれまでの想い

 

絞り出すように「私は...上杉さんが...」と語る彼女の脳裏には、きっとこれまでに経験してきた様々な出来事が去来していたはずです。

 

「特別」になろうとして姉妹に迷惑をかけてしまったことも。それゆえに自分だけが「特別」になってはいけないんだと決意したことも。そして自分の気持ちを封印し姉妹たちの幸せを願うと誓ったあの夜のことも。

 

だから、言わなくては...。「嫌い」「嫌い」「上杉さんが嫌い」。そう言わなくては....。そんな状況の中で四葉ちゃんの胸の奥から出てきた言葉。その想いは......。

 

 

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好きです

好きです

 

 

号泣不可避。

 

 

ヤバい。あまりにもヤバい。演出が秀逸すぎて鳥肌。お互いを「特別」な相手──必要不可欠な存在──として認め合い、きちんとその想いを言葉にする。とても普遍的なことだけれど、それがこれ程に感動的に思えるなんて本当に凄いとしか言いようがない。

 

本来、恋をする資格は誰にでも等しくあり、言ってしまえば「運命的なつながり」のあるなしは結末に関係がありません。上述したように、「好きな人」と恋人同士になっていくことはそれだけでとても勇気のいることで「普通」の恋愛だって同じくらい尊いものですから。他の姉妹たちの「恋心」を大切に扱うという意味においても、ここの一線はきちんと引いて然るべきでした。

 

1年前に再会を果たしてからの四葉ちゃんの在り方に風太郎が惹かれ、彼の決断の背景に「6年前のつながり」が直接関与していないこともきっとこのためで、それがこの物語が誠実である理由の一つでもあったと思います。

 

 

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最高の恋物語

 

でも、四葉ちゃんがそこに秘めてきた想いも、「運命的なつながり」が2人の間にあることも。僕ら読者はちゃんと知っていて、それが無駄にならなかったとわかるラストになってくれたこともまたれっきとした事実なのですよね。

 

四葉が隣にいてくれると安心する。これからもずっと自分の側にいて欲しい。そんな想いを抱くに至った相手が、実は6年前「誰かに必要とされること」を互いに誓い合った相手でもあったなんて、もうそれは"運命"としか言いようがないのですから。

 

誤魔化せない感情とやっと伝えられた想い。第21話のやり取りと第90話のモノローグを踏襲した形で紡がれる、

 

 

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ずっと好きでした

 

ずっと好きでした

 

の言葉があまりにも美しく、風太郎と四葉ちゃんの想いが最高の形で通じ合った第114話「最後の祭りが風太郎の場合②」の物語でありました。

 

 

たどりついたその先で──

 

さて。そんなわけで「恋物語」としては完全なる決着がついたと思われる今回のお話。

 

第14巻が最終巻になるということでおそらく残りは8話程度になろうかと思いますが、果たしてここからどんなエピソードが描かれていくのでしょうか。

 

 

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恋物語の決着とその先

 

五月の言う通り、もはやこれ以上「恋愛」のお話を掘り返すのは正直全員にとって酷だと思いますし、

 

風太郎の進路と上杉家について

四葉ちゃんの進路と姉妹たちの今後

③結婚式

 

あたりのお話もまだまだ描く余地がありそうなので、ここから「未来」に向かってどうお話が転がっていくのかに注目したいかなと。

 

 

「鐘キス」の一件や「6年前の京都」の一件が共有されるかどうかも気になるところですし、最後まで目が離せない『五等分の花嫁』の結末。合併号なので2週間先ですが、次回も心より楽しみにしております。

 


 ※本記事にて掲載されている情報物は「『五等分の花嫁』/春場ねぎ/週刊少年マガジン」より引用しております。