ふわふわな日記

『五等分の花嫁』120話 感想:旅立ちの日と飛行機雲!夢の向こう側にある希望を目指して...!

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五等分の花嫁 第120話「五年前のとある日」 感想

五等分の花嫁 最新話 感想 ネタバレ注意

 

完結までいよいよ残り3話となった『五等分の花嫁』。

 

正直凄く寂しさはありますが、それでも、ここまで大きくなった作品が自ら終わりを定めて完結してくれるというのはやっぱりとても幸せなことなんですよね。

 

変に引き延ばしたり冗長になったりせず、「もっと読んでいたい」という余韻の中でしっかりと最後を迎えていく。

 

これまで共に過ごしてきた時間を愛おしいと感じられるのも、作品に対して心の底から「ありがとう」を言うことができるのも、そこに定められた終止線がきちんと引かれているからなんです。

 

過ぎていった時間は、少しずつ「過去」になって「歴史」になって、やがて「思い出」になる。でも、それでいい。いや、それだからいいのです。幾日、幾ヶ月、幾年後。たとえどれだけの時間が経ったとしても、この作品と歩んできた思い出が消えてなくなるようなことは決してないのですから。

 

さぁ、泣いても笑っても今週を含めて残り3話です。「五年前のとある日」というサブタイトルで綴られる第120話の物語、早速振り返ってまいりましょう。

 

 

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第120話:五年前のとある日

 

さて。残り3話と銘打たれて迎えた今週のお話、ズバリ言ってテーマとなっていたのは6人の「進路」についてです。

 

五つ子たちの成績を上げる目的で始まった家庭教師のお仕事。それがいつしか「次の道を見つけてこその卒業」「俺はあいつらの道を見つけてやりたい」という感情が風太郎の中に芽生えていき、物語を通してそれぞれがそれぞれの道に向き合っていく様子が描かれてきました。

 

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それぞれの夢

一花さん :女優

二乃   :ケーキ屋さん

三玖   :料理の道

四葉ちゃん:お嫁さん(体育大学)

五月   :教師

 

風太郎との出会いと交流、そして恋心を契機に見出していったそれぞれの夢。

 

姉妹の誰よりも先を進んでいく一花さんはドラマの主演をゲットして更に前へと前進し。日本一のケーキ屋さんを夢見ていた二乃は、三玖と共に調理師の専門学校を目指す。

 

そして、体育系大学への推薦受験を控えている四葉ちゃんと教師の道を志す五月が受験勉強に励む中で語られる、

 

 

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皆で過ごしてきた日々

どんな目標もきっと一人では持ち続けられませんでした

何より...こうして皆で机を並べられた日々がとても楽しかったです

 

という想い。その全てが『五等分の花嫁』がこれまでに紡いできたものの象徴であり、同時に青春ラブコメとしての「一つの到達点」でもあるのでしょうね。

 

過ぎていく時間の中で育んできた「思い出」が確かにそこにあって、この先もずっとそんな日常を続けていけたらと思う。

 

それでも、この先に待ち受けている「卒業」の瞬間を誰もが理解していて、この後に続いていくシーンでは、その「変化」を受け止める6人の姿が描かれていました。

 

 

旅立ちと飛行機雲

 

ここまで漠然としか描かれてこなかった風太郎の将来。

 

姉妹たちの「夢」が語られていく中で、じゃあ「風太郎の進む先はどこなの?」と思っていた方も多かったかと思いますが、今回ようやくその進路が明かされることになりました。

 

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風太郎の進路

 

勉強という自身の武器を最大限に活かして東京の大学に進学する。

 

高校入学以前から既に決意を固めていたようですが、上杉家の長男として将来を冷静に見据え、「卒業」という一つの節目にきちんと現実的な選択を行えるあたりが風太郎らしさと言えるでしょうか。

 

五つ子たちと過ごしてきた時間に感謝の言葉を述べ、己の道を進んでいく決断をした風太郎の想い。

 

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これまでの感謝と旅立ち

 

そこには、当たり前のように続いてきた毎日がいかに特別なものであったのか、という寂寥感もあったかもしれません。

 

物語の外側にいる読者の僕らが今まさしくそんな気持ちを噛み締めているように。長い人生におけるほんの僅かな別れの期間ではあっても、これまでに培ってきた思い出が心からかけがえのないものだと感じられるからこそ寂しく思える。

 

心のどこかで「覚悟」はしていたはずでその「旅立ち」を笑顔で送り出さなきゃと思いつつも、やっぱり「涙」をこらえきることはできなくて。

 

 

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変化を受け容れるための涙

 

過ぎゆく時間を戻す術はなく、二度ない高校生活も程なく「卒業」を迎えていく。

 

それでも気を強く持ち、「離れていたって平気だよ」と上を向くことができるのは、決して「一人ではない」という想いをお互いが共有し合えているからに他ならないのでしょうね。

 

 

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一人じゃない

 

一緒に笑った時間もこぼした涙も。そこにあったもの全てがきっとこの先の6人の明日を照らしてくれる。

 

一世一代の告白を行った際に誓い合った四葉ちゃんとの約束(=「いつかきっと私の夢を叶えてください」)を胸に風太郎は前進し、四葉ちゃんもまた風太郎との間に流れる強固な繋がりを確信しながら「そのいつか」に向かって歩き出す。

 

旅立ちの象徴であり、中野四葉にとっては始まりと希望を意味してもいる「飛行機雲」

 

 

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飛行機雲は「始まり」の象徴(第114話より)

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希望の証


京都で2人が初めて出会った日にも浮かんでいたのであろうその「希望の証」に手を伸ばす描写は、きっとこの先に待ち受ける「お嫁さんになる夢が叶う日」にも繋がっているのでしょうね。

 

高校時代のお話に一区切りがつき、旅立ちの切なさと未来への期待を膨らませてくれた第120話。本当に素晴らしいエピソードだったと思います。

 

 

 

最高のグランドフィナーレに向けて

 

さて。こういう展開になった以上、残る2話で描かれる内容は四葉ちゃんと風太郎の結婚式」でほぼ決まりでしょうか。

 

 

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高校時代の2人/結婚式当日の2人

 

初っ端の第1話から始まり、第32話・第68話と大事な場面で断片的に描かれてきた「結婚式」の全容がついに読めるのかと思うと感慨深いですが、数年の時を経て大人になった風太郎と五つ子たちがどんな会話を繰り広げてくれるのかが気になりますね。

 

花嫁である四葉ちゃんが「上杉さん」呼びから風太郎」呼びに変わっている件(夫婦だから当然ですが最高にエモいです...)もありますし、そのあたりも取り上げてくれたら個人的にはとても嬉しいなと。

 

 

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ちゃんとここまでたどり着いたよ

 

いずれにしても、ここから先は描かれるままに楽しみ、作品が有終の美を飾っていく瞬間を見届けたいなという心情に変わりはありませんので、この想いのまま残るお話も読んでいきたいと思っています。

 

いつまでもは続かない、楽しくて幸せな時間を噛み締めながら「終わり」と向き合うこと。『五等分の花嫁』と共に過ごしてきた日々を胸に次週のお話をお待ちしております。

 

 


 ※本記事にて掲載されている情報物は「『五等分の花嫁』/春場ねぎ/週刊少年マガジン」より引用しております。

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