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『五等分の花嫁』86話 感想、写真の子の真実と中野四葉を縛る枷!過去を乗り越える鍵はどこにある...!?

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五等分の花嫁 86話「シスターズウォー エキシビションマッチ」 感想

五等分の花嫁 最新話 感想 ネタバレ注意

 

今週の『五等分の花嫁』を読了。

 

第78話から続いた”京都編”もいよいよ今回でクライマックスです。単行本第10巻のラストに収録されるお話ということもあり、何かしらのサプライズが待ち受けているのだろうとドキドキしながら最新話を待っていた方も多かったと思いますが、案の定、凄い燃料が投下されてしまいましたね。

 

長い間、作品のトップシークレットにもなっていた「写真の子」にまつわる真実

 

ついにこの部分に踏み込んでいくことになるんだなぁと思うと、色々な感慨が込み上げてきて本当に胸が熱くなるばかりですよ...。一体、彼女はどれだけの想いを内に秘めてフータローとの日々を過ごしてきたのか。そして、彼女が抱えている問題それを乗り越えるための”鍵”はどこにあるのか。今回はそういった点を中心に、お話を振り返っていきましょう。

 

 

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第86話:シスターズウォー エキシビションマッチ

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フータローが出す回答は...

 

さて。今週のお話は、三玖がフータローに「好き」と告げたシーンの続きから。

 

三玖からの「告白」を受け、今のフータローはどんな回答を示すのか。その点が非常に気になるところだったわけですけれど、フータローの台詞からおおよその察しがついてしまう構図でしたね。言いかけて遮られた、「あぁ知ってるぞ...だが」という逆接の文言。その後に続く言葉をあえて考えるなら、やっぱり「YES」でないことは明らかでした。

 

三玖の努力を肯定し、その想いをきちんと認識しているフータロー。しかし、現時点における彼はまだ、特定の誰かに「恋」をしている段階まで至っていないのが実際のところなのでしょう。あるいは、キスの一件以降、そういった「恋の感覚」を無意識的に有してはいるものの、明確に自分では気付けていない状態なのかも...と考察をしてみても面白いのかもしれません。

 

無論、中野父から釘を刺されている件も考慮の内に入っているんだとは思いますが、いずれにしても、今の彼の心情としては、三玖の想いを受け入れることはできない。そういうスタンスなんですよね。切なさもありますけれど、恐らく「告白」を行った三玖自身もこの点に関しては最初から気付いていたんじゃないでしょうか。

 

 

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今はまだ.....

 

やっぱり 私は家族の皆が好き

 

そして、それ故に、その告白に対する返事を一旦「保留」にすべく彼女は動いたんだろうなと個人的には思ってます。

 

そもそも、彼女の目的は、フータローに「好き」の気持ちを伝えることであって、今すぐに結論を出してもらうことではなかったはずですから。

 

「フータローに好きになってもらえる私になる」という三玖の願い。それはまだまだ終わってなんかいないはずです。これから先の道には可能性という名の「未来」があり、一歩一歩の積み重ねが関係性を変えていく。そう信じること。信じ抜いていけることこそが、三玖がずっと求めていた「自信」そのものなんですよね。

 

 

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その告白は届いてる

 

だからこそ、三玖の「告白」がなかったことになるのではなく、フータローの元にまでちゃんと届いていた事がとても素晴らしく思えるのかもしれません。

 

決してその一歩は無駄じゃない。フータローは三玖の「好き」をきちんと「好き」だとわかっている。そんな状況が伝わってくる実に見事な展開だったなと。今後の三玖の活躍に期待したいですね。

 

 

姉妹の絆と一花さんの想い

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一花さんと三玖

一方で、一花さんと三玖が想いを分かち合い抱き合っていたシーンも本当に胸が熱くなる一幕でした。

 

『五等分の花嫁』という作品が持つ最大の魅力。それはやっぱり、風太郎と五つ子達が織り成す「恋愛物語」でありながら、同時に姉妹達の「絆の物語」でもあるところなんですよね。

 

そのどちらが欠けても『五等分の花嫁』は成立しない。「シスターズウォー」はまさにその事実を長編単位でテーマ化していたエピソードでもあります。「恋」と「絆」を巡る姉妹達の姿。そこに『五等分の花嫁』が『五等分の花嫁』である理由がある。

 

 

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恋ってこんなにも辛いんだね

 

無論、現実的なお話、「恋愛」という観点で見れば、上杉風太郎とその生涯を共にできる花嫁は五人の中で一人だけです。

 

その事実は「恋ってこんなにも辛いんだね」という三玖の言葉がまさに体現している通りで、もうどうすることもできません。誰かが誰かに「特別」な想いを抱くということは、いつだって、どんな時だってそういうこと。

 

きっとこの先、それぞれが「将来の夢」をきちんと見定め、やりたいことに向かって前向きに未来を見つめていく姿が一つのテーマになっていくのでしょう。その点に関しては第77話のフータローの宣言からも確信を持てますし、春場先生に対して全幅の信頼もあります。だから、みんなが笑って幸せになれる結末は必ずある。これは間違いありません。

 

 

 

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一花さんの想い

 

でも、それでもやっぱり、姉妹で同じ人を好きになってしまった.....というのは本当に切ないことこの上ないですよね。

 

そんな状況の中で、「全部嘘だよ」と涙ながらに語る一花さんの胸中は果たしていかなるものなのか。

 

おそらくは、自身がしてきたことの清算またはケジメとして、これまでの全てを「嘘」と言ってのけたと考えるのが自然なんでしょうけれど、しかし同時に、キスによってそこに込められている想いが「嘘」偽りのないものであることを示してもいる。

 

五年前の思い出とフータローを想いながら育んできた恋心。

 

その全てを「嘘」と語ることに対しての涙。あまりにも哀切極まるシーンですけれど、「全部が嘘」ということはその言葉もまた「嘘」と受け取ることも出来ますからね。だから、一つの区切りをつけ、そこからまた新しいスタートを切っていく。今回の一件が彼女にとってそういうものであってくれたら良いなと。当ブログは今後の一花さんの恋を全力で見守っております。

 

 

 

風太郎の感謝と写真の子の想い

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思い出のアルバム

 

また、今週個人的にとても盛り上がったのが、フータローが姉妹達への誕生日プレゼントとしてアルバムを作成し、その思い出の品を”零奈へと渡していた一連の場面です。

 

もちろん、盗撮犯の件との絡みも踏まえ、フータローが姉妹達に写真をプレゼントしようとしているんじゃないか...というのは以前の感想でも書いた通りでしたけれど、まさかまさか、そのアルバムを”零奈”に渡すことになるとは思いませんでしたよ...。さすがに予想外。本当に良い意味で最高にグッとくる演出ではありませんか...。

 

 

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感謝

 

だって、上杉風太郎にとって「写真の子」とは、初めて自分を「必要だ」と言ってくれた人ですからね。

 

あの日、独りぼっちだった自分の隣に立ってくれた始まりの女の子。フータローの言う通り、彼女の存在があったからこそ、今の彼があるわけです。勉強のできなかったフータローが誰かのためになりたいと勉学に励むようになり、学年一位の成績を取れるまでになったのはなぜなのか。

 

確かにそれは、間違いなくフータローの努力の賜物ではあるけれど、それでもやっぱり、彼に変わるキッカケをくれたのは他の誰でもなく彼女なんですよね。

 

憧れの対象としてずっとフータローの努力を支える原動力になってくれた「写真の子」。彼女がいなければ、自分を「不要だ」と思い続けたまま今もまだ独りだったかもしれない。少なくとも、フータローにはそういう想いがあるわけです。

 

 

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ありがとな

 

だからこそ、フータローはきちんと彼女に”感謝の想い”を伝えたかった。

 

これが上杉風太郎がずっと抱えてきた「未練」の正体。そんな背景を鑑みれば、プレゼントを「写真」にしたこともきっと偶然ではありません。

 

「思い出」と「写真」と「感謝」。それらの想いを込めて、そのアルバムを姉妹達に贈っている。フータロー視点で物語を追うのなら、この展開は一つの「区切り」とも言える本当に素晴らしい締めであったと心から断言できる描写でした。

 

でも、そこにはまだフータローも気付いていない隠された「真実」がある。それは、「零奈(=五月)」が「写真の子」本人ではなかったこと。

 

 

 

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真の「写真の子」は.....

 

五年前...本当に会った子はあなただったと

 

そして、「写真の子」の正体が四葉ちゃんであったこと。

 

そう、その「感謝」を真に伝えるべき人は別にいたわけです。五年前のあの日、上杉風太郎を変えた始まりの女の子。もうかれこれ長いこと「写真の子」は四葉ちゃんなんじゃないかと思いながら物語を読んできましたので、流石にこの展開は感無量としか言いようがありませんでしたよ....。

 

五月(=零奈)と四葉ちゃん

 

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五月と四葉ちゃん

 

とはいえ、「四葉ちゃん=写真の子」であることが明かされた今、気になる点が多々あることも事実でしょう。

 

そもそも、なぜ五月は「零奈」としてフータローの前に現れたのかというところから説明が必要になります。「写真の子」本人の正体を認識しておきながら、「写真の子」の代役として振る舞う行為は、当然”何らかの理由”がないとおかしいわけですから。

 

四葉ちゃんに頼まれたからなのか、あるいは独断での行動なのか。現時点ではどちらの可能性も考えられる。

 

 

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さよならの意図(第42話より)

 

例えば、第42話の時点から五月と四葉ちゃんが協力していたと仮定すると、

 

第42話⇒フータローにさよならを告げる(四葉ちゃんの意志)

第79話⇒フータローに写真の子のことを意識してほしい(五月の意志)

 

という具合になり、「零奈」のスタンスが第42話と第79話で真逆になっていた事にも一応の説明がつきます。

 

第41話の茂みのシーンでフータローと五月の会話を聞いていた人物が「写真の子」である四葉ちゃんで、その件をキッカケに五月に「さよなら」を告げてもらえないか依頼をした。第42話で四葉ちゃんが通りかかった事もランニング中に発生した偶然の事象とは思えない。そう解釈をしてみることも出来る。

 

 

 

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零奈って.....(第79話より)

 

一方で、第42話の時点で五月と四葉ちゃんが協力関係にあったなら、五月が「零奈」の名を語ったことを四葉ちゃんが知らなかった事もやや不可解であり、今回の「勝手な真似してごめんなさい」という五月の台詞も、2人の間に相談関係がなかったから出てきた台詞なんじゃないか...と読むことも可能でしょう。

 

京都編の五月が「写真の子」を意識させるような振る舞いを繰り返しフータローに行っていたことは明白なわけですけれど、フータローにとって「写真の子」がどういう存在なのかを直接聞かされ知っている五月からしてみれば、四葉ちゃんとの相談関係なんてなくても、フータローに本当のことを告げるべきだと考えるのは自然ではあるので、正直まだどちらとも言い難い部分ではあるのかなと。

 

まぁ、いずれにしてもここら辺をきちんと推敲するのは少し時間がかかりそうなので、また改めてどこかで語れる機会があればいいなぁ...とは思ってます。

 

 

中野四葉を縛る枷

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四葉ちゃんを縛る枷(第56話より)

 

また、もう一つ非常に気になってくるのは、やっぱり根本的なお話として、どうして四葉ちゃんはフータローに自身の正体を明かせないのかという点でしょうか。

 

言ってしまえば、これこそが現在彼女の抱えている大きな問題点....ということになるんだと思いますが、これはおそらく過去の失敗からくる「自己否定感」が原因なんだろうなぁという印象はありますね。自分が落第したせいで皆を不幸に巻き込んでしまった。姉妹達に対して抱いている負い目や風太郎に正体(=憧れの対象としての「写真の子」である自分)を打ち明けられないことも、この失敗という認識が背景にある。

 

 

 

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ありえません(第72話より)

 

無論、そう解釈をすれば「ありえません」の台詞にも自然とつながります。

 

自分は上杉さんが憧れるような立派な女の子じゃない。だから、私が上杉さんと付き合うなんて恐れ多いし、姉妹達にも申し訳が立たない。要するに、未だに彼女は「過去」の失敗を一人で引きずり、乗り越えることが出来ずにいるんですね。

 

でも、やっぱりその認識は絶対に間違っているんだと思います。だって、

 

誰かの失敗は5人で乗り越えること。

誰かの幸せは5人で分かち合うこと。

 

あの日、確かにみんなでそう誓い合ったわけじゃないですか。

 

であれば、いつまでもその失敗を1人で背負い続け、罪の意識を抱えたまま生きていくなんてのはルール違反なんですよ。一花さんも、二乃も、三玖も、五月も、みんながみんな、彼女に責任を感じて欲しくて一緒に転校を決めたわけではありません。

 

 

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姉妹の絆(第12話より)

 

喜びも、悲しみも、怒りも、慈しみも。そのすべてを5人で分かち合って乗り越えていくために、全員が全員の意志で一緒にいることを選んだのです。

 

だからこそ、その「失敗」もまた5人で引き受ける。それが中野家の五つ子たちの絆なんですよね。仮にも、四葉ちゃんだけが自分の幸せより姉妹達の幸せを願うなんてことはあってはいけない。そんな文脈を鑑みても、やっぱり四葉ちゃんが「過去」の失敗を乗り越えていくための鍵は、「姉妹の絆」にこそあるのではないでしょうか。

 

兎にも角にも、四葉ちゃんが自身の正体をきちんとフータローに打ち明け、その末に自分の幸せを願えるようになってくれることを祈るばかりですね。来週以降、四葉ちゃんのお話がどう展開されていくのか、とても楽しみにしております。

 

 


 ※本記事にて掲載されている情報物は「『五等分の花嫁』/春場ねぎ/週刊少年マガジン」より引用しております。