ふわふわな日記

『五等分の花嫁』94話 感想、一花さんが下した決断は果たして"幸せな未来"へと繋がっているのか....!?

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五等分の花嫁 94話「分枝の時①」 感想

五等分の花嫁 最新話 感想 ネタバレ注意

 

今週の『五等分の花嫁』を読みました。

 

第91話から3話連続で日常的なお話が続いておりましたが、今回からまた新章の開幕でしょうか。サブタイトルに用いられている「分枝の時」というキーワード。物語の一大テーマでもある"自立"をこれでもかと匂わせるとてもストレートな表現です。芽吹いた想いを胸に、それぞれの進路に向かって枝分かれをしていく。新章で描かれていくのはそんな物語になるのかもしれません。

 

一花さんと四葉ちゃん。奇しくも、植物由来の漢字を名前に冠している2人のヒロインがお話の起点になりそうな点も非常に興味深いですし、「過去」と「未来」の話題を交えながら、今後どのようにしてストーリーが動いていくのか。今回はそんなところにも注目しながら、お話を振り返っていきたいと思います。

 

 

  

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第94話:分枝の時①

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女優としての一花さん

 

さて。

 

今回のお話は、前回一花さんが語った「私 二学期からは 学校行かないから」宣言に対して、それぞれがどのような反応を取るのか...という点に一つの焦点がありました。

 

ここで注目すべきなのは当然、「学校を辞める」という一花さんの決断が、作中において彼女の人生をポジティブな方向に導くものとして描かれているかどうかです。

 

 

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五月の本心は?

一花が学校よりも大切なものを

見つけたことを喜びましょう

 

無論、実際に五月もこう語っている通り、学校だけが世界の全てというわけではありません。

 

「夢」は人それぞれ。五月のように学校関係者としての「教師」を志望する人もいれば、一花さんのように学校を辞めてでも女優の道を志そうとする人もいる。

 

映画やCMへの出演を契機に活躍の幅が広がり、以前よりも仕事が忙しくなってきたこと。そういった諸々を考えれば、本気で「夢」を叶える為に「学校を辞めて」でもその道に専念したいと思うのは不思議な事ではないですし、むしろ、当人の意志を尊重してあげようと考えるのが筋というものでしょう。

 

ゆえに、「一般論としては」五月の台詞が間違っているとは思えない。

 

 

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ありのままの言葉を届ける二乃

 

でも、それはあくまでも一般論であり、「優等生」としての発言なんですよね。

 

ありのままの想いを吐露する二乃に対し、未だ「母親代わりとしての意識」から抜け出せていない五月の様子がこのやり取りにも表れているだけであって、実際のところを言えば、全員が全員「五人揃って卒業したい」という気持ちを心の中では抱いているはずなんです。

 

だって、これまでそうやってみんなで頑張ってきたんだから。家では一緒にいられるし、学校にいる時間だけが自分たちの全てではない事もわかってる。けれど、それでも、今しかできないこと、ここにしかないものもある。

 

二乃の言う通り、これからそれぞれの道に歩むことになる彼女達にとって同じ学校に通えるのはこれがもう最後」の機会なのですから......。

 

 

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これが最後だから

 

そんな状況を思えばこそ、「これで最後だから」「悔いなく終わらせたいんだ」という同級生の言葉が印象的に描かれていた事も一花さんの心残りを強調するための仕掛けだったとしか思えませんよね。

 

苦手だった勉強を乗り越え、同じ高校を全員で卒業することができたというかけがえのない思い出は、今この瞬間を最後まで共に駆け抜ける事でしか得ることができない。今週のお話は、改めてそんな事実を突きつけてくる内容だったように感じます.......。

 

 

一花さんの本心と風太郎の想い

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一花さんの本心は?

 

さて、そういった流れの中にあって、一花さんへの「説得」を試みようと直接的にアクションを起こしたのが三玖でした。

 

映画に出演したり、CMに起用されて活躍の幅が広がったり...。仕事が忙しくなったのは知っているし、夏休み明けから長期で大きな仕事がある事もわかってる。でも、本当に学校を辞める理由はそれだけなのかと。実際には両立が絶対的に不可能なほどではないんじゃないかと。そう思えてならないからこそ、

 

私といることがまだ辛い?

 

....と、三玖は一花さんに問いかけるわけですよね。自分に対する負い目や複雑な感情が原因で距離を取ろうとしている。三玖の立場からすれば、そういう風に感じるのは無理もないことでしょう。

 

 

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一花さんの本心は...?

 

しかし、実際に一花さんが抱えていた葛藤は「フータロー君と一緒にいると自分が許せなくなる」というもの。

 

好きである事が止められない以上、自分だけを見て欲しいという感情が消える事は絶対にないし、そんな気持ちになる度に、しでかした失敗が頭を過って辛くなる。だから、フータロー君から離れることで自分の気持ちを封印したいと思う。一花さんの心情としてはそういった具合でしょうか。

 

 

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説得失敗

 

であれば、今回風太郎が行った説得のアプローチが上手く行かないのも当然ですよね。

 

一花さんのスケジュールに合わせてマンツーマンで風太郎が勉強を教える...という提案は、風太郎から距離を取ることで自分なりのけじめをつけようとしている一花さんの意図とは真逆のものですから。

 

風太郎がここでしなくてはならなかったのは、「勉学」と「仕事」の両立を図るための最善手を導き出すことなどではなく、一花さんの本心をすくってあげることだった。そんな構図を念頭に置くのなら、今の風太郎に一花さんを止められないのは自明の理。

 

 

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風太郎の思い違い

 

もちろん、夏休みに学校までダッシュでやってきて、一花さんを説得しようと試みる。そんな風太郎の姿からは、全員で笑って卒業したい....という想いが確かに見て取れるわけですし、風太郎を動かした原動力が「6人で積み重ねてきた時間の大切さ」「あいつらも一緒だったら楽しい...」と思う気持ちに由来しているであろうことは読者視点ではわかるのですけどね。

 

でも、そういう気持ちは一花さん本人にきちんと伝えてあげなければいけない部分だったのかなとは思います。ビジネスなんていう取ってつけたような言い回し(実際にお金の問題があるにせよ)で誤魔化すのではなく、風太郎が一花さんをも含めた全員で共に卒業をしたいと想っていることを伝える。

 

 

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一花さんの卒業問題はどうなる?

 

 

そうすれば、今回のような作り笑顔ではなく、「本物の笑顔」が見られた可能性もあったのではないかなぁ....と。

 

まぁいずれにせよ、風太郎との生徒×先生関係を解消しようとしている一花さんの現状は、「あなたが先生でよかった あなたの生徒でよかった」と最高の笑顔を浮かべていた第11話の頃と対になっているようにも感じられるので、このまま学校を辞める方向に進むかどうかはまだ微妙なところかなとは思いますね。

 

何よりも、風太郎に恋をした経験が、一花さんにとって悲しいものであって欲しくないですから、彼女が悩んだ時間も回り道した時間も決して無駄ではなかったよ...と、そう思わせてくれる展開に期待したいところです。

 

 

枷を抱えた四葉ちゃんと一花さん

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一花さんと四葉ちゃん

 

さて、最後に一花さんと四葉ちゃんに関して個人的な所見を。

 

この2人に関してはちょうど先週の感想で、「①過去の風太郎と交流を持っている点 ②自身の失敗に対して自責の念(=枷)を抱いている点」の2つが共通している...と感想を書いていたのですが、一花さんが風太郎から距離を置こうとしているこのタイミングでブランコ(=枷のメタファー)に乗って「過去」に関する問答が行われるというのは中々に意味深な構図ですよね。

 

ずっと姉妹のために自分を押し殺してきた四葉ちゃんに対して一花さんは何を語るのか。

 

六年前、2人の間に横入りしたような状況になってしまった事を謝罪し、四葉ちゃんがずっと抱えてきた枷を一花さんが引き受ける形で、「自分の気持ちを大切にすること」を諭そうとしていると見るのが妥当のように思えますが、四葉ちゃんがどういうリアクションを取るのかも気になるところ。

 

自分の「夢」を明確に決めている一花さんと、未だ進路を見定めることができていない四葉ちゃんの物語。お互いがお互いにどのように影響を与え合うのか、来週を楽しみにしております。

 

 

......というわけで、今回の感想をまとめると、

 

四葉ちゃんの今後に期待!

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四葉ちゃんの今後に期待

 

再び動き出しそうな四葉ちゃんエピソードにも期待したいってことですよ!

 

四葉ちゃんの裸に動揺する風太郎もニヤニヤでしたし、一花さんの今後がどうなるのかも気になるので、また目の離せない展開が続きそうですね。早く来週になって欲しい....。(毎週の叫び)

 


 ※本記事にて掲載されている情報物は「『五等分の花嫁』/春場ねぎ/週刊少年マガジン」より引用しております。

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