『彼女、お借りします』感想、更科るかちゃんの時代がついにやってきたのだ!
マガジンで連載中の『彼女、お借りします』を3巻まで読了。
毎週マガジンで読んではいたんですけどね。先日、ようやく単行本を手に取ったので改めて一気に再読をしたのですが、これがなかなかどうして、ニヤニヤ出来る展開で素晴らしい感じになってきました。いま、とてもホットなラブコメ漫画と言って良いのではないでしょうか。
"レンタル彼女"とのラブコメ
『彼女、お借りします』は、大学入学一ヶ月でいきなり彼女に振られた大学生の和也が、半ば勢いで申し込んだ”レンタル彼女”の水原千鶴さんに出会うことから物語が始まります。
本物の彼女ではなく、借り物の彼女であるレンカノ。「理想の彼女」として完璧な恋人役を演じてくれる水原さんですが、当然それはあくまでも仕事としてのお付き合いであり、和也と水原さんの関係はそれ以上でもそれ以下でもありませんでした。
が、しかし。"レンタル彼女"という細いつながりでしかなかったはずの2人は、実は同じ大学に通っている同期でしかもアパートもまさかの隣部屋という運命に引き合わされたかのような境遇にあったわけです。
王道ラブコメの導入的には非常にありがちな状況で、まぁ正直なことを言うと、連載が始まった当初はそこまで印象には残らなかったんですよね。絵のタッチはそれなりに好みだし、レンカノっていう設定のおもしろさはあるんでが、ハートが鷲掴みにされるほどのインパクトは感じないかなって。
メインヒロインの水原さんは確かにとてもかわいいし、しっかりものの女性という点では魅力的ではあるのですが、なんでしょう、こう……ハートに「ガツン!」とくるものがありませんでした。
だって、メインヒロインの水原さんにはあんまりデレが見られないですから。これはラブコメ的には事件も事件大事件なんですよ。
しかも、第二ヒロインの元カノ麻美ちゃんもアクが強すぎて胃もたれしてしまう悪女。おいおい……、「癒し」成分がちょっと足りてないのでは……?とぶっちゃけ、思わずにはいられません。
もちろん、水原さんに秘めたるポテンシャルがあることはラブコメ鑑定士なら序盤を見ただけでも十分わかってしまうほどにわかりやすいヒロインでしょう。まだまだ物語は始まったばかりで、本格的に水原さんが和也に惹かれ始めるのはもう少し後になってからでしょ?ってのはわかります。
しかし、やっぱりある程度は恋する乙女感が欲しいのも事実。「理想」の存在としての水原千鶴ばかりが全面に描かれていて、ペルソナを被っていない「一ノ瀬ちづる」としての側面(=要するに"本心"ですね)が序盤の内容からはあまり見えてこなかった。
「一ノ瀬ちづる」の核の部分。それがわからないまま水原さんを物語のメインヒロインとして、本当に追いかけていっても良いのだろうか?と。そういう想いもあったわけです。
その点、つい最近描かれた温泉回や海回は水原さんシナリオの第一歩でした。和也に溺れていたところを助けてもらい、気を失ってしまった和也を助けるために人工呼吸をする水原さんはベタながらもとてもかわいかった。その後の赤面も素晴らしいの一言でしょう。
ラブコメスカウターに膨大な熱量を感知するくらいには楽しめました。それなりにニヤニヤさせてくれたと言える。
しかし!やはり総合的なデレ具合で言えばまだまだ中の中くらいかなって。スカウターを爆破させるほどの恋する乙女感があるかって言われると微妙かなって。時折、グッと来ることはあるのに実に惜しい逸材だなって。もっとニヤニヤさせてくれよ!と言わざるを得ませんでした。
で、第20話目にして第三の矢(第三ヒロイン)が放たれます。
なるほど、大学生の水原さんと差別化するために更科るかちゃんは高校生の妹系ヒロインですか…。
まあ、この手の妹系美少女はそれなりに手堅い人気があるでしょう。普通に可愛いです。レベルの高いヒロインであることは間違いありません。
でも、水原さんとの関係も不透明な状態なのに、このタイミングで新ヒロインを投入するというのはちょっとどうなのかなぁって…。
しかも、るかちゃんもレンタル彼女をやってるってのもね…。ぶっちゃけ、水原さんに勝てる要素があるんだろうかって感じです。これじゃあ元カノという美味しいポジションだったのに見事にフェードアウトした麻美ちゃんの二の舞になってしまうんじゃないの?って。
和也はもう水原さんにハートを持っていかれちゃってるんですよ?ただ、かわいい女の子を登場させたからといって、ほいほいと釣られるかっつー話ですよ。ぽっと出のヒロインに一体何が出来るんでしょうか。フン、さっさと消えな!ぶっとばされたくなかったらな!
ぽっと出のヒロインとか言って申し訳ありませんでした!
更科るかちゃんぐうかわでした!
るかちゃんが最高にかわいすぎる件!
素晴らしい!
第三のヒロインとして登場した更科るかちゃんが実にかわいくて僕のハートにクリティカルヒットを叩きだしました。水原さんに足りなかった恋する女の子っぷりをこれでもか!と発揮してくれます。
そうそう、こういうヒロインが本作には足りなかったのです。やっぱり、ラブコメの花形は恋する乙女 (※諸説あります)ですからね。ここまでストレートに気持ちを伝えられるというのはそれだけで美徳。最初は癖のある子かと思いましたが、一転して、一気に最高のヒロインへと駆け上がっていきました。るかちゃん、かわえぇぇ。
かわいい!
いやーほんとにかわいすぎる。るかちゃんのかわいさは化物か!一癖も二癖もある攻略難易度の高いヒロインも素敵ですが、やはり究極的なお話、こういう純粋乙女な女の子が嫌いな男子なんて世の中に存在しません!
もちろん、付き合うことになったとは言えまだ仮みたいなものなのでここからが始まりではありますが、るかちゃんには、水原さん一強状態の停滞した物語の台風の目として作品を良い方向へ盛り上げてくれることに期待しましょう。当ブログは、るかちゃんの恋を応援しております!
さぁ、電光石火のように唐突に繰り出されたお色気ラブホイベント、この波に乗らない理由が男としてあるだろうか、いやあるはずがない!(断言)
来てるぞ…!ビックウェーブが…!僕らの目の前に!ここが第一次メインヒロイン戦争の分水嶺になるんだって、ラブコメ鑑定士の第六感がそう告げているんだ…。
ついに、るかちゃんの時代がやってくるんだよ!みんなー!新時代行きの船が出るよー!乗り遅れたくなかったら、今すぐるかちゃん号に乗りな!
よし!るかちゃんをメインヒロインにしよう!(勝手に決定)
ストーリーや心情考察に関する記事は以下参照(2020年10月追記)
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