ふわふわな日記

『ぼくたちは勉強ができない』128話 感想、唯我成幸にとって武元うるかとは...?

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ぼく勉 問128 感想「それでも尚[x]を支えるものは

ぼくたちは勉強ができない』 最新話 感想 ネタバレ注意

 

今週の『ぼく勉』はセンターカラーです。

 

センター試験会場にて成幸くんの到着を待つ武元うるかさん。冬空の下で待ち人に想いを馳せるその構図には、恋する乙女の可愛さをいつも以上に際立たせる効果が感じられますね。

 

TVアニメ2期も気が付けばもう再来週から始まっていきますし、原作本編もついにセンター試験本番まで時が進んでまいりましたので、ここから結末に向けてどんなストーリーが展開されていくのか。期待に胸を膨らませつつ、今週のお話を振り返っていきたいと思います。

 

 

 

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ぼく勉 128話:それでも尚[x]を支えるものは

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唯我成幸に訪れたエマージェンシー

 

前回、センター試験会場に向かう途中で思いがけないアクシデントに見舞われてしまった成幸くん。

 

階段上から盛大に落下をしたものの、積雪がクッションになった為か大事には至らず、すぐさま意識を取り戻すことに。優しい世界の『ぼく勉』らしいテイストを感じる一幕ですが、しかしその一方で、「携帯電話」と「左足」が使い物にならない状態に陥り「状況はなおも最悪....」といった雰囲気が漂っていました。

 

事前の予想では、

 

1、成幸くんが自力でセンター試験会場へ

2、近くにいた犬の飼い主が救急車を呼び病院へ搬送

3、応援組の「うるか」もしくは「真冬先生」が救出に行く

 

という3通りの展開について検討し、漫画的展開として「3」の説が有力ではなかろうかと感想を書いていたわけですが、案の定、ピンチの成幸くんを真っ先に見つけてくれたその人物は、

 

 

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救世主うるかちゃん

 

 

『ぼく勉』世界の人魚姫担当・武元うるかちゃんでした。

 

王子様を助けるのは「人魚姫」の役割だと言わんばかりに颯爽と登場を果たし、肩を貸しながら成幸くんと共に歩くうるかちゃん。

 

もはや「嫁ヒロイン」オーラが尋常ではありません。嫁力計測スカウターを粉々にするレベルの破壊力で描かれていた今週の彼女の活躍ぶりには、このまま作品が最終回を迎えてしまうんじゃないかと錯覚させる魔力さえ伺えたほど。

 

試験開始15分前の状況に下を向き、「色んなもん無駄にしちまって...」と嘆く成幸くんを勇気付けた、

 

 

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うるかちゃんの大活躍

 

無駄になんてさせない

あたしがついてる!

 

の言葉はどこまでも前向きで、武元うるかという女の子の持つ「芯の強さ」や「想いの深さ」を今一度実感させられる展開になっていたように思います。

 

 

それでも尚[唯我成幸]を支えるものは武元うるかである

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足並みをそろえて一歩一歩前進する

 

加えて、成幸くんとうるかが「足並をそろえて」目的地へと向かおうとしていたシーンもまた今週の物語におけるポイントの一つだったと言えるでしょうか。

 

どう考えても間に合わない。そんな厳しい状況に陥ってもなお、「今この瞬間の一歩」に確かな意味を見出し、前へ前へと進んでいこうとする2人の姿。そこにはお互いの存在に励まされ、ここまで歩いてきた彼と彼女の関係性が見て取れるようでもありましたよね。

 

 

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勇気をもらってたんだ(問43より)


・父親の死後、先が見えず不安だった時に同学年のうるかの頑張りに勇気をもらっていたこと(問43)

 

 

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彼女の言葉がキッカケで...(問105より)

 

・家族への進路相談に悩んでいた際、うるかの言葉が決断の決め手となり前に進めたこと(問105)

 

 

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支えてくれたのは...(第128話より)

 

・将来を決める大事な試験でトラブルが起きた時、側で支えてくれたのがうるかであったこと(問128)

 

 

うるかが成幸くんのことを一方的に想ってきただけではなく、成幸くん側から見てもこれだけうるかから「与えられてきた」ものがある。

 

立ち止まりそうになった時、もうダメだと沈みそうになった時、側にいて心の支えになってくれた大切な人。

 

 

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[x]を支えるものは

 

唯我成幸にとって「武元うるか」がそういう存在であっても物語的には何ら不思議はないのかもしれませんね。

 

もちろんまだそのような気持ちに成幸くんが至っているとは思えませんけれど、憧れ勇気づけられてきた少女が自分と同じ歩幅で歩き続けてきたその事実に気が付いた時、彼の気持ちは果たしてどのように揺れ動いていくのか。

 

今週はそんなところが気になるお話でもあったように思いました。

 

 

できない娘たちの力を借りて...

 

さて。とは言うものの、成幸くんを助けたのがうるかだけだったのかと言えば当然そんなことはなく、

 

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桐須真冬見参

 

うるかと同様に応援に来ていた真冬先生を始め、「できない娘たち」の協力があったこともまた見過ごしてはいけない部分だったと思います。

 

うるかから文乃さんたちへ、文乃さんたちから真冬先生へと繋がっていった成幸くんを助けるための一本のタスキ。そこには今まで成幸くんが関わってきた「できない娘たち」みんなの想いが込められていました。

 

あの時諦めることなく一歩一歩走り、真冬先生の車に巡り合えたからこそ繋がった「今」という時間。

 

 

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いざ試験開始

 

 

全員が笑顔で新しい「春」を迎えられるように。

 

「夢」を「現実」へと変えるための試験を彼らが悔いなく終えることができたらいいなと。そんなことを思う、問128「それでも尚[x]を支えるものは」のエピソードでありました。

 

 

....というわけで今週の感想を簡潔にまとめると、

 

 

 

当ブログは古橋文乃さんの幸せを願っております

 

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今週の文乃さん

 

涙目の文乃さんが最高に可愛かったってことですよ!

 

さりげなく文乃さんたちと真冬先生のやり取りが描かれていた点も良かったですし、もはや今週は文乃さん回と言っても過言ではありませんね。

 

試験を無事に乗り越えた先に待ち受けている至高の「唯我文乃エンド」に向けて、この先『ぼく勉』ラブコメワールドがどのような結末を辿る事になるのか。最後の瞬間までその一歩一歩を楽しんでいきたいと思います!

 

 


 ※本記事にて掲載されている情報物は「『ぼくたちは勉強ができない』/筒井大志週刊少年ジャンプ」より引用しております。

『五等分の花嫁』102話 感想、中野一花と上杉風太郎にもう一度訪れた初めての"キス"!

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五等分の花嫁 102話「最後の祭りが一花の場合②」 感想

五等分の花嫁 最新話 感想 ネタバレ注意

 

今週の『五等分の花嫁』を読了。

 

前回の「一花の場合①」に引き続き今回も一花さん視点のお話です。「誰も選ばない」という答え風太郎の口から直接告げられ、ついつい真に迫る演技(強烈ビンタ)をしてしまう一花さんのシーンから今回のエピソードは始まっていました。

 

サイテー!

いつまでも甘いこと言ってんじゃねーよ!

 

という気迫のこもった冒頭の叫びは、役としての台詞でありながら、一花さん自身の気持ちを表現したものでもあったでしょうか。

 

フータロー君が誰かを選んでくれれば、たとえそれが誰であってもこの気持ちに「区切り」をつけられる。そんな風に考えていた彼女にとって、「誰も選ばない」という風太郎の選択は非常に中途半端に感じられるものだったはずです。

 

彼女が真に知りたかったことは、上杉風太郎自身の中に眠る「本心」をおいて他にない。一方で、じゃあ一花さんの「本心」はどうなの...?という点もまた今回のお話の主題として描かれていましたよね。

 

 

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風太郎と一花さん

 

風太郎の気持ちと一花さんの気持ち。

 

花咲く満月の夜に彼と彼女は一体何を語り合うのか。今週はそんな2人の姿を中心とした、日の出祭2日目の物語であります。

 

 

 

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第102話:最後の祭りが一花の場合②

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妹さんが倒れたそうだ

 

そんなわけで今週は一花さん視点で語られる「日の出祭 2日目」のお話です。

 

仕事で学園祭に参加出来ずそのままホテルに戻って眠ろうと考えていた一花さんの元に突如掛かってきた

 

「妹さんが倒れたそうだ」

 

という一本の電話。

 

順当に考えるのなら、「演劇部の代役」や「学級長の仕事」などの掛け持ち業務に限界がきて四葉ちゃんがダウンした....と解釈して問題なさそうな展開ですが、病院にいた人物として二乃と風太郎の2人しか描かれていなかった点はやはり少々気に掛かるところだったでしょうか。

 

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他の姉妹たちはどこに...?

 

もっとも、第100話で描かれていた2日目の状況をおさらいしてみると、

 

三玖 :「風太郎と一緒に学園祭を回ろうと計画」

五月 :「二乃と一緒にパンケーキ屋の売り子」

四葉ちゃん:「演劇部の代役」+「学級長の仕事」

 

概ね上記の通りで、竹林さん襲来事件を除けば三玖や五月に倒れるような強いフラグは特になかった(強いて言えば五月が勉強を頑張りすぎて寝不足に...という可能性があるくらいですかね)かと思いますので、やはりここはストレートに四葉ちゃんが倒れたのではないかと個人的には思いますけどね。

 

 

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日の出祭2日目の四葉ちゃん(第100話より)

 

荷物運びに奔走するシーンがさりげなく描かれていたり、風太郎が「今ある仕事は他の学級長が全部やってくれてるから仕事なし!」と言われているシーンがあったりと、演劇部の代役イベントを除いても四葉ちゃん周りでフラグめいたものがいくつか散見されてもいましたし。

 

ただ、「皆の様子は?」「ええ一旦落ち着いたところよ」という一花さんと二乃のやり取りに意味を見出すのなら、三玖と五月の2人にも何かしら懸念されるべき出来事があったのでは...?と考える事は一応出来るのかもしれません。

 

いずれにしても、三玖と五月がそれぞれ2日目の夜に何をしていたのかについては、今後の展開に注目をしていきたいところですね。

 

 

中野一花は知りたい

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花火大会を思い出す2人

 

さて。そんなトラブルに見舞われつつも、2人きりで夜道を歩き「恋愛トーク」に花を咲かせる一花さんと風太の一連のやり取りがまた中々にグッとくる流れでした。

 

「どいつもこいつも浮かれてやがる」などと斜に構えた発言で硬派を気取る風太郎に対して、1年前の花火大会を思い出しながら風太郎に「素直な気持ち」を諭そうとする一花さんの言動の数々。

 

そこにはやはり、風太郎の選択に納得がいっていない彼女の様子が表れているわけですよね。どうしてフータロー君が「誰も選ばない」と結論付けたのか、当然彼の中できちんと考えて出した答えではあるのだろうけれど、それでもその選択がフータロー君の「素直な気持ち」そのものだとは思えなかった。一花さんからしてみればそういう印象があったはずです。

 

 

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きちんと選んでほしい

 

だからこそ、「選ぶこと」から逃げるような答えを出すのではなく、きちんと向けられている恋心に向き合って欲しいと彼女は思い至ったのでしょう。

 

風太郎の想い人は自分なのかもしれないしそうでないかもしれない...なんて悶々とした想いを抱えたまま答えのでない迷路に迷いこむのはやっぱり誰にとっても辛いことだから。本当は気になっていることがあるはずなのに、考えないようにして「誰も選ばない」なんていう優しい選択をしてしまうこと風太郎自身にとっても良くないと思ったから。

 

素直な気持ちを大切にしなよ

 

と語る一花さんの想いの中には、「フータロー君の中にある本心に基づいてきちんと未来を選択して欲しい」と願う気持ちが含まれていたんじゃないかなと。個人的にはそんな風に思いました。

 

 

上杉風太郎は選べない

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一花さんからの問いかけ

 

また、そんな文脈を推し量ってみると、今回一花さんが風太郎へと投げかけた

 

フータロー君は誰だったら嬉しいですか?

 

という問いかけは、非常に意義のある問題提起であったと言えるのかもしれませんね。

 

読者目線ではどうしても「花嫁=鐘キスの相手」という神の視点があるゆえに解釈が難航しがちですが、本来風太郎にとって一番大切なことは「自分が好きなのは誰なのか」であって「キスをした人物が誰なのか」ではないわけですから。

 

風太郎の「選んだ相手」が結果としてキスの相手だったという展開はあるにせよ、キスの相手だったから「その子を選んだ」という逆の構造は物語として説明がつかない。大切なことは事象そのものではなく気持ちの方にある。一花さんの出した問いはまさに、その事実を今一度認識させるのに十分な役割を担っていました。

 

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風太郎に"四択"問題を迫る一花さん

 

だからこそ一花さんは、風太郎の気持ちを煽るような形でなおも選択を迫ったわけですね。

 

飲み物の選択を通じて「自分の気持ち」を考えさせようとする。

 

結局、20分近く固まって選べず帰ってきた結果に「選べない状態(気持ちが定まっていない状態)である風太郎の姿」がくっきりと浮かび上がってきているわけですが、その実、"五人全員"を恋愛対象として見る意識が風太郎の中にあることが伺えた点は、彼に思いを寄せる乙女の立場からすればやはり喜ばしいことだったはずです。

 

 

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一花さんの唇

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一花さんを意識する風太

 

「四択」で問題を出したのに、「五択」で真剣に悩んでくれている風太郎の様子。

「キスの相手が誰だったら嬉しいですか」という台詞を反芻しながら一花さんの唇を見つめていたその事実には、風太郎が一花さんのことを恋愛対象として意識している様がありありと伝わってくるようでもあって.....。

 

「区切り」をつけようだなんて勝手に諦めて逃げていたのはまさに自分。「素直な気持ちを大切に」という自身の言葉に鼓舞され、中野一花が意を決して踏み切った勇気ある一手。それが........、

 

 

 

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恋の花咲く満月の夜に

 

 

渾身の不意打ちキッス.....!だったわけでありました。

 

 

中野一花の本心とキス

 

さて。かくして、恋の花咲く満月の夜に一花さんの「本心」が再びの覚醒を遂げる展開となったわけですが、なんというかもう一花さん派としては感無量過ぎて感涙にむせび泣くほかないというものでした。

 

しかも、男子とのキスは"風太郎君が初めて"だと自身のファーストキス事情を赤裸々に告白し、しまいには「どう?私だった?」という核弾頭のおまけつき。

 

 

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半端ない破壊力

 

もはや21世紀の時代に生を受け、中野一花さんという奇跡と廻り合えたことに感謝せずにはいられないレベルの破壊力でさえありましたよ...。(天を仰ぎ見るポーズ)

 

あまりの可愛さに脳が正常に機能していない状況ですが、ただキスをして場が盛り上がっただけでなく物語的にも熱い展開になってきたと言えそうなところもまた凄く良くて。

 

「どう?私だった?」なんて疑問形でぶつけてはいるものの、一花さんからしてみれば過去に風太郎とキスをしたことがあるのかどうかなんてことは当然自分自身が一番よくわかっているだろうことなのに、

 

 

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嬉しかった?

 

それでもあえてその事実を語らず、今回自分がしてみせたキスに対して「嬉しかった?」と聞いて見せるそのスタンス。

 

まさしくそれは「キスの相手は誰だったのか」では留まらず「キスの相手が誰だったら嬉しいのか」を問うスタイルでもあるわけですよね。

 

あの時のキスの相手(もちろん一花さん自身も含む)がたとえ誰であろうとも、一花さんもまた風太郎とキスをしたという点において差異はない。そういう意味では、後は単純に風太郎が「誰を特別に思うのか」「キスの相手が誰だったら嬉しいと思うのか」という"気持ちの問題"として語れる内容になったとも言えるのかなと。

 

 

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風太郎は"愛"をもって見抜けるのか

 

もっとも、物語を貫くテーマとして「愛があれば見分けられる」という最重要キーワードがある以上、結果的に風太郎が特別だと感じたヒロイン」「あの日鐘の下でキスをしたヒロイン」が一致するのは確実なんだろうとは思いますが。

 

まぁ、いずれにしてもようやく一花さんの心に大きな花火が打ちあがってくれたみたいですので、今後の一花さんのご活躍に期待したい所存です!

 

 

後夜祭のキャンプファイヤーについて

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三日目後夜祭のキャンプファイヤー

 

というわけで最後に少しばかり、後夜祭のキャンプファイヤー第100話の描写よりひとまずキャンプファイヤーと仮定)に関して個人的に気になった部分の言及を。

 

今回の一花さんの台詞から察するに、三日目最終日に行われる後夜祭のキャンプファイヤーは中々に重要なイベントになりそうな予感がしますよね。実際「結びの伝説」で行えなかったイベントでもあるだけに、この終盤戦で描かれることには何かしらの因果が巡ってきたと言えるのかもしれませんし。

 

 

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一花さんが後夜祭終了時にいるのは教室のベランダ(第101話より)

 

とすると、やはり気になるのは後夜祭終了時に教室のベランダで独り景色を眺めていた一花さんのシーンでしょうか。

 

3日目は仕事がオフとのことなのでまず間違いなくスタートから一花さんも学園祭に参加しているのだろうと思われますが、しかし後夜祭を楽しんでる様子はなく、教室のベランダで風太郎を待っているようにも見受けられます。

 

少なくともキャンプファイヤーに参加している雰囲気でないことは間違いないでしょう。風太郎と誰かのツーショットを眺めている構図」とも取れますし、風太郎が一花さんの待つ教室に来る前段階のシーン」と妄想してみることもできる。

 

無論、個人的には後者の可能性に期待しているわけですが、ここら辺は次のヒロイン回の導入ページで見えてくる部分もありそうなのでちょっとハラハラドキドキしてきますね。

 

単純に考えるのなら最後に順番が回ってきたヒロインに強いイベントが描かれそうなものですが、春場先生のことなので何かしらイレギュラーな展開を持ってくる可能性もありそうですし。果たして来週は誰のメイン回になるのか。一週間後の水曜日を首を長くしてお待ちしております!

 


 ※本記事にて掲載されている情報物は「『五等分の花嫁』/春場ねぎ/週刊少年マガジン」より引用しております。

『五等分の花嫁』第11巻 感想:明かされる中野四葉の"過去"と分枝の時!

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五等分の花嫁 第11巻 感想

五等分の花嫁 最新話 感想 ネタバレ注意

 

 『五等分の花嫁』の第11巻が本日9月17日に発売されました。

 

今巻の表紙を飾るのは、純白のドレスに身を包んだ花嫁姿の五月。色っぽい表情も相まって「小指の約束」を連想させる装いになっている点がまた趣深いですよね。

 

「約束は"小指"から"薬指"へ――」

 

という具合に、五つ子ゲームにおける「小指」担当の五月あるいは「薬指」担当の四葉ちゃんが"永遠の約束"を誓うヒロインとなるのか、はたまた、一花さん・二乃・三玖の誰かが風太郎のハートを射止めることになるのか。

 

「花嫁衣装」の表紙絵が5人分一周して次の「第12巻の表紙」も俄然気になるところですし、物語のラストに向けてここから益々作品全体が盛り上がってくれたら嬉しいなと。

 

そんな人気の一端を担う「過去編」収録の第11巻、簡単にエピソードを振り返っていきましょう。

 

 

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第11巻:明かされる"過去"と運命の"出会い"

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中野五姉妹(第11巻より)

 

第11巻は第87話「私と姉妹①」から第95話「分枝の時②」までを収録。

 

細かいポイントに関しては、マガジン掲載時に各話の感想記事を書いておりますので、よろしければそちらもご参照頂ければと思います。

 

 

第87話:私と姉妹①

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中野四葉の自我(第11巻,第87話より)

 

京都での修学旅行編が幕を閉じ、物語は一度五つ子たちが小学生だった頃の時代(6年前)まで遡ることに。

 

5人みな一緒であり、5人みな同じであること。他の姉妹たちが疑問を持たずにいたその認識に対して、四葉ちゃんはひとり微かな「違和感」を覚え始めていました。

 

「瓜は五つに切っても同じなのかな」

「お手本かぁ...」

 

そんな彼女の心情は上記の台詞でも表現されている通り。

 

一人一人違ってはいけないのか。全員が同じである必要はないんじゃないのか。「みんなのお手本になれる」というサッカー監督からの肯定評価に嬉しさを感じ、姉妹たちと自分との間にある「違い」に気付き始める四葉ちゃんの姿がそこには描かれていたのでありました。

 

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第88話:私とある男子①

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風太郎と四葉ちゃん運命の出会い(第11巻,第88話より)

 

 

「必要とされる人間になりたい。」「自分がいることの意味を見つけたい。」

 

そんな想いを抱いてきた四葉ちゃんが6年前の京都で出会ったのは、同じ境遇にいた男の子・上杉風太郎君でした。

 

お互いがお互いの存在に励まされ、

 

「私はお母さんのために」

風太郎君は妹さんのために」

「一生懸命勉強しよう!」

 

未来に向かって笑顔で「約束」を交わす2人。

 

共に目指すべき目標を共有できる存在がいてくれること。自身のアイデンティティを求める過程で不安や迷いを抱えていた四葉ちゃんからすると、そんな風太郎の存在はまさに「希望」そのものだったのでしょうね。

 

風太郎が「写真の子(=四葉ちゃん)」に出会って勉強を頑張り始めたように、四葉ちゃんもまた風太郎に出会って自分の道を進む決心をする。そんな2人の関係性には溢れんばかりの「特別さ」を感じさせるものがありました。

 

 


 

 

第89話:私と姉妹②

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狂い出す歯車(第11巻,第89話より)

 

しかし、徐々に運命の歯車は狂い出す。

 

風太郎君に自分と一花さんの違いを見分けてもらえなかったこと、大切な母を喪ってしまったこと。そうした様々な"亀裂"が四葉ちゃんの目標を少しずつ変容させていくことに繋がってしまいました。

 

お母さんのために。その目標を実現させることも叶わず行き場のなくなった想いたちが、姉妹たちとは違う自分になりたい(見分けてもらうためにはそうならなくてはいけない)という「自我の暴走」に変わっていく。

 

一番にならずとも

あなたたちは一人一人特別です

 

と語る母・零奈さんの真意──「個」としての中野四葉を愛し大切に想う気持ち──に気付くこともなく、姉妹たちよりも「特別であろう」ともがく四葉ちゃんの姿。

 

 

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同じではないという事に対する自負(第11巻,第89話より)

 

そこに中野四葉が辿った迷走の痕、「過去の失敗」がある。

 

中学に進学し、容姿や性格や能力に少しずつ違いが生まれてきた彼女たちの様子には、それぞれが「特別」な存在であるという客観的事実を見て取ることができたというのに...。

 

「特別」であるために姉妹よりも何かができる自分を目指して奮闘し、その果てに待っていたものは「追々試不合格による落第」──つまりは「転校の宣告」──というあまりにも悲惨な現実でした。

 

 

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中野四葉が背負った枷

 

その後の流れについては第56話の四葉ちゃん回でも語られていた通り。

 

姉妹たちが四葉ちゃんを独りにさせないためにみんなで「転校」することを選び、そんな姉妹たちに対して彼女はずっと負い目を抱き続けている....と。

 

そういった経緯を経てついに、「運命の再会」へとお話がつながっていくことと相成るわけであります。

 

 

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第90話:私とある男子②

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物語はここから始まる(第11巻,第90話より)

 

5年前に京都で出会い、同じ目標を分かち合った思い出の男の子。

 

目の前にいる風太郎とその思い出の子を瞬時に結び付けられるあたりに彼女が抱き続けてきた想いの深さが表れてもいるわけですが、しかし同時に「変われていない自分」を見せるのが恥ずかしくて言えないという想いも拭えなくて....。

 

今の自分を見せたくないという感情と、自分のことを認識してもらいたいという欲求のギャップ。そこから転じて、

 

もしこのまま勉強を頑張れたら

風太郎くんに私のこと言ってもいいのかな

 

 

と思い至り勉強を頑張る決心をするも、次第に他の姉妹たちも風太郎に惹かれていくという葛藤の日々は続き...。

 

姉妹たちの幸せを第一に優先するために、五月に協力を仰いで「写真の子」としての自分にさよならを告げ、

 

 

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好きだったよずっと(第11巻,第90話より)

 

「好きだったよずっと」と自身の恋心を過去のモノにしようとしている四葉ちゃんの在り方。

 

これまでの伏線を四葉ちゃん視点で回収していく流れがあまりにも切なくて泣ける、『五等分の花嫁』史上屈指のベストエピソードと言っていい神回だったように思います。

 

「上杉さん」という呼称が「風太郎君」へと変わるとき......。そんな日が訪れてくれることを心から願うばかりですね。

 

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第91話:偶然のない夏休み

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五つ子たちをプールに誘う風太郎(第11巻,第91話より)

 

そんな切ない流れから一転、夏休みに入って五つ子たちと会うキッカケがなくなった風太郎が彼女たちをプールに誘うことになるという中々に感慨深い展開が第91話では描かれることに。

 

同時に、アパートの取り壊しを理由に五つ子達が元の家へと戻ることにもなる回でしたが、

 

えぇ私はもういなくなるので

これからは妹たち4人でということになります

 

と電話で(マルオと?)話していた一花さんの様子が何とも意味深に描かれており、後に続く「分枝の時」編の取っ掛かりとなるエピソードでもありました。

 

 

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第92話:秘密の痕

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水着回

 

風太郎からの誘いを受け、海水プールへと遊びにくることになった五つ子たち。

 

えぇ、満を持して描かれる「水着回」というわけですね。お風呂場でひと悶着...みたいな展開こそあれど、プールや水着回らしきお話は何だかんだでこれまでありませんでしたし。

 

冷静に考えて美少女5人を男1人で誘う風太郎の胆力は中々のものだと思いますが、そんな中でもとりわけ際立っていたと言えるのは、やはり五月と風太郎の名コンビっぷりでしょうか。

 

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五月の心境やいかに...?

 

風太郎に「手握れば平気か?」と言われ、思わず「ドキン」と頬を赤く染めて意識してしまう五月。

 

後々の描写からも、結局五月が風太郎の手を握っていた事は明白なわけですけれど、さて彼女が風太郎に寄せている感情は一体どんなものなんでしょうね。

 

そこにあるのは、単なる「信頼の気持ち」なのか、あるいは「無自覚な恋心」のか。

 

 

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零奈さんの言葉(第30話より)

 

男の人はもっと見極めて選ばないといけません

 

という零奈さんの言葉に五月が捉われ続けてきたことも踏まえると、このまま五月が恋愛感情を発露させることなく作品が完結するとは正直思い難い面もありますので、ここからの展開を見守っていきたいなと個人的には思っています。

 

 

 

 

第93話:ツンデレツン

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ツンデレツン(第11巻,第93話より)

 

風太郎との仲を進展させるため「押してダメなら引いてみろ」作戦に出た二乃。

 

戦略自体は見抜かれていたものの、あまりにもツンが強過ぎて演技に見えずに誤解されてしまう展開になっていたところは斬新で面白かったですよね。

 

自身の思い上がりを恥じる風太郎と「やりすぎたーっ!!」と焦る二乃の行き違いが何とも微笑ましく、

 

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圧倒的な緩急(第11巻,第93話より)

 

最終的に、破壊力満点のデレで風太郎の本音(=「ビビらせやがって」)を引き出す流れに落ち着いていた点も凄く印象的でした。

 

零奈さんのお墓参りやマルオとの心理的溝などの家族エピソードを描きながら、「ツン」も「デレ」も全力100%の二乃の想いを浮かび上がらせる構成になっていたところが凄く上手いストーリー運びだったなと思います。

 

 


 

 

第94話:分枝の時①

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一花さんの葛藤(第11巻,第94話より)

 

お母さんのお墓参りに来ていた二乃たちは、一花さんから「私 二学期からは学校行かないから 学校辞めるんだ」と告げられることに。

 

お仕事に専念するために学校を辞める。その言葉に偽りこそないものの、当然それが彼女の「本心」であるわけもなく、

 

私にはこの道しかない

覚悟が決まった気がするよ

 

と語りながら「偽りの笑顔」で表情を作る彼女の姿には、今しかできないことに対する未練、「みんなと一緒に卒業したいよ」という飾らない本心が隠されていました。

 

 

 

 

第95話:分枝の時②

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風太郎の想い(第11巻,第95話より)

 

そんな一花さんに対し、風太郎が自分の「飾らない本心」を伝えていたシーンもまた最高に映える構図になっていましたよね。

 

クリスマスのあの日、新しいアパートを借りてまで6人でいられる場所を守ってくれたこと。試験勉強との両立をこなしながら、女優の仕事を頑張り自分を雇い直してくれたこと。そんな一花さんへの「感謝」を風太郎はずっと返したいと考えていました。

 

だからこそ、全ての判断を彼女に委ねた上で、

 

もし学校に未練があるなら

この金で俺に雇われてくれ

 

と、風太郎自身が「自分の気持ち」を言葉にすることに物語における意義があったのでしょう。

 

今しかできないことを楽しみ、みんなで卒業していくこと。自分と同じようにそんな未来を迎えたいと思うならこの提案に乗って欲しい。「家庭教師」という立場からではなく、他でもない「上杉風太郎自身」が一花さんと共にそうありたいと思っていることを伝える。

 

それこそが一花さんの「本心」を引き出す鍵となっていました。

 

 

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「分枝の時」の意味(第11巻,第95話より)

 

 

それぞれの道、異なる方向へとその枝を伸ばしながらも、元となる「幹」は同じ

 

「分枝の時」編は、まさしくそんな「絆」や「繋がり」を感じさせてくるエピソードでした。いち早く「夢」のスタートを切った長女・一花さんの姿が、他の姉妹たち──特に四葉ちゃん──にどのような影響を与えていくのか。

 

そういったところにも注目をしつつ、今後のお話を読み進めていきたいなと。表紙絵の公開も含め、次の第12巻のリリースも今から楽しにしております!

 

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 ※本記事にて掲載されている情報物は「『五等分の花嫁』/春場ねぎ/週刊少年マガジン」より引用しております。

『ぼくたちは勉強ができない』127話 感想、センター試験当日!唯我成幸の行く末はどうなる...?

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ぼく勉 問127 感想「楚々として[x]どもはその朝を迎える

ぼくたちは勉強ができない』 最新話 感想 ネタバレ注意

 

今週の『ぼく勉』を読了。

 

ついに「センター試験」編の開幕です。短かった冬休みが終わって3学期に突入し、試験本番まで残り10日を切りました。

 

国立医大を目指しているあしゅみー先輩はもちろんのこと、「教育大学」を受験する成幸くんや「理学部(天文学科?)」志望の文乃さん「文学部(心理学科?)」志望の理珠ちんもセンターの結果をとても重要視している様子。

 

 

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センター試験(1次試験)と2次試験

 

 

となると、全員目指すところは「国公立大学」ということになるのでしょうか。

 

苦学生的ポジションの成幸くんはさもありなんですが、文理特化で勉強シーンが描かれてきた理珠ちん(おそらく弓弦羽大学)と文乃さんに関しては個人的にちょっと意外な気も。

 

まぁ、私立大学志望でもセンター利用を始め色々な入試形態が用意されているはずですので、彼女たちも出来る限りセンターで良い結果を残そうと考えていると解釈してよいのかもしれませんね。

 

センター試験1日目が「文系科目(午後に英語を含む)」2日目が「理系科目」で時間割が組まれているのが通例ではありますが、はてさて『ぼく勉』世界ではどんな形で試験当日の状況が描かれることになるのか。早速、今週のお話を振り返っていきましょう。

 

 

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ぼく勉 127話:楚々として[x]どもはその朝を迎える

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学園長からの謝罪

 

さて。そんなこんなでセンター試験を目前に控えた成幸くんでしたが、本番前のこのタイミングで学園長から彼に対して「謝罪」と「感謝」の念が伝えられていた冒頭のシーンは中々にグッとくる描写になっていました。

 

4月...君に教育係を任じた時

君もまたすぐに志望分野を変更させる方向に動くと思っていた

そうすべきだとも思っていた

 

同級生ならばあるいは

彼女らもその説得に少ない摩擦で応じるのではないか...

そうも思っていた すまなかった

 

 

という一連の台詞。言ってしまえば正直かなり失礼な話ではありますよね。

 

「VIP推薦」という見返りをきちんと提示していたとはいえ、元より志望分野変更の説得を行う為に成幸くんと彼女らを引き合わせたのであれば、彼が請け負った役割は初めから「教育係」などではなくただの「説得係」だったとも取れてしまう発言なわけですから。

 

ゆえに、成幸くんが彼女たちの苦手分野克服を実現させることを前提とせずにこのような使命を課している....という点において学園長が彼に「謝罪」を行うのは当然のことであり、同時に「感謝」の想いを伝えることもまた学園を代表する者として必要なことだったのだと思います。

 

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学園長からの感謝

 

学園の教師たちがいくら指導しても改善の見られなかった彼女たちが今やそれぞれの志望大学に対して合格を狙えるところまできている。

 

大人たちが早々に諦めて見限ってしまっていた可能性。「できない」を「できる」に変えていく意志。それらを束ね「成績の向上」という結果に結びつけることができたのは、紛れもなく成幸くんが「教育係」として誰よりも頑張ってきてくれたその努力があったからでした。

 

 

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成幸くんの想い

 

そんな現状を改めて踏まえると、やはり成幸くんが「教師」の道を歩むことは物語のテーマ的にも必然だったと言えるのでしょうね。

 

「できない」ことに向き合って必死で頑張っている彼女たちの姿が成幸くんの「やりたいこと」──生徒に寄り添える教師になりたいという夢──に対する想いを奮い起こさせたという意味でも、この出会いは「できない子たち」だけではなく、成幸くんをも含めた全員にとって意味のあるものだった。

 

「俺は好きだったから手助けをしただけです」と語る成幸くんの姿がまさにその事実を雄弁に物語っていたのではないでしょうか。

 

 

 

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重なる親子の姿

  

かつて、体調を崩しながらも病室で「生徒たち」のことを考えていた成幸くんのお父さん。

 

あいつら(生徒たち)が頑張ってんの

見んのが「好き」なんだよ

 

と語るその想いは、確かに今まさに目の前にいる彼の息子に受け継がれていて.....。親友と同じように立派に育った成幸くんの姿を見つめながら過去を懐かしむ学園長のモノローグが何とも感慨深い場面でしたね。

 

「二児の父」でいらっしゃる筒井先生としても、とりわけ思う所があって描かれたシーンだったのかなと思います。

 

 

友情・努力・恋!

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三人娘は聞いていた


そんな感動シーンの舞台裏で成幸くんの想いを聞いていた三人の姿がこちら。えぇ、有体に言って「最高にお可愛いこと....!」と叫びたくなる反応でありました。

 

もちろん成幸くんの言う通り頑張ってきたのは彼女ら自身であり、成幸くんはその手助けをしただけです。そこには彼女たちがこの1年間を通して積み重ねてきた不断の努力がある。「乗り越えたのはあいつら自身の力ですよ」という事実に間違いはなく、その台詞を語っている事自体が成幸くん自身の「教師性」を表現してもいました。

 

しかし、一方の彼女たち視点でみれば、当然成幸くんに対して返しても返しきれない「感謝」があるわけですよね。無論そこから派生していった「恋心」も。中学の頃にノートを写させてもらったことがキッカケで惹かれていったうるかも含め「できない」自分に対して一生懸命になってくれる成幸くんの姿に彼女たちは心を奪われた。それが『ぼく勉』というラブコメ漫画がこれまでに紡いできた恋愛物語でした。

 

 

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遠慮のない戦い

 

それが今は果たしてどうでしょうか。それぞれに一歩一歩重ねてきたその「恋心」がまさにぶつかり合おうとしているこの状況に味わい深いものを感じるのは決して僕だけではないはずです。

 

「友情」、「努力」、そして「恋」。

 

複数の美少女ヒロインが同じ男の子に惹かれていく...という展開はあまりにも罪作りなストーリー構造としか言えませんけれど、たとえ誰がその「恋物語」の勝利者になったとしても、彼女たちが積み重ねてきた「友情」も「努力」も決してなかったことにはなりません。

 

 

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友情・努力・恋

 

目指すべき道は違えども、心の中にある本当の気持ちは同じ。

 

運命に導かれて出会った三人がそれぞれ自分の気持ちにどのような「答え」を出していくのか。成幸くんに対する「感謝(=勉強軸)」。成幸くんに対する「好き(=恋愛軸)」。今までの日々に恥じない結果を残すための闘いが今、幕を開けようとしていました。

 

 

迎えるセンター試験当日

 

そんなわけで、いよいよセンター試験当日・1月18日の朝を迎えることとなったわけですが......、

 

 

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まさかの展開である

 

まさかまさか、ここにきてエマージェンシー展開が発生してしまいました。

 

なるほど。今までToLoveる」的展開は数多くありましたけれど、流石にここまで重いガチの「トラブル」は『ぼく勉』では初めてのことじゃないでしょうか。正直、かなりビビりましたね。いや。これ、本当にどうなるんでしょう......。

 

 

 

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成幸くんどうなる...?

 

 

1、成幸くんが自力でセンター試験会場へ

2、近くにいた犬の飼い主が救急車を呼び病院へ搬送

3、応援組の「うるか」もしくは「真冬先生」が救出に行く

 

まぁ、ざっと考えられるのはこの3パターンくらいでしょうかね。

 

怪我の具合が大したことないのなら「1」、現実的な視点で考えるのなら「2」が妥当(=野良犬ではなくわざわざリード付きの「飼い犬」が引き金になっている点も気になりますし)なところだとは思いますが、漫画的展開としては「3」であっても違和感はありません。

 

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うるか救出展開...?

 

そうなると、試験はおそらく「遅刻」....あるいは状態によって「受験不可能」という可能性もありますが、ただ一つ言えそうなこととしては、成幸くんが試験(追試験などの措置も含めて)を受けられずに「夢」が閉ざされるという救いのない展開だけは流石にないんじゃないかなということ。

 

なにせ、仮に成幸くんが浪人してまた1年勉強漬け...なんて話になったら、それこそ「恋愛」ができなくなっちゃいますからね。それでは困るわけですよ。成幸くんには無事に「夢」を叶えてもらい、一日でも早く文乃さんと結ばれて「幸せに成って」もらわなくてはならないのですから......。

 

ゆえに結論としましては、

 

今週の文乃さん可愛すぎる問題

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文乃さんはカイロを渡したい

 

今週の文乃さんが最高にお可愛かったってことです!(⇐ここセンター試験に出ます。)

 

成幸くんの到着が遅れている事を心配して試験に身が入らない...なんて共倒れな事態にならなければいいのですが、ひとまずは誰よりも頑張ってきた成幸くんにどうか救いがあらんことを願うばかりですね。

 

果たして来週どんな展開が待ち受けているのか。センター試験だけに、センターカラーでお送りされる予定の後編を今から楽しみにしております!

 


 ※本記事にて掲載されている情報物は「『ぼくたちは勉強ができない』/筒井大志週刊少年ジャンプ」より引用しております。

『五等分の花嫁』101話 感想、風太郎の選択と一花さんの発言が意図するものとは...?

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五等分の花嫁 101話「最後の祭りが一花の場合①」 感想

五等分の花嫁 最新話 感想 ネタバレ注意

 

今週の『五等分の花嫁』を読了。

 

第99話から開幕し、以降かなりのハイペース進行でお届けされてきた「学園祭」編でしたが、ここでついに春場先生による「時間軸巻き戻し」テクニックが披露されることとなりました。

 

第55話~第59話で描かれた「最後の試験」編と同様に、各ヒロインそれぞれの視点から「学園祭」期間中に起こった出来事を描写していく展開が予想されますが、やはり少々気掛かりなのはサブタイトルに「①」というナンバリングが付けられている点でしょうか。

 

『「一花の場合①」⇒「二乃の場合①」⇒「三玖の場合①」....』という具合に一人ずつ順番にお話が描かれていく構成になっているのか、あるいは一花さんのお話を連続して「②」「③」と続けていくのか。

 

どちらも十分にありえそうな雰囲気ですが、いずれにせよ「最後の祭り」と銘打たれているだけに、今回の学園祭編は「七つのさよなら」を超える歴代最長長編となりうるのかもしれませんね。

 

 

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一花さん視点からスタート!

 

 

どのような展開を経て「3日目最終日」の告白へと物語が収束していくのか。

 

今週はエントリーナンバー1番「中野一花さん」のお話であります。

 

 

 

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第101話:最後の祭りが一花の場合①

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恋する乙女な一花さん

 

そんなわけで今回は、長女一花さん視点で語られる「学園祭 初日」のエピソードでした。

 

学園祭初日15時に教室に来てくれ。

 

という風太郎からのメールを確認し、お仕事モードから「恋する乙女」モードへと一気にジョブチェンジを遂げるお可愛い一花さんの姿が描かれていましたが、有名人である以上そう気軽に学園祭を歩いて回るわけにもいかず、

 

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一花さん二乃へと変身

 

準備していた変装セットで二乃に化けてその場をやり過ごす(結果的に失敗ではありますが....)ことに。

 

無論これ自体は既に第99話でも伏線めいたものが描写されていたので読者的には驚きも何もありませんが、一方で、約束の時間である15時よりも前に風太郎と一花さんが出会っていたという点はちょっと興味深いポイントでしたよね。

 

しかも、風太郎は二乃に変装していた彼女が一花さんだと最初から気付いていた節がある (変装に驚いた様子が全くなかった) というおまけ付き。

 

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変装一花さんに気付いていた?

 

もっとも、置かれている状況(制服を着ていなかった点やその直前に別の場所で二乃と会っていた可能性もありうる....などの諸条件)から「生徒に追われている二乃=一花さんの変装」と判断することはさほど難しくはないとも思えますので、これが「"愛"ゆえの気付き」だったのかどうかと言えば些か判断に苦しむところではありますが。

 

まぁ、ここまで色々な積み重ねを経験してきた風太郎ですから、今は「彼女達の変装を少しずつ見抜けるようになっていても不思議ではないのかな.....」くらいの認識でいれば良いのかもしれませんね。

 

将来的には(=物語のラストでは)間違いなく「愛」を以って彼女たち一人一人の違いを見抜けるようになっていくのだと思いますし。

 

この点は「零奈」や「写真の子」などの諸要素と絡んでくる可能性も十分に考えられますので、今後風太郎がどのように「入れ替わり」「五つ子トリック」問題に答えを出していくのか。俄然期待していきたいところです。

 

 

中野一花は知りたい

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エスでもノーでも.....

 

一方、そんな掴みどころのない状態だった風太郎へ勇猛果敢に切り込んでいく一花さんの姿がまた最高に素晴らしかったですよね。

 

エスでもノーでも

先延ばしにすればするほど酷だよ

 

という一花さんのセリフはまさしく「読み手である僕らの声」そのものであり、同時に彼女の心情を表現するものでもある。

 

二乃と三玖からは直接的な「告白」を受け、当の一花さんからは「全部 嘘」という意味深な言葉と共に「頬へのキス」までされてしまっているこの現状。三玖が「次は風太郎の番」とその答えを問うていたように、いつまでも告白の返事をペンディングし続けることは、ハッキリ申し上げて誰の為にもなりません。そんなものは「愛」ではない。

 

彼女たちを大切に思えばこそ、出さなくてはならない「結論」がある。いつか必ず振り向かせて見せると宣言してくれた二乃、風太郎からの「答え」を待つ決心を示してくれた三玖、そして直接的に「選択」を迫ろうと歩み寄る一花さん。

 

 

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答えを知りたい一花さん

 

そんな三者三様の恋愛スタイル」風太郎を慕っているヒロインたちの在り方にそれぞれの個性が感じられてとても興味深く思えたわけですが、

 

私じゃなくていい

二乃でも...三玖でも...姉妹の誰であっても...

これでこの気持ちに区切りがつけられるんだ

 

と自分を律しつつも、心のどこかで「淡い期待」を抱いてしまう一花さんの在り方がまたいじらしくて本当に可愛かったですね。

 

「この気持ちに区切りをつけたい」という言葉も"本心"であり、同時に「私を選んでほしいと思う恋心」もそこにある。シスターズウォー以降やや遠慮がちな様子も見受けられていた彼女でしたけれど、しかし本質的にはやはり彼女もまだ諦めてはいなかったのだと。

 

フータロー君と結ばれたい。そんなささやかな願いを抱く少女からの問いかけに対し、上杉風太郎がきっぱりと口にした言葉。それは......、

 

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風太郎の答え

 

誰も選ばない

 

.....という、様々な"含み"を感じさせる「答え」だったのでありました。

 

 

誰も選ばないという答え

 

なるほど。そんな流れで冒頭の黄昏一花さん(3日目最終日に独り夜景を眺めている構図)へとシーンが繋がっていくわけですか。

 

ここできちんと「区切り」をつけたいと思っていたのに、「誰も選ばない」というまさかの結論を突きつけられる。結果的に「風太郎の想い人」が誰なのかもわからぬまま諦めるべきなのかどうかの判断もつかず、ただただ面喰って困惑。

 

「答え」を出す....という風太郎の台詞を「姉妹のうちの誰か一人を選ぶことだ」と解釈していた一花さんの立場からすると、まぁそんな状態だったのかなとも思います。

 

 

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風太郎の認識

 

とはいえ、風太郎サイドからすれば、このような「答え」を出すに至った「理由」が間違いなくあるはずですよね。

 

今の関係を大切にしたいという本心を語りつつも「三玖からの告白」と「五月からの助言」を受けて「答え」を出す覚悟を決めていたわけですし、「告白」を先延ばしにすることの是非に関しては、まさに一花さんと議論をしたばかりなわけですから。

 

物語の文脈を踏まえても「誰も選ばない」という選択の理由が「告白の先延ばし」に起因したものだとは思えない。風太郎の中で「誰も選ばない理由」あるいは「誰も選べない事情」があり、その気持ちに従って自身の結論を述べた。現時点ではそんな解釈が妥当なのではないでしょうか。

 

 

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風太郎の答え

 

無論、じゃあ一体その「理由」とは何なのかという点が主題になるわけですが、ここに関してはちょっと判断材料が少なすぎてまだ何とも言えないところですね。

 

風太郎の中で好きな人が未だに定まっていない」ゆえに下された結論だったのか、はたまた「高校を卒業するまでは誰とも付き合うつもりはない」という意味の決意表明だったのか。

 

流石に後者はなさそうな気もしますけれど、風太郎が五人の内の誰か一人を『花嫁』に選ぶ未来はもう既に確定している──つまり「最終的に今回のこの選択は覆ることになる」──わけですから、方向性としては「今はまだ彼女達の恋心に応えられない」という解釈にはなるのかなと。

 

ここら辺、読者のみなさんがどのようにお読みになられたのかも気になるところです。

 

 

 

キスの相手は誰なのか

 

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一花さんの意味深発言

 

 

また、そんな流れも踏まえて今回非常に意味深だったのが、一花さんが突如として放り込んできた"キス"にまつわる「衝撃発言」でした。

 

フータロー君だって経験済みだもんね

 

という台詞。女優なんだからキスシーンくらいあって当然でしょ....と語る流れで告げられたこの言葉ですが、果たして一花さんはどんな意図でこの台詞を口にしたのか。

 

ぱっと思い当たる可能性としては以下の4パターンでしょうか。

 

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一花さんの真意は?

 

①「第86話のほっぺキスをからかおうとしただけ」

②「鐘キスの本人が一花さんだった」

③「鐘キスの現場を目撃していた」

④「当事者(鐘キスヒロイン)からこっそり聞いていた」

 

まぁ、自ら書いておいて何ですが「①」の可能性はやや低めなのかなとは思います。

 

風太郎がキスをしたことがあるという事実に対してある程度の確証をもって会話をしていたようにも見えましたし、「誰とキスをしたの?」という問いかけに関しても最初から五つ子のうちの誰かと決め込んだような話し方をしてもいましたからね。

 

風太郎自身が「事故」と結論付けているにも関わらず深く追求しようとするその剣幕もやはり印象的で、ただの「かまかけ」にしてはちょっと意味深に過ぎる描写だったのかなと。そんな印象は受けました。

 

 

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一花さんは鐘キスを知っている?

 

 

一方で、「一花さんが鐘キスの相手だった」のかどうかといえば、それもどうなんだろうと思わなくもなかったり。

 

もちろん第99話の感想でも取り上げた通り、個人的に鐘キスについては「四葉ちゃん」or「一花さん」が有力だと思っていますのでその点に関しての違和感はありませんが、続く「③」「④」の説、一花さんが第三者的に鐘キス事件の経緯を知った...という状況はある種腑に落ちる面もあるのですよね。

 

 

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こっそり聞いていた(第68話より)

 

第68話で描かれていた「こっそり聞いたんだけど 五年前のあの日 二人は既に──という台詞。

 

「こっそり」というワードからしこの事情を知り得ていた人物は姉妹の中でも限られていたはずで、ストレートに解釈をするのなら今回の一花さんがその人物に当てはまりそうな気もします。

 

そもそも、事の経緯はともかくあの時「鐘は周囲に鳴り響いていた」わけですから、直接見ていなくともおおよその検討がついていた可能性もなきにしもあらずですからね。

 

もっとも、鐘キス関連の伏線はどこまで現実的な視点を取り入れて考えるべきなのか、どこまで状況証拠を考慮に入れて考察をしていくのかによって全く意見が変わりそうな部分ですので、まだ何とも言えないところだとは思ってもいますけれど。

 

 

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風太郎に心当たりはあるのか?

 

加えて今回少々気になったのは、果たして「本当に風太郎はキスの相手が誰なのかわかっていないのか」という点。

 

まぁ、言葉通り気付いていない可能性も十分にあるかと思いますが、もし仮にある程度のあたりが既についていた場合、告白を受けて気持ちが明確にわかっている「二乃 または 三玖」を相手に「事故」という結論に至るかどうかはちょっと微妙な気も。

 

そういう意味では、風太郎が「事故」だと思い至っても全く不思議がない「四葉ちゃん または 五月」の可能性が高まったと言えるのかもしれませんね。

 

「愛があれば見分けられる」という至上命題がコンセプトにある以上、風太郎がキスの相手を見抜く展開はほぼマストと言って良いと思いますし、やはり最終的にはきちんと四葉ちゃんや五月の想いも掬いあげる形になっていくのかなと。そんな期待も感じさせる、第101話のエピソードでございました。

 

...というわけで今回の感想をまとめると、 

 

それぞれの学園祭

 

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それぞれの学園祭と風太郎の選択

 

ここから先の展開がとても楽しみだ!ってことですよ。

 

~それぞれの学園祭~

二乃    ・・・マルオとパンケーキ

三玖    ・・・四葉ちゃんの想いに気が付いてしまった

四葉ちゃん ・・・竹林さん襲来で揺れ動く内面 + 代打で引き受けた演劇について

五月    ・・・食堂に向かっていた"謎のおじさん"との邂逅

 

今後のお話で各ヒロインそれぞれ上述したトピックスを中心に「学園祭の出来事」が掘り下げられていくのか、はたまた、予想外の大どんでん返しが起こるのか。

 

さりげなくマルオらしき人物の存在が仄めかされていたり、四葉ちゃんの演劇を風太郎が見に行くフラグが立っていたりと現段階でも色々な伏線が見受けられますので、本編でどこまで回収がなされていくのか来週をとても楽しみにしております!

 


 ※本記事にて掲載されている情報物は「『五等分の花嫁』/春場ねぎ/週刊少年マガジン」より引用しております。

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