ふわふわな日記

『五等分の花嫁』84話 感想、中野三玖が届けたかった”好き”!踏み出した一歩は”未来へ”と続いている!

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五等分の花嫁 84話「シスターズウォー七回戦」 感想

五等分の花嫁 最新話 感想 ネタバレ注意

 

今週の『五等分の花嫁』を読了。

 

なんて、なんて熱い展開なのでしょう...。満を持して描かれる三玖の真っ直ぐな告白。きっと、既に読み終えているみなさんも色々な感想をお持ちになられていることかとは思いますが、正直、読み終わってからしばらくの間、僕の頭の中は「三玖が頑張った....!」以外のワードが全て吹き飛んでいました...。

 

ここ数回は特に切なさで胸がぎゅっと締め付けられるお話が続いておりましたけれど、一転して今回は、幸せで胸がグッと満たされる展開が繰り広げられていましたよね。

 

 

 

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三玖の中にある”好き”

 

そして、改まって言葉にするのもなんですが、やっぱり「人」が「人」を好きになるというのは、本当に素敵なことなんだと今一度再確認させてくれるお話でもありました。

 

誰かが誰かのことを特別に感じたり、愛おしく想ったり。こういう”感情”は、もはや理屈では語り尽くせません。性別や年齢の垣根を越えてたくさんの人が「共感」出来るものなのに、「なんで人は恋をするんだろう...?」と問われると、論理的な答えが返せなくなる。「恋愛感情」とはそういうもの。

 

でも、だからこそ僕達は、「恋愛」を題材にした物語を読んで、こんなにも胸を熱くすることが出来るのだと思います。論理ではなく、心に訴えかけてくるものだから、恋に一生懸命な彼女達の姿を”心から”美しいと感じられる。僕がラブコメ漫画に惹かれた理由もそこが出発点になっているのかもしれません。

 

そんなこんなで、正直、今の精神状態でいつも通り感想を書いていくのは不可能に近いのですが、それでも出来る限り自分らしく書いていきたいと思います。やっと、自分の口から届けられた”好き”の気持ち。今回は、中野三玖という女の子について焦点を当てながらお話を振り返っていきましょう。

 

 

 

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第84話:シスターズウォー 七回戦

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三玖とフータローのデート

 

というわけで今週は、Eコースの映画村でフータローと2人きりになった三玖のシーンから。

 

前回の段階では、フータローの選択コースを把握していた一花さんではなく、なぜ三玖が彼と同じEコースに向かうことになったのか...という部分が一つ注目の要素になっていましたが、その真相として、一花さんが三玖にコース交換の申し出を行っていたことが今週のお話で明かされていました。

 

とすると、やっぱり一花さんは、最初から三玖とコースを入れ替わるつもりでEコースを選んだのでしょうね。三玖を確実にフータローと引き合わせるために。

 

5人が別々のコースにバラけることによって、1人だけがフータローと2人きりになるチャンスを得ることができる...という状況を作ったのも一花さんなわけですから、三玖にその機会を掴ませる目的の元、あのような提案を行ったと解釈するのが合理的でしょう。

 

 

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①不自然な呼びかけ(2つの吹き出し

 

加えて、今週のお話の中で、三玖とフータローの間を取り持つ意志を持った「誰か」が、作為的に行動を起こしていたであろうと推測できる描写があちこちで見受けられていた点も非常に興味深いポイントでした。

 

フータローにどんな顔して会えばいいかわからない...と逃げ惑っていた三玖の元に突如として聞こえてきた「戦国武将の着付け体験いかがですかー?」という呼びかけ。

 

実際に、武将の衣装が店内になかったことから、これがお店の人による発言でないことは明らかなので、どう考えても不自然極まりない台詞ではあるわけです。従って、「三玖が戦国武将好きであることを知っている姉妹の内の誰か」が逃げ出す彼女を引き止める為の手段として上記の台詞を発したのだろうと捉えるのが自然なのでしょうけれど、よくよくこのシーンを注視するとセリフの吹き出しが2つ重なっている」んですよね。

 

であれば、三玖とフータローのデートを裏でフォローしていた人物(=姉妹)が、もしかしたら1人だけではなかったのかも...なんて可能性も当然ありえてくるわけで。

 

 

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②フータローの背中を押し、三玖が池に落ちる

 

そして、仮にそうであった場合に最もありえそうなのが、姉妹全員がフータローと三玖のデートを見守っていたパターンなんじゃないかな。

 

コースを交換した一花さんがEコースの様子を見に来る心理については言うに及ばずですが、五月・四葉ちゃん・二乃の3人も、一花さんから協力をお願いされ、三玖が2人きりのチャンスを活かせるよう全員でサポートをしていたのではないか...なんて考えてみると、今週描かれてきた不可思議な点に色々と説明が付くのも事実なんですよね。

 

 

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③三玖に五月の下着を差し出す

 

まさに、ずぶ濡れになってしまった三玖に替えの下着をさっと差し出せたシーンなんてその最たる例でしょうし。

 

なにせ、どう考えてもこの下着、五月が79話で購入していたものなわけですから...。もちろん、事前に一花さんが五月からこの下着を入手していた可能性も十分に考えられますが、さりとて、それはそれで、ちょっと準備が良すぎるのでは...という印象もなくはないですから。

 

「②池に三玖を落とす⇒③替えの下着を差し出す」の段取りを映画村に着く前から計画し、そのために五月から下着を貰っていたと考えるよりは、五月と一緒に行動していたから、②⇒③の流れを作り出せたと考えた方が筋道としてはしっくりくるのではないかなと。

 

 

 

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④初日に落としたパンが突然出現

 

~映画村で起きた不可思議な現象~

①「戦国武将の着付け体験」の呼びかけ

②フータローの背中を押し、三玖が池に落ちる

③三玖に五月の下着を差し出す

④初日に落としたはずのパンが現れる

 

とはいえ、初日に伏見稲荷で落としたはずの三玖のパンを一花さんが拾っていた可能性は状況的にも高そう(次点では事情を知っている四葉ちゃんですかね?)ではありますし、実際に4人全員が揃わなければ今回の現象が絶対に成立しえなかったかというとそうでもないので、①~④の行動に関して、一花さんが1人で行っていた可能性も十分にあり得るとは思ってます。

 

...というか、深読みなしで素直に見れば一花さんが三玖のために人知れずサポート役に徹していたと解釈をする方が正道ではあるのでしょうね。武田くんや前田がフータロー達の前からいなくなったのも、それとなく一花さんが「2人きりにしてあげて」と言えばそれだけで済む話ですし。

 

まぁ、いずれにせよ、他のコースの状況が描かれれば答えはすぐにわかると思うので、一花さんの心情を含め、来週以降の展開を楽しみにしております。

 

 

中野三玖の勇気

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三玖の気持ち

でもいいんだ

最後にフータローと過ごせた それだけで

 

さて、冒頭から舞台裏の動きについて色々と書いてきましたが、しかし、今週の主役が誰かと言えば、それはもうやはり満場一致で三玖でしょう。

 

というより、今週のお話の中でヒロインは三玖しか描かれていないわけです。僕の記憶だと5人中1人しか描かれていない回ってなんだかんだでこれまでになかったと思うのですが、今回のお話はそれだけ「特別」なんだということの現れなのでしょうか。

 

武田くんと前田の2人も早々に離脱し、今ここには自分とフータローの2人しかいない。最初は逃げ出したいくらい気まずかったのに、舞台裏にいる「誰か」のおかげでフータローと楽しい時間を過ごすこともできた。だから、もうそれだけで十分なんだと。そう、言葉にしていた三玖。

 

 

でも、本当は、心の奥底では、そうではないわけです。

 

だって、この日のために彼女はあれだけ頑張ってきたんですから。修学旅行というとっておきの場所でフータローに自分の作ったパンを食べてもらいたくて三玖はずっとずっと努力を重ねてきたのです。ゆえに、その目標を果たせないままこの旅を終えてしまったら、三玖の中でそれが心残りになっていたであろうことは想像に難くないわけですよね。

 

 

 

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フータローから言って欲しかった言葉

お前の努力

それだけは味わえた 頑張ったな

 

そして、だからこそ、三玖の努力の結晶でもあるそのパンを食べ、「頑張ったな」とフータローが三玖に伝えるこのシーンに、最高の感動が生まれたのだと思います。

 

ずっと自分に自信を持つことが出来ないでいた三玖。きっと、女優という夢を持って活躍している一花さんも、料理上手で家庭的な二乃も、スポーツの得意な四葉ちゃんも、教師という夢を見つけた五月も、みんなみんな自分にはないものを持っていて三玖にとっては眩しく見えていたのでしょう。

 

だから、自分も「何か」誇れるものが欲しかった。そう思って、試験で一番を目指したけれど一花さんには届かなくて、パン作りを頑張っても二乃のようには上手くいかなくて。

 

 

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私頑張ったんだよ

 

でも、フータローはいつだって三玖の頑張りをきちんと見てくれていました。

 

もちろん、彼女の歩みは本当に一歩一歩で、ゆっくりなものではあったかもしれません。けれど、どんなことだって必ず、「はじめの一歩」からスタートを切っていくんですよね。

 

だから、踏み出したその一歩はいつかの”未来へ”と続いている。大切な人に近付きたい一心で今までたくさん悩みながら頑張ってきた彼女ですから、逃げずに自分の中のありのままの感情を言葉にすれば、その想いは絶対に大切な人の心にまで届くはずです。

 

 

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三玖の告白

 

好き

 

そうして、やっと、やっと伝えられた本当の気持ち。この瞬間、まるで世界から三玖とフータローの2人だけの空間が切り取られているんじゃないかと錯覚させられてしまうような、本当に素敵で最高に美しい「告白」でした。

 

落ち込んでいた前回とは違い、”好き”という気持ちに従って、自身の進むべきコースをしっかりと指差して見せた三玖。自分の中にある”好き”を伝え、フータローを知りたいという気持ちとフータローに自分を知ってもらいたいという感情を表明した彼女が、この先どう成長を遂げていくのか。今後の三玖とフータローの関係に全力で注目していきたいですね。

 

 

『五等分の花嫁』と写真の子

 

さて。最後に少しだけ「写真の子」に関する現時点での私見を。

 

第82話の感想でも少しばかり触れましたが、「シスターズウォー」編が始まってから、この先のエピソードの中で”写真の子”あるいは"零奈"の存在に焦点を当てる意味って何なのか...?という点が、個人的にずっと気になっていました。

 

もちろん、「はじまりの場所」で「はじまりの子」のお話を描くのは物語的に言っても自然な流れですが、しかし、”写真の子”の正体を明かすことだけがストーリーの主目的という終わり方にはならないと思います。

 

そこにはきっと”写真の子”である彼女自身の成長・変化に繋がるテーマがある。七つのさよならでフータローが「過去」に一つの区切りをつけたように、”写真の子”もまた、未だ過去から変わることのできていない、自らの生き方を縛ってきた「何か」に区切りをつける時が来るのではないでしょうか。

 

 

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あんたも変わりなさい(第47話より)

 

そんな背景を鑑みても、現時点の印象では未だ四葉ちゃん=写真の子」説が一番しっくりきてる今日この頃ではあるのですよね。

 

無論、他の子の可能性も十分にありえるとは思っていますが、それでも、「自分自身の幸せを願えない」というあまりにも重た過ぎる十字架を背負い込んでいる彼女のお話に焦点が当たらぬまま、物語が終局を迎えていくなんてことはまずありえないと思うので、いつの日か、彼女の中にある「枷」をフータローが解き放ってくれたらいいなと願いつつ、来週以降のお話を楽しみにしております。

 

 


 ※本記事にて掲載されている情報物は「『五等分の花嫁』/春場ねぎ/週刊少年マガジン」より引用しております。

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